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第116話 金属の祠
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「さすがJ様!もう一つバリアの魔力源を破壊したのですね!こちらでも確認できました!残り7つ!J様ならやり遂げられると信じております!」
Jはバックパックからモンスタードームを取り出し、ラーナに掲げる。すると、ラーナはモンスタードームに吸い込まれるかのように小さくなり、ドームの中へ入っていく。するとシンミャから通信が入った。
「J様、巨大蛙のモンスターを牧場に収納完了しました。」
――こうやって中に入るのね。
Jとフォトレは再び馬とグリフォンにまたがり炎の祠を後にする。Jの後方上空では、グリフォンとケマルガルサが並走している。
――次はどこに行くの?
――ここから北に進んだところに金属性の祠がある。そこに向かう。
Jたちは燃え立つ葉の上を駆けていく。道中、エネミーとして出没している巨大蛙や、上空からの炎の鳥のブレス攻撃を躱しながら進んでいく。すると、燃え立つ葉が身を潜め、有刺鉄線のような棘を持つ金属の蔦がはびこる金属の森に足を踏み入れた。樹木が金属で出来ているような重苦しく鈍く光を反射している。その葉は触れただけで切り裂かれそうな鋭さを帯び、地面から生えている雑草一つとっても金属質であり、素足で歩くと足の裏がずたずたになりそうだ。
――でもちょっと幻想的ね。
――確かに
銀色の金属同士が反射しあい、辺りがキラキラと輝く光景は圧巻だった。
その金属の森をJはすいすいと進んでいく。
――木々や草に触れると斬撃のスリップダメージを受けるから注意が必要だ。
――だって半裸だものね。
触れれば斬られる金属の森を抜けた先は、巨大な工場のようなパイプが周囲に張り巡らされたドーム状の建物が森の中から姿を現した。
――ここが金属性の祠だ。
そのドームの前では人と同じサイズくらいの小型のサイバークロプスが3体ほど徘徊している。
Jはケマルガルサを小サイバークロプスにけしかけ、炎の羽ばたき攻撃を指示する。
炎の鳥はその燃え立つ翼を羽ばたかせると、高温の熱波が小サイバークロプスに向かって放たれ、小サイバークロプスの動きが鈍くなる。Jはその隙に1体の小サイバークロプスに向かって突撃し、ハンマーで胸部を思い切り殴りつける。小サイバークロプスは後方に吹き飛ぶそして仰向けになって倒れているところへ、Jは馬からジャンプし落下の勢いを含ませたパイルバンカーを小サイバークロプスの胸部に打ち抜いた。
「ギギギッ」という金切り音を響かせ、小サイバークロプスはダウンした。残りの小サイバークロプスに向かってハンマーの棘部分で追撃を行い、2体を撃破する。Jは最初に倒した小サイバークロプスに対し、フォトレに治癒魔法をかけて修復しさせ、ラーナやケマルガルサと同様に仲間に引き入れた。
――治癒魔法って機械にも効くのね。
――動くもの全般に作用するらしい。
小サイバークロプス:アインを仲間にしたJは、アインをモンスタードームに入れ、フォトレとケマルガルサを率いて祠に入っていく。
祠の中央付近には、身長2メートルほどの金属のマネキンが佇んでいた。Jがそのマネキンに近づいていくと、マネキンはバキバキと音を立てて関節を動かしてJに覆いかぶさった。そして体の金属が溶けてJに絡みつき、Jの頭頂部から足まで液体金属が這う。Jの足元に液体金属の水たまりができ、それが元あった場所にずるずると移動していき、人の形を形ず食っていく。その姿はJの姿そのものだった。金属の質感を持つその体を、自分の手を見て観察する。
――パンツ一丁だとシルエットもシンプルね。他の装備知らないけど。ハンマーとパイルバンカーも装備してるのね。
――しっかり使ってくるからな。と言ってもどっちも大味だから当たることはない。
――これまでも攻撃ほとんど躱してたじゃない。
――おほめにあずかり光栄です。
――褒めてないけど。
――……そうですか。
流体金属の人型:シェルクがJに向かってハンマーを構えて突進、ハンマーを振り下ろすが、Jはこれを難なく回避。ケマルガルサに炎の羽ばたきを指示する。すると、炎の羽ばたきを受けたシェルクは体を溶かしてしまう。ぽたぽたと体を溶かしながらJに向かってハンマーを叩きつけようとするが、Jはこれをパリィ、体勢が崩れたシェルクに向かってパイルバンカーを叩きこむ。シェルクの胴体に風穴があく。シェルクはバックステップを行い、炎の羽ばたきの範囲から逃れる。Jは逃がすまいと前方ステップで間合いを詰める。その時、シェルクはJに向かって掌をむけると、シェルクの掌から液体金属の棘がにゅうっと伸びJに向かって飛びだす。
――Jより高性能だね。
――俺もその技使いたい。
Jはそれを首を横に傾けて躱しハンマーで追撃する。そして再び炎の羽ばたきを指示し、シェルクのライフゲージをどんどん削っていく。シェルクはバク宙を行い、Jとケマルガラサの攻撃を避ける。
――そういえばケマルガルサの羽ばたき、Jには効かないのね。
――味方の攻撃は基本当たらないようになってる。当たってたら集中攻撃とかも出来ないしな。
シェルクはハンマーを背中に納刀し、胸の前で腕をクロスさせて手に着いた水しぶきを振り払うように両手を弾いた。シェルクの指先から液体金属が飛び散りJに弾丸のように飛んでいく。Jはそれをハンマーの頭部を盾のように構え、被弾を免れる。Jはそのままハンマーを振りかぶり、シェルクに向かって振り下ろした。シェルクは頭部にハンマーの一撃を喰らい、体を飛び散らせる。すると、その胸部から青白く発光する球体、ケッツァーコアが姿を現した。Jはそのコアに向かってパイルバンカーを打ち込むと、コアはシェルクの胴体後方に大きく吹き飛ぶ。そのコアの後を追うように胴体部分の液体金属がコアに向かって地面を這うように移動していく。
――なんか高速ナメクジの大群みたいね。
――そういわれると気持ち悪いな。
Jはそのナメクジのように這っているシェルクの胴体の後を追う。そしてケマルガルサに熱波の指示を出し、むき出しになったコアに火属性のダメージを連続して与えていく。
『これでとどめだ。』
シェルクはコアを中心に液体金属をJの姿に形状変化させていくが、Jはそれよりも早くシェルクに追い付き、ハンマーの棘部分をシェルクのケッツァーコアに叩きつけた。
バリンッとガラス玉が砕けるような音がドーム内に響き、ケッツァーコアは砕け散った。その周辺には胴体だった液体金属が水たまりを作っている。
Jはそのままの流れで金属性の魔力水晶に走っていき、魔力水晶に向かってハンマーを叩き下ろし魔力水晶も砕いた。
――あと6か所。
――順調ね。
Jはバックパックからモンスタードームを取り出し、ラーナに掲げる。すると、ラーナはモンスタードームに吸い込まれるかのように小さくなり、ドームの中へ入っていく。するとシンミャから通信が入った。
「J様、巨大蛙のモンスターを牧場に収納完了しました。」
――こうやって中に入るのね。
Jとフォトレは再び馬とグリフォンにまたがり炎の祠を後にする。Jの後方上空では、グリフォンとケマルガルサが並走している。
――次はどこに行くの?
――ここから北に進んだところに金属性の祠がある。そこに向かう。
Jたちは燃え立つ葉の上を駆けていく。道中、エネミーとして出没している巨大蛙や、上空からの炎の鳥のブレス攻撃を躱しながら進んでいく。すると、燃え立つ葉が身を潜め、有刺鉄線のような棘を持つ金属の蔦がはびこる金属の森に足を踏み入れた。樹木が金属で出来ているような重苦しく鈍く光を反射している。その葉は触れただけで切り裂かれそうな鋭さを帯び、地面から生えている雑草一つとっても金属質であり、素足で歩くと足の裏がずたずたになりそうだ。
――でもちょっと幻想的ね。
――確かに
銀色の金属同士が反射しあい、辺りがキラキラと輝く光景は圧巻だった。
その金属の森をJはすいすいと進んでいく。
――木々や草に触れると斬撃のスリップダメージを受けるから注意が必要だ。
――だって半裸だものね。
触れれば斬られる金属の森を抜けた先は、巨大な工場のようなパイプが周囲に張り巡らされたドーム状の建物が森の中から姿を現した。
――ここが金属性の祠だ。
そのドームの前では人と同じサイズくらいの小型のサイバークロプスが3体ほど徘徊している。
Jはケマルガルサを小サイバークロプスにけしかけ、炎の羽ばたき攻撃を指示する。
炎の鳥はその燃え立つ翼を羽ばたかせると、高温の熱波が小サイバークロプスに向かって放たれ、小サイバークロプスの動きが鈍くなる。Jはその隙に1体の小サイバークロプスに向かって突撃し、ハンマーで胸部を思い切り殴りつける。小サイバークロプスは後方に吹き飛ぶそして仰向けになって倒れているところへ、Jは馬からジャンプし落下の勢いを含ませたパイルバンカーを小サイバークロプスの胸部に打ち抜いた。
「ギギギッ」という金切り音を響かせ、小サイバークロプスはダウンした。残りの小サイバークロプスに向かってハンマーの棘部分で追撃を行い、2体を撃破する。Jは最初に倒した小サイバークロプスに対し、フォトレに治癒魔法をかけて修復しさせ、ラーナやケマルガルサと同様に仲間に引き入れた。
――治癒魔法って機械にも効くのね。
――動くもの全般に作用するらしい。
小サイバークロプス:アインを仲間にしたJは、アインをモンスタードームに入れ、フォトレとケマルガルサを率いて祠に入っていく。
祠の中央付近には、身長2メートルほどの金属のマネキンが佇んでいた。Jがそのマネキンに近づいていくと、マネキンはバキバキと音を立てて関節を動かしてJに覆いかぶさった。そして体の金属が溶けてJに絡みつき、Jの頭頂部から足まで液体金属が這う。Jの足元に液体金属の水たまりができ、それが元あった場所にずるずると移動していき、人の形を形ず食っていく。その姿はJの姿そのものだった。金属の質感を持つその体を、自分の手を見て観察する。
――パンツ一丁だとシルエットもシンプルね。他の装備知らないけど。ハンマーとパイルバンカーも装備してるのね。
――しっかり使ってくるからな。と言ってもどっちも大味だから当たることはない。
――これまでも攻撃ほとんど躱してたじゃない。
――おほめにあずかり光栄です。
――褒めてないけど。
――……そうですか。
流体金属の人型:シェルクがJに向かってハンマーを構えて突進、ハンマーを振り下ろすが、Jはこれを難なく回避。ケマルガルサに炎の羽ばたきを指示する。すると、炎の羽ばたきを受けたシェルクは体を溶かしてしまう。ぽたぽたと体を溶かしながらJに向かってハンマーを叩きつけようとするが、Jはこれをパリィ、体勢が崩れたシェルクに向かってパイルバンカーを叩きこむ。シェルクの胴体に風穴があく。シェルクはバックステップを行い、炎の羽ばたきの範囲から逃れる。Jは逃がすまいと前方ステップで間合いを詰める。その時、シェルクはJに向かって掌をむけると、シェルクの掌から液体金属の棘がにゅうっと伸びJに向かって飛びだす。
――Jより高性能だね。
――俺もその技使いたい。
Jはそれを首を横に傾けて躱しハンマーで追撃する。そして再び炎の羽ばたきを指示し、シェルクのライフゲージをどんどん削っていく。シェルクはバク宙を行い、Jとケマルガラサの攻撃を避ける。
――そういえばケマルガルサの羽ばたき、Jには効かないのね。
――味方の攻撃は基本当たらないようになってる。当たってたら集中攻撃とかも出来ないしな。
シェルクはハンマーを背中に納刀し、胸の前で腕をクロスさせて手に着いた水しぶきを振り払うように両手を弾いた。シェルクの指先から液体金属が飛び散りJに弾丸のように飛んでいく。Jはそれをハンマーの頭部を盾のように構え、被弾を免れる。Jはそのままハンマーを振りかぶり、シェルクに向かって振り下ろした。シェルクは頭部にハンマーの一撃を喰らい、体を飛び散らせる。すると、その胸部から青白く発光する球体、ケッツァーコアが姿を現した。Jはそのコアに向かってパイルバンカーを打ち込むと、コアはシェルクの胴体後方に大きく吹き飛ぶ。そのコアの後を追うように胴体部分の液体金属がコアに向かって地面を這うように移動していく。
――なんか高速ナメクジの大群みたいね。
――そういわれると気持ち悪いな。
Jはそのナメクジのように這っているシェルクの胴体の後を追う。そしてケマルガルサに熱波の指示を出し、むき出しになったコアに火属性のダメージを連続して与えていく。
『これでとどめだ。』
シェルクはコアを中心に液体金属をJの姿に形状変化させていくが、Jはそれよりも早くシェルクに追い付き、ハンマーの棘部分をシェルクのケッツァーコアに叩きつけた。
バリンッとガラス玉が砕けるような音がドーム内に響き、ケッツァーコアは砕け散った。その周辺には胴体だった液体金属が水たまりを作っている。
Jはそのままの流れで金属性の魔力水晶に走っていき、魔力水晶に向かってハンマーを叩き下ろし魔力水晶も砕いた。
――あと6か所。
――順調ね。
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