幸せは食事の中に

やなぎ

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第2話 おでん

調理1

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 さてと、昼飯も食ったし、バイトの時間までに頑張っておでん作りますかね。

 まずは茹で卵を作るところからかなー。

「玉子何個ぐらい食べたい?」

「んー。うちは2個ぐらいあればいいよ?」

「そうか。まぁあるだけ入れるか。」

「相変わらずうちの話スルーするのね……。」

 鍋に水を入れて、沸かす。玉子と塩はすでに鍋の中に。

 同時に土鍋の準備。水を入れて火にかける。出汁用に昆布を2枚ほど入れる。

「うちは何か手伝う事ある?」

 構ってちゃんの奈々は俺が1人で作業してるとこうして手伝おうとしてくれる。犬みたいで可愛い。

「じゃあ牛すじを串に刺すのやって。」

「うん!キッチンじゃ狭いからテーブルの上でやればいいかな?」

「そうして」

 俺は取り敢えず大根を切ろう。

 まずは洗って、根と葉の付け根を切り取る。

 葉っぱは後でご飯と一緒に炊飯器に入れて炊いちゃおう。

 さて根の部分の処理に入りますか。

 まずは3センチ間隔で切っていこう。そして全て皮を剥く。

 だがその途中で鍋が沸騰したので、一旦皮を剥く作業を中断して、鍋の方を覗く。昆布のいい匂い。

 鍋の火を消して、昆布を取り出す。そして今度は鰹を入れる。火はつけずこのまま放置。

 そして俺は大根の皮むき作業に戻る。

 意外に皮を剥く量が多くイライラしてきた。

「ぐあぁあ!」

「なに!?びっくりしたぁ。」

「あぁ。すまん。ちょっと皮を剥く量が多くてイラついて、つい叫びたくなった。」

 この後面取り作業とか考えるだけで嫌になる。

「なぁ、串に刺す作業終わったら面取りやらないか?」

「ん?面取りってなに?」

「こうやって大根の角を取ることを面取りって言うんだ。これをやってれば煮崩れしずらくなるらしい。」

「へぇそうなんだ。博識だねー。」

「一般常識だ。バカにしてんのかー?」

「んー。少しー?」

「このやろっ。」

 なんか奈々のおかげでイラついてた気持ちがどこかに行った。奈々の存在はやっぱりありがたい。

「な、なに?なんでそんな生暖かい目で見つめてるの?」

「あぁ。いや、なんでもない。」

 慌てて皮むきに戻る。

 いかんいかん。つい見つめてしまってた。

「串に刺すの終わったよー。面取り?ってやつやるよー!」

「お、そうか。じゃあもう一本包丁出して一緒にやろうか。」

「うん。」

 俺の隣に立ち、面取りを始める奈々。

 俺も皮むきを早々に終わらし、面取りを手伝う。

 こうして並んで同じ事をしているのは、なんかぐっとくるものがある。

 奈々も同じ事を考えているのか少し照れている様子。

 あ、こんにゃくの下ごしらえするの忘れてた。まぁやんなくてもいいか。

 三角形に切るのだけやっておこう。

 鰹の出汁もそろそろいい感じかな?

 鰹を取り出す。

 再び鍋を火にかける今度は沸騰させないように少し弱火で。

 そして醤油をいい感じの色になるぐらい入れて、酒を大さじ2ぐらいかな?そして砂糖を醤油の半分より少なめの量入れて、塩を少々。

 これでおでんつゆの完成!




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