66 / 75
本編
66 それぞれの舞台で①
しおりを挟む
「えっと……ああ、やってるやってる」
文化祭準備が着々と進められていく中、あたしは美術担当の花園さんから許可を得て講堂へと足を運んでいた。
演劇練習の様子を見に来たのだ。
舞台の上ではロミオとして練習に励んでいる明璃ちゃんの姿があった。
しばらく、その様子を眺めていると一度休憩を取る事になったようで、ぱらぱらと思い思いに談笑しながら姿勢を崩し始めていた。
明璃ちゃんも笑いながらクラスメイトを話している姿を見ると、すっかり輪の中に溶け込んだなぁと思う。
原作では良くも悪くもヒロイン同士との会話しかないため、こうしてクラスメイトと打ち解けている様子は新鮮であり、何かほっとするようなものがある。
違うルートを辿ってもいい事があるのかなと、勝手ながら考えてしまった。
「……あっ」
すると明璃ちゃんがあたしの姿を見つけたのか、弾かれるように顔を上げるとこちらに駆け寄って来てくれた。
「柚稀ちゃん、どうしたんですかっ」
ぱたぱたと、手を振りながら来てくれてる姿は微笑ましい。
「明璃ちゃんの練習の様子が気になってね」
「見に来てくれたんですかっ、ああ、でも恥ずかしいですね。もうちょっと上手になってから見て欲しかったです」
「あたしは上手だと思ったけど?」
あたしは演劇の知識など皆無なので、特に人を評価出来る立場ではないのだけど。
それでも明璃ちゃんの演技はサマになっていたと思う。
「それはマリーローズさんの演技指導のおかげですねっ、的確にビシバシ言ってくれるので助かってます」
「ルナもちゃんと監督やれてるんだ?」
「はい、やはり知識が豊富なので色々アドバイスをすると止まらないみたいです」
「そのルナは……今いないんだね?」
周囲を見渡してもルナの姿はなかった。
「あ、はい。検討したい事があったらしくて生徒会と話し合いをしてるんだとか」
ああ……だからルナも千冬さんもいないのか。
でも、これはこれで明璃ちゃんと話すタイミングとしてはちょうど良かったかな。
「でもこの調子なら無事に出来そうだね」
「うーん、わたしはそう楽観視は出来ませんが」
明璃ちゃんはプレッシャーを感じているのか、演劇の話になると声のトーンが少し落ち着く。
「このままでも何も問題ないと思ったけどね?」
あくまで素人の感想でしかありませんが。
「ロミオとジュリエットは悲しい結末を迎えてしまいますから、その物語をちゃんと伝えられるかと思うと不安です」
追放されたロミオに対する気持ちを忘れる事が出来なかったジュリエット。
彼女は仮死状態となり別の男性との婚約を破棄し、ロミオを追いかけるはずだった。
しかし、事の真相を知らないロミオはジュリエットを失った悲しみでこの世を自ら去ってしまう。
目を覚ましたジュリエットはロミオに先立たれた事を知り、その後を追ってしまう。
「ロミオは自分から毒を飲んでしまい、目覚めたジュリエットはロミオを失った絶望から短剣で胸を突き刺してしまう……そこに愛はあったのに、すれ違ってしまうんです」
常に二人の間には障害があり、それを乗り越えようと足掻いた先にある悲運な結末。
「悲しいですよね、気持ちが通じ合っていたのに結ばれないなんて」
「……そうだね」
それはなぜかあたしに向けても言われるような気がしていて。
あたしには家の争いも、運命の障壁もないのに、ずっと一人でうろうろとしているばかり。
お互いが求め合っても結ばれない想いもあるのに。
「ですからっ、わたしは思うんですっ」
「え、はいっ」
「わたしは最後まで足掻いて諦めませんっ、だからどうか見ていて下さいねっ」
その言葉は演劇の事を指しているのか、それともまた別の事を言っているのか。
「はい、それじゃ続き始めますよーっ」
確認する間もないまま、練習の再会が呼びかけられる。
「それじゃ行ってきます!」
「うん、頑張ってね」
そうして手を振り合い、あたしは講堂を後にした。
◇◇◇
「……はあ、生徒会は頭が固い」
廊下を歩いているとルナが口をへの字にしながら講堂に戻ろうとしている所だった。
生徒会と相談していると言っていたけど、結果は良くなさそうだった。
「ルナ、今から演劇に戻るとこ?」
「あ、ユズキ……そうだよ。生徒会に衣装の事で相談したんだけど、ダメだったから戻って来た」
なるほど、やはり意見が通らなくてご機嫌斜めのようだった。
「ルナでも上手くいかない事あるんだね?」
ルナだけが否定されて終わる事はほとんどない。
「学院にある衣装じゃ見栄えが良くないから、配役それぞれに合わせた衣装を個別に用意したいとお願いしに行ったら即却下された」
「……なるほど」
やはり、このお嬢様方は文化祭でも相談のスケールが壮大だ。
そもそも学院に衣装が用意されているだけでも凄いと思うのだが、その衣装を個別に用意しろと不満を持つ生徒もいるのだから世界は広い。
「でも衣装ってなると値段も相当高いだろうから、さすがに学院のお金でそれは用意出来ないんじゃない?」
ルナの求める衣装と言ったらクオリティも高いだろうし、文化祭の為だけに費やす金額は遥かに超えてしまうだろう。
「そこはママにお願いすれば全部負担するって言ってたから問題ないんだけどね、それでもダメって言うんだから生徒会は思考停止している」
「……そ、そうなんだぁ」
そうかぁ。
そのお金問題もルナママだったら簡単に解決しちゃうのかぁ。
すごいなぁヴェリテ女学院も、その生徒の家族も。
「でも意外、そこまでやる気を出してるんだねルナ」
アレだけ嫌がっていたのに、身銭を切ってまで(ルナママだけど)成し遂げようとしているなんて。
その熱の入れ方は明らかに最初とは別人だった。
「……あ、うん。ルナの話を皆が一生懸命に聞いてくれるから、それに応えようとしているだけ」
そっかぁ。
明璃ちゃんの協力もあって、すぐに打ち解けられたのかな。
ルナも不安が減って、演劇に集中出来るようになったのだろう。
「でも、千冬さんの言ってた事が当たったんだね」
「……スズカゼ?」
「うん、ルナが舞台監督になればクラスメイトの皆と打ち解ける機会になるって言ってくれてたじゃん」
「……ああ、それは、そうかも」
ルナの為を思ってくれた千冬さんの配慮が良い方向に働いたのだろう。
こうして彼女も認めているのがその証拠だ。
「千冬さんに感謝だね」
「それはない」
即否定だった。
何でだ、照れ隠しかな?
「スズカゼはルナの衣装のアイディアを却下した、ルナを舞台監督に決めたのは彼女なのだから最後まで責任は負うべき」
どうやら生徒会としての千冬さんに、ルナの不満を買ってしまったようだ。
どちらの気持ちも分かるから、あたしも何とも言い難い。
「でも、やれる事はやるよ。ルナも変わる、ユズキが変わったようにね」
そう言ってルナは微笑むと、講堂へと歩き出した。
きっかけは何であれ、ルナは自分の意志で変わり始めようとしていた。
それにあたしも関われる事は嬉しいけれど。
「……あたしも変わらないと、だね」
あたしの変化は楪柚稀と前世の記憶によるものでしかない。
つまり、あたし自身は何も変わっていないのだ。
ルナの背中を見送りながら、成長を止めない彼女達の歩みを静かに感じていた。
文化祭準備が着々と進められていく中、あたしは美術担当の花園さんから許可を得て講堂へと足を運んでいた。
演劇練習の様子を見に来たのだ。
舞台の上ではロミオとして練習に励んでいる明璃ちゃんの姿があった。
しばらく、その様子を眺めていると一度休憩を取る事になったようで、ぱらぱらと思い思いに談笑しながら姿勢を崩し始めていた。
明璃ちゃんも笑いながらクラスメイトを話している姿を見ると、すっかり輪の中に溶け込んだなぁと思う。
原作では良くも悪くもヒロイン同士との会話しかないため、こうしてクラスメイトと打ち解けている様子は新鮮であり、何かほっとするようなものがある。
違うルートを辿ってもいい事があるのかなと、勝手ながら考えてしまった。
「……あっ」
すると明璃ちゃんがあたしの姿を見つけたのか、弾かれるように顔を上げるとこちらに駆け寄って来てくれた。
「柚稀ちゃん、どうしたんですかっ」
ぱたぱたと、手を振りながら来てくれてる姿は微笑ましい。
「明璃ちゃんの練習の様子が気になってね」
「見に来てくれたんですかっ、ああ、でも恥ずかしいですね。もうちょっと上手になってから見て欲しかったです」
「あたしは上手だと思ったけど?」
あたしは演劇の知識など皆無なので、特に人を評価出来る立場ではないのだけど。
それでも明璃ちゃんの演技はサマになっていたと思う。
「それはマリーローズさんの演技指導のおかげですねっ、的確にビシバシ言ってくれるので助かってます」
「ルナもちゃんと監督やれてるんだ?」
「はい、やはり知識が豊富なので色々アドバイスをすると止まらないみたいです」
「そのルナは……今いないんだね?」
周囲を見渡してもルナの姿はなかった。
「あ、はい。検討したい事があったらしくて生徒会と話し合いをしてるんだとか」
ああ……だからルナも千冬さんもいないのか。
でも、これはこれで明璃ちゃんと話すタイミングとしてはちょうど良かったかな。
「でもこの調子なら無事に出来そうだね」
「うーん、わたしはそう楽観視は出来ませんが」
明璃ちゃんはプレッシャーを感じているのか、演劇の話になると声のトーンが少し落ち着く。
「このままでも何も問題ないと思ったけどね?」
あくまで素人の感想でしかありませんが。
「ロミオとジュリエットは悲しい結末を迎えてしまいますから、その物語をちゃんと伝えられるかと思うと不安です」
追放されたロミオに対する気持ちを忘れる事が出来なかったジュリエット。
彼女は仮死状態となり別の男性との婚約を破棄し、ロミオを追いかけるはずだった。
しかし、事の真相を知らないロミオはジュリエットを失った悲しみでこの世を自ら去ってしまう。
目を覚ましたジュリエットはロミオに先立たれた事を知り、その後を追ってしまう。
「ロミオは自分から毒を飲んでしまい、目覚めたジュリエットはロミオを失った絶望から短剣で胸を突き刺してしまう……そこに愛はあったのに、すれ違ってしまうんです」
常に二人の間には障害があり、それを乗り越えようと足掻いた先にある悲運な結末。
「悲しいですよね、気持ちが通じ合っていたのに結ばれないなんて」
「……そうだね」
それはなぜかあたしに向けても言われるような気がしていて。
あたしには家の争いも、運命の障壁もないのに、ずっと一人でうろうろとしているばかり。
お互いが求め合っても結ばれない想いもあるのに。
「ですからっ、わたしは思うんですっ」
「え、はいっ」
「わたしは最後まで足掻いて諦めませんっ、だからどうか見ていて下さいねっ」
その言葉は演劇の事を指しているのか、それともまた別の事を言っているのか。
「はい、それじゃ続き始めますよーっ」
確認する間もないまま、練習の再会が呼びかけられる。
「それじゃ行ってきます!」
「うん、頑張ってね」
そうして手を振り合い、あたしは講堂を後にした。
◇◇◇
「……はあ、生徒会は頭が固い」
廊下を歩いているとルナが口をへの字にしながら講堂に戻ろうとしている所だった。
生徒会と相談していると言っていたけど、結果は良くなさそうだった。
「ルナ、今から演劇に戻るとこ?」
「あ、ユズキ……そうだよ。生徒会に衣装の事で相談したんだけど、ダメだったから戻って来た」
なるほど、やはり意見が通らなくてご機嫌斜めのようだった。
「ルナでも上手くいかない事あるんだね?」
ルナだけが否定されて終わる事はほとんどない。
「学院にある衣装じゃ見栄えが良くないから、配役それぞれに合わせた衣装を個別に用意したいとお願いしに行ったら即却下された」
「……なるほど」
やはり、このお嬢様方は文化祭でも相談のスケールが壮大だ。
そもそも学院に衣装が用意されているだけでも凄いと思うのだが、その衣装を個別に用意しろと不満を持つ生徒もいるのだから世界は広い。
「でも衣装ってなると値段も相当高いだろうから、さすがに学院のお金でそれは用意出来ないんじゃない?」
ルナの求める衣装と言ったらクオリティも高いだろうし、文化祭の為だけに費やす金額は遥かに超えてしまうだろう。
「そこはママにお願いすれば全部負担するって言ってたから問題ないんだけどね、それでもダメって言うんだから生徒会は思考停止している」
「……そ、そうなんだぁ」
そうかぁ。
そのお金問題もルナママだったら簡単に解決しちゃうのかぁ。
すごいなぁヴェリテ女学院も、その生徒の家族も。
「でも意外、そこまでやる気を出してるんだねルナ」
アレだけ嫌がっていたのに、身銭を切ってまで(ルナママだけど)成し遂げようとしているなんて。
その熱の入れ方は明らかに最初とは別人だった。
「……あ、うん。ルナの話を皆が一生懸命に聞いてくれるから、それに応えようとしているだけ」
そっかぁ。
明璃ちゃんの協力もあって、すぐに打ち解けられたのかな。
ルナも不安が減って、演劇に集中出来るようになったのだろう。
「でも、千冬さんの言ってた事が当たったんだね」
「……スズカゼ?」
「うん、ルナが舞台監督になればクラスメイトの皆と打ち解ける機会になるって言ってくれてたじゃん」
「……ああ、それは、そうかも」
ルナの為を思ってくれた千冬さんの配慮が良い方向に働いたのだろう。
こうして彼女も認めているのがその証拠だ。
「千冬さんに感謝だね」
「それはない」
即否定だった。
何でだ、照れ隠しかな?
「スズカゼはルナの衣装のアイディアを却下した、ルナを舞台監督に決めたのは彼女なのだから最後まで責任は負うべき」
どうやら生徒会としての千冬さんに、ルナの不満を買ってしまったようだ。
どちらの気持ちも分かるから、あたしも何とも言い難い。
「でも、やれる事はやるよ。ルナも変わる、ユズキが変わったようにね」
そう言ってルナは微笑むと、講堂へと歩き出した。
きっかけは何であれ、ルナは自分の意志で変わり始めようとしていた。
それにあたしも関われる事は嬉しいけれど。
「……あたしも変わらないと、だね」
あたしの変化は楪柚稀と前世の記憶によるものでしかない。
つまり、あたし自身は何も変わっていないのだ。
ルナの背中を見送りながら、成長を止めない彼女達の歩みを静かに感じていた。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
如月さんは なびかない。~クラスで一番の美少女に、何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる