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第119話 風の祠
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巨大蝶:マリポサが仲間になった。
――蝶々も巨大化するとキモイわね。アゲハ蝶かしら?
――モデルはそうだろうな。でも柄が髑髏模様だ。
――わぁ悪趣……いい趣味してるじゃない。
――別に言い直さなくても責めないよ。
――ちょっとだけ月音を呪うわ。私の美的センスを月音仕様にしなかったことに。
――その辺の間隔は亀井日葉さんが設定したのかな?
――そうらしいわ。記憶が戻ってる。
――拘束具も外れてきてるな。あと3つで全部解放されそうだ。
ヌルの拘束具は後3か所だ。はじめに20か所あったのがフラグメントを回収するたびに解除されていっている。
Jは、黄緑色に発光する砂丘の一番下まで降りていくと、左右に砂丘の丘が展開される谷の部分に祠の入り口が見えてきた。Jは巨大蝶:マリポサをモンスターハウスに入れ、小型ムカデケッツァー:ムノガノシカをドームから呼び出した。
そして馬とグリフォンから降りて祠の中に入っていく。
祠の中央には、巨大な鷲のような落果遺物のロボットが、鋭い眼光でJ達の方をじっと見ている。その両目にはケッツァーコアが埋め込まれていた。
鷲型ロボはその翼を大きく広げ、ドーム内を旋回し始める。そしてJ達に向かってく。
鷲型ロボットはJ達に向かって滑空を行い体当たりをかましてくるが、Jはこれを突進してきた方向へ回避し、鷹型ロボットの体をすり抜ける。Jは次に鷲型ロボが突貫してくるタイミングを見計らって、小型ムカデケッツァー:ムノガノシカをダンゴムシのように丸めて、右手に持ち、砲丸投げの構えを取る。そして鷲型ロボが突っ込んできたタイミングで、それめがけて丸めたムノガノシカを投げた。
ムノガノシカが鷲型ロボに命中すると、ムノガノシカは足をガバッと開き鷲型ロボに絡みつく。
『ムノガノシカ!放電だ!』
ムノガノシカは胴体の中にあるケッツァーコアを前後に高速移動させバチバチと体から放電させる。すると、鷲型ロボの胴体に電気が帯電され、鷲型ロボは地面に落下した。Jは一気にそれに近づくと、儂型の頭部、ケッツァーコアめがけて一気にハンマーを振り下ろした。儂型ロボのライフゲージは大きく減少する。鷲型ロボはダメージを受けるとすぐに飛翔し、ムノガノシカを振り払い、Jに向かって羽ばたき攻撃を行う。儂型ロボの羽ばたきは空間を裂く風圧を繰り出し、Jに向かって真空の刃を吹き飛ばす。真空の刃は、透明だったが、空間がゆがみ向こう側が変形して見える。Jはその真空の刃に向かってローリングを繰り出し、その刃をすり抜ける。そして儂型ロボの真下にまでローリングで移動し、儂型ロボの尾羽に向かって振り上げ打撃攻撃をお見舞いした。だが、ライフゲージはあまり減少しない。
――ちょっとずつでもダメージを稼ぐのが大事だ。特にこいつはターン制バトルになりやすいからな。
――飛んでるものね。撃ち落さないと。
――そういうこと。
Jはふたたびムノガノシカを丸めて、羽ばたき攻撃が終わった儂型ロボめがけて投擲する。
儂型ロボの右翼にそれが命中するとムノガノシカは手を開くように展開し、儂型ロボの体を這う。そしてJが放電の指示を出すと、ムノガノシカはケッツァーコアを前後に高速移動させ儂型ロボに通電攻撃を行った。儂型ロボは再び落下し、Jは頭部をハンマーで執拗に殴る。数秒のラッシュののち、儂型ロボは飛翔してムノガノシカを振り払い、Jの周りを旋回し始めた。 儂型ロボはJの周りを旋回しながら真空の刃をJに向かって飛ばしてくる。Jはそれをローリングで回避しながらムノガノシカのところまで駆け寄りムノガノシカを中心にぐるぐる回りながら自機狙いの真空の刃を躱していく。
――何かの儀式みたいね。
――言われてみればそうかも。
そして旋回にによる真空刃攻撃をやめ、Jに向かって突っ込んでくると、Jはムノガノシカを丸めて儂型ロボに投げつけた。ムノガノシカは儂型ロボの頭部に張り付いて放電を行う。そして落下した儂型ロボにの頭部に向かってJはハンマーの溜め攻撃をお見舞いすると、儂型ロボは完全に沈黙。ライフゲージが空になった。Jはその後、奥にある風属性の魔力水晶をハンマーで破壊した。そしてムノガノシカをモンスタードームに入れ、馬とグリフォンにまたがった。
――次は何属性?
――冷気属性だな。
――属性早見表みたいなのはないの?
――基本的には、水→火→金→木→土→雷→風→冷→水っていう順で特攻を持っている。
――あと冷属性と水属性だけなのね。
Jは祠の外に出る。そして南へ移動し始める。数十メートルある高さの砂丘を上り、砂丘の稜線に沿って進んでいく。砂粒が目に入らないように薄目になりながら、Jとフォトレは砂塵を切っていく。道中、サンドワームと並走したり、空からの小型の鷹の滑空や風属性の真空の刃の攻撃をかわしながら旅路を急ぐと、落下遺物でできた巨大な壁が砂丘の中から現れる。そしてJはその壁に沿って東に移動すると、巨大な門が姿を現した。その門はやや隙間が空いており、その隙間から吹雪が漏れ出している。Jたちはその隙間に入っていくと、その先には、先ほどまでいた砂丘とは打って変わって、砂嵐でなく猛吹雪が吹きすさぶ極寒の地に足だった。先ほどまで砂丘だった地面は同じ質量の雪の塊になってしまっている。
――寒くない?服着てないし。
――めっちゃ寒い。ここだけ服を着よう。
Jはそういうと、モンスタードームを取り出し、その中の小屋にある防寒着を2着取り出してJとフォトレは着こんだ。
――防寒着も用意してあるなんてティグリスは気が利くわね。
――魔族ルートじゃないなら、自前で防寒着を調達しないといけないが、魔族ルートだとそういうのはない。大体揃ってる。
Jはさらにモンスタードームから火の鳥:ケマルガルサを呼び出し、自身の後方に配置する。
――こうすればさらに冷気ダメージを減少出来る。
――冷気ダメージ?
――寒いところにずっといると凍傷っていう属性状態異常を負ってしまうんだ。防寒着ではそれを軽減できるけど、0にはできない。凍傷ゲージがたまると大ダメージを負ってしまうから、防寒着に加え、熱源である火の鳥:ケマルガルサを近くに配置することで凍傷ダメージを無効か出来るってわけ。
――ケマルガルサ大活躍ね。
Jとフォトレは吹雪吹きすさぶ雪の砂丘の稜線を上っていく。すると、だんだん地面に岩が現れ始め、頭に雪が降り積もる巨大な雪山を登頂していた。Jは手袋越しに岩壁のくぼみを掴み足で凸凹の岩壁を踏みしめ上へと昇っていく。その後方では、吹雪に耐えながらケマルガルサとグリフォンが飛翔していた。
山頂に行くにつれて、だんだん吹雪が止んできて世界樹の木漏れ日がJ達を照らし出す。そして山岳地帯を登っていくと、山頂から30メートルほど下の部分に祠の入り口が現れた。
だがJはその祠を横切りさらに山頂を目指す。
――祠の中に入らないの?
――山頂にフラグメントがあるんだ。
Jは雪と岩に囲まれた祠の横を登っていき、山頂へとたどり着いた。そこは、樹上世界を一望できる最高峰となっており、遠くには世界樹、砂丘の祠、地面から生えている巨大入道雲、腐葉土地帯をうごめくサンドワームなど、今まで踏破した樹上世界の光景が一望できる。ただ、ヴォルクルプスの城は、世界樹の向こう側にあるため、見ることは出来なかった。
――ずいぶん遠くまで来たのね。
――ああ、終わりまであと少しだ。
Jは山頂にて地面から少しだけ浮いているフラグメントに触れる。そして、Jの目の前が目移転して、前回のフラグメントの映像記録の続きが、目の前に映し出された。
――蝶々も巨大化するとキモイわね。アゲハ蝶かしら?
――モデルはそうだろうな。でも柄が髑髏模様だ。
――わぁ悪趣……いい趣味してるじゃない。
――別に言い直さなくても責めないよ。
――ちょっとだけ月音を呪うわ。私の美的センスを月音仕様にしなかったことに。
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――拘束具も外れてきてるな。あと3つで全部解放されそうだ。
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そして馬とグリフォンから降りて祠の中に入っていく。
祠の中央には、巨大な鷲のような落果遺物のロボットが、鋭い眼光でJ達の方をじっと見ている。その両目にはケッツァーコアが埋め込まれていた。
鷲型ロボはその翼を大きく広げ、ドーム内を旋回し始める。そしてJ達に向かってく。
鷲型ロボットはJ達に向かって滑空を行い体当たりをかましてくるが、Jはこれを突進してきた方向へ回避し、鷹型ロボットの体をすり抜ける。Jは次に鷲型ロボが突貫してくるタイミングを見計らって、小型ムカデケッツァー:ムノガノシカをダンゴムシのように丸めて、右手に持ち、砲丸投げの構えを取る。そして鷲型ロボが突っ込んできたタイミングで、それめがけて丸めたムノガノシカを投げた。
ムノガノシカが鷲型ロボに命中すると、ムノガノシカは足をガバッと開き鷲型ロボに絡みつく。
『ムノガノシカ!放電だ!』
ムノガノシカは胴体の中にあるケッツァーコアを前後に高速移動させバチバチと体から放電させる。すると、鷲型ロボの胴体に電気が帯電され、鷲型ロボは地面に落下した。Jは一気にそれに近づくと、儂型の頭部、ケッツァーコアめがけて一気にハンマーを振り下ろした。儂型ロボのライフゲージは大きく減少する。鷲型ロボはダメージを受けるとすぐに飛翔し、ムノガノシカを振り払い、Jに向かって羽ばたき攻撃を行う。儂型ロボの羽ばたきは空間を裂く風圧を繰り出し、Jに向かって真空の刃を吹き飛ばす。真空の刃は、透明だったが、空間がゆがみ向こう側が変形して見える。Jはその真空の刃に向かってローリングを繰り出し、その刃をすり抜ける。そして儂型ロボの真下にまでローリングで移動し、儂型ロボの尾羽に向かって振り上げ打撃攻撃をお見舞いした。だが、ライフゲージはあまり減少しない。
――ちょっとずつでもダメージを稼ぐのが大事だ。特にこいつはターン制バトルになりやすいからな。
――飛んでるものね。撃ち落さないと。
――そういうこと。
Jはふたたびムノガノシカを丸めて、羽ばたき攻撃が終わった儂型ロボめがけて投擲する。
儂型ロボの右翼にそれが命中するとムノガノシカは手を開くように展開し、儂型ロボの体を這う。そしてJが放電の指示を出すと、ムノガノシカはケッツァーコアを前後に高速移動させ儂型ロボに通電攻撃を行った。儂型ロボは再び落下し、Jは頭部をハンマーで執拗に殴る。数秒のラッシュののち、儂型ロボは飛翔してムノガノシカを振り払い、Jの周りを旋回し始めた。 儂型ロボはJの周りを旋回しながら真空の刃をJに向かって飛ばしてくる。Jはそれをローリングで回避しながらムノガノシカのところまで駆け寄りムノガノシカを中心にぐるぐる回りながら自機狙いの真空の刃を躱していく。
――何かの儀式みたいね。
――言われてみればそうかも。
そして旋回にによる真空刃攻撃をやめ、Jに向かって突っ込んでくると、Jはムノガノシカを丸めて儂型ロボに投げつけた。ムノガノシカは儂型ロボの頭部に張り付いて放電を行う。そして落下した儂型ロボにの頭部に向かってJはハンマーの溜め攻撃をお見舞いすると、儂型ロボは完全に沈黙。ライフゲージが空になった。Jはその後、奥にある風属性の魔力水晶をハンマーで破壊した。そしてムノガノシカをモンスタードームに入れ、馬とグリフォンにまたがった。
――次は何属性?
――冷気属性だな。
――属性早見表みたいなのはないの?
――基本的には、水→火→金→木→土→雷→風→冷→水っていう順で特攻を持っている。
――あと冷属性と水属性だけなのね。
Jは祠の外に出る。そして南へ移動し始める。数十メートルある高さの砂丘を上り、砂丘の稜線に沿って進んでいく。砂粒が目に入らないように薄目になりながら、Jとフォトレは砂塵を切っていく。道中、サンドワームと並走したり、空からの小型の鷹の滑空や風属性の真空の刃の攻撃をかわしながら旅路を急ぐと、落下遺物でできた巨大な壁が砂丘の中から現れる。そしてJはその壁に沿って東に移動すると、巨大な門が姿を現した。その門はやや隙間が空いており、その隙間から吹雪が漏れ出している。Jたちはその隙間に入っていくと、その先には、先ほどまでいた砂丘とは打って変わって、砂嵐でなく猛吹雪が吹きすさぶ極寒の地に足だった。先ほどまで砂丘だった地面は同じ質量の雪の塊になってしまっている。
――寒くない?服着てないし。
――めっちゃ寒い。ここだけ服を着よう。
Jはそういうと、モンスタードームを取り出し、その中の小屋にある防寒着を2着取り出してJとフォトレは着こんだ。
――防寒着も用意してあるなんてティグリスは気が利くわね。
――魔族ルートじゃないなら、自前で防寒着を調達しないといけないが、魔族ルートだとそういうのはない。大体揃ってる。
Jはさらにモンスタードームから火の鳥:ケマルガルサを呼び出し、自身の後方に配置する。
――こうすればさらに冷気ダメージを減少出来る。
――冷気ダメージ?
――寒いところにずっといると凍傷っていう属性状態異常を負ってしまうんだ。防寒着ではそれを軽減できるけど、0にはできない。凍傷ゲージがたまると大ダメージを負ってしまうから、防寒着に加え、熱源である火の鳥:ケマルガルサを近くに配置することで凍傷ダメージを無効か出来るってわけ。
――ケマルガルサ大活躍ね。
Jとフォトレは吹雪吹きすさぶ雪の砂丘の稜線を上っていく。すると、だんだん地面に岩が現れ始め、頭に雪が降り積もる巨大な雪山を登頂していた。Jは手袋越しに岩壁のくぼみを掴み足で凸凹の岩壁を踏みしめ上へと昇っていく。その後方では、吹雪に耐えながらケマルガルサとグリフォンが飛翔していた。
山頂に行くにつれて、だんだん吹雪が止んできて世界樹の木漏れ日がJ達を照らし出す。そして山岳地帯を登っていくと、山頂から30メートルほど下の部分に祠の入り口が現れた。
だがJはその祠を横切りさらに山頂を目指す。
――祠の中に入らないの?
――山頂にフラグメントがあるんだ。
Jは雪と岩に囲まれた祠の横を登っていき、山頂へとたどり着いた。そこは、樹上世界を一望できる最高峰となっており、遠くには世界樹、砂丘の祠、地面から生えている巨大入道雲、腐葉土地帯をうごめくサンドワームなど、今まで踏破した樹上世界の光景が一望できる。ただ、ヴォルクルプスの城は、世界樹の向こう側にあるため、見ることは出来なかった。
――ずいぶん遠くまで来たのね。
――ああ、終わりまであと少しだ。
Jは山頂にて地面から少しだけ浮いているフラグメントに触れる。そして、Jの目の前が目移転して、前回のフラグメントの映像記録の続きが、目の前に映し出された。
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