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№39 ひらめき
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先月親友が自殺しました。首を吊って。どうしてそんなことをしたのか全く分かりません。その日もいつも通り大学で一緒に講義を受けて部室で喋って……って感じでした。
葬式は家族だけで行われて俺は参列できませんでした。でも1週間前に親友の両親が俺を訪ねてきました。親友の部屋に俺宛の手紙として残っていたそうです。二人は遺書かと思ったそうです。ただ俺宛なのに勝手に開けるわけにはいかないからと律儀に持ってきてくれました。
俺は二人の目の前で封を開けました。中は写真でそれは夏にサークルで旅行に行った時に撮ったものでした。俺達は拍子抜けしましたが、そこから親友の思い出話になり、大学での子供の様子が知れてよかったと二人は帰っていきました。
ただ俺はその時ちょっと引っかかってました。サークルで撮った写真は共有フォルダで全員見れるようになっていたのでわざわざプリントしてもらう必要ないんです。
別に特別な写真ではないスナップ写真だったんですが、ぼんやり見ているとあることに気付きました。映っている親友の指の形が全部アルファベットのLになっていたんです。俺達の大学ではLといえばL棟、部室の入っている建物を指します。上から見たらL型なんですよ。サークルで撮った写真だし、もしかして部室に何か残しているというメッセージ化と思い、部室内を探してみました。
狭い部室で親友の荷物はほぼ両親が持って帰っていましたが、1冊だけ旅行誌が残っていました。親友がかったものですが皆で見ようと備品として置いてくれていたものです。日帰り旅行の旅行誌でした。ぺらぺらとめくっていたら中からD6と書いたメモが出てきました。旅行誌に挟まっていたのでどういう意味かすぐに分かりました。地図って縦横に何分割かして会って縦に数字、横にアルファベットがふってて、探している場所が地図のどこのあたりにあるか索引からわかるようになっているじゃないですか。あれのことだと思い、その旅行誌で探しました。
その旅行誌に取っている地図のD6をすべて見ましたが特に気になるところはありませんでした。しかし大きな地図にすべてのD6を書き写すとそれは一つの円上に乗せることが出来ました。さらにその円の中心の場所を探してみると……ここだったんです。
俺は別に怪談を話しに来たわけじゃありません。親友の死の真相を調べに来たんです。
――そこまで言って彼はハッと部屋の中を見渡した。そして
そうか! そういうことだったんだ!
――と叫ぶと窓を開け、そのまま窓の外、5階の高さを飛び降り帰らぬ人となった。
――私はあれから何度も彼の話の録音を聞き返しているが、いまだにどういうことだったのか判らないでいる。
葬式は家族だけで行われて俺は参列できませんでした。でも1週間前に親友の両親が俺を訪ねてきました。親友の部屋に俺宛の手紙として残っていたそうです。二人は遺書かと思ったそうです。ただ俺宛なのに勝手に開けるわけにはいかないからと律儀に持ってきてくれました。
俺は二人の目の前で封を開けました。中は写真でそれは夏にサークルで旅行に行った時に撮ったものでした。俺達は拍子抜けしましたが、そこから親友の思い出話になり、大学での子供の様子が知れてよかったと二人は帰っていきました。
ただ俺はその時ちょっと引っかかってました。サークルで撮った写真は共有フォルダで全員見れるようになっていたのでわざわざプリントしてもらう必要ないんです。
別に特別な写真ではないスナップ写真だったんですが、ぼんやり見ているとあることに気付きました。映っている親友の指の形が全部アルファベットのLになっていたんです。俺達の大学ではLといえばL棟、部室の入っている建物を指します。上から見たらL型なんですよ。サークルで撮った写真だし、もしかして部室に何か残しているというメッセージ化と思い、部室内を探してみました。
狭い部室で親友の荷物はほぼ両親が持って帰っていましたが、1冊だけ旅行誌が残っていました。親友がかったものですが皆で見ようと備品として置いてくれていたものです。日帰り旅行の旅行誌でした。ぺらぺらとめくっていたら中からD6と書いたメモが出てきました。旅行誌に挟まっていたのでどういう意味かすぐに分かりました。地図って縦横に何分割かして会って縦に数字、横にアルファベットがふってて、探している場所が地図のどこのあたりにあるか索引からわかるようになっているじゃないですか。あれのことだと思い、その旅行誌で探しました。
その旅行誌に取っている地図のD6をすべて見ましたが特に気になるところはありませんでした。しかし大きな地図にすべてのD6を書き写すとそれは一つの円上に乗せることが出来ました。さらにその円の中心の場所を探してみると……ここだったんです。
俺は別に怪談を話しに来たわけじゃありません。親友の死の真相を調べに来たんです。
――そこまで言って彼はハッと部屋の中を見渡した。そして
そうか! そういうことだったんだ!
――と叫ぶと窓を開け、そのまま窓の外、5階の高さを飛び降り帰らぬ人となった。
――私はあれから何度も彼の話の録音を聞き返しているが、いまだにどういうことだったのか判らないでいる。
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