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第5部 伝説の女騎士
150.龍になった女騎士
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い、今のは一体なに……?
一緒に行進していた周りにいる大群の騎士の人たちも立ち止まって、あたりをキョロキョロと見回し始めた。
揺れていた地面は次第に収まっていったものの、突然声がした。
「あれを見ろ!」
前の方にいる騎士さんの何人かが、右手の方を指差している。
私もフローリアの上にまたがったまま、すぐさまそちらの方を振り向いた。
なんだろう……
高く突き出ているいくつもの岩場の間から、よく見ると、黒い鳥のように飛んでいる物体がこちらの方に向かってくる。
「大砲だ……大砲の弾だ!!」
他の騎士さんが口々に叫び出して、弾だというものが近づいてくる方角に近い方にいる人たちが弓と矢をつがえて、一斉に放ち始めた。
しかし、その弾はこちらの方に一直線に向かってくる訳ではなくて、上の方にどんどん上昇していっていて、皆が放った矢は弾に届くことなく地面へと落ちていってしまう。
「皇族方の馬車へ落下するよう弧を描いて、できる限り弾を上昇させるように放たれている! 槍を飛ばして弾の軌道を変えるのだ!!」
私たちの近くにいた皇族騎士団長さんが、馬上で大きな声を張って指示を出すと、今度は騎士さんたちはかなり高い位置まで上昇して、ついに落っこちそうになってきている弾に向かって、次々に各々の持っている槍を投げつけ始めた。
それらの多くはさっきの矢とは違って、ちゃんと弾の方めがけて飛んでいってくれている。
しかし、その黒い弾に槍の鋭い先端が届いたと思って胸の中で“やった!”とガッツポーズをしても、
キンッ!
と鋭い金属音がして、次々に槍は弾にはじき飛ばされて落下していってしまっていた。
そうしているうちに、黒い弾はどんどんこちらに近づいてきていて、次第に黒い大きな影が私や皇女様たちの馬車全体を覆つくした。
さっき、仰いで見ていた太陽は真っ黒な弾に隠されてしまって、それくらいこちらに飛ばされてきた弾は恐ろしいほど巨大な代物だったのだ……
何事も起こらないようにと祈っていたのに……
こんなものに押し潰されて、私もアルフリードも皇女様にエルラルゴ王子様たちもあっけなく死んでしまうというの……?
そんなこと、絶対にさせるもんか!!!
何度もフローリアと一緒に練習してきたように、彼女の上に乗ったまま持ってた槍を片手で横に持ち上げて、一度後ろに引くと勢いよくその弾の中心目がけて投げ飛ばした!
確かに槍は狙った通り、弾の中心に命中していったけど……
それはポキッと真ん中辺から折れてしまって、もはや槍以外にも色々なものを投げつけている騎士さんの群れの中へと無惨に落っこちていった。
そんな……
そもそも放たれてしまった大砲の弾なんて、どうやって防げばいいんだろう?
無力感に駆られて何も考えられなくなりそうになった時、突然、首の後ろの方で
パチンッ!
という音がして、全身を覆っていた少し重みのあるものがバラバラと体から剥がれ落ちていった。
「エミリア、今ここでアレを止められるのは君しかいない。極小サイズの騎士に、最強の武器を持っている君にしかね」
私のすぐ横にはアルフリードがいて、背中の上についていたワンタッチ式の鎧を解いたのは、この状況から彼としか考えられなかった。
周りでは、XLサイズ級の騎士さん達がついに飛び跳ねたりして、その身を挺して弾を止めようとしてるけど、手が届く前に落下して行ってしまっていた。
だけど、私だったら……
フローリアにかけてある足を乗せるための鎧の上で立ち上がると、腰にぶら下げてる剣の柄に手をかけながら、片方の足をアルフリードが差し出した黒い手袋がはめられてる手のひらに乗せた。
私の目線は、どんどん近づいてくる巨大な黒い弾にしか向いていなかった。
「アルフリード!!!」
「エミリア、翔べ!!!」
私の声に気持ちのいいくらいテンポ良く答えたアルフリードは、一気に私の足を上に押し上げた。
そのまま私の体は龍が空を突き抜けるみたいに、上へ上へと上昇していって、さっきまでこちらに落下してきていたはずの黒い弾と同じ高さにまで達して、さらに高い位置へと昇っていった。
その弾の大きさというのは下から見上げていたよりもかなりの大きさで、さっき恐怖に慄いていた通り、皇女様たちとエルラルゴ王子様達が乗っていた2つの馬車ごと軽く押し潰してしまえるくらいのものだった。
こんな重いものを飛ばせる技術だなんて……多分、これが新型の兵器ってことみたいだけど、それももう失敗に終わるから!!
私は空に浮遊しながら、腰の剣を鞘から引き抜いて両手で高く掲げると、その丸い弾の中央に向かって勢いよく振り下ろした。
弾はあっという間に、左右に真っ2つに割れた。
右と左に傾いて落っこちていってしまいそうになる2つの塊を、私はさらにスパスパと切り裂いた。
いくら小さくなったといっても、恐らく鉄の塊でできている物だろうから、それがそのまま落っこちてしまえば下にいる皆が怪我してしまうし、打ちどころが悪ければそれまでだ。
私は一心不乱にその弾のカケラたちが粉々の粉っごなになるまで容赦なく、空中で剣を振るい続けた。
この間、私の相棒の仲間入りをしてくれた幻の剣は、その名に恥じないくらい、いくら切り裂いても切り心地に変わるところのない働きぶりを発揮してくれた。
そして、もう黒い断片が何も見えなくなって、大地の引力に体がひっぱられるのを感じ始めた所で私はもはや無抵抗で、切っ先を上に向けた剣を持ったままストーンと落下し始めた。
もうこれで……やりきったかな? これからどうやって着地しよう……
そんなことも考えられないくらい、もはや燃え尽き症候群になってしまったみたいに、私の心は放心状態になってしまっていた。
アルフリード、皇女様たち、みんなが無事ならそれでいいや。
まるで夢の中に戻っていくみたいに目をつぶると、何かの上に体が沈むみたいな感覚がした。
この体勢は、なんだか久しぶりのような気がする。
そっと、目を開くと目の前には心配そうにしている顔があった。
とても綺麗で、ずーっと、ずーっっっと見ていたくなるような大好きな人のものだった。
「エミリア、エミリア……本当によくやったよ」
その人は瞳の端に光るものを滴らせながら、私の首元と肩の間に頭を埋めさせて、そのままギューッと力強く抱きしめた。
その瞬間、周りからワーー!! という大歓声が響いて、大合唱のような声が聞こえてきた。
「伝説の……伝説の女騎士の再来だ!!」
私とアルフリードを取り囲んでいる誰もがこちらを見て、拳にした手を掲げていたり、拍手を送ったりしている。
私がお護りして先導していた馬車からは、皇女様やエルラルゴ王子様を始め、中の方々が窓を開けて頭を覗かせていた。
皇女様は私と目が合うと、お綺麗な顔に満面の笑みを浮かべて、何度もうなずいて見せてくれていた。
そんな興奮冷めやまない中、ガンブレッドにまたがったアルフリードの上でお姫様抱っこされているという、初めて彼にプロポーズされた時のシチュエーションでしばらくの間、皆様からの賞賛の嵐を一心に受けることとなったのだった。
大砲が飛んできた方角へ調査へ向かった数部隊の騎士さんたちを残し、私たちはその後も引き続き進行を続けて無事に3国の国境へと到着した。
そこには既に、キャルン国、ナディクス国の王族騎士たちや、貴族家の人々がひしめいていて、まさに大規模なイベント会場そのものの空気感だった。
「昔はここにポツンと塔が立っていただけなんだけど、またこうした催しがある時のためにってことで、観客席が設けられてるんだよ」
馬車から皇女様達も降りられて、これから始まるセレモニーの準備に入られる中、アルフリードは、円柱型をした土色の高い塔の方を見ながら、そう説明してくれた。
18年前にここで幼かったエルラルゴ王子様とジョナスン皇太子様、リリーナ姫は人質として交換される儀式に駆り出された。
ずっと争いを続けていたという3国の平和の象徴であるこの場所は、再びその歴史の場として選ばれた。
ちなみに、この塔が土色をしているのは、この3国が交わるこの地の土が練り込まれて作られているからなんだそうだ。
塔を中心として、周りの大地には3分割するように線が引いてあった。
その線は塔を囲むように設置されている広大な観客席の方にも伸びていて、それぞれの領土である帝国、ナディクス国、キャルン国の関係者達がそれぞれに着座していた。
私とアルフリードも、皇女様の女騎士、皇太子様の側近として彼らのお側にいたものの、ついに発表が行われるセレモニーの準備が整うと、その席に隣り合わせに着席させていただいて、その瞬間を待つこととなった。
一緒に行進していた周りにいる大群の騎士の人たちも立ち止まって、あたりをキョロキョロと見回し始めた。
揺れていた地面は次第に収まっていったものの、突然声がした。
「あれを見ろ!」
前の方にいる騎士さんの何人かが、右手の方を指差している。
私もフローリアの上にまたがったまま、すぐさまそちらの方を振り向いた。
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「大砲だ……大砲の弾だ!!」
他の騎士さんが口々に叫び出して、弾だというものが近づいてくる方角に近い方にいる人たちが弓と矢をつがえて、一斉に放ち始めた。
しかし、その弾はこちらの方に一直線に向かってくる訳ではなくて、上の方にどんどん上昇していっていて、皆が放った矢は弾に届くことなく地面へと落ちていってしまう。
「皇族方の馬車へ落下するよう弧を描いて、できる限り弾を上昇させるように放たれている! 槍を飛ばして弾の軌道を変えるのだ!!」
私たちの近くにいた皇族騎士団長さんが、馬上で大きな声を張って指示を出すと、今度は騎士さんたちはかなり高い位置まで上昇して、ついに落っこちそうになってきている弾に向かって、次々に各々の持っている槍を投げつけ始めた。
それらの多くはさっきの矢とは違って、ちゃんと弾の方めがけて飛んでいってくれている。
しかし、その黒い弾に槍の鋭い先端が届いたと思って胸の中で“やった!”とガッツポーズをしても、
キンッ!
と鋭い金属音がして、次々に槍は弾にはじき飛ばされて落下していってしまっていた。
そうしているうちに、黒い弾はどんどんこちらに近づいてきていて、次第に黒い大きな影が私や皇女様たちの馬車全体を覆つくした。
さっき、仰いで見ていた太陽は真っ黒な弾に隠されてしまって、それくらいこちらに飛ばされてきた弾は恐ろしいほど巨大な代物だったのだ……
何事も起こらないようにと祈っていたのに……
こんなものに押し潰されて、私もアルフリードも皇女様にエルラルゴ王子様たちもあっけなく死んでしまうというの……?
そんなこと、絶対にさせるもんか!!!
何度もフローリアと一緒に練習してきたように、彼女の上に乗ったまま持ってた槍を片手で横に持ち上げて、一度後ろに引くと勢いよくその弾の中心目がけて投げ飛ばした!
確かに槍は狙った通り、弾の中心に命中していったけど……
それはポキッと真ん中辺から折れてしまって、もはや槍以外にも色々なものを投げつけている騎士さんの群れの中へと無惨に落っこちていった。
そんな……
そもそも放たれてしまった大砲の弾なんて、どうやって防げばいいんだろう?
無力感に駆られて何も考えられなくなりそうになった時、突然、首の後ろの方で
パチンッ!
という音がして、全身を覆っていた少し重みのあるものがバラバラと体から剥がれ落ちていった。
「エミリア、今ここでアレを止められるのは君しかいない。極小サイズの騎士に、最強の武器を持っている君にしかね」
私のすぐ横にはアルフリードがいて、背中の上についていたワンタッチ式の鎧を解いたのは、この状況から彼としか考えられなかった。
周りでは、XLサイズ級の騎士さん達がついに飛び跳ねたりして、その身を挺して弾を止めようとしてるけど、手が届く前に落下して行ってしまっていた。
だけど、私だったら……
フローリアにかけてある足を乗せるための鎧の上で立ち上がると、腰にぶら下げてる剣の柄に手をかけながら、片方の足をアルフリードが差し出した黒い手袋がはめられてる手のひらに乗せた。
私の目線は、どんどん近づいてくる巨大な黒い弾にしか向いていなかった。
「アルフリード!!!」
「エミリア、翔べ!!!」
私の声に気持ちのいいくらいテンポ良く答えたアルフリードは、一気に私の足を上に押し上げた。
そのまま私の体は龍が空を突き抜けるみたいに、上へ上へと上昇していって、さっきまでこちらに落下してきていたはずの黒い弾と同じ高さにまで達して、さらに高い位置へと昇っていった。
その弾の大きさというのは下から見上げていたよりもかなりの大きさで、さっき恐怖に慄いていた通り、皇女様たちとエルラルゴ王子様達が乗っていた2つの馬車ごと軽く押し潰してしまえるくらいのものだった。
こんな重いものを飛ばせる技術だなんて……多分、これが新型の兵器ってことみたいだけど、それももう失敗に終わるから!!
私は空に浮遊しながら、腰の剣を鞘から引き抜いて両手で高く掲げると、その丸い弾の中央に向かって勢いよく振り下ろした。
弾はあっという間に、左右に真っ2つに割れた。
右と左に傾いて落っこちていってしまいそうになる2つの塊を、私はさらにスパスパと切り裂いた。
いくら小さくなったといっても、恐らく鉄の塊でできている物だろうから、それがそのまま落っこちてしまえば下にいる皆が怪我してしまうし、打ちどころが悪ければそれまでだ。
私は一心不乱にその弾のカケラたちが粉々の粉っごなになるまで容赦なく、空中で剣を振るい続けた。
この間、私の相棒の仲間入りをしてくれた幻の剣は、その名に恥じないくらい、いくら切り裂いても切り心地に変わるところのない働きぶりを発揮してくれた。
そして、もう黒い断片が何も見えなくなって、大地の引力に体がひっぱられるのを感じ始めた所で私はもはや無抵抗で、切っ先を上に向けた剣を持ったままストーンと落下し始めた。
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アルフリード、皇女様たち、みんなが無事ならそれでいいや。
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その瞬間、周りからワーー!! という大歓声が響いて、大合唱のような声が聞こえてきた。
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そこには既に、キャルン国、ナディクス国の王族騎士たちや、貴族家の人々がひしめいていて、まさに大規模なイベント会場そのものの空気感だった。
「昔はここにポツンと塔が立っていただけなんだけど、またこうした催しがある時のためにってことで、観客席が設けられてるんだよ」
馬車から皇女様達も降りられて、これから始まるセレモニーの準備に入られる中、アルフリードは、円柱型をした土色の高い塔の方を見ながら、そう説明してくれた。
18年前にここで幼かったエルラルゴ王子様とジョナスン皇太子様、リリーナ姫は人質として交換される儀式に駆り出された。
ずっと争いを続けていたという3国の平和の象徴であるこの場所は、再びその歴史の場として選ばれた。
ちなみに、この塔が土色をしているのは、この3国が交わるこの地の土が練り込まれて作られているからなんだそうだ。
塔を中心として、周りの大地には3分割するように線が引いてあった。
その線は塔を囲むように設置されている広大な観客席の方にも伸びていて、それぞれの領土である帝国、ナディクス国、キャルン国の関係者達がそれぞれに着座していた。
私とアルフリードも、皇女様の女騎士、皇太子様の側近として彼らのお側にいたものの、ついに発表が行われるセレモニーの準備が整うと、その席に隣り合わせに着席させていただいて、その瞬間を待つこととなった。
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