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ハイポーション製造小話(中編)
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「これがハイポーションだよ」
オルさんが自身の『空間庫』からビンを出して、ビンだらけのテーブルに置く。
「へえ。ちょっと味見してみたいんですけど」
「ああ、構わないよ」
とオルさんからオーケーが出たので、俺はテーブルに置かれている空の陶器の小皿に、ハイポーションを少しだけ注ぐ。色は濃い茶色。ポーションは草の緑色なので、色から違うと分かる。匂いを嗅げば軽く鼻にくる刺激臭だ。
ちょっと舌に載せてみる。確かに酸味を感じた。う~ん、乳酸菌のような酸っぱさを感じるけど、ほのかに酒臭くも感じるなあ。納豆系とは違いそうだ。
「どう思う?」
とオルさんは俺に意見を求めてきた。
「確かに、複雑な味で、混ぜ物が入っていると言われれば、信じちゃいますね」
「だろう?」
長年研究しているからだろう、俺の意見に深く頷くオルさん。
「だが! 今我々の目の前には、その暗幕を切り開く新たな道が作られたのだ!」
まるで自分が思い付いたかのように胸を張るリットーさん。はは、まあ、良いけど。
「まだ可能性だけどね。とは言え、いきなり詰まったな」
とオルさんは腕を組んで唸り始めた。
「どうかしたんですか?」
「ビンがね、足りないんだよ」
ああ、こっちではガラスは貴重品だったな。
「なんなら俺が用意しましょうか?」
「出来るのかい?」
「パターンをいくつか分けたいでしょうから、小さめの保存ビンで良いんですよね?」
「ああ」
それなら百均で売っている。財布的にも問題ない。
「いくつくらい買えば良いですかね?」
「金なら出す。あるだけ買い占めてくれ!」
ああ、これは、ハイポーションの研究以外にも使いたいって顔に書いてあるな。
「分かりました。出来るだけ多く買ってきます。それに、もっと必要になるようなら言ってください。買ってきますから」
「おお! 本当かい!? ありがとう!」
オルさんや、最近で一番喜んでやいませんか?
その日はそれで解散となり、俺は日本に戻ると、雨降る街をガラスの保存ビンを求めて、百均から百均へと渡り歩いたのだった。
「ほう! これ程の透明度! 見事な作りだ! こんな物、どこに売っていたんだ?」
翌日、オルさんの部屋に顔を出すと、当然のようにリットーさんがいる。なんかもう慣れたな。
俺が『空間庫』から保存ビンを取り出すと、その透明度に驚かれた。そう言えば昨日テーブルに並べられていたビンは、皆色付きだった気がする。
「あはは、企業秘密です」
リットーさんになら、俺が異世界からやって来ている事を話しても良い気がするが、それは今日の本題からズレるので、またの機会としよう。
「それで分量はどうしますか? やっぱり半々が基本ですかね?」
「そうだね。それが一番効果が分かりやすいだろうね。それで成功したら、ハイポーションの量を少なくしていこう」
そう言ってオルさんは目盛りの刻まれた陶器の容器を使って、三つのガラスの保存ビンにポーションとハイポーションを五対五の割合で入れていく。
「温度はどうするんですか?」
「そこなんだよねえ」
とオルさんは今日も腕を組んで唸ってしまった。
「正確に温度を測るのは大変だ。酒を作る杜氏などは、経験則からどれくらいで酒が発酵するのか、身体で覚えているが、僕たちにはそれはない。ハイポーションがどのくらいで発酵し、ポーションをハイポーションに変えるかは誰も知らないのだから」
まあ確かにね。
「なのでまずは、沸騰させた混合液、常温の混合液、冷やした混合液で試してみよう」
いや、アバウト過ぎないか?
「その三種類で良いんですか?」
「ハルアキくん、君が驚くのも無理はないが、ポーションには不凍性と言う性質があってね、どれだけ冷やしても凍らないのだよ」
いや、そこじゃないよ! 確かに凍らないのは凄いけど!
「えっとあのう、必要になるかなあ、と思って、一応温度計ってものも用意したんですけど」
「温度計?」
驚いているな。こっちでは温度計って一般的じゃないんだな。ちなみに通販で即日お取り寄せしました。
「ええ、水銀を使った水銀温度計ってやつなんですけど」
俺は『空間庫』から棒状の水銀温度計を取り出した。
「ほう! またガラスか! それも精巧だな!」
リットーさんが驚くのはそこらしい。
「ふむ、中に入っている液体が水銀かな?」
「はい。他のタイプの温度計もあるんですけど、オルさんなら、理屈が分かれば再現も可能かと思って」
「確かにね。目盛りが付いているが、数値がハルアキくんの国のもので、僕には分からないのが難点かな」
「簡単なんですぐ教えます」
俺はその場でオルさんにアラビア数字の読み方を教えた。
「確かに簡単だな!」
「我々が使うオルドランドの表記法とは違って、間違いも少なそうだ」
と二人ともアラビア数字に感心していた。オルドランドの数字表記って、言語と同じ文字を使うから、たまに分からなくなるんだよねえ。
「ふむ。でもそうなると、この温度計おかしくないかい?」
とオルさんが疑問を投げ掛けてきた。
「おかしい、ですか?」
「この温度計には、下は20から上は105まで目盛りが区切られているが、途中で0を挟んでいるね? 欠陥品なのかな?」
「いえいえ、この温度計はマイナス20度からプラス105度まで測れるんです」
「ん? どう言う事だい?」
大の大人が二人して首を傾げているのは、なんか笑える。
「俺の国では、基本的にセルシウス温度と言う単位を使っていて、これは温度を、一気圧時において水の凝固点から沸点までを百分割したものを使っているんです」
リットーさんが変な顔をして首を傾げている。
「ふむ。気圧と言う単位は分からないが、つまりは0度が水が氷になる温度で、100度が水が沸騰する温度と言う事だね?」
「成程! そう言う事か!」
オルさんの分かりやすい説明で、リットーさんも理解出来たようだ。
「ふむ。マイナス20からプラス105まであるのか。そう言えば物体によって凝固する温度や沸騰する温度は変わってくると何かの学術書で読んだな。確かにポーションなんてのは水が凍る温度でも液体のままだし、油なんかは常温でも固まるね」
流石は研究者のオルさん。理解が早いなあ。
「本当はもっと高い温度も測れる温度計もあるんですけど、電池式なんですよ」
「電池式かあ」
オルさんは一度日本に来た時に、電池式の安い時計を手に入れている。分解すると言っていたが、あれはどうなったのだろうか?
「理屈はハルアキくんの説明を聞いて理解しているが、小型化にまだ成功していないんだよねえ」
そうなんだ。
「まあ、今はこの温度計でやっていこう。これで百二十通り以上の温度で実験出来るんだからね」
とオルさんは温度計を持ってにっこりである。実験の幅が広がったのだから嬉しいのも分からなくはないが。
「でも、やっぱり問題ありますよね」
「問題?」
俺の言に二人は首を捻る。
「問題は温度を維持する事です。最初は100度で始めた実験も、途中で温度が下がっていってしまっては意味がありませんから」
と俺が不安を口にすると、二人が顔を見合わせて笑い始めた。
「大丈夫だよ。その問題は既に解決済みさ」
とオルさん。どうやらそこを不安に思っていたのは、俺だけだったようだ。
オルさんが自身の『空間庫』からビンを出して、ビンだらけのテーブルに置く。
「へえ。ちょっと味見してみたいんですけど」
「ああ、構わないよ」
とオルさんからオーケーが出たので、俺はテーブルに置かれている空の陶器の小皿に、ハイポーションを少しだけ注ぐ。色は濃い茶色。ポーションは草の緑色なので、色から違うと分かる。匂いを嗅げば軽く鼻にくる刺激臭だ。
ちょっと舌に載せてみる。確かに酸味を感じた。う~ん、乳酸菌のような酸っぱさを感じるけど、ほのかに酒臭くも感じるなあ。納豆系とは違いそうだ。
「どう思う?」
とオルさんは俺に意見を求めてきた。
「確かに、複雑な味で、混ぜ物が入っていると言われれば、信じちゃいますね」
「だろう?」
長年研究しているからだろう、俺の意見に深く頷くオルさん。
「だが! 今我々の目の前には、その暗幕を切り開く新たな道が作られたのだ!」
まるで自分が思い付いたかのように胸を張るリットーさん。はは、まあ、良いけど。
「まだ可能性だけどね。とは言え、いきなり詰まったな」
とオルさんは腕を組んで唸り始めた。
「どうかしたんですか?」
「ビンがね、足りないんだよ」
ああ、こっちではガラスは貴重品だったな。
「なんなら俺が用意しましょうか?」
「出来るのかい?」
「パターンをいくつか分けたいでしょうから、小さめの保存ビンで良いんですよね?」
「ああ」
それなら百均で売っている。財布的にも問題ない。
「いくつくらい買えば良いですかね?」
「金なら出す。あるだけ買い占めてくれ!」
ああ、これは、ハイポーションの研究以外にも使いたいって顔に書いてあるな。
「分かりました。出来るだけ多く買ってきます。それに、もっと必要になるようなら言ってください。買ってきますから」
「おお! 本当かい!? ありがとう!」
オルさんや、最近で一番喜んでやいませんか?
その日はそれで解散となり、俺は日本に戻ると、雨降る街をガラスの保存ビンを求めて、百均から百均へと渡り歩いたのだった。
「ほう! これ程の透明度! 見事な作りだ! こんな物、どこに売っていたんだ?」
翌日、オルさんの部屋に顔を出すと、当然のようにリットーさんがいる。なんかもう慣れたな。
俺が『空間庫』から保存ビンを取り出すと、その透明度に驚かれた。そう言えば昨日テーブルに並べられていたビンは、皆色付きだった気がする。
「あはは、企業秘密です」
リットーさんになら、俺が異世界からやって来ている事を話しても良い気がするが、それは今日の本題からズレるので、またの機会としよう。
「それで分量はどうしますか? やっぱり半々が基本ですかね?」
「そうだね。それが一番効果が分かりやすいだろうね。それで成功したら、ハイポーションの量を少なくしていこう」
そう言ってオルさんは目盛りの刻まれた陶器の容器を使って、三つのガラスの保存ビンにポーションとハイポーションを五対五の割合で入れていく。
「温度はどうするんですか?」
「そこなんだよねえ」
とオルさんは今日も腕を組んで唸ってしまった。
「正確に温度を測るのは大変だ。酒を作る杜氏などは、経験則からどれくらいで酒が発酵するのか、身体で覚えているが、僕たちにはそれはない。ハイポーションがどのくらいで発酵し、ポーションをハイポーションに変えるかは誰も知らないのだから」
まあ確かにね。
「なのでまずは、沸騰させた混合液、常温の混合液、冷やした混合液で試してみよう」
いや、アバウト過ぎないか?
「その三種類で良いんですか?」
「ハルアキくん、君が驚くのも無理はないが、ポーションには不凍性と言う性質があってね、どれだけ冷やしても凍らないのだよ」
いや、そこじゃないよ! 確かに凍らないのは凄いけど!
「えっとあのう、必要になるかなあ、と思って、一応温度計ってものも用意したんですけど」
「温度計?」
驚いているな。こっちでは温度計って一般的じゃないんだな。ちなみに通販で即日お取り寄せしました。
「ええ、水銀を使った水銀温度計ってやつなんですけど」
俺は『空間庫』から棒状の水銀温度計を取り出した。
「ほう! またガラスか! それも精巧だな!」
リットーさんが驚くのはそこらしい。
「ふむ、中に入っている液体が水銀かな?」
「はい。他のタイプの温度計もあるんですけど、オルさんなら、理屈が分かれば再現も可能かと思って」
「確かにね。目盛りが付いているが、数値がハルアキくんの国のもので、僕には分からないのが難点かな」
「簡単なんですぐ教えます」
俺はその場でオルさんにアラビア数字の読み方を教えた。
「確かに簡単だな!」
「我々が使うオルドランドの表記法とは違って、間違いも少なそうだ」
と二人ともアラビア数字に感心していた。オルドランドの数字表記って、言語と同じ文字を使うから、たまに分からなくなるんだよねえ。
「ふむ。でもそうなると、この温度計おかしくないかい?」
とオルさんが疑問を投げ掛けてきた。
「おかしい、ですか?」
「この温度計には、下は20から上は105まで目盛りが区切られているが、途中で0を挟んでいるね? 欠陥品なのかな?」
「いえいえ、この温度計はマイナス20度からプラス105度まで測れるんです」
「ん? どう言う事だい?」
大の大人が二人して首を傾げているのは、なんか笑える。
「俺の国では、基本的にセルシウス温度と言う単位を使っていて、これは温度を、一気圧時において水の凝固点から沸点までを百分割したものを使っているんです」
リットーさんが変な顔をして首を傾げている。
「ふむ。気圧と言う単位は分からないが、つまりは0度が水が氷になる温度で、100度が水が沸騰する温度と言う事だね?」
「成程! そう言う事か!」
オルさんの分かりやすい説明で、リットーさんも理解出来たようだ。
「ふむ。マイナス20からプラス105まであるのか。そう言えば物体によって凝固する温度や沸騰する温度は変わってくると何かの学術書で読んだな。確かにポーションなんてのは水が凍る温度でも液体のままだし、油なんかは常温でも固まるね」
流石は研究者のオルさん。理解が早いなあ。
「本当はもっと高い温度も測れる温度計もあるんですけど、電池式なんですよ」
「電池式かあ」
オルさんは一度日本に来た時に、電池式の安い時計を手に入れている。分解すると言っていたが、あれはどうなったのだろうか?
「理屈はハルアキくんの説明を聞いて理解しているが、小型化にまだ成功していないんだよねえ」
そうなんだ。
「まあ、今はこの温度計でやっていこう。これで百二十通り以上の温度で実験出来るんだからね」
とオルさんは温度計を持ってにっこりである。実験の幅が広がったのだから嬉しいのも分からなくはないが。
「でも、やっぱり問題ありますよね」
「問題?」
俺の言に二人は首を捻る。
「問題は温度を維持する事です。最初は100度で始めた実験も、途中で温度が下がっていってしまっては意味がありませんから」
と俺が不安を口にすると、二人が顔を見合わせて笑い始めた。
「大丈夫だよ。その問題は既に解決済みさ」
とオルさん。どうやらそこを不安に思っていたのは、俺だけだったようだ。
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