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第3部 君は僕を捨てないよね
77.帝都の男をかき集めろ! part2
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街にショッピングに繰り出したり、前にアルフリードが上半身裸になってた屋外プールで浮き輪に浮いて日向ぼっこしたり。
気まぐれな姫はエステをしないで、そんな風に少しの間、日々を過ごしていた。
そして、エステの4時間コースを受ける日が現れた途端、私は待ってましたー、とばかりにフローリアに飛び乗って、エスニョーラ邸へと帰省した。
「うわー! すごっ」
玄関に入って、まず目に飛び込んできた光景に、私は思わず感嘆の声を漏らした。
いつも舞踏会でアルフリードが迎えにきてくれる玄関ホールには、2m級のでっかい肖像画が掲げられていた。
「まさか、こんなに大きなサイズだとは思いませんでした……しかも、こんなに目立つ所に飾るなんて」
私の横には出迎えに来てくれたイリスが、眠ってるリカルドを抱っこしながら戸惑ったような感じで佇んでいる。
ここに飾られてる絵は、前回、お母様から“ニクジャガ”をもらった日に、絵描きさんが来てラドルフ一家が描いてもらってた、彼らの肖像画だった。
そこには、お兄様とイリスが立って並んでいて、2人の腕の中に綺麗な布に巻かれたリカルドが抱かれている姿が描かれている。
「仕方ないだろ、コイツはうちの家宝だからな」
すると、階段のところからお兄様が登場してきて、イリスからうちの家宝こと後継ぎのベイビーちゃんを受け取って抱きかかえた。
専業主夫といっても違和感なし。
貴族家マニュアルの整理のためか分からないけど、家にいて良かったー。
私の数少ない帝都の見知った男の人の1人なので、早速あの話題を振ってみる。
「お兄様、昨年うちに搬送されてきた狩猟祭で一緒だったチームメンバーの人達を……今度の姫のパートナー選びに紹介してもらえないでしょうか……?」
アルフリードと同じように、お兄様もチームメンバーの人達と死にそうになって昨年のあのサバイバルゲームから生還したのだった。
「ああん? アイツらを紹介しろだと? 他の男も集めてるのか?」
彼は、私がこの話を切り出した時にアルフリードがしていた怖い表情と同種の眼で、私の事を睨みつけた。
家族が出来て丸くなったと思っていたけど、国外の事が本当は調べられるのに、出来ないって嘘をついていたことが先日発覚し、お兄様はお父様と共に私にまだ過保護モードでいるらしいってことが分かった。
まずい。多分、アルフリードと同じことを連想して、彼みたいにキレ出すかもしれない。そうなる前に……
「お、男の人はたくさん集まるけど、私は兜を装着して顔を見えなくするから、なんっっの心配も無いんだよ!」
私は先回りして、すかさず兜の話を持ち出した。
お兄様は私のことをまだ睨みつけて黙っている。するとそこで、イリスが声を上げてきた。
「それだったら、私の弟も参加させていいですか? 今度18歳になって帝都に来たい、来たいって言ってるみたいなので」
おお! もちろん、大歓迎ですよ! 数が増える分、姫のご機嫌も上向きになるだろうし。
「うん! お願いするよ! もし、お友達で来れそうな人もいたら、連れてきてもらいたいな」
よし。1人は確実にゲットした。
「俺たちの衣装を遅らせたのは、あの姫なんだろう? そんな奴のために肩入れしたくはないが、アイツらからは令嬢を紹介しろと、うるさく言われてるからな。送り出してやるよ」
お兄様は私を睨みつけるのをやっとやめると、リカルドをまたイリスの腕に戻した。
本当は、ここにある肖像画を描く日にあわせて頼んでた衣装が、姫の割り込みのドレス注文のせいで間に合わなくなったのを、彼は根に持っているようだ。
でも代わりの衣装でも、この肖像画はとっても見栄え良く描かれている。
なんだかんだと言いつつ、お兄様もOKということなので、これで4名様追加!
お次はヤエリゼ君だ。
でもその前に……
この前、果たせなかった、リカルド坊やのほっぺたに触って癒される、っていう行為を今日の私は思う存分叶えることにした。
人差し指で、そのほっぺを触ると、プニプニしていて、とっても気持ちいい。
彼は少し薄目を開けたけど、眠気の方が勝っているようで、またすぐに目を閉じてしまった。
ヤエリゼ君は、このエスニョーラ邸の騎士団の敷地にいるはず。
とりあえず、この間行った諜報部員たちの地下にある秘密基地に行ってみた。
「あ、お嬢様、ちょうど僕も用があったんですよ」
だだっ広くて、でっかい長テーブルがいくつか並んでいるこの空間から、彼を見つけるのは大変そうなので、その辺にいる書類を運んだりしている騎士さんに聞いてみた。
すると、すぐにヤエリゼ君を連れてきてくれた。
そして彼は、あるものを私に手渡してきた。
白い封筒に、金色の模様がフチの所に描かれている。
裏面を見てみると……
“エルラルゴ・ナディクス” の文字が刻まれてる!!!
私が目を見開いて、ヤエリゼ君を見ると、
「おととい、うちのナディクス班から届きました」
彼はしたり顔でそう言った。
本当に、本当に、王子様と連絡が取り合えたんだ!
私は早く中を開けてなんて書いてあるか読みたかったけど、とりあえず姫からの指令を片付けることに集中することにした。
「ヤエリゼ君、ありがとう!! 私からの用件なんだけど……」
かくかくしかじか と説明すると、
「えー、僕の知り合いですか? そんなの騎士しかいないんですけど……例えば、」
そう言って、地下の秘密基地から出て、彼が連れてきたのは……
「あ、あなたは、本館の妖精さんじゃないっスか。これで見たのは3度目でっスね」
まだこの世界に来たばかりの隠された令嬢だった頃に、イリスと訓練していた所を通りがかって、見られてしまったラグビー選手みたいなガタイをした騎士たちだ。
彼らは、エスニョーラ家には令嬢がいないとずっと聞かされていたから、私を庭で見かけては“本館の妖精さん”と呼んでいた。
「お嬢様、彼らなんかはどうですか?」
騎士さんの出身元は色々だ。貴族も平民出身の人もいる。
姫からは帝都の男を集めてこい! って指令だったけど、貴族出身オンリーなんて事は特に言ってなかったよね?
じゃあ、騎士さんでもいいかな。
「はい、お願いします!」
私が勢いよくヤエリゼ君に返事をすると、
「ヤエリゼ副団長も妖精さんの知り合いだったんスね。他の独身騎士たちや、前に合同演習の親睦会で仲良くなった他家門の騎士にも声掛けておくっスね」
おー、エスニョーラの騎士勢、なかなか気が利くよ!
これなら騎士さん達は、たくさん集まってくれそうだね。
合同演習っていうのは多分、初めてアルフリード達と会った、王子様の歓迎会と同時に開催された、帝国の全貴族家の騎士団が集結した演習のことだと思う。
ふぅー。これで、私の知る帝都の男の人達には、全員伝えられたし、彼らの知り合いのそのまた知り合いも参加してくれそうだから、結構な人数になってくれそう!
私は一仕事終えたスッキリとした気分で、渡された王子様の手紙を持って、お屋敷の自分の部屋へと直行した。
エスニョーラ邸の自室に入ると、フワッとフレグランスな香りがした。
これは、アルフリードのお母様が愛用していた、アエモギというお花の香りだ。
今は亡き彼女の祖国リューセリンヌに咲く、オレンジ色の綺麗な花だ。
部屋のドアの所には、本のしおりみたいな形をした、キャンドルで出来てる芳香剤がかかっている。
まだ王子様が帝国にいて開催していた大人気のワークショップを受講して、作り方を教わったやつだ。
数ヶ月すると香りが切れてしまうので、その度に作り直したりしている。
そんな香りが漂う中で、私は窓際に置いてあるテーブルのそばにあるイスに腰掛けて、王子様からのお手紙の封を開けた。
気まぐれな姫はエステをしないで、そんな風に少しの間、日々を過ごしていた。
そして、エステの4時間コースを受ける日が現れた途端、私は待ってましたー、とばかりにフローリアに飛び乗って、エスニョーラ邸へと帰省した。
「うわー! すごっ」
玄関に入って、まず目に飛び込んできた光景に、私は思わず感嘆の声を漏らした。
いつも舞踏会でアルフリードが迎えにきてくれる玄関ホールには、2m級のでっかい肖像画が掲げられていた。
「まさか、こんなに大きなサイズだとは思いませんでした……しかも、こんなに目立つ所に飾るなんて」
私の横には出迎えに来てくれたイリスが、眠ってるリカルドを抱っこしながら戸惑ったような感じで佇んでいる。
ここに飾られてる絵は、前回、お母様から“ニクジャガ”をもらった日に、絵描きさんが来てラドルフ一家が描いてもらってた、彼らの肖像画だった。
そこには、お兄様とイリスが立って並んでいて、2人の腕の中に綺麗な布に巻かれたリカルドが抱かれている姿が描かれている。
「仕方ないだろ、コイツはうちの家宝だからな」
すると、階段のところからお兄様が登場してきて、イリスからうちの家宝こと後継ぎのベイビーちゃんを受け取って抱きかかえた。
専業主夫といっても違和感なし。
貴族家マニュアルの整理のためか分からないけど、家にいて良かったー。
私の数少ない帝都の見知った男の人の1人なので、早速あの話題を振ってみる。
「お兄様、昨年うちに搬送されてきた狩猟祭で一緒だったチームメンバーの人達を……今度の姫のパートナー選びに紹介してもらえないでしょうか……?」
アルフリードと同じように、お兄様もチームメンバーの人達と死にそうになって昨年のあのサバイバルゲームから生還したのだった。
「ああん? アイツらを紹介しろだと? 他の男も集めてるのか?」
彼は、私がこの話を切り出した時にアルフリードがしていた怖い表情と同種の眼で、私の事を睨みつけた。
家族が出来て丸くなったと思っていたけど、国外の事が本当は調べられるのに、出来ないって嘘をついていたことが先日発覚し、お兄様はお父様と共に私にまだ過保護モードでいるらしいってことが分かった。
まずい。多分、アルフリードと同じことを連想して、彼みたいにキレ出すかもしれない。そうなる前に……
「お、男の人はたくさん集まるけど、私は兜を装着して顔を見えなくするから、なんっっの心配も無いんだよ!」
私は先回りして、すかさず兜の話を持ち出した。
お兄様は私のことをまだ睨みつけて黙っている。するとそこで、イリスが声を上げてきた。
「それだったら、私の弟も参加させていいですか? 今度18歳になって帝都に来たい、来たいって言ってるみたいなので」
おお! もちろん、大歓迎ですよ! 数が増える分、姫のご機嫌も上向きになるだろうし。
「うん! お願いするよ! もし、お友達で来れそうな人もいたら、連れてきてもらいたいな」
よし。1人は確実にゲットした。
「俺たちの衣装を遅らせたのは、あの姫なんだろう? そんな奴のために肩入れしたくはないが、アイツらからは令嬢を紹介しろと、うるさく言われてるからな。送り出してやるよ」
お兄様は私を睨みつけるのをやっとやめると、リカルドをまたイリスの腕に戻した。
本当は、ここにある肖像画を描く日にあわせて頼んでた衣装が、姫の割り込みのドレス注文のせいで間に合わなくなったのを、彼は根に持っているようだ。
でも代わりの衣装でも、この肖像画はとっても見栄え良く描かれている。
なんだかんだと言いつつ、お兄様もOKということなので、これで4名様追加!
お次はヤエリゼ君だ。
でもその前に……
この前、果たせなかった、リカルド坊やのほっぺたに触って癒される、っていう行為を今日の私は思う存分叶えることにした。
人差し指で、そのほっぺを触ると、プニプニしていて、とっても気持ちいい。
彼は少し薄目を開けたけど、眠気の方が勝っているようで、またすぐに目を閉じてしまった。
ヤエリゼ君は、このエスニョーラ邸の騎士団の敷地にいるはず。
とりあえず、この間行った諜報部員たちの地下にある秘密基地に行ってみた。
「あ、お嬢様、ちょうど僕も用があったんですよ」
だだっ広くて、でっかい長テーブルがいくつか並んでいるこの空間から、彼を見つけるのは大変そうなので、その辺にいる書類を運んだりしている騎士さんに聞いてみた。
すると、すぐにヤエリゼ君を連れてきてくれた。
そして彼は、あるものを私に手渡してきた。
白い封筒に、金色の模様がフチの所に描かれている。
裏面を見てみると……
“エルラルゴ・ナディクス” の文字が刻まれてる!!!
私が目を見開いて、ヤエリゼ君を見ると、
「おととい、うちのナディクス班から届きました」
彼はしたり顔でそう言った。
本当に、本当に、王子様と連絡が取り合えたんだ!
私は早く中を開けてなんて書いてあるか読みたかったけど、とりあえず姫からの指令を片付けることに集中することにした。
「ヤエリゼ君、ありがとう!! 私からの用件なんだけど……」
かくかくしかじか と説明すると、
「えー、僕の知り合いですか? そんなの騎士しかいないんですけど……例えば、」
そう言って、地下の秘密基地から出て、彼が連れてきたのは……
「あ、あなたは、本館の妖精さんじゃないっスか。これで見たのは3度目でっスね」
まだこの世界に来たばかりの隠された令嬢だった頃に、イリスと訓練していた所を通りがかって、見られてしまったラグビー選手みたいなガタイをした騎士たちだ。
彼らは、エスニョーラ家には令嬢がいないとずっと聞かされていたから、私を庭で見かけては“本館の妖精さん”と呼んでいた。
「お嬢様、彼らなんかはどうですか?」
騎士さんの出身元は色々だ。貴族も平民出身の人もいる。
姫からは帝都の男を集めてこい! って指令だったけど、貴族出身オンリーなんて事は特に言ってなかったよね?
じゃあ、騎士さんでもいいかな。
「はい、お願いします!」
私が勢いよくヤエリゼ君に返事をすると、
「ヤエリゼ副団長も妖精さんの知り合いだったんスね。他の独身騎士たちや、前に合同演習の親睦会で仲良くなった他家門の騎士にも声掛けておくっスね」
おー、エスニョーラの騎士勢、なかなか気が利くよ!
これなら騎士さん達は、たくさん集まってくれそうだね。
合同演習っていうのは多分、初めてアルフリード達と会った、王子様の歓迎会と同時に開催された、帝国の全貴族家の騎士団が集結した演習のことだと思う。
ふぅー。これで、私の知る帝都の男の人達には、全員伝えられたし、彼らの知り合いのそのまた知り合いも参加してくれそうだから、結構な人数になってくれそう!
私は一仕事終えたスッキリとした気分で、渡された王子様の手紙を持って、お屋敷の自分の部屋へと直行した。
エスニョーラ邸の自室に入ると、フワッとフレグランスな香りがした。
これは、アルフリードのお母様が愛用していた、アエモギというお花の香りだ。
今は亡き彼女の祖国リューセリンヌに咲く、オレンジ色の綺麗な花だ。
部屋のドアの所には、本のしおりみたいな形をした、キャンドルで出来てる芳香剤がかかっている。
まだ王子様が帝国にいて開催していた大人気のワークショップを受講して、作り方を教わったやつだ。
数ヶ月すると香りが切れてしまうので、その度に作り直したりしている。
そんな香りが漂う中で、私は窓際に置いてあるテーブルのそばにあるイスに腰掛けて、王子様からのお手紙の封を開けた。
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