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Ⅱ.心変わり
24.虐げられたイリス
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イリス
——
目の前で起こったことに、私の顔から血の気が失せていって、体中から熱が奪われていくような肌寒さを感じ始めた。
いよいよ、体を覆ってるショールを取り外して、さっき鏡の前で見た姿をラドルフ様に晒す時が来た。
最近は女騎士の調べ物のために自然と接しられるようになってたし、さっき馬車の中でもちゃんと会話できた。
これだったら内心、アリスさんが言ってたみたいに、驚いてくれるような新鮮な反応を期待してた。
期待してた、のに……
私のことを見た彼は、一気に眉間にものすごく深いシワを寄せると、気持ちが悪そうにバッと横を向きながら、今にも吐かんとばかりに口元を手の甲で押さえつけた。
暇さえあれば筋トレして鍛え抜いた筋肉だらけの体。そんなのがこんなドレス着てたら胃のものが逆流してもしょうがないのかも……
そして、やっぱりその反応は想像した通りだったみたいで、風に当たってくる、と言い残すと、私をこの場に放置してテラスの方へ立ち去って行ってしまった。
やっぱり、アリスさんが言ってたのはお世辞に過ぎなかったのに、期待なんかして私の醜い体なんか晒さなければ良かったんだ。
そうすれば、彼に不快な思いをさせることもなかったし、私だって……こんな無駄に傷つくことも無かったのに……
出している肩や胸元が冷えてくるのとは反対に、鼻の頭が熱くなってきて、瞳の端からはやっぱり熱い雫がこぼれてきた。
足もガタガタと震え出して、立ってるのもやっとな状態だ。
このままじゃ、この場にしゃがみ込んで動けなくなってしまう。
その時、向こうの方に見たことある騎士服の後ろについてるヒラヒラとした赤いマントが見えて、思わずそれを追うように駆け出すと、その布をビッと引っ張って自分の体に巻きつけていた。
「え、何? 今、なんか後ろから引っ張られた気がするんだけど……って、イリス!? 何してるの、私のマント返しなさいよ!」
私が羽織ってきたショールはどこに持ってかれたのか分からないから、たまたま目に入ったロザニアのマントを思わず拝借してしまった。
ラドルフ様が吐き気を催すほどの気持ちの悪い体を見せびらかす勇気なんてどこにも無いから、奪おうとしてるロザニアから必死に逃げて動いた。
そんなふうにして会場を移動していると、さっきラドルフ様が駆け込んだテラスのところまで来ていて、ガラスの扉ごしに彼の姿が見えた。
だけど、そこにいるのは彼だけじゃなくって、華麗なドレスを身に纏ったご令嬢も一緒にいる。
しかも、その側には私の学校時代の同級生、ウィーナもいる。
ってことは、あのご令嬢はサルーシェ伯爵家のオリビア様……?
一体、何してるんだろう。
そういえば、前にどこかの会場で2人で喋ってるの見たことあったし……
もしかして、そういう事?
私の頭はさっきよりもさらに冷え切り出した。
やっぱり、そういう相手がいたって事なんじゃないの?
それなのに、旦那様が勝手に私との仲を取り持っちゃったから、私としか踊らないっていうカモフラージュをしたんだけど、その裏では……
「あれ、お嬢様? もぉー! 今度は私のお嬢様がどっかに行っちゃったじゃん! ホントに、いい加減にしなさい!」
ついにロザニアからマントを剥ぎ取られてしまった。
私は自分の上半身を手で隠しながら涙声で言った。
「だって、こんな格好いやだよ……」
ロザニアは私の事を一瞥すると、
「えっなんで? すっごく似合ってるし、素敵だよ! 隠しちゃうなんてもったいないよ! ごめん、私もうお嬢様を探さなくちゃ。お嬢様ー、マリアンヌ様ー?」
ああ! マント貸してくれなくてもいいから、ロザニアせめて側にいて!
と絶望のフチで震える足のために動く事もままならず、遠ざかっていく声を聞いていると。
バサッと温かいぬくもりのあるものが、肩にかぶせられた。
ラドルフ
——
「どうやら悩んでいらっしゃるようですわね」
体の熱が落ち着いてきた所で、元目つきの悪い令嬢はそんな事を言ってきた。
「一体、なんの用なんだ?」
こんな所、人に見られたくもないんだが、こっちに近づいてきた。
「これを……迷える子羊に救いの手を差し伸べる慈悲深いお方を紹介いたします。必ずラドルフ様の助けになりますわ」
令嬢は懐から1枚のカードを取り出すと、それを手渡してきて、テラスから出て行った。
『Lの小部屋』
表にはそう書いてあり、裏面には帝都の街中のとある住所が記されていた。
どう見ても怪しい。
ちょっと訳が分からないから、とりあえずポケットに入れておいた。
やっと頭も冷えてきて、イリスを置き去りにしてきてた事に思い至った。
しかもさっきの格好のまんまで……
タダでさえ男が寄ってくるのに、あの体型を見せびらかしたらどうなるか。
恐ろしくなって急いで会場に戻って探すと、意外とすぐのところにいた。
しかし、上半身を自分の腕で抱くようにしているし、体全体が震えているようだ。
それに顔色も青ざめて……あんな裸みたいなナリしてるから風邪でもひいたんじゃないか?
余計なことすればさらに気持ち悪がられるだろうが、黙って病気になるのを見過ごすのは流石にダメだろ。
そんな事になったら……俺も寝込むかも。
そばに寄りながら、自分の上着を脱いで後ろからその肩を覆うようにして乗せてやった。
これなら寒くも無いだろうし、俺もさっきみたいな事にならなくて済むし。
イリスは驚いたようにコッチを振り返って、赤くなっている目元に涙を溜め始めた。
泣き顔は初めて見たが、具合が悪すぎてもう帰りたいってことか?
「さっきは急にすまなかった。今日はもう帰るか……」
すると、言い終わらないうちにイリスは涙を手で拭うと、近くにいた使用人に何かを言ってまた戻ってきた。
「帰りません。せっかく皆に経過報告と今後の意見をもらう大切な場なのに、一分一秒たりとも無駄になんかできません」
そうキリッとした様子でハッキリと告げてきた。
「お客様、こちらをお持ちしました」
見るとさっきの使用人が、来た時に預けた薄紫色の肩掛けを持って現れた。
それを受け取って、イリスはさっき掛けてやったばかりの俺の上着を脱いで、代わりにそれを自分の体に巻きつけた。
「あんまり気分が良くありませんのでダンスタイムまで休憩室で休んでます。ラドルフ様はそれまでお知り合いとご歓談をお楽しみください。では失礼いたします」
そう言って俺の上着を突き返すと、クルリと踵を返して会場を後にして行った。
上着を掴んだまま1人取り残され、しばらく呆然としていた。
あの態度は……怒ってるのか?
やっぱり急に消えて1人きりにしたのは、まずかったよな。
1人会場で過ごし、知り合いと会話をしながらもどうやったら機嫌を直せるか思案した。
しかし、女の思考に対する知識が欠落してるから、何をどうすればいいのか全く思いつかない。
一応ダンスタイムに合わせて休憩室に迎えに行くと、ちょうど部屋を出る所だったがツンと澄ました様子で俺と目線も合わせずに会場へとサッサと歩き出しダンスホールで立ち止まった。
「1回はするのが契約条件ですから、早く済ませましょう」
俺の方がタジタジとしながら、肩掛けを身につけたままの相手に合わせてステップを踏むと一曲が終わった時点ですぐさま女騎士達の中へ突進していった。
この前、これからも舞踏会に連れて行ってくれと言って微笑んだのが嘘みたいだ。
狩猟祭が終われば一緒になる事はほぼ確実なはずなのに、言いようの知れない恐れが渦を巻いていた。
このまま何もしなければ、女騎士の地位向上プロジェクトが終わった途端に俺の前から消えてしまうんじゃないか。
”いい人生”ってやつのために、群がってくる男の中から適当なのを見つけて、そいつと一生を添い遂げる、なんて事を本気で考えているんじゃないか……
——
目の前で起こったことに、私の顔から血の気が失せていって、体中から熱が奪われていくような肌寒さを感じ始めた。
いよいよ、体を覆ってるショールを取り外して、さっき鏡の前で見た姿をラドルフ様に晒す時が来た。
最近は女騎士の調べ物のために自然と接しられるようになってたし、さっき馬車の中でもちゃんと会話できた。
これだったら内心、アリスさんが言ってたみたいに、驚いてくれるような新鮮な反応を期待してた。
期待してた、のに……
私のことを見た彼は、一気に眉間にものすごく深いシワを寄せると、気持ちが悪そうにバッと横を向きながら、今にも吐かんとばかりに口元を手の甲で押さえつけた。
暇さえあれば筋トレして鍛え抜いた筋肉だらけの体。そんなのがこんなドレス着てたら胃のものが逆流してもしょうがないのかも……
そして、やっぱりその反応は想像した通りだったみたいで、風に当たってくる、と言い残すと、私をこの場に放置してテラスの方へ立ち去って行ってしまった。
やっぱり、アリスさんが言ってたのはお世辞に過ぎなかったのに、期待なんかして私の醜い体なんか晒さなければ良かったんだ。
そうすれば、彼に不快な思いをさせることもなかったし、私だって……こんな無駄に傷つくことも無かったのに……
出している肩や胸元が冷えてくるのとは反対に、鼻の頭が熱くなってきて、瞳の端からはやっぱり熱い雫がこぼれてきた。
足もガタガタと震え出して、立ってるのもやっとな状態だ。
このままじゃ、この場にしゃがみ込んで動けなくなってしまう。
その時、向こうの方に見たことある騎士服の後ろについてるヒラヒラとした赤いマントが見えて、思わずそれを追うように駆け出すと、その布をビッと引っ張って自分の体に巻きつけていた。
「え、何? 今、なんか後ろから引っ張られた気がするんだけど……って、イリス!? 何してるの、私のマント返しなさいよ!」
私が羽織ってきたショールはどこに持ってかれたのか分からないから、たまたま目に入ったロザニアのマントを思わず拝借してしまった。
ラドルフ様が吐き気を催すほどの気持ちの悪い体を見せびらかす勇気なんてどこにも無いから、奪おうとしてるロザニアから必死に逃げて動いた。
そんなふうにして会場を移動していると、さっきラドルフ様が駆け込んだテラスのところまで来ていて、ガラスの扉ごしに彼の姿が見えた。
だけど、そこにいるのは彼だけじゃなくって、華麗なドレスを身に纏ったご令嬢も一緒にいる。
しかも、その側には私の学校時代の同級生、ウィーナもいる。
ってことは、あのご令嬢はサルーシェ伯爵家のオリビア様……?
一体、何してるんだろう。
そういえば、前にどこかの会場で2人で喋ってるの見たことあったし……
もしかして、そういう事?
私の頭はさっきよりもさらに冷え切り出した。
やっぱり、そういう相手がいたって事なんじゃないの?
それなのに、旦那様が勝手に私との仲を取り持っちゃったから、私としか踊らないっていうカモフラージュをしたんだけど、その裏では……
「あれ、お嬢様? もぉー! 今度は私のお嬢様がどっかに行っちゃったじゃん! ホントに、いい加減にしなさい!」
ついにロザニアからマントを剥ぎ取られてしまった。
私は自分の上半身を手で隠しながら涙声で言った。
「だって、こんな格好いやだよ……」
ロザニアは私の事を一瞥すると、
「えっなんで? すっごく似合ってるし、素敵だよ! 隠しちゃうなんてもったいないよ! ごめん、私もうお嬢様を探さなくちゃ。お嬢様ー、マリアンヌ様ー?」
ああ! マント貸してくれなくてもいいから、ロザニアせめて側にいて!
と絶望のフチで震える足のために動く事もままならず、遠ざかっていく声を聞いていると。
バサッと温かいぬくもりのあるものが、肩にかぶせられた。
ラドルフ
——
「どうやら悩んでいらっしゃるようですわね」
体の熱が落ち着いてきた所で、元目つきの悪い令嬢はそんな事を言ってきた。
「一体、なんの用なんだ?」
こんな所、人に見られたくもないんだが、こっちに近づいてきた。
「これを……迷える子羊に救いの手を差し伸べる慈悲深いお方を紹介いたします。必ずラドルフ様の助けになりますわ」
令嬢は懐から1枚のカードを取り出すと、それを手渡してきて、テラスから出て行った。
『Lの小部屋』
表にはそう書いてあり、裏面には帝都の街中のとある住所が記されていた。
どう見ても怪しい。
ちょっと訳が分からないから、とりあえずポケットに入れておいた。
やっと頭も冷えてきて、イリスを置き去りにしてきてた事に思い至った。
しかもさっきの格好のまんまで……
タダでさえ男が寄ってくるのに、あの体型を見せびらかしたらどうなるか。
恐ろしくなって急いで会場に戻って探すと、意外とすぐのところにいた。
しかし、上半身を自分の腕で抱くようにしているし、体全体が震えているようだ。
それに顔色も青ざめて……あんな裸みたいなナリしてるから風邪でもひいたんじゃないか?
余計なことすればさらに気持ち悪がられるだろうが、黙って病気になるのを見過ごすのは流石にダメだろ。
そんな事になったら……俺も寝込むかも。
そばに寄りながら、自分の上着を脱いで後ろからその肩を覆うようにして乗せてやった。
これなら寒くも無いだろうし、俺もさっきみたいな事にならなくて済むし。
イリスは驚いたようにコッチを振り返って、赤くなっている目元に涙を溜め始めた。
泣き顔は初めて見たが、具合が悪すぎてもう帰りたいってことか?
「さっきは急にすまなかった。今日はもう帰るか……」
すると、言い終わらないうちにイリスは涙を手で拭うと、近くにいた使用人に何かを言ってまた戻ってきた。
「帰りません。せっかく皆に経過報告と今後の意見をもらう大切な場なのに、一分一秒たりとも無駄になんかできません」
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見るとさっきの使用人が、来た時に預けた薄紫色の肩掛けを持って現れた。
それを受け取って、イリスはさっき掛けてやったばかりの俺の上着を脱いで、代わりにそれを自分の体に巻きつけた。
「あんまり気分が良くありませんのでダンスタイムまで休憩室で休んでます。ラドルフ様はそれまでお知り合いとご歓談をお楽しみください。では失礼いたします」
そう言って俺の上着を突き返すと、クルリと踵を返して会場を後にして行った。
上着を掴んだまま1人取り残され、しばらく呆然としていた。
あの態度は……怒ってるのか?
やっぱり急に消えて1人きりにしたのは、まずかったよな。
1人会場で過ごし、知り合いと会話をしながらもどうやったら機嫌を直せるか思案した。
しかし、女の思考に対する知識が欠落してるから、何をどうすればいいのか全く思いつかない。
一応ダンスタイムに合わせて休憩室に迎えに行くと、ちょうど部屋を出る所だったがツンと澄ました様子で俺と目線も合わせずに会場へとサッサと歩き出しダンスホールで立ち止まった。
「1回はするのが契約条件ですから、早く済ませましょう」
俺の方がタジタジとしながら、肩掛けを身につけたままの相手に合わせてステップを踏むと一曲が終わった時点ですぐさま女騎士達の中へ突進していった。
この前、これからも舞踏会に連れて行ってくれと言って微笑んだのが嘘みたいだ。
狩猟祭が終われば一緒になる事はほぼ確実なはずなのに、言いようの知れない恐れが渦を巻いていた。
このまま何もしなければ、女騎士の地位向上プロジェクトが終わった途端に俺の前から消えてしまうんじゃないか。
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