142 / 205
見えない気持ち②
しおりを挟む
一方で、勇は山南とさくらを別室に呼び、開口一番――
「すまなかった」
と謝罪していた。
「付き合いの長いさくらや源さん、そして副長の山南さんに相談せず決めてしまったのは、水くさいと言われても仕方がない。だが、決して皆を信用していないとか、そういうわけじゃないんです。いろいろな出自の隊士が増えていくにつれ、こういう掟は絶対必要だろう。芹沢さんの時のように、派閥が生まれてしまって結局一掃しなければならないという状況になってしまうのは本意ではない。誰が、ということではなく、例外なく、おれも、トシも、『士道』に従って新選組を盤石にしたいという気持ちがあったんです」
さくらは勇にじとっとした視線を向けた。
「それは、相談せずに決めた理由にはなっていない」
勇は一度真一文字に口を結ぶと再び話し始めた。
「相談をするまでもなく、この法度が必要だと思ったからだ。此度の決定は、トシの発案を、俺が承認したという形を取った。声高には言わないが、経緯を聞かれればそう答える」
「――隊士たちの不満を、土方くんが一人で背負おうというのですか」
山南がようやく口を開いた。さくらがハッと山南を見た。
「そういうことです。『苦情の受付係は俺一人で十分だ』とそう言ってました」
山南は笑みを浮かべた。さくらも勇も、その笑顔の真意はわからない。
「何にせよ、水臭いですね、土方くんは」そう言うと、手をつき頭を下げた。
「過分なご配慮痛み入ります。有難うございます」
山南は、立ち上がると部屋を出ていってしまった。
残されたさくらと勇の間には、若干の気まずい沈黙が流れた。
「思うところがないではないが――」さくらが苦々し気に喋り始めた。
「山南さんがああ言っている以上、私がとやかくいうのも筋違いというもの。勇――否、近藤局長」
さくらは真っ直ぐに勇の目を見た。
「この法度は、確かに新選組のためになると、そう考えているのだな?」
「ああ、もちろんだ」
「ならばよい」さくらはさっと立ち上がると、部屋を出た。
「バレてない……かな……」一人になった勇はぽつりと呟いた。
――二人とも、なんだかんだ鋭いからなあ。
そんなことを思い、勇は緊張の糸を解いてふう、と息をついた。
さくらは、源三郎の部屋にいた。
畳にごろんと寝転がり、天井を見つめてぼんやりしている。
「来ると思ったよ」源三郎が優しく言った。文机に向かって手紙を書いている。内容は郷里の兄に向けた近況報告だという。
「こんな話聞かせられるの、源兄ぃくらいだからさぁ……」さくらは首の向きだけ変えて源三郎を見た。
「なんだか、あの二人、まだ何か腹に抱えているものがある気がするのだ」
「近藤先生と、トシさんのことか」
うん、とさくらは頷いた。
「なあ、なんだか、勇も歳三も、変わってしまったような気がしないか?」
源三郎は手を止め、さくらに向き直った。
「法度なら、前からあっただろう。それに切腹、という罰則がついただけのこと」
「源兄ぃ、意外と淡々としているのだな……」
「私はね、千人同心の家に生まれたといっても、三男坊だろう。新選組はそんな私でも身を立てられる場なんだ。こう見えてな、新選組の発展こそ悲願。それでもって、局長という重圧を背負っている近藤先生を陰ながら支えるのが使命だと思ってるんだ。もちろん、表から支えているのはトシさんだが。さくらもどちらかといえば、表か」
源三郎は満足そうな笑みを浮かべた。さくらはそんなもんかなぁ、とつぶやいた。
「大丈夫。あの二人はなんにも変わっちゃいないよ。少なくとも、さくらのことをないがしろになんかしてない。むしろ、江戸にいた頃よりも、お前の存在を大切に思ってるはずだ」
そんな風に真っ向から言われると、さくらはなんだか照れ臭かった。同時に、少しだけ心のもやが晴れていくような心地がした。
「山南さんは?」
「山南さん?そりゃあ、山南さんもお前のことは一目置いてると思うが。それにしても急に大胆な……」
「なっ、そういうことではない。勇と歳三が、山南さんをどう思ってるか、の話だ。……って、源兄ぃ、まさか」
さくらはぐっと口をつぐんだ。墓穴を掘ってしまった。顔を赤らめ、源三郎から視線を逸らす。見なくても、源三郎がニヤニヤとした顔でさくらを見ているのは手に取るようにわかった。
「この私が気づかないとでも思ったか。お前のことはこーんな小さい頃から知ってるんだからな」
さくらの視界の端で、源三郎が手を畳に近づけ、「こーんな小さい」を表現しているのが見えた。
「た、他言無用だからな……」さくらは負け惜しみのように言った。
「それは構わないが……このままで、いいのか?」
「このまま、とは」
「いや、ほら、さくらは曲がりなりにも女なわけだし。で、行き遅れ中の行き遅れ。行き遅れ組の局長みたいなもんだろ。兄貴分の私としては、山南さんに嫁ぐなら申し分なくめでたいなあ、なんて」
「行き遅れを連呼するな。私は生涯どこにも嫁がぬ!」
「山南さんも、お前のことを憎からず思っていたらどうする」
「そ、そんなこと、万に一つもあり得ぬ。よしんばそうだとしても、今まで通り、新選組の同志として共に働くのみ。それ以上でも以下でもない」
源三郎はカラカラと笑った。
「悪い悪い。少しからかってしまった。いや、うん、やっぱりそれでこそさくらだな」
「人をからかうなっ」
さくらは堪らず立ち上がり、「本当に他言無用だからな!以上!」と言って部屋を出た。が、
「源兄ぃ、ありがと」襖から顔を覗かせ、なんだかんだで話を聞いてもらった礼は忘れないさくらなのであった。
「ははっ。まあなんかあったらまた来い」
「すまなかった」
と謝罪していた。
「付き合いの長いさくらや源さん、そして副長の山南さんに相談せず決めてしまったのは、水くさいと言われても仕方がない。だが、決して皆を信用していないとか、そういうわけじゃないんです。いろいろな出自の隊士が増えていくにつれ、こういう掟は絶対必要だろう。芹沢さんの時のように、派閥が生まれてしまって結局一掃しなければならないという状況になってしまうのは本意ではない。誰が、ということではなく、例外なく、おれも、トシも、『士道』に従って新選組を盤石にしたいという気持ちがあったんです」
さくらは勇にじとっとした視線を向けた。
「それは、相談せずに決めた理由にはなっていない」
勇は一度真一文字に口を結ぶと再び話し始めた。
「相談をするまでもなく、この法度が必要だと思ったからだ。此度の決定は、トシの発案を、俺が承認したという形を取った。声高には言わないが、経緯を聞かれればそう答える」
「――隊士たちの不満を、土方くんが一人で背負おうというのですか」
山南がようやく口を開いた。さくらがハッと山南を見た。
「そういうことです。『苦情の受付係は俺一人で十分だ』とそう言ってました」
山南は笑みを浮かべた。さくらも勇も、その笑顔の真意はわからない。
「何にせよ、水臭いですね、土方くんは」そう言うと、手をつき頭を下げた。
「過分なご配慮痛み入ります。有難うございます」
山南は、立ち上がると部屋を出ていってしまった。
残されたさくらと勇の間には、若干の気まずい沈黙が流れた。
「思うところがないではないが――」さくらが苦々し気に喋り始めた。
「山南さんがああ言っている以上、私がとやかくいうのも筋違いというもの。勇――否、近藤局長」
さくらは真っ直ぐに勇の目を見た。
「この法度は、確かに新選組のためになると、そう考えているのだな?」
「ああ、もちろんだ」
「ならばよい」さくらはさっと立ち上がると、部屋を出た。
「バレてない……かな……」一人になった勇はぽつりと呟いた。
――二人とも、なんだかんだ鋭いからなあ。
そんなことを思い、勇は緊張の糸を解いてふう、と息をついた。
さくらは、源三郎の部屋にいた。
畳にごろんと寝転がり、天井を見つめてぼんやりしている。
「来ると思ったよ」源三郎が優しく言った。文机に向かって手紙を書いている。内容は郷里の兄に向けた近況報告だという。
「こんな話聞かせられるの、源兄ぃくらいだからさぁ……」さくらは首の向きだけ変えて源三郎を見た。
「なんだか、あの二人、まだ何か腹に抱えているものがある気がするのだ」
「近藤先生と、トシさんのことか」
うん、とさくらは頷いた。
「なあ、なんだか、勇も歳三も、変わってしまったような気がしないか?」
源三郎は手を止め、さくらに向き直った。
「法度なら、前からあっただろう。それに切腹、という罰則がついただけのこと」
「源兄ぃ、意外と淡々としているのだな……」
「私はね、千人同心の家に生まれたといっても、三男坊だろう。新選組はそんな私でも身を立てられる場なんだ。こう見えてな、新選組の発展こそ悲願。それでもって、局長という重圧を背負っている近藤先生を陰ながら支えるのが使命だと思ってるんだ。もちろん、表から支えているのはトシさんだが。さくらもどちらかといえば、表か」
源三郎は満足そうな笑みを浮かべた。さくらはそんなもんかなぁ、とつぶやいた。
「大丈夫。あの二人はなんにも変わっちゃいないよ。少なくとも、さくらのことをないがしろになんかしてない。むしろ、江戸にいた頃よりも、お前の存在を大切に思ってるはずだ」
そんな風に真っ向から言われると、さくらはなんだか照れ臭かった。同時に、少しだけ心のもやが晴れていくような心地がした。
「山南さんは?」
「山南さん?そりゃあ、山南さんもお前のことは一目置いてると思うが。それにしても急に大胆な……」
「なっ、そういうことではない。勇と歳三が、山南さんをどう思ってるか、の話だ。……って、源兄ぃ、まさか」
さくらはぐっと口をつぐんだ。墓穴を掘ってしまった。顔を赤らめ、源三郎から視線を逸らす。見なくても、源三郎がニヤニヤとした顔でさくらを見ているのは手に取るようにわかった。
「この私が気づかないとでも思ったか。お前のことはこーんな小さい頃から知ってるんだからな」
さくらの視界の端で、源三郎が手を畳に近づけ、「こーんな小さい」を表現しているのが見えた。
「た、他言無用だからな……」さくらは負け惜しみのように言った。
「それは構わないが……このままで、いいのか?」
「このまま、とは」
「いや、ほら、さくらは曲がりなりにも女なわけだし。で、行き遅れ中の行き遅れ。行き遅れ組の局長みたいなもんだろ。兄貴分の私としては、山南さんに嫁ぐなら申し分なくめでたいなあ、なんて」
「行き遅れを連呼するな。私は生涯どこにも嫁がぬ!」
「山南さんも、お前のことを憎からず思っていたらどうする」
「そ、そんなこと、万に一つもあり得ぬ。よしんばそうだとしても、今まで通り、新選組の同志として共に働くのみ。それ以上でも以下でもない」
源三郎はカラカラと笑った。
「悪い悪い。少しからかってしまった。いや、うん、やっぱりそれでこそさくらだな」
「人をからかうなっ」
さくらは堪らず立ち上がり、「本当に他言無用だからな!以上!」と言って部屋を出た。が、
「源兄ぃ、ありがと」襖から顔を覗かせ、なんだかんだで話を聞いてもらった礼は忘れないさくらなのであった。
「ははっ。まあなんかあったらまた来い」
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
幕末レクイエム―士魂の城よ、散らざる花よ―
馳月基矢
歴史・時代
徳川幕府をやり込めた勢いに乗じ、北進する新政府軍。
新撰組は会津藩と共に、牙を剥く新政府軍を迎え撃つ。
武士の時代、刀の時代は終わりを告げる。
ならば、刀を執る己はどこで滅ぶべきか。
否、ここで滅ぶわけにはいかない。
士魂は花と咲き、決して散らない。
冷徹な戦略眼で時流を見定める新撰組局長、土方歳三。
あやかし狩りの力を持ち、無敵の剣を謳われる斎藤一。
schedule
公開:2019.4.1
連載:2019.4.19-5.1 ( 6:30 & 18:30 )
南町奉行所お耳役貞永正太郎の捕物帳
勇内一人
歴史・時代
第9回歴史・時代小説大賞奨励賞受賞作品に2024年6月1日より新章「材木商桧木屋お七の訴え」を追加しています(続きではなく途中からなので、わかりづらいかもしれません)
南町奉行所吟味方与力の貞永平一郎の一人息子、正太郎はお多福風邪にかかり両耳の聴覚を失ってしまう。父の跡目を継げない彼は吟味方書物役見習いとして南町奉行所に勤めている。ある時から聞こえない正太郎の耳が死者の声を拾うようになる。それは犯人や証言に不服がある場合、殺された本人が異議を唱える声だった。声を頼りに事件を再捜査すると、思わぬ真実が発覚していく。やがて、平一郎が喧嘩の巻き添えで殺され、正太郎の耳に亡き父の声が届く。
表紙はパブリックドメインQ 著作権フリー絵画:小原古邨 「月と蝙蝠」を使用しております。
2024年10月17日〜エブリスタにも公開を始めました。
【完結】女神は推考する
仲 奈華 (nakanaka)
歴史・時代
父や夫、兄弟を相次いで失った太后は途方にくれた。
直系の男子が相次いて死亡し、残っているのは幼い皇子か血筋が遠いものしかいない。
強欲な叔父から持ち掛けられたのは、女である私が即位するというものだった。
まだ幼い息子を想い決心する。子孫の為、夫の為、家の為私の役目を果たさなければならない。
今までは子供を産む事が役割だった。だけど、これからは亡き夫に変わり、残された私が守る必要がある。
これは、大王となる私の守る為の物語。
額田部姫(ヌカタベヒメ)
主人公。母が蘇我一族。皇女。
穴穂部皇子(アナホベノミコ)
主人公の従弟。
他田皇子(オサダノオオジ)
皇太子。主人公より16歳年上。後の大王。
広姫(ヒロヒメ)
他田皇子の正妻。他田皇子との間に3人の子供がいる。
彦人皇子(ヒコヒトノミコ)
他田大王と広姫の嫡子。
大兄皇子(オオエノミコ)
主人公の同母兄。
厩戸皇子(ウマヤドノミコ)
大兄皇子の嫡子。主人公の甥。
※飛鳥時代、推古天皇が主人公の小説です。
※歴史的に年齢が分かっていない人物については、推定年齢を記載しています。※異母兄弟についての明記をさけ、母方の親類表記にしています。
※名前については、できるだけ本名を記載するようにしています。(馴染みが無い呼び方かもしれません。)
※史実や事実と異なる表現があります。
※主人公が大王になった後の話を、第2部として追加する可能性があります。その時は完結→連載へ設定変更いたします。
水野勝成 居候報恩記
尾方佐羽
歴史・時代
⭐タイトルを替えました。
⭐『福山ご城下開端の記』もよろしくお願いします。
⭐福山城さま令和の大普請、完成おめでとうございます。
⭐2020年1月21日、5月4日に福山市の『福山城築城400年』Facebookでご紹介いただきました。https://m.facebook.com/fukuyama400/
備後福山藩初代藩主、水野勝成が若い頃放浪を重ねたあと、備中(現在の岡山県)の片隅で居候をすることになるお話です。一番鑓しかしたくない、天下無双の暴れ者が、備中の片隅で居候した末に見つけたものは何だったのでしょうか。
→本編は完結、関連の話題を適宜更新。
本所深川幕末事件帖ー異国もあやかしもなんでもござれ!ー
鋼雅 暁
歴史・時代
異国の気配が少しずつ忍び寄る 江戸の町に、一風変わった二人組があった。
一人は、本所深川一帯を取り仕切っているやくざ「衣笠組」の親分・太一郎。酒と甘味が大好物な、縦にも横にも大きいお人よし。
そしてもう一人は、貧乏御家人の次男坊・佐々木英次郎。 精悍な顔立ちで好奇心旺盛な剣術遣いである。
太一郎が佐々木家に持ち込んだ事件に英次郎が巻き込まれたり、英次郎が太一郎を巻き込んだり、二人の日常はそれなりに忙しい。
剣術、人情、あやかし、異国、そしてちょっと美味しい連作短編集です。
※話タイトルが『異国の風』『甘味の鬼』『動く屍』は過去に同人誌『日本史C』『日本史D(伝奇)』『日本史Z(ゾンビ)』に収録(現在は頒布終了)されたものを改題・大幅加筆修正しています。
※他サイトにも掲載中です。
※予約投稿です
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる