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『笑顔の絆』

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 晴れやかな風が吹く、桜が咲く季節のこと。

人が笑った顔が大好きな、

さくら という、大きな目が印象的な、女の子がいました。

さくらは、とっても明るく元気。

周りの人たちを笑顔にすることが得意でした。



ある日、
さくらは、新しい学校に転校することになりました。
最初は少し緊張していたさくらでしたが、クラスメイトのみんなが優しく迎えてくれたので、すぐに安心することができました。


クラスには、さまざまな個性豊かな子たちがいました。
一人はとってもおしゃべりなことで有名で、

もう一人はおとなしいけれど、とても頭のいい子でした。

さらに、別の子はスポーツが
得意で、もう一人は絵を描くのが大好きでした。
 


最初は、みんなが違うことに戸惑っていた さくらでしたが、
次第にそれぞれの個性に興味を持つようになりました。

さくらは、おしゃべりな子の話を聞きながら笑顔で返事をし、おとなしい子と一緒に問題を解いたり、 スポーツが得意な子と一緒に遊んだりしました。

絵を描くのが好きな子には自分の描いた絵を見てもらいながら、
一緒にアイデアを出し合ったりもしました。


そして何日かして、

クラスの先生から、こんな事を学びました。

それは、

「みんな違ってみんないい!ということ。それぞれの個性や特技を大切にしましょう」
と先生が話した事でした。


クラスのみんなは、先生の言葉に一斉にうなずきました。


なんだかすーっと、
気持ちが軽くなり、

「なんで?」
、、、「どうして?」
の答えが、、、
少しわかったようで。

クラスのみんなは 自然と笑顔になりました。

そして、とても楽しい気分にもなりました。

他のクラスメイトたちとおしゃべりをしたり、一緒に遊んだりすることで、

みんなの絆は、少しずつ
深まっていきました。


爽やかな風が吹く秋の日、

学校で文化祭が開催されることになりました。
クラスのみんなは、それぞれの特技を活かして、クラスブースを作ることにしました。




おしゃべりな子は、
司会を務め、おとなしい子は
美しい絵を描き、スポーツが得意な子は、素晴らしいパフォーマンスを披露しました。


さくらは、みんなが楽しめるゲームを考えました。

それは、クラスメイトたちが
自分の得意なことを披露しながら、みんなで一緒に楽しむゲームでした。


みんなが一つの目標に向かって協力する姿は、とても素晴らしく、きらきらしているようでした。
そうして、
いつの間にか観客達も大いに盛り上がっていきました。


太陽が、沈みかけた頃、、、。

みんなは 文化祭の成功を祝って、

大きな輪になって 

手をつなぎました。

すると、サクラはみんなの顔を見渡しながら、

『みんな違って、みんないいね。これからも一緒に楽しい思い出を作っていこうね!』
笑顔で言いました。





みんなは、こたえるように笑顔で頷き返しました。


その様子は、
それぞれが違う個性を持ちながらも、お互いがお互いを
大切に思っていることを実感しあっているようでした。



~おしまい~


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