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6.王宮を探索
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結婚式が終わり数週間。このラドレイヴン王国の王宮での生活にも随分慣れてきた。…と思う。
「……はい。本日はここまででございます。お疲れ様でございました、アリア妃陛下」
先代の王妃様にも王妃教育を施してきたというベテランの年配教師はそう言って今日の講義を締めた。王宮に50年以上も勤めてきたという教育係のトップだ。
(すごいなぁ…。きっとこの広い王宮内で知らないことなんて一つもないんだろうな、この人…。……そうだ)
その時、私はふと思いついた。
ここに来て数ヶ月。王妃という立場でありながらも、この結婚はあまりにも急拵えだったため、私はまだ知らないことが多すぎる。
「…ねぇリネット。今日はもう午後の予定はないみたいだし、私少し王宮の中や周りを見て回ってもいいかしら」
「えっ?王宮の中を、でございますか?…そうですね…、たしかにまだアリア様が足を運んでいらっしゃらない場所は多いですものね」
「でしょう?どこに何があるのか、どんな部屋や施設があるのかぐらい、王妃として把握しておくべきじゃない?」
カナルヴァーラの王宮は生まれ育った場所だということもあり、建物の隅々まで知り尽くしていた。だけどここのことはまだ今ひとつよく分かっていない。
「そうですわね。よし、私聞いてきますね!」
リネットは元気に返事をすると、侍女長のラナのところに許可を取りに行ってくれた。
そして10分も経たないうちに、リネットがラナを連れて戻ってきた。
「アリア様、王宮内の見学をご希望でいらっしゃいますか」
「ええ、そうなの。今日はもう講義は終わったし、午後は時間があるみたいだから、見て回っておきたくて」
王妃教育は順調に進んでいるし、子どももまだいないこの身軽な体。今のうちに動き回って、ここで知らないことを自分の中にいろいろと詰め込んでおきたい。
ラナはにっこりと微笑んで言った。
「もちろんようございます。ですが、迷ったり危険なことがあってはいけませんので、護衛たちを伴って回ってくださいますか」
「ええ、そうするわ」
「お供いたします、アリア様」
会話を聞いていたエルドたちがスッと進み出てそう言ってくれた。
「ありがとう、エルド、クラーク」
「彼らはこの王宮のことは知り尽くしてございます。案内係としても申し分ないでしょう」
ラナがそう言うと、エルドは黙って目を伏せた。
私はエルドたち護衛騎士とリネットを連れて王宮内の散策を始めたのだった。
「───王家の方々の居住区画はこの辺りまでとなります。ここから渡り廊下の向こう側が賓客用の宿泊部屋となっており、……」
「…本当に大きいわね、ここの王宮は…」
「そうですわね、アリア様。これ、まだまだ先が長そうですわぁ」
エルドたちに案内されながら建物内をゆっくりと歩いていく。途中すれ違うメイドや使用人たちが足を止めては私たちに挨拶をしてくれる。
「あちらはご存知かと思いますが、謁見の間です。そして向こうの奥の方が王族の礼拝堂となっております」
「ええ。…あっちがサロンや広間よね」
「はい。一番奥の廊下の突き当りから階段を降りたところは使用人たちの寝泊まりする部屋が並んでおります」
「なるほど」
広い王宮の中を、その配置を頭に叩き込みながら進んでいく。一階を歩いてしばらくすると中庭に出た。
「ここのお庭は本当に美しいわ…!見て、リネット。今はこんなに薔薇が咲いているのね。素敵…」
「ふふ。本当ですね。アリア様は薔薇がお好きですから。よかったですわね、これからいつもこんなに美しい花々が見られるだなんて」
「ええ。この辺りはカナルヴァーラの王宮のお庭にも似てるわね」
故郷の王宮を思い出しながらしばらくリネットをお喋りをしているのを、エルドたちは黙って待っていてくれた。
「あちらの大きな建物は?」
「あれは後宮です」
エルドの短い答えに納得した。…なるほど。先代国王の側妃たちはあの建物の中で生活していたということね。
「……。エルド、あの奥の建物は…?」
ふと違う方角を見ると、王宮から中庭を隔てて奥の方にまた別の立派な建物が見えていた。この王宮に比べると随分と小さくてシンプルな造りのものだけれど。
「あれは離宮の一つです。その奥の、すぐそばにあるあの低い方の建物が、我々騎士団の詰め所となっております」
「そう。…随分と近くに離宮があるのね」
「アリア様、…こちらの王族の方々は代々側妃が何人もいらっしゃったそうじゃないですか。聞いた話によると、側妃たちの間で大きな揉め事や事件も過去にあったそうなんです。それで、後宮に住めなくなったり追い出された女性が別の建物に居住を移すこともあったとか…」
…ああ。なるほど。
リネットが耳打ちする言葉に合点がいった。
国王の寵愛を競い合う側妃たちがいがみあい対立し、何らかの事件が起こることは想像できる。そうなると同じ後宮の中で顔を突き合わせることが難しい人たちも出てきたのだろう。
「はい。先代までの国王陛下がお迎えした側妃の方がお住まいであったり、また時期によっては王妃陛下がご利用になられている場合もございました。離宮は他にもいくつかございます」
エルドが後を引き継ぐようにそう説明してくれた。
(…側妃、か…。隣の国だというのに、うちとは随分違うのね…)
私の両親であるカナルヴァーラの国王と王妃は、4人の子を設けた今でも二人きりで仲睦まじく暮らしている。先代もその前も、側妃を持った国王は聞いたことがない。皆順調に子が産まれていたからということもあるのだろうけど。
(…ジェラルド国王も、いつかは側妃を迎えたりなさるのかな…。今はあんなに優しくて、私に夢中と言ってもいいくらいに愛を注いでくださっているけれど…)
それとこれとはまた別なのかしら。
もしくは、このまま私に子ができなければ……
「…………。」
「アリア様?どうなさいました?大丈夫ですか?」
「っ!」
ふと気が付くと、リネットや護衛たちが心配そうに私を見ていた。
(や、やだ。私ったらまた暗い物思いに…)
ここに来てからというもの、本当にナーバスになりがちだ。気を付けなきゃ。
「ううん、ごめんなさい、大丈夫よ。随分歩き回ったものだから、ちょっとボーっとしちゃってた」
「ふふ、じゃあ少し休憩になさいますか」
「アリア様、この中庭には美しいガゼボがありますよ!どうぞご覧ください」
「ええ。ありがとうクラーク」
護衛のクラークが教えてくれたガゼボまで移動すると、使用人が紅茶を運んできてくれた。私はしばらくの間リネットや護衛たちと共にお喋りをしながら美しい花々を楽しみつつ足を休めたのだった。
その夜。寝室でジェラルド国王の膝の上に乗せられ髪を撫でられながら、私は今日の出来事を報告していた。
「ふ…、そうか。王宮内の探索を。どうだった?」
「とても広くて立派で、驚いてしまいましたわ。私は特に中庭のガゼボが気に入りました。素敵でしたわ…。薔薇も見事に咲き乱れて」
「ああ。あの庭は昔から評判が良かったらしい。歴代の王妃や側妃たちも皆よくあのガゼボで茶を楽しんでいたらしいぞ」
「…さようでございますか。…ジェラルド様、今度お時間ができたらぜひ、一緒にあの中庭の花々を愛でながらお茶をいたしましょうね」
「ああ。そうだな。……さ、これを飲めアリア」
そう言うとジェラルド様はいつもの薬を私に差し出した。
「……。」
いつまで、これを飲むんだろう…。
もう嫁いできて約4ヶ月。さすがに不安が募ってくる。
「……あの、ジェラルド様…」
「愛しているよ、アリア。俺はお前のことが可愛くてたまらない。…さぁ、俺に一日の褒美をくれ。愛しいお前を抱きしめ、お前のことだけを見つめる至福の時間を」
「……。……はい…」
言いたい言葉を飲み込み、私は黙って薬を口に流し込んだ。
私の手からコップを取り上げるとテーブルに置き、ジェラルド様はゆっくりと私を押し倒し、覆いかぶさる。
この時は、考えもしなかった。
私が夫であるジェラルド様と二人であのガゼボでお茶を楽しむことは、結局ただの一度もないのだということも。
この日からほんの一年も経たないうちに、私があの中庭の奥にぽつんと建っている小さな離宮に追いやられることになるのだということも。
「……はい。本日はここまででございます。お疲れ様でございました、アリア妃陛下」
先代の王妃様にも王妃教育を施してきたというベテランの年配教師はそう言って今日の講義を締めた。王宮に50年以上も勤めてきたという教育係のトップだ。
(すごいなぁ…。きっとこの広い王宮内で知らないことなんて一つもないんだろうな、この人…。……そうだ)
その時、私はふと思いついた。
ここに来て数ヶ月。王妃という立場でありながらも、この結婚はあまりにも急拵えだったため、私はまだ知らないことが多すぎる。
「…ねぇリネット。今日はもう午後の予定はないみたいだし、私少し王宮の中や周りを見て回ってもいいかしら」
「えっ?王宮の中を、でございますか?…そうですね…、たしかにまだアリア様が足を運んでいらっしゃらない場所は多いですものね」
「でしょう?どこに何があるのか、どんな部屋や施設があるのかぐらい、王妃として把握しておくべきじゃない?」
カナルヴァーラの王宮は生まれ育った場所だということもあり、建物の隅々まで知り尽くしていた。だけどここのことはまだ今ひとつよく分かっていない。
「そうですわね。よし、私聞いてきますね!」
リネットは元気に返事をすると、侍女長のラナのところに許可を取りに行ってくれた。
そして10分も経たないうちに、リネットがラナを連れて戻ってきた。
「アリア様、王宮内の見学をご希望でいらっしゃいますか」
「ええ、そうなの。今日はもう講義は終わったし、午後は時間があるみたいだから、見て回っておきたくて」
王妃教育は順調に進んでいるし、子どももまだいないこの身軽な体。今のうちに動き回って、ここで知らないことを自分の中にいろいろと詰め込んでおきたい。
ラナはにっこりと微笑んで言った。
「もちろんようございます。ですが、迷ったり危険なことがあってはいけませんので、護衛たちを伴って回ってくださいますか」
「ええ、そうするわ」
「お供いたします、アリア様」
会話を聞いていたエルドたちがスッと進み出てそう言ってくれた。
「ありがとう、エルド、クラーク」
「彼らはこの王宮のことは知り尽くしてございます。案内係としても申し分ないでしょう」
ラナがそう言うと、エルドは黙って目を伏せた。
私はエルドたち護衛騎士とリネットを連れて王宮内の散策を始めたのだった。
「───王家の方々の居住区画はこの辺りまでとなります。ここから渡り廊下の向こう側が賓客用の宿泊部屋となっており、……」
「…本当に大きいわね、ここの王宮は…」
「そうですわね、アリア様。これ、まだまだ先が長そうですわぁ」
エルドたちに案内されながら建物内をゆっくりと歩いていく。途中すれ違うメイドや使用人たちが足を止めては私たちに挨拶をしてくれる。
「あちらはご存知かと思いますが、謁見の間です。そして向こうの奥の方が王族の礼拝堂となっております」
「ええ。…あっちがサロンや広間よね」
「はい。一番奥の廊下の突き当りから階段を降りたところは使用人たちの寝泊まりする部屋が並んでおります」
「なるほど」
広い王宮の中を、その配置を頭に叩き込みながら進んでいく。一階を歩いてしばらくすると中庭に出た。
「ここのお庭は本当に美しいわ…!見て、リネット。今はこんなに薔薇が咲いているのね。素敵…」
「ふふ。本当ですね。アリア様は薔薇がお好きですから。よかったですわね、これからいつもこんなに美しい花々が見られるだなんて」
「ええ。この辺りはカナルヴァーラの王宮のお庭にも似てるわね」
故郷の王宮を思い出しながらしばらくリネットをお喋りをしているのを、エルドたちは黙って待っていてくれた。
「あちらの大きな建物は?」
「あれは後宮です」
エルドの短い答えに納得した。…なるほど。先代国王の側妃たちはあの建物の中で生活していたということね。
「……。エルド、あの奥の建物は…?」
ふと違う方角を見ると、王宮から中庭を隔てて奥の方にまた別の立派な建物が見えていた。この王宮に比べると随分と小さくてシンプルな造りのものだけれど。
「あれは離宮の一つです。その奥の、すぐそばにあるあの低い方の建物が、我々騎士団の詰め所となっております」
「そう。…随分と近くに離宮があるのね」
「アリア様、…こちらの王族の方々は代々側妃が何人もいらっしゃったそうじゃないですか。聞いた話によると、側妃たちの間で大きな揉め事や事件も過去にあったそうなんです。それで、後宮に住めなくなったり追い出された女性が別の建物に居住を移すこともあったとか…」
…ああ。なるほど。
リネットが耳打ちする言葉に合点がいった。
国王の寵愛を競い合う側妃たちがいがみあい対立し、何らかの事件が起こることは想像できる。そうなると同じ後宮の中で顔を突き合わせることが難しい人たちも出てきたのだろう。
「はい。先代までの国王陛下がお迎えした側妃の方がお住まいであったり、また時期によっては王妃陛下がご利用になられている場合もございました。離宮は他にもいくつかございます」
エルドが後を引き継ぐようにそう説明してくれた。
(…側妃、か…。隣の国だというのに、うちとは随分違うのね…)
私の両親であるカナルヴァーラの国王と王妃は、4人の子を設けた今でも二人きりで仲睦まじく暮らしている。先代もその前も、側妃を持った国王は聞いたことがない。皆順調に子が産まれていたからということもあるのだろうけど。
(…ジェラルド国王も、いつかは側妃を迎えたりなさるのかな…。今はあんなに優しくて、私に夢中と言ってもいいくらいに愛を注いでくださっているけれど…)
それとこれとはまた別なのかしら。
もしくは、このまま私に子ができなければ……
「…………。」
「アリア様?どうなさいました?大丈夫ですか?」
「っ!」
ふと気が付くと、リネットや護衛たちが心配そうに私を見ていた。
(や、やだ。私ったらまた暗い物思いに…)
ここに来てからというもの、本当にナーバスになりがちだ。気を付けなきゃ。
「ううん、ごめんなさい、大丈夫よ。随分歩き回ったものだから、ちょっとボーっとしちゃってた」
「ふふ、じゃあ少し休憩になさいますか」
「アリア様、この中庭には美しいガゼボがありますよ!どうぞご覧ください」
「ええ。ありがとうクラーク」
護衛のクラークが教えてくれたガゼボまで移動すると、使用人が紅茶を運んできてくれた。私はしばらくの間リネットや護衛たちと共にお喋りをしながら美しい花々を楽しみつつ足を休めたのだった。
その夜。寝室でジェラルド国王の膝の上に乗せられ髪を撫でられながら、私は今日の出来事を報告していた。
「ふ…、そうか。王宮内の探索を。どうだった?」
「とても広くて立派で、驚いてしまいましたわ。私は特に中庭のガゼボが気に入りました。素敵でしたわ…。薔薇も見事に咲き乱れて」
「ああ。あの庭は昔から評判が良かったらしい。歴代の王妃や側妃たちも皆よくあのガゼボで茶を楽しんでいたらしいぞ」
「…さようでございますか。…ジェラルド様、今度お時間ができたらぜひ、一緒にあの中庭の花々を愛でながらお茶をいたしましょうね」
「ああ。そうだな。……さ、これを飲めアリア」
そう言うとジェラルド様はいつもの薬を私に差し出した。
「……。」
いつまで、これを飲むんだろう…。
もう嫁いできて約4ヶ月。さすがに不安が募ってくる。
「……あの、ジェラルド様…」
「愛しているよ、アリア。俺はお前のことが可愛くてたまらない。…さぁ、俺に一日の褒美をくれ。愛しいお前を抱きしめ、お前のことだけを見つめる至福の時間を」
「……。……はい…」
言いたい言葉を飲み込み、私は黙って薬を口に流し込んだ。
私の手からコップを取り上げるとテーブルに置き、ジェラルド様はゆっくりと私を押し倒し、覆いかぶさる。
この時は、考えもしなかった。
私が夫であるジェラルド様と二人であのガゼボでお茶を楽しむことは、結局ただの一度もないのだということも。
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