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ほのぼの続編
3回目の観光ツアー1
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「ごちそうさまでした!」
結婚式が終わって2日目の朝。
前の日は時間も気にせずにアルフリードとまったりと過ごしていたのだけど、今日はお義父様となった公爵様、そしてお義母様となったクロウディア様と共に私たちはきちんと朝食をいただいた。
これからこうして、ここの住人として毎日この食堂で朝ごはんを頂くことになるのか……
何回も何回も来ていたヘイゼル邸なのに、いざここでずっと暮らすんだと思うと、いまだに信じられないような気分がしてくるものだった。
「エミリア、ちょっと玄関に来てくれるかな? 僕もすぐに行くから」
お部屋に戻ろうとしたところ、アルフリードにそう呼び止められた。
アルフリードのお休みは3週間もある。
少ししたら私たちはハネムーンに行くことになっているのだけど、今日は特に何するかは決めていなかった。
とりあえず言われた通りに綺麗になったのにも見慣れてきた玄関に行って少し待っていると……
パカラッ パカラッ パカラッ!
少し離れたところから近づいてくるこの音は……
振り返ってそちらの方を向くと、お腹にガッチリとした腕が回されて、体が突然宙に浮かび始めた。
「えっ……なに、なに!?」
思わず叫び声を上げていると、私の体はけっこうな高さまで引き上げられて、ちょっと硬めの所にトスン、と降ろされた。
「エミリア、上書きしに行くよ!」
お腹に腕が回されたまま、後ろの方で声がした。
そちらを向こうとした途端、乗っているものが動き出して、どんどんと加速し始めた。
私は隣にある柱みたいな壁みたいなものに抱きついて、上を見上げた。
「ア、アルフリード……上書きするって何を!?」
そう叫んで問いかけると、前を見ていた彼はこちらの方に爽やかな笑みを向けながら嬉しそうに答えた。
「僕たちの初デートっていう大事な思い出に塗りたくられた、あの最低最悪な記憶をだよ!!」
そして再びアルフリードは前を向いて、ガンブレッドにさらに加速をつけさせると、勢いよくヘイゼル邸の出口へと向かっていった。
かくして。私は全く、なんにもお出かけの準備なんてしてなかったのに……
3年前に隠されていた私を初めて帝都に連れて行ってくれた思い出の観光ツアー。
そして、アルフリードが私にお別れを告げることになった、ツラくて悲しすぎる、あのデートコース……
それを辿るリベンジが、突如として幕を開けたのだ!
「はい。という訳で、まずはスパリゾートからだね」
そう。このお出かけの最初のスタートというのは、私の顔をベロっと舐めてベットベトの状態にしたガンブレッドにより、このスパの温泉でキレイさっぱりさせてもらうっていう所からだった。
まあ、ガンブレッドはもう大人になってしまって、ベロベロする対象はフローリアと彼の愛娘ミュミュちゃんだけだから、前回みたいにその再現をしてくれる事は無くなってしまったけど……
ナディクスのお城にそっくりだという、白いギリシャ神殿風のスパリゾートのエントランスに到着したので、私が降りる準備を始めると、
「公爵子息様。準備が整っておりますので、そのままコチラへお越しください」
落ち着いた雰囲気の、まさにホテルマンさんの鏡といった感じの紳士の人がガンブレッドに乗ったままの私たちに向かって深々とお辞儀をされた。
あ! この方は。以前、リリーナ姫がここの最高級スイートにお泊まりしていた時に、何回かホテルの中を丁寧に案内したりしてくれた、このホテルの総支配人さんだった。
準備ってなんだろう……?
そんな疑問を持ったままの私たちをガンブレッドは従業員さんに手綱を引かれて、スパリゾートの敷地内へとパカパカと進んでいった。
そして、手入れの行き届いた芝生の中を進んで行くと……
「アルフリード様、エミリア様! お待ちしていました!」
そこに現れたのは、リリーナ姫がナディクスへ帰国したことで皇城から、元の職場に戻ってこれたエステティシャンのアリスだった。
そして、そこには普通だったらエステルームにあるはずのベッドやらお湯の張ってあるっぽい浴槽、そしてその横っちょには、アルフリードが私のエステが終わるのを待ってる間に泳いでたプールがある。
それに奥の方にも何人か若い女の人たちがいて、しかもその辺り一体がなんだか知らないけどパーティーでもあるみたいにゴージャスな飾りつけがしてあるのだ。
「こ、これは一体……」
私がポカンとして口を半開きにしながら、小声でつぶやいてると、
「じゃあエミリア。僕は今回はちゃんとここで泳いで待ってるから、綺麗にしてもらってデートの準備をアリスにしっかりしてもらっておいで」
このシチュエーションが一体なんなんだか分かってない私のことなんかお構いなしに、無邪気な笑みを振りまくと、ガンブレッドからパッと飛び降りて、まだ鞍の上に乗っている私の腰を両手で掴んで下ろした。
「え……じゅ、準備って……お風呂に入ったり、全身トリートメントしてもらったり、お着替えしたりってこと? まさか、こんな外でする訳じゃないよね? スパを利用してる人たちだって通るし、この庭はホテルの部屋から丸見えなんだよ」
まさか、と思いながら引きつった笑みでそう問いかけざるを得なかった。
こんなプライバシーのない所で、裸になったりするのなんて、いくらなんでも恥ずかしすぎて、嫌なんですけど……
「エミリア様、大丈夫ですよ。こちらのスパは昨夜からずっと公爵子息様が貸切になさっているので、お2人以外、お客様は誰もいないんですから!」
そうアリスがニコニコしながら、バスローブらしきものを手にしてこっちにやってきた。
な、なんだって?
貸切!?
いつ、そんな手配をしていたのか……ともかくビックリしすぎてアルフリードの方を思わずふり仰いだものの、彼はもうズボンも上半身も裸になってダッと駆け出すと、プールの中へ元気よく飛び込んでいった……
突然の大富豪、一般庶民に理解不能の行動を取り出した彼に、若干置いてきぼりにされた感を否定できずにいながらも、前回、無理やり連れ出したデートの時、彼はどうだったかな……と思い出してみた。
私の支度が終わって、ここで待たせていた彼を迎えにきた時、彼は連れてきたままの姿で静かに無表情で、ただプールの揺れている水面を、長椅子に腰掛けながら眺めていただけだった。
その時のもの寂しい光景に比べたら……なんだか脳天気な様子で気持ちよさそうに泳いでいる彼が、ものすごく愛おしく思えてきた。
最初は戸惑ったものの、私はふっと笑みを堪えきれずに漏らして、彼が内緒で準備してくれていたプレゼントを思う存分、味わわせてもらうことにしたのだった。
私がアリスにお風呂に入れさせられたり、ベッドに横になって屋外トリートメントケアを施されている間、横では数人の馬エステ担当のお姉さんたちによって、ガンブレッドも同じく綺麗にしてもらう特別ケアを受けていた。
そして、気持ちよくお世話をされて、ポワーンと気分が良くなってポーッとしていると、
「はぁ~、ひと泳ぎしてスッキリしたな。僕もエミリアの横で手入れをお願いするよ」
アルフリードの声がしたので、そっちを見た途端、私の鼻から一気にほとばしるものを止めることが出来なかった。
「エミリア様! 鼻……鼻から血が!!」
そんな様子に慌てふためき始めたアリスだったけど、そうなるのももう、仕方がないよ……
目の前には見慣れた私の旦那様、アルフリードがいるはずなんだけど、彼は今、髪の毛からも、裸の胸板に腹筋や、引き締まった腕にも水が滴り落ちていて、もう……もう言葉にできないくらい、めっっちゃくちゃセクシーなことになってしまっていた。
いや、あの……彼の裸は昨日の夜も、一昨日の夜もたくさん見させては頂いているんだけど、こんなに滴ってる姿をこんなに間近で、ずっと見ているっていうのは初めての経験だった訳で。
「エミリア、どうしたっていうんだい!? もしかして、具合が悪かったんじゃ……」
そんなセクシーに濡れた髪の毛が張り付いた、心配そうにしている綺麗で端正な顔が近づいてきて、久々に私の頭はパニック状態の白濁状態となった。
結婚式が終わって2日目の朝。
前の日は時間も気にせずにアルフリードとまったりと過ごしていたのだけど、今日はお義父様となった公爵様、そしてお義母様となったクロウディア様と共に私たちはきちんと朝食をいただいた。
これからこうして、ここの住人として毎日この食堂で朝ごはんを頂くことになるのか……
何回も何回も来ていたヘイゼル邸なのに、いざここでずっと暮らすんだと思うと、いまだに信じられないような気分がしてくるものだった。
「エミリア、ちょっと玄関に来てくれるかな? 僕もすぐに行くから」
お部屋に戻ろうとしたところ、アルフリードにそう呼び止められた。
アルフリードのお休みは3週間もある。
少ししたら私たちはハネムーンに行くことになっているのだけど、今日は特に何するかは決めていなかった。
とりあえず言われた通りに綺麗になったのにも見慣れてきた玄関に行って少し待っていると……
パカラッ パカラッ パカラッ!
少し離れたところから近づいてくるこの音は……
振り返ってそちらの方を向くと、お腹にガッチリとした腕が回されて、体が突然宙に浮かび始めた。
「えっ……なに、なに!?」
思わず叫び声を上げていると、私の体はけっこうな高さまで引き上げられて、ちょっと硬めの所にトスン、と降ろされた。
「エミリア、上書きしに行くよ!」
お腹に腕が回されたまま、後ろの方で声がした。
そちらを向こうとした途端、乗っているものが動き出して、どんどんと加速し始めた。
私は隣にある柱みたいな壁みたいなものに抱きついて、上を見上げた。
「ア、アルフリード……上書きするって何を!?」
そう叫んで問いかけると、前を見ていた彼はこちらの方に爽やかな笑みを向けながら嬉しそうに答えた。
「僕たちの初デートっていう大事な思い出に塗りたくられた、あの最低最悪な記憶をだよ!!」
そして再びアルフリードは前を向いて、ガンブレッドにさらに加速をつけさせると、勢いよくヘイゼル邸の出口へと向かっていった。
かくして。私は全く、なんにもお出かけの準備なんてしてなかったのに……
3年前に隠されていた私を初めて帝都に連れて行ってくれた思い出の観光ツアー。
そして、アルフリードが私にお別れを告げることになった、ツラくて悲しすぎる、あのデートコース……
それを辿るリベンジが、突如として幕を開けたのだ!
「はい。という訳で、まずはスパリゾートからだね」
そう。このお出かけの最初のスタートというのは、私の顔をベロっと舐めてベットベトの状態にしたガンブレッドにより、このスパの温泉でキレイさっぱりさせてもらうっていう所からだった。
まあ、ガンブレッドはもう大人になってしまって、ベロベロする対象はフローリアと彼の愛娘ミュミュちゃんだけだから、前回みたいにその再現をしてくれる事は無くなってしまったけど……
ナディクスのお城にそっくりだという、白いギリシャ神殿風のスパリゾートのエントランスに到着したので、私が降りる準備を始めると、
「公爵子息様。準備が整っておりますので、そのままコチラへお越しください」
落ち着いた雰囲気の、まさにホテルマンさんの鏡といった感じの紳士の人がガンブレッドに乗ったままの私たちに向かって深々とお辞儀をされた。
あ! この方は。以前、リリーナ姫がここの最高級スイートにお泊まりしていた時に、何回かホテルの中を丁寧に案内したりしてくれた、このホテルの総支配人さんだった。
準備ってなんだろう……?
そんな疑問を持ったままの私たちをガンブレッドは従業員さんに手綱を引かれて、スパリゾートの敷地内へとパカパカと進んでいった。
そして、手入れの行き届いた芝生の中を進んで行くと……
「アルフリード様、エミリア様! お待ちしていました!」
そこに現れたのは、リリーナ姫がナディクスへ帰国したことで皇城から、元の職場に戻ってこれたエステティシャンのアリスだった。
そして、そこには普通だったらエステルームにあるはずのベッドやらお湯の張ってあるっぽい浴槽、そしてその横っちょには、アルフリードが私のエステが終わるのを待ってる間に泳いでたプールがある。
それに奥の方にも何人か若い女の人たちがいて、しかもその辺り一体がなんだか知らないけどパーティーでもあるみたいにゴージャスな飾りつけがしてあるのだ。
「こ、これは一体……」
私がポカンとして口を半開きにしながら、小声でつぶやいてると、
「じゃあエミリア。僕は今回はちゃんとここで泳いで待ってるから、綺麗にしてもらってデートの準備をアリスにしっかりしてもらっておいで」
このシチュエーションが一体なんなんだか分かってない私のことなんかお構いなしに、無邪気な笑みを振りまくと、ガンブレッドからパッと飛び降りて、まだ鞍の上に乗っている私の腰を両手で掴んで下ろした。
「え……じゅ、準備って……お風呂に入ったり、全身トリートメントしてもらったり、お着替えしたりってこと? まさか、こんな外でする訳じゃないよね? スパを利用してる人たちだって通るし、この庭はホテルの部屋から丸見えなんだよ」
まさか、と思いながら引きつった笑みでそう問いかけざるを得なかった。
こんなプライバシーのない所で、裸になったりするのなんて、いくらなんでも恥ずかしすぎて、嫌なんですけど……
「エミリア様、大丈夫ですよ。こちらのスパは昨夜からずっと公爵子息様が貸切になさっているので、お2人以外、お客様は誰もいないんですから!」
そうアリスがニコニコしながら、バスローブらしきものを手にしてこっちにやってきた。
な、なんだって?
貸切!?
いつ、そんな手配をしていたのか……ともかくビックリしすぎてアルフリードの方を思わずふり仰いだものの、彼はもうズボンも上半身も裸になってダッと駆け出すと、プールの中へ元気よく飛び込んでいった……
突然の大富豪、一般庶民に理解不能の行動を取り出した彼に、若干置いてきぼりにされた感を否定できずにいながらも、前回、無理やり連れ出したデートの時、彼はどうだったかな……と思い出してみた。
私の支度が終わって、ここで待たせていた彼を迎えにきた時、彼は連れてきたままの姿で静かに無表情で、ただプールの揺れている水面を、長椅子に腰掛けながら眺めていただけだった。
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そんな様子に慌てふためき始めたアリスだったけど、そうなるのももう、仕方がないよ……
目の前には見慣れた私の旦那様、アルフリードがいるはずなんだけど、彼は今、髪の毛からも、裸の胸板に腹筋や、引き締まった腕にも水が滴り落ちていて、もう……もう言葉にできないくらい、めっっちゃくちゃセクシーなことになってしまっていた。
いや、あの……彼の裸は昨日の夜も、一昨日の夜もたくさん見させては頂いているんだけど、こんなに滴ってる姿をこんなに間近で、ずっと見ているっていうのは初めての経験だった訳で。
「エミリア、どうしたっていうんだい!? もしかして、具合が悪かったんじゃ……」
そんなセクシーに濡れた髪の毛が張り付いた、心配そうにしている綺麗で端正な顔が近づいてきて、久々に私の頭はパニック状態の白濁状態となった。
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