妊娠✕糖尿病✕迷走しながらも何とか頑張った私の話！

２、切っ掛けの一言

　ことの始まりは、私の職場に巻き起こったベビーブーム到来！でした。

　世間を賑わせた例の感染症もピークを通り越し、以前の日常へと少しだけ近付いたように感じていました。
　それが関係有るかは分かりませんけれど、どこの部署の〇〇さんが妊娠してる、なんて言葉が絶えず聞こえていました。

　少子化と言う言葉をよく耳にするけれど、何気に妊婦さんが多いなぁ、素敵だなぁとのほほんと構えていた私。
　だって、年齢が３０代も半ばで、すでに２人の子持ち。
　そんな私にはもう縁のない話しだ思っていましたから。
　可愛い桃尻をぷりぷりさせながら逃げるお子様２人を追い掛けるのが私には精一杯だと思っていました。

　……ですが、なんの因果か同じくらいの年齢の同僚が妊娠しました。
　それも立て続けにまさかの２人です！

　私と同じように２人と３人の子持ちのママだった同僚達。
　赤ちゃんを授かったことを心から祝う気持ちと、幸せそうな２人の顔を見ていると羨ましいと言う気持ちがムクムクと生えてきました。

　ただ経済的にも、体力的にも、自分には３人目は厳しいよなぁ……と思う日々。
　クマ太郎も経済的に無理だよね、と苦笑します。

　しかし、お互いに息子２人に恵まれて幸せだと思いつつも、出来れば娘も欲しかったねと。
　日にちが経つほどに「娘ほしー！！」となる私に感化され、クマ太郎も七夕の短冊に「娘が欲しい」と書く程度には３人目を望むようになりました。

　そんなこんなしていましたら、本当にまさかの妊娠をした私。

　私とクマ太郎だけでなく、祖父祖母世代も「マジか？！」となりました。
　不安な気持ちよりも嬉しい気持ちの方が上回り、幼児２人を抱えながらのマタニティライフを頑張ろう！と気持ちを新たにしました。

　……でも、そんな私に予想外の出来事が起こります。
　それは、この一言から全ては始まりました。

　「んんー……血糖値が正常範囲よりちょっと高いね。再検査をしとこうか。」

　……は？
　何を言ってるの？
　このおじいちゃん先生は？？

　担当の医師の言葉に本気で「……は？」となりました。
　この先生は何言ってんの？大丈夫？？と本気で思いました。

　犬助とチュー助の妊娠時にも同じ血糖値の検査を受けましたけど、一度も引っかかる事はありませんでした。
　妊娠する前に受けた職場の健康診断でも血糖値で引っかかる事は有りませんでしたし、今までも血糖値を指摘されたことは有りません。

　……この一言が切っ掛けとなり、私の迷走するマタニティライフが始まったのです……。