313 / 645
312、水泳教室
しおりを挟む両手に花という言葉がありますが、可愛い可愛い犬助とチュー助に挟まれて眠ることは幸せであり、ちょっとした苦行でもあるウサギです。
両手に花という言葉通りに、可愛い可愛い犬助とチュー助に挟まれて眠ることはとても幸せだと思います。
ただですね……それぞれに私の腕を枕にして、ムギュウっと引っ付いて来る犬助とチュー助。
最初のしばらくは我慢できますが、夜中に目が覚めると両腕は痺れているし、寝返りができなくて体の節々が痛みます……。
何とか自分の寝返りをできるスペースを確保して再び眠りにつく私。
しかし、朝になれば再び犬助とチュー助にムギュウっと引っ付かれています。
結局、寝起き一番は体の節々や腰が痛くて悶えることになるという……。
世の中の親が体験する幸せだけど、微妙に苦行な出来事だと思う私です。
犬助の保育園では月に一度ですが水泳教室に連れて行ってくれます。
私とクマ太郎、お互いの職場が人手不足で忙しい昨今。
保育園で受けることが出来る水泳教室、英会話教室や体操教室って本当に有り難いと思います。
犬助が自分の好きなこと、やりたいことを見つける切っ掛けになってくれますし。
大人の思惑はあれども、本人がやりたい!と思える習い事などに出会える機会を作って頂けるって素敵ですね。
そんな水泳教室ですが、保育園帰りの犬助に話を振りますとムウっと可愛い唇を尖らせました。
おやおや?と思って話を聞くと、今日から水に体を浮かばせる練習が始まったそうです。
どうやら今までのプールで楽しく遊ぶだけの水泳教室から、少しずつ泳いだりの練習へとシフトチェンジが始まった様子です。
おそらく今までの楽しかったプールが、初めての浮かぶ、泳ぐ練習を通して、自分が上手く出来なかったことに拗ねているみたいです。
相当な負けず嫌いなのか、初めてのことでも卒なく熟したがる犬助。
どんなことでも最初から上手な人は居ないよ、練習してみんな上手になると説明しても地団駄を踏んで悔しがる一面を犬助は持っています。
水に浮かぶという行為を通して納得がいってない犬助は、このまま放置していると拗ねてプールが嫌いになるかもしれません。
そんな犬助のお耳に状況を好転させるかもしれない、ちょっとばかりの内緒話を吹き込んでみました。
ねえねえ、犬ちゃん、知ってる?
パパもね、水に浮かぶことや泳ぐことが苦手なんだよ。
耳元で囁く私の内緒話に目がキラキラした犬助。
一瞬で犬助の拗ねた表情がなくなり、微妙に嬉しそうな顔になりました。
「パパもできないの?!浮かべないの?!犬ちゃん顔を出してなら泳げるよ!パパ、できないの?!」と確認してきます。
泳げないことが自分だけではない。
犬助の同年代の子どもだけが泳げない訳では無い。
パパが泳げないならば、自分が泳げなくても可笑しくない。
犬助はそんな風に思ったのかもしれません。
自分にとって大きな壁であり、ライバルなパパが出来ないのなら頑張れる!と思ったのでしょう。
帰宅したクマ太郎へと水に浮かぶ練習をしたと話す時には、保育園で見た顰めっ面は無くなっていました。
出来ないことを悔しいと思うことはしょうがありません。
しかし、出来ないことを恥ずかしいと思わず、出来るように挑戦する気持ちを大切に育てて行きたいなぁと思った出来事でした。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
カクヨム、noteではじめる小説家、クリエーター生活
坂崎文明
エッセイ・ノンフィクション
カクヨム、noteを中心に小説新人賞やクリエーター関連のエッセイを書いていきます。
小説家になろう、アルファポリス、E☆エブリスタ、ノベラボなどのWeb小説サイト全般の攻略法も書いていきます。
自動バックアップ機能がある『小説家になろう』→カクヨム→noteの順に投稿しています。note版がリンク機能があるので読みやすいかも。
小説家になろう版
http://ncode.syosetu.com/n0557de/
カクヨム版(567関連で公開停止)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880246141
【続編】カクヨム、noteではじめる小説家、クリエーター生活2 作者 坂崎文明
https://kakuyomu.jp/works/16816700427247367228
note版
https://note.mu/sakazaki_dc/m/mec15c2a2698d
E☆エブリスタ版
http://estar.jp/_howto_view?w=24043593
小説家になるための戦略ノート 作者:坂崎文明《感想 130件 レビュー 2件 ブックマーク登録 1063 件 総合評価 2,709pt文字数 958441文字》も人気です。
http://ncode.syosetu.com/n4163bx/
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる