162 / 169
ほのぼの続編
3回目の観光ツアー1
しおりを挟む 加速状態だけに許される引き伸ばされた時間の中で、世之介は手早く二人の賽博格に、状況を説明する。
「微小機械の暴走は、風祭のせいだ! 風祭の際限ない強さへの欲望が、微小機械の暴走に火を点けた!」
助三郎は叫んだ。
「そうか! 風祭を倒さなければ微小機械の暴走は止まらない、という理屈か!」
格乃進は疑問を投げかける。
「しかし、どうやって倒す? あいつは賽博格の身体に、世之介さんの〝伝説のガクラン〟の能力も加えているぞ。俺たちだけで、何とかできるのか?」
世之介は自分の姿を立体映像で投射し、二人の動きに追随させつつ、答えた。
「俺は今、微小機械と直に交信できる状態になっている。だから、風祭の身体を覆っている微小機械に、俺の意識を同調させてみる! うまくいったら、あんたらが風祭を攻撃してくれ!」
助三郎は仰天したような表情になった。
「そんなことして、大丈夫なのか?」
世之介は、かぶりを振った。
「判らない……。しかし、他に方法はないんだ!」
助三郎と格乃進は粛然とした表情になった。格乃進が強く頷き、口を開いた。
「よし、やってくれ! 俺たちは、いつでも攻撃できるよう、待機しているぞ!」
二人に頷き返し、世之介は二体の巨大な怪物に意識を集中させた。
巨大化した代償か、風祭は賽博格の加速能力を失っているようだった。
一方、勝又勝の乗り込む【バンチョウ・ロボ】は、風祭の打撃を受け止め、校舎に叩きつけられ、今ようやく起き上がろうとしている。風祭は肘を引き、腰を落とし、第二の攻撃に移ろうとしている最中だった。
世之介の視線が、風祭の巨体に向けられた。意識を投射し、風祭の巨体を形作る微小機械の群れに同調させる。
世之介は意識同調を敢行した!
「微小機械の暴走は、風祭のせいだ! 風祭の際限ない強さへの欲望が、微小機械の暴走に火を点けた!」
助三郎は叫んだ。
「そうか! 風祭を倒さなければ微小機械の暴走は止まらない、という理屈か!」
格乃進は疑問を投げかける。
「しかし、どうやって倒す? あいつは賽博格の身体に、世之介さんの〝伝説のガクラン〟の能力も加えているぞ。俺たちだけで、何とかできるのか?」
世之介は自分の姿を立体映像で投射し、二人の動きに追随させつつ、答えた。
「俺は今、微小機械と直に交信できる状態になっている。だから、風祭の身体を覆っている微小機械に、俺の意識を同調させてみる! うまくいったら、あんたらが風祭を攻撃してくれ!」
助三郎は仰天したような表情になった。
「そんなことして、大丈夫なのか?」
世之介は、かぶりを振った。
「判らない……。しかし、他に方法はないんだ!」
助三郎と格乃進は粛然とした表情になった。格乃進が強く頷き、口を開いた。
「よし、やってくれ! 俺たちは、いつでも攻撃できるよう、待機しているぞ!」
二人に頷き返し、世之介は二体の巨大な怪物に意識を集中させた。
巨大化した代償か、風祭は賽博格の加速能力を失っているようだった。
一方、勝又勝の乗り込む【バンチョウ・ロボ】は、風祭の打撃を受け止め、校舎に叩きつけられ、今ようやく起き上がろうとしている。風祭は肘を引き、腰を落とし、第二の攻撃に移ろうとしている最中だった。
世之介の視線が、風祭の巨体に向けられた。意識を投射し、風祭の巨体を形作る微小機械の群れに同調させる。
世之介は意識同調を敢行した!
0
お気に入りに追加
203
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
「殿下、人違いです」どうぞヒロインのところへ行って下さい
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームを元にした人気のライトノベルの世界でした。
しかも、定番の悪役令嬢。
いえ、別にざまあされるヒロインにはなりたくないですし、婚約者のいる相手にすり寄るビッチなヒロインにもなりたくないです。
ですから婚約者の王子様。
私はいつでも婚約破棄を受け入れますので、どうぞヒロインのところに行って下さい。

王子は婚約破棄を泣いて詫びる
tartan321
恋愛
最愛の妹を失った王子は婚約者のキャシーに復讐を企てた。非力な王子ではあったが、仲間の協力を取り付けて、キャシーを王宮から追い出すことに成功する。
目的を達成し安堵した王子の前に突然死んだ妹の霊が現れた。
「お兄さま。キャシー様を3日以内に連れ戻して!」
存亡をかけた戦いの前に王子はただただ無力だった。
王子は妹の言葉を信じ、遥か遠くの村にいるキャシーを訪ねることにした……。

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

愛を疑ってはいませんわ、でも・・・
かぜかおる
恋愛
王宮の中庭で見かけたのは、愛しい婚約者と私じゃない女との逢瀬
さらに婚約者は私の悪口を言っていた。
魅了で惑わされた婚約者への愛は消えないけれど、
惑わされる前と変わらないなんて無理なのです・・・。
******
2021/02/14 章の名前『後日談』→『アザーズ Side』に変更しました
読んで下さりありがとうございます。
2020/5/18 ランキング HOT 1位 恋愛 3位に入らせていただきました。
O(-人-)O アリガタヤ・・
コメントも感謝です。
とりあえず本編の方の更新を優先させていただきますので、申し訳ありませんがコメントの返答遅くなります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる