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味噌汁
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項垂れ、涙を流すゼラン仙者を、ホッとした表情のバヨネッタさんが、賭けの賞品を自身の『宝物庫』に入れる。既にドロケイは二十五戦目を終え、戦いは一進一退、ドロケイならぬ泥沼の様相を呈してきた。
(これは夜通しドロケイやっていそうだなあ)
窓からは月光が差し込んでいる。いつの間にやら夜となり、その夜も遅くなってきた。
(まあ、パジャンにやってくる。と言う第一目的は達した訳だし、向こうでは冬休みも終わりだ。ここらで俺は一旦帰られせて貰おうかな)
だがその前に、横の人をどうしようか? バヨネッタさんとゼラン仙者? 誰だいそれは? 俺の眼前で悲喜交交の人生縮図を繰り広げている人たちは放っておけば良いと思う。俺が気にしているのは、横で醤油を舐めながら日本酒を飲んでいるラシンシャ天だ。
塩をつまみに酒を飲む人がいるとは聞いた事があるが、調味料をつまみに酒を飲む人がいるとは思わなかった。しかもそれが大国の長ともなると、注意するのもはばかられる。醤油を気に入ってくれたのは嬉しいが、流石に醤油をつまみにペロペロしているのは外聞が悪いし、身体にも良くないだろう。
「ラシンシャ天、『はしたない』って言葉、知っています?」
「ハルアキよ、それをパジャンの天に向かって言う事が、天に唾する行為であると分かっていない訳じゃあないよな?」
半眼で俺がそれとなく口にすると、首を斬るぞ。と脅された。
「後ろの女官さんたちも頷いていましたが?」
ラシンシャ天が振り返ると、女官さんたちは一斉に明後日の方を向いた。コントかな? ここで笑ったら本当に首と胴がさよならしそうだけど。
「酒はここまでで良いですか?」
「ケチだなハルアキは」
「ケチと言うか、手持ちの酒が底を突いたんですよ。元々試供品ですから、数を持ち合わせてこなかったんです」
「準備が足らんなあ」
「申し訳ない」
「許す。から次はもっと大量に持ってこい」
ふむふむ。ここでパジャンも米を作っているのですから、自国で日本酒を作ってみてはどうですか? と聞くのは多分商売的に駄目なんだろう。パジャンにはパジャンのお酒(赤酒、黒酒)がある訳だし、そちらを伸ばす方向で突き進んで貰いたい。そうすればパジャンと日本で交易が生まれる。
「分かりました。数とバリエーションを揃えてお持ちします」
「うむ。醤油も忘れるなよ」
「そうですね。醤油も地方で色々ありますから」
「そうなのか?」
「はい。濃口、淡口、甘口なんてのもありますね」
「ふむ。それは面白そうだ」
「大豆は万能ですからねえ、調味料にもなれば、食品にもお菓子にもなりますから」
「ふむ、そうなのか?」
興味津々だな。ここは一つ、もう片方の調味料も薦めてみるか。
「実は大豆は、醤油以外にも味噌と言う調味料にもなるのです」
「何だと!?」
見事なくらいに驚いてくれるなあ。
「なのでラシンシャ天には是非、醤油だけでなく、味噌も試して頂きたい」
「ふむ。それは確かにその通りだな」
深く頷いてくれるラシンシャ天。その向こうで女官たちが溜息を吐いているのは、見なかった事にして、俺はパックの味噌汁の素を取り出すと、封を開ける。
「むむ。何だか臭いな」
「本当に食べ物なんですか?」
鼻を摘むラシンシャ天。毒見役の女官は顔をしかめる。匂いは不評だった。良い匂いだと感じるのは、日本人だからだろうか?
「これはどうやって食すのだ?」
尋ねるラシンシャ天には答えず、俺は椀の中に味噌汁の素とフリーズドライのかやくを入れると、妖精にお湯を持ってきて貰って、そこへ注いだ。
「ふむ。臭いが和らいだな」
味噌汁くらいの匂いだったら、問題ないようだ。こうして出来上がった味噌汁を、毒見役の女官に渡す。
女官はこれをフーフー冷ましながら一口飲んだ。
「どうだ?」
「……美味しいです」
この女官、どれを食べても「美味しいです」って言うな。嫌いな食べ物とかないのかな? そんなのあったら毒見役なんてやれないか。
「そうか」
と女官から椀を渡されたラシンシャ天は、味噌汁をすする。今回は唐揚げのように熱がる事はなかった。ラシンシャ天が学習したのか、毒見役がフーフーしたからなのか、妖精が持ってきたお湯が適温だったのか。まあ、何でも良いか。
「確かに優しい味だな。身体が温まる。いや、心が温まると表現するのが正しい気がするな」
それはそうかも。分かる気がするな。味噌って、ホッとする味なんだよなあ。
「この白くて四角形の食べ物は何だ? 不思議な食感だな」
「豆腐と言う食べ物です。大豆から出来ています」
不思議な食感なのはフリーズドライだからだ。フリーズドライの豆腐って高野豆腐っぽくなるよねえ。
「この黄色くてスカスカで、味噌の味が染みているのは何だ?」
「油揚げです。豆腐を薄く切って揚げたもので、やはり大豆から出来ています」
「大豆ばかりではないか!?」
その通り。だから豆腐と油揚げを具に選んだのだ。これだけ酒を飲んだのならば、しじみ汁でも良かったのだが、ここは大豆を推すと言う事で、豆腐と油揚げにさせて頂いた。
「まさかこの緑でヒラヒラしているものも、大豆だと言うのではなかろうな?」
「それはワカメと言う海藻です」
ワカメは大体どんな味噌汁の素にも入っているからなあ。
「しかし大豆、侮れんな」
ラシンシャ天は豆腐と油揚げが入った味噌汁の椀を覗きながら、う~む。と唸り声を上げていた。
さて、アピールはこれで十分だろうか。俺は本格的にそろそろお暇したい。俺は毒見役の女官に俺が持っている醤油と味噌汁の素を渡すと、味噌汁の作り方を教える。
「それでは皆様、私はそろそろお暇させて頂きたいのですが……」
「ほう。そう言えばもう夜だな。おい、寝所の用意をしてやれ」
とゼラン仙者が妖精に命令を出す。
「いえ、寝所の用意は必要ありません」
「ん?」
「私はこれで帰らせて頂きますから」
と転移門を出そうとしたところで、それが出せない事に気付いた。
「帰る? どこに帰るのだ?」
首を傾げるゼラン仙者の横で、バヨネッタさんが嘆息している。
「ハルアキ、ここはダンジョンの中にいるのと同じだから、あなたの転移門は出せないわよ。日本に帰りたいのなら、トホウ山を出てから転移門を開くのね」
ああ、そう言う仕様なのか。確かに、結界で守られている聖域なんだから、その中を転移門で自由に行き来出来たら問題だよなあ。
「では改めまして。私はこれにて失礼させて頂きます」
俺が頭を垂れ、その場を辞そうとしたら、袖を引っ張る人がいた。ラシンシャ天だ。
「異世界か! 面白そうだな!」
ええええ!? このパターンなの!?
(これは夜通しドロケイやっていそうだなあ)
窓からは月光が差し込んでいる。いつの間にやら夜となり、その夜も遅くなってきた。
(まあ、パジャンにやってくる。と言う第一目的は達した訳だし、向こうでは冬休みも終わりだ。ここらで俺は一旦帰られせて貰おうかな)
だがその前に、横の人をどうしようか? バヨネッタさんとゼラン仙者? 誰だいそれは? 俺の眼前で悲喜交交の人生縮図を繰り広げている人たちは放っておけば良いと思う。俺が気にしているのは、横で醤油を舐めながら日本酒を飲んでいるラシンシャ天だ。
塩をつまみに酒を飲む人がいるとは聞いた事があるが、調味料をつまみに酒を飲む人がいるとは思わなかった。しかもそれが大国の長ともなると、注意するのもはばかられる。醤油を気に入ってくれたのは嬉しいが、流石に醤油をつまみにペロペロしているのは外聞が悪いし、身体にも良くないだろう。
「ラシンシャ天、『はしたない』って言葉、知っています?」
「ハルアキよ、それをパジャンの天に向かって言う事が、天に唾する行為であると分かっていない訳じゃあないよな?」
半眼で俺がそれとなく口にすると、首を斬るぞ。と脅された。
「後ろの女官さんたちも頷いていましたが?」
ラシンシャ天が振り返ると、女官さんたちは一斉に明後日の方を向いた。コントかな? ここで笑ったら本当に首と胴がさよならしそうだけど。
「酒はここまでで良いですか?」
「ケチだなハルアキは」
「ケチと言うか、手持ちの酒が底を突いたんですよ。元々試供品ですから、数を持ち合わせてこなかったんです」
「準備が足らんなあ」
「申し訳ない」
「許す。から次はもっと大量に持ってこい」
ふむふむ。ここでパジャンも米を作っているのですから、自国で日本酒を作ってみてはどうですか? と聞くのは多分商売的に駄目なんだろう。パジャンにはパジャンのお酒(赤酒、黒酒)がある訳だし、そちらを伸ばす方向で突き進んで貰いたい。そうすればパジャンと日本で交易が生まれる。
「分かりました。数とバリエーションを揃えてお持ちします」
「うむ。醤油も忘れるなよ」
「そうですね。醤油も地方で色々ありますから」
「そうなのか?」
「はい。濃口、淡口、甘口なんてのもありますね」
「ふむ。それは面白そうだ」
「大豆は万能ですからねえ、調味料にもなれば、食品にもお菓子にもなりますから」
「ふむ、そうなのか?」
興味津々だな。ここは一つ、もう片方の調味料も薦めてみるか。
「実は大豆は、醤油以外にも味噌と言う調味料にもなるのです」
「何だと!?」
見事なくらいに驚いてくれるなあ。
「なのでラシンシャ天には是非、醤油だけでなく、味噌も試して頂きたい」
「ふむ。それは確かにその通りだな」
深く頷いてくれるラシンシャ天。その向こうで女官たちが溜息を吐いているのは、見なかった事にして、俺はパックの味噌汁の素を取り出すと、封を開ける。
「むむ。何だか臭いな」
「本当に食べ物なんですか?」
鼻を摘むラシンシャ天。毒見役の女官は顔をしかめる。匂いは不評だった。良い匂いだと感じるのは、日本人だからだろうか?
「これはどうやって食すのだ?」
尋ねるラシンシャ天には答えず、俺は椀の中に味噌汁の素とフリーズドライのかやくを入れると、妖精にお湯を持ってきて貰って、そこへ注いだ。
「ふむ。臭いが和らいだな」
味噌汁くらいの匂いだったら、問題ないようだ。こうして出来上がった味噌汁を、毒見役の女官に渡す。
女官はこれをフーフー冷ましながら一口飲んだ。
「どうだ?」
「……美味しいです」
この女官、どれを食べても「美味しいです」って言うな。嫌いな食べ物とかないのかな? そんなのあったら毒見役なんてやれないか。
「そうか」
と女官から椀を渡されたラシンシャ天は、味噌汁をすする。今回は唐揚げのように熱がる事はなかった。ラシンシャ天が学習したのか、毒見役がフーフーしたからなのか、妖精が持ってきたお湯が適温だったのか。まあ、何でも良いか。
「確かに優しい味だな。身体が温まる。いや、心が温まると表現するのが正しい気がするな」
それはそうかも。分かる気がするな。味噌って、ホッとする味なんだよなあ。
「この白くて四角形の食べ物は何だ? 不思議な食感だな」
「豆腐と言う食べ物です。大豆から出来ています」
不思議な食感なのはフリーズドライだからだ。フリーズドライの豆腐って高野豆腐っぽくなるよねえ。
「この黄色くてスカスカで、味噌の味が染みているのは何だ?」
「油揚げです。豆腐を薄く切って揚げたもので、やはり大豆から出来ています」
「大豆ばかりではないか!?」
その通り。だから豆腐と油揚げを具に選んだのだ。これだけ酒を飲んだのならば、しじみ汁でも良かったのだが、ここは大豆を推すと言う事で、豆腐と油揚げにさせて頂いた。
「まさかこの緑でヒラヒラしているものも、大豆だと言うのではなかろうな?」
「それはワカメと言う海藻です」
ワカメは大体どんな味噌汁の素にも入っているからなあ。
「しかし大豆、侮れんな」
ラシンシャ天は豆腐と油揚げが入った味噌汁の椀を覗きながら、う~む。と唸り声を上げていた。
さて、アピールはこれで十分だろうか。俺は本格的にそろそろお暇したい。俺は毒見役の女官に俺が持っている醤油と味噌汁の素を渡すと、味噌汁の作り方を教える。
「それでは皆様、私はそろそろお暇させて頂きたいのですが……」
「ほう。そう言えばもう夜だな。おい、寝所の用意をしてやれ」
とゼラン仙者が妖精に命令を出す。
「いえ、寝所の用意は必要ありません」
「ん?」
「私はこれで帰らせて頂きますから」
と転移門を出そうとしたところで、それが出せない事に気付いた。
「帰る? どこに帰るのだ?」
首を傾げるゼラン仙者の横で、バヨネッタさんが嘆息している。
「ハルアキ、ここはダンジョンの中にいるのと同じだから、あなたの転移門は出せないわよ。日本に帰りたいのなら、トホウ山を出てから転移門を開くのね」
ああ、そう言う仕様なのか。確かに、結界で守られている聖域なんだから、その中を転移門で自由に行き来出来たら問題だよなあ。
「では改めまして。私はこれにて失礼させて頂きます」
俺が頭を垂れ、その場を辞そうとしたら、袖を引っ張る人がいた。ラシンシャ天だ。
「異世界か! 面白そうだな!」
ええええ!? このパターンなの!?
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