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安堂さんは落ち葉を食べる虫のようにボソボソと話し出した。
「和館の監視をしていたらね、ちょうどあの人がいないか探していたの、そうしたらあろうことかあんな……」
「何よ?何があったのよ」
「あの人があの人とキスしてたの?」
「誰と誰がよ、こういうことはきちんと明確に話すようにいつも言ってるじゃない」
私は呆れてそう話したわ
「康二さんと杉下選手よ」
安堂は半泣きでそういうと汕頭レースのハンカチで涙を拭った。
「杉下選手って誰?」
「アメフトの選手」
「そうなの……えっ!!何ですって」
びっくりして飛び上がりそうになった私は安堂さんの顔をみた。
真面目な顔で、ふざけてるわけではないとわかった。
「そういうことならより納得だわ」
「カトリーヌちゃんどういうこと?」
「恋愛での殺人ではないという私の仮説が通りそうだわ」
「むしろあのアメフト選手が殺したんじゃないのかしら?力がある彼なら康二さんを塔屋に吊れるじゃないの」
「あぁそれね、それは違いますよ、人を吊ってあの狭い階段を死体を持って降りるとなると素早くはできませんからね、私達と鉢合わせしてたでしょう」
「じゃああれは……」
「シンプルなトリックよ、そこは謎じゃないの、問題はなぜ幽霊騒ぎを起こしたか、そして殺したかということなのよ」
私はそう言い、安堂さんを残してサービスセンターの方に向かった。
「カトリーヌ!」
私はセンターまだあと数歩というところで声をかけられて振り向くと、宮内さんが私を呼び止めた。
「どうしたの?」
「警察の人から磯野さんが吸ってたタバコについて聞かれたんだけど、おかしいのよ」
「何がおかしいの?」
「赤マルじゃなくと緑のメンソールだったの現場にあったのは」
タバコが違う、なぜかしら?
何の意味があるの?
「やだわ、私ったら磯野さんらしくないのを忘れていたわ」
「え?」
「宮内さん、磯野さんはタバコ好きだけどルールは守る人だったわ、だから彼女がタバコを吸うなら園外に行くでしょう、だからビリヤードルームの裏側でタバコを吸うことはないわ」
「もしそうならなんであんなとこに」
「あることに気づいたからでしょうね、そして殺されたわ」
「和館の監視をしていたらね、ちょうどあの人がいないか探していたの、そうしたらあろうことかあんな……」
「何よ?何があったのよ」
「あの人があの人とキスしてたの?」
「誰と誰がよ、こういうことはきちんと明確に話すようにいつも言ってるじゃない」
私は呆れてそう話したわ
「康二さんと杉下選手よ」
安堂は半泣きでそういうと汕頭レースのハンカチで涙を拭った。
「杉下選手って誰?」
「アメフトの選手」
「そうなの……えっ!!何ですって」
びっくりして飛び上がりそうになった私は安堂さんの顔をみた。
真面目な顔で、ふざけてるわけではないとわかった。
「そういうことならより納得だわ」
「カトリーヌちゃんどういうこと?」
「恋愛での殺人ではないという私の仮説が通りそうだわ」
「むしろあのアメフト選手が殺したんじゃないのかしら?力がある彼なら康二さんを塔屋に吊れるじゃないの」
「あぁそれね、それは違いますよ、人を吊ってあの狭い階段を死体を持って降りるとなると素早くはできませんからね、私達と鉢合わせしてたでしょう」
「じゃああれは……」
「シンプルなトリックよ、そこは謎じゃないの、問題はなぜ幽霊騒ぎを起こしたか、そして殺したかということなのよ」
私はそう言い、安堂さんを残してサービスセンターの方に向かった。
「カトリーヌ!」
私はセンターまだあと数歩というところで声をかけられて振り向くと、宮内さんが私を呼び止めた。
「どうしたの?」
「警察の人から磯野さんが吸ってたタバコについて聞かれたんだけど、おかしいのよ」
「何がおかしいの?」
「赤マルじゃなくと緑のメンソールだったの現場にあったのは」
タバコが違う、なぜかしら?
何の意味があるの?
「やだわ、私ったら磯野さんらしくないのを忘れていたわ」
「え?」
「宮内さん、磯野さんはタバコ好きだけどルールは守る人だったわ、だから彼女がタバコを吸うなら園外に行くでしょう、だからビリヤードルームの裏側でタバコを吸うことはないわ」
「もしそうならなんであんなとこに」
「あることに気づいたからでしょうね、そして殺されたわ」
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