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幻惑の移動要塞(後編)
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「起きなさい! ハルアキ!」
バヨネッタさんに踏まれて目を覚ます。起き上がろうとすると、地面が柔らかくてぬちゃぬちゃしていて難儀してしまった。
「どこですかここ?」
『『幻惑のカイカイ虫』の中だ』
バヨネッタさんに聞いたつもりだったんだけど、答えてくれたのはアニンだった。そう言われて辺りを見回すと、俺たちがいるのが、まるで口の中を覗いたかのような、柔らかい肉壁に囲まれた場所だと分かる。
「マジか?」
『ああ。だから早く宙に飛べ。消化液に溶かされるぞ』
アニンにそう言われたところで、ハッとして自身の状況確認をすると、つなぎが溶け始め、ところどころ消化液の酸でやけどしていた。
「うわあっ!?」
俺は直ぐ様アニンを翼に変化させて宙に浮く。バヨネッタさんは既にバヨネットに乗って浮いていた。
「どうなっているんだよ? やけどしているのに全く痛くない」
「恐らく消化液の効果でしょうね。消化液にも幻惑の効果があって、溶かされている本人が気づかないうちに、溶かすようになっているのよ」
と言われてゾッとする。あのまま眠っていたら、俺は溶けて『幻惑のカイカイ』の栄養になっていたのか。
バヨネッタさんが、俺に対して魔法の水をぶち撒けてきた。俺の周りに付着していた消化液が洗い流され、次の瞬間からヒリヒリなんてものじゃない痛みが全身を襲う。
「ぐはあ……!!」
「さっさと『回復』で治しなさい」
バヨネッタさんはもう少し周りの人に優しくしても、バチは当たらないと思う。
『幻惑のカイカイ虫』に摂り込まれて直ぐに起きたからだろう。俺のやけどはそれ程酷いものじゃなかったので、十分程の『回復』で元に戻った。つなぎはボロボロのままだったけど。ちなみにバヨネッタさんは服に溶けた跡一つ見付からなかった。
「治りました」
「そう。じゃあ行くわよ」
「……はい」
この場での「行く」は、きっとこの『幻惑のカイカイ虫』の奥へと進むと言う事で、出口に向かうと言う事ではないのだろうなあ。と分かっていたが反論はしない。無意味だと悟っているからだ。
カイカイ虫の肉壁に触れないように慎重に先に進むと、物凄く人工的な上に向かう螺旋階段があった。
「罠じゃないですかね?」
あまりにも不自然な螺旋階段の登場に、俺は罠を疑うが、バヨネッタさんは首を横に振るう。
「確かに罠は仕掛けてあるけれど、この階段が上に通じているのは確かだわ。共感覚で良く見てみなさい」
言われて共感覚で探ってみると、確かに螺旋階段が上階に続いている。ただし階段の何段かに一段に、踏むと何かしらの仕掛けが作動する罠が仕掛けられていたが。まあ、宙を浮いている俺たちには関係がなかった。
俺たちは螺旋階段の罠を踏まないように気を付けながら、上階に進む。
上階は肉壁に囲まれている事もなく、恐らくは外殻と同じであろう素材で出来ていた。 床に降りても消化液に溶かされる事も、罠が発動する事もなかった。下階とは全くの別物だと考えた方が良さそうだ。
「先へ進むわよ」
バヨネッタさんの指示に従い進む。上階は小部屋の連続だった。その小部屋毎に、番人のような魔物が存在していた。ゴブリンにオーク、スライム、エッチな体型の女妖精にマッチョな体型の男妖精と、多種多様な魔物が行く手を阻み襲ってくる。
ただ戦うのであれば遅れはとらない。俺たちは魔物たちを、倒して倒して倒して進んだ。そう、倒して進んでいるはずだった。
「おかしいわ」
バヨネッタさんの言葉に俺は首肯する。
「はい。もう、五十以上の部屋を攻略しているのに、一向に最後の部屋にたどり着きません。外からこの『幻惑のカイカイ虫』を見た限り、既に最後の部屋にたどり着いていておかしくないのに」
『幻惑のカイカイ虫』は巻き貝のような殻を背負っている。今俺たちがいるのが、その巻き貝部分であるなら、先細りしていくはずであり、いくら五階建てビルの大きさとは言え、五十室もあるはずがない。
「レジスト!」
バヨネッタさんがそう唱えるが、部屋の様子に変化は見られなかった。どうしたものか。と二人して顔を見合わせていると、
『一度戻ってみるのも手ではないか?』
と珍しくアニンが口を出してきた。余程俺たちの現状を見兼ねたのかも知れない。
「そうね」
とバヨネッタさんもアニンのアドバイスは素直に聞くらしく、部屋を二つ戻ると、下に降りる螺旋階段があった。
これはおかしい。俺たちは五十室先に進んだのだ。最初の部屋の螺旋階段がここにあるはずはない。
「これは……、さっきの螺旋階段とは違うわね」
とバヨネッタさん。言われて共感覚で調べると、確かに階段に仕掛けられている罠の順番が違う。と言う事は、
「先へ進む階段。と言う事ですか?」
首肯するバヨネッタさん。カヌスと言う人はかなり嫌らしい性格をしていたらしい。先へ先へ進んでも目的の場所にはたどり着けず、諦めて引き返したところに、先へ進む道を用意するなんて。
俺たちは階段を降りた。はずだった。そう、ずっと降りていたはずだったのに、いつの間にか俺たちは上っていた。何だこれ? 本当に感覚が混乱する。
そしてたどり着いた部屋にいたのは、羊であった。
「セバスチャン!?」
驚くバヨネッタさん。いやそれ、羊じゃなくて執事だから! とツッコミを入れようとしたところで、
「メエ~~」
羊が鳴いた。すると世界が一変する。場所は夕暮れの教室だった。そこに一人の女子生徒が立っていた。長い黒髪の女子。俺はその後ろ姿に見覚えがあった。
「浅野……」
俺が声を掛けると女子が振り返る。それは確かに浅野だった。
「浅野、俺、浅野の事が好きなんだ。俺と、付き合ってください!」
うおっ!! これは中学最後だと思って俺が初めて告白した記憶。と言う事は、
「は? 何それ? マジキモいんだけど」
うおおおお!! 心の、心の傷がえぐられるうっ!! 痛い、痛過ぎる。などと感傷に身悶えてなどいられなかった。
「浅野、俺、浅野の事が好きなんだ。俺と、付き合ってください!」
またも告白する俺。
「は? 何それ? マジキモいんだけど」
うおおおお、やめろ、やめてくれえ!
その後も俺は何度も告白し、何度も浅野に振られるのだ。痛い。痛いよう。さっきから何度もレジストしているのに、恐らくあの羊の幻惑効果が強過ぎて、俺にはレジストしきれない。『聖結界』はそもそも発動しない。精神攻撃を受けている為だろう。
「は? 何それ? マジキモいんだけど」
何十回目かのそのセリフに、息も絶え絶え死にそうになっていたところに、
ダァン!!
と言う銃声が鳴り響いた。
ハッとして目を覚ますと、羊はバヨネッタさんのバヨネットに撃たれて絶命していた。
「バヨネッタさん」
「はあ……、はあ……、まさか最後に待ち構えていたのが、セバスチャンだったとはね」
「セバスチャンですか?」
「ええ。悪夢を見せる魔物で、その催眠幻惑効果は、良く訓練された軍隊でさえ全滅させる程に凶悪な魔物よ」
なんて危ない魔物なんだセバスチャン。でもやっぱりそれは羊じゃなくて執事だと思うぞセバスチャン。
などと思っていると、バヨネッタさんがバヨネットに乗って天井まで飛び上がる。そこにはランタンがいくつも吊り下がっていた。これ全てが幻惑燈なのか? それとも一つだけなのだろうか?
「やったわ! 幻惑燈を手に入れたわよ!」
などと勘ぐる俺の心配は杞憂だとでも言わんと、ランタンを手にして喜ぶバヨネッタさん。喜んでいるし、あれが幻惑燈って事で良いんだろう。と同時に、天井がパカンと開いて空が現れる。
「これは……?」
「目的を達したのだから、さっさと外に出ろ。って事でしょうね」
成程。まあ、ここから一階に戻って、『幻惑のカイカイ虫』の口やら肛門から脱出するより何万倍もマシだな。俺とバヨネッタさんは開かれた天井から外に脱出したのだった。
「はあ。もうしばらくカイカイ虫は勘弁して欲しいです」
俺、今回何一つ役に立ってないしね。
「そうねえ。でも首都に行く前の良い予行練習になったんじゃないかしら」
とのバヨネッタさんの発言。それってつまり、首都にもカヌスの要塞があるってことですかあ?
バヨネッタさんに踏まれて目を覚ます。起き上がろうとすると、地面が柔らかくてぬちゃぬちゃしていて難儀してしまった。
「どこですかここ?」
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バヨネッタさんに聞いたつもりだったんだけど、答えてくれたのはアニンだった。そう言われて辺りを見回すと、俺たちがいるのが、まるで口の中を覗いたかのような、柔らかい肉壁に囲まれた場所だと分かる。
「マジか?」
『ああ。だから早く宙に飛べ。消化液に溶かされるぞ』
アニンにそう言われたところで、ハッとして自身の状況確認をすると、つなぎが溶け始め、ところどころ消化液の酸でやけどしていた。
「うわあっ!?」
俺は直ぐ様アニンを翼に変化させて宙に浮く。バヨネッタさんは既にバヨネットに乗って浮いていた。
「どうなっているんだよ? やけどしているのに全く痛くない」
「恐らく消化液の効果でしょうね。消化液にも幻惑の効果があって、溶かされている本人が気づかないうちに、溶かすようになっているのよ」
と言われてゾッとする。あのまま眠っていたら、俺は溶けて『幻惑のカイカイ』の栄養になっていたのか。
バヨネッタさんが、俺に対して魔法の水をぶち撒けてきた。俺の周りに付着していた消化液が洗い流され、次の瞬間からヒリヒリなんてものじゃない痛みが全身を襲う。
「ぐはあ……!!」
「さっさと『回復』で治しなさい」
バヨネッタさんはもう少し周りの人に優しくしても、バチは当たらないと思う。
『幻惑のカイカイ虫』に摂り込まれて直ぐに起きたからだろう。俺のやけどはそれ程酷いものじゃなかったので、十分程の『回復』で元に戻った。つなぎはボロボロのままだったけど。ちなみにバヨネッタさんは服に溶けた跡一つ見付からなかった。
「治りました」
「そう。じゃあ行くわよ」
「……はい」
この場での「行く」は、きっとこの『幻惑のカイカイ虫』の奥へと進むと言う事で、出口に向かうと言う事ではないのだろうなあ。と分かっていたが反論はしない。無意味だと悟っているからだ。
カイカイ虫の肉壁に触れないように慎重に先に進むと、物凄く人工的な上に向かう螺旋階段があった。
「罠じゃないですかね?」
あまりにも不自然な螺旋階段の登場に、俺は罠を疑うが、バヨネッタさんは首を横に振るう。
「確かに罠は仕掛けてあるけれど、この階段が上に通じているのは確かだわ。共感覚で良く見てみなさい」
言われて共感覚で探ってみると、確かに螺旋階段が上階に続いている。ただし階段の何段かに一段に、踏むと何かしらの仕掛けが作動する罠が仕掛けられていたが。まあ、宙を浮いている俺たちには関係がなかった。
俺たちは螺旋階段の罠を踏まないように気を付けながら、上階に進む。
上階は肉壁に囲まれている事もなく、恐らくは外殻と同じであろう素材で出来ていた。 床に降りても消化液に溶かされる事も、罠が発動する事もなかった。下階とは全くの別物だと考えた方が良さそうだ。
「先へ進むわよ」
バヨネッタさんの指示に従い進む。上階は小部屋の連続だった。その小部屋毎に、番人のような魔物が存在していた。ゴブリンにオーク、スライム、エッチな体型の女妖精にマッチョな体型の男妖精と、多種多様な魔物が行く手を阻み襲ってくる。
ただ戦うのであれば遅れはとらない。俺たちは魔物たちを、倒して倒して倒して進んだ。そう、倒して進んでいるはずだった。
「おかしいわ」
バヨネッタさんの言葉に俺は首肯する。
「はい。もう、五十以上の部屋を攻略しているのに、一向に最後の部屋にたどり着きません。外からこの『幻惑のカイカイ虫』を見た限り、既に最後の部屋にたどり着いていておかしくないのに」
『幻惑のカイカイ虫』は巻き貝のような殻を背負っている。今俺たちがいるのが、その巻き貝部分であるなら、先細りしていくはずであり、いくら五階建てビルの大きさとは言え、五十室もあるはずがない。
「レジスト!」
バヨネッタさんがそう唱えるが、部屋の様子に変化は見られなかった。どうしたものか。と二人して顔を見合わせていると、
『一度戻ってみるのも手ではないか?』
と珍しくアニンが口を出してきた。余程俺たちの現状を見兼ねたのかも知れない。
「そうね」
とバヨネッタさんもアニンのアドバイスは素直に聞くらしく、部屋を二つ戻ると、下に降りる螺旋階段があった。
これはおかしい。俺たちは五十室先に進んだのだ。最初の部屋の螺旋階段がここにあるはずはない。
「これは……、さっきの螺旋階段とは違うわね」
とバヨネッタさん。言われて共感覚で調べると、確かに階段に仕掛けられている罠の順番が違う。と言う事は、
「先へ進む階段。と言う事ですか?」
首肯するバヨネッタさん。カヌスと言う人はかなり嫌らしい性格をしていたらしい。先へ先へ進んでも目的の場所にはたどり着けず、諦めて引き返したところに、先へ進む道を用意するなんて。
俺たちは階段を降りた。はずだった。そう、ずっと降りていたはずだったのに、いつの間にか俺たちは上っていた。何だこれ? 本当に感覚が混乱する。
そしてたどり着いた部屋にいたのは、羊であった。
「セバスチャン!?」
驚くバヨネッタさん。いやそれ、羊じゃなくて執事だから! とツッコミを入れようとしたところで、
「メエ~~」
羊が鳴いた。すると世界が一変する。場所は夕暮れの教室だった。そこに一人の女子生徒が立っていた。長い黒髪の女子。俺はその後ろ姿に見覚えがあった。
「浅野……」
俺が声を掛けると女子が振り返る。それは確かに浅野だった。
「浅野、俺、浅野の事が好きなんだ。俺と、付き合ってください!」
うおっ!! これは中学最後だと思って俺が初めて告白した記憶。と言う事は、
「は? 何それ? マジキモいんだけど」
うおおおお!! 心の、心の傷がえぐられるうっ!! 痛い、痛過ぎる。などと感傷に身悶えてなどいられなかった。
「浅野、俺、浅野の事が好きなんだ。俺と、付き合ってください!」
またも告白する俺。
「は? 何それ? マジキモいんだけど」
うおおおお、やめろ、やめてくれえ!
その後も俺は何度も告白し、何度も浅野に振られるのだ。痛い。痛いよう。さっきから何度もレジストしているのに、恐らくあの羊の幻惑効果が強過ぎて、俺にはレジストしきれない。『聖結界』はそもそも発動しない。精神攻撃を受けている為だろう。
「は? 何それ? マジキモいんだけど」
何十回目かのそのセリフに、息も絶え絶え死にそうになっていたところに、
ダァン!!
と言う銃声が鳴り響いた。
ハッとして目を覚ますと、羊はバヨネッタさんのバヨネットに撃たれて絶命していた。
「バヨネッタさん」
「はあ……、はあ……、まさか最後に待ち構えていたのが、セバスチャンだったとはね」
「セバスチャンですか?」
「ええ。悪夢を見せる魔物で、その催眠幻惑効果は、良く訓練された軍隊でさえ全滅させる程に凶悪な魔物よ」
なんて危ない魔物なんだセバスチャン。でもやっぱりそれは羊じゃなくて執事だと思うぞセバスチャン。
などと思っていると、バヨネッタさんがバヨネットに乗って天井まで飛び上がる。そこにはランタンがいくつも吊り下がっていた。これ全てが幻惑燈なのか? それとも一つだけなのだろうか?
「やったわ! 幻惑燈を手に入れたわよ!」
などと勘ぐる俺の心配は杞憂だとでも言わんと、ランタンを手にして喜ぶバヨネッタさん。喜んでいるし、あれが幻惑燈って事で良いんだろう。と同時に、天井がパカンと開いて空が現れる。
「これは……?」
「目的を達したのだから、さっさと外に出ろ。って事でしょうね」
成程。まあ、ここから一階に戻って、『幻惑のカイカイ虫』の口やら肛門から脱出するより何万倍もマシだな。俺とバヨネッタさんは開かれた天井から外に脱出したのだった。
「はあ。もうしばらくカイカイ虫は勘弁して欲しいです」
俺、今回何一つ役に立ってないしね。
「そうねえ。でも首都に行く前の良い予行練習になったんじゃないかしら」
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