続く

すなみ やかり

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6歳

家族

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「ママ」
僕はママに駆け寄り、だきつこうとする
「私はお前の母親ではない」
ママは僕を突き飛ばす。ママは自分が邪魔らしい。
「お前の母親は私じゃない」
でも、ママでしょ?ママは黒い髪だ。パパも黒い髪。僕も黒い髪。お気に入りなんだ!
「ムチで打たないとわからないのかい?」
ママの声が怖くなる。パパのところに行こ~っと。僕はママのところから逃げてきた。
「パパぁ?」
僕は大きなパパの部屋の扉を開ける。
「どうした?」
「ママが遊んでくれない」
パパは笑って、僕の頭をなでてくれた。
「公爵様。侵入者ですが…」
執事が走ってくる。
パパは立ち上がり、僕に部屋に戻るよう言った。
侵入者かぁ…どうやって入ってきたんだろう。
セキュリティの強いこの家に入ってくるなんて大したものなんだろう
僕は少しわくわくしながら部屋に戻った。
暇だ…本でも読むか。
本棚に入った難しい本を一冊取り出す。
歴史。
僕は歴史の本を読み始めた。

しばらくすると、廊下が騒がしいことに気付いた。
扉をちょっと開けると、召使が忙しそうに走っている。
客室に誰かいるようだ。
その時、パパがこっちに向かっているのをみて、僕はそーっと部屋に戻った。
そして、こんこんこんと、ノックの音がした
「どうぞ」
僕は許可する。パパだった。
「お前はお祖母様と別邸に行きたくないか?」
突然そんなことを言い始めた。
「ううん。行きたくない」
「お願いだ、行ってくれないか?」
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