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第四話 メロンパンは初恋の味
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「うわあ、どれも美味しそう!」
鈴は並んだパンを見て歓声を上げた。
開店直後の店内は、台いっぱいにパンが並んでいて、早朝にも関わらず混み合っている。ベーカリー白鳥ではパンは次々と焼き上がるので、ここぞというお得な時間帯はない。
バゲットなど、高温で時間をかけて焼くパンは、他のパンを焼いて十分に温まったオーブンを使うので必然的に遅い時間になるし、朝から並ぶあんパンやメロンパン、チョココロネなどは売り切れたらおしまいだ。
パンとの出会いは一期一会なのである。
他の客の邪魔にならないように、彼女の分のリュックも持って店の隅に待機していた四葉は、台を行ったり来たりする鈴に苦笑いする。
「鈴ちゃん、パンに見蕩れてばかりじゃ買えないよ」
「だって、どれも美味しそうなんだもん! 選べないよ~!」
嘆く鈴は店内の笑いを誘った。
笑い声を聞きつけて調理室から由岐が顔を出すと、鈴の浮ついた目が彼に止まって、ぱっと花が開くように煌めいた。
「由岐さん。おはようございます! 私、四葉の大親友の鈴です!」
「ああ。いらっしゃい」
由岐は素っ気ない言葉を返して調理室に戻ろうとしたが、鈴が四葉から話を聞いてずっと来たかったと怒涛の勢いでまくしたてるので戻るに戻れない。
(鈴ちゃん、由岐くんのこと好きになっちゃったのかな)
必死に語りかける鈴の瞳から放たれる見えないハートマークの嵐に、四葉はなんだか嫌な気分になった。
◇◇◇
「はぁー。朝からすごい幸せな空間だった!」
四限目が終わった教室で、四葉と鈴は机を突き合わせて買ったパンを山盛りにしていた。
今日はベーカリー白鳥で買ったパンをお昼ご飯にしよう、と約束していたので、二人ともお弁当は持参していない。
「四葉、ハニークロワッサンとベリーデニッシュとチョココロネを食べていい?」
「いいよ。鈴ちゃんが食べたいの食べて」
「じゃあ遠慮なく。いただきます!」
二人でお目当てのパンにかぶりつく。
あんパンを食べた四葉は、つぶあんの甘い味わいに幸せな気持ちになった。
美味しさに浸っている間に、鈴はハニークロワッサンをペロリと平らげて、デニッシュの袋に手をかけている。
「もっとお惣菜系のパンがあったらいいのにね」
「お昼近くになると、ゲンコツカレーパンと焼きそばパンも出るよ。サンドイッチは開発中だって」
「サンドイッチも美味しそう。どんな具を挟む予定なの?」
「ツナとオニオン、ハムとチーズは確定みたい。他にはアボカドとサーモンとか、クリームチーズとアサイーを試してたよ」
「きゃー、おしゃれ! さすが海外で修行してただけある~!」
黄色い歓声を上げて、鈴は身をよじった。ストローを差した紙パックのカフェオレが今にも飛び出してきそうで、四葉はちょっと心配になる。
(サンドイッチの具に修行した場所って関係あるのかな?)
「今朝、ちょっとだけ由岐さんと話せたけど、四葉から聞く何倍もかっこよかった。白いコック服が似合ってて、でも変に真面目すぎないっていうか……大人の男の人だよね!」
「大人って感じはしないよ。普段から口は悪いし、助や賀来への態度も舐め切っているし……」
「幼馴染みだから魅力に気づいてないだけだよ! わたし、由岐さんのお店に通っちゃおうかな。四葉の親友パワーで仲良くしてくれるかもしれないし」
「通っても話す機会はないよ。お店が開いている間は作業しっぱなしだから」
パン作りのスケジュールは細かい。
ホイロから生地を取り出すタイミングや、上下二段のオーブンで焼き上げる時間、トンボチェストで天板ごと休ませるタイムを組み木細工のように組み合わせて、様々なパンを作っている。
一つの作業の合間に別の作業を挟まなければ、数十種類も焼けないのだ。
オーブンの温度や全ての工程に必要な時間はきっちり由岐の頭に入っていて、効率的な予定が組まれている。さらに天気や温度によって毎日調整を加えているのだから職人芸と言わざるを得ない。
「でも、いつか奇跡が起こるかもしれないじゃん」
「奇跡って……」
思わず止めてと言いそうになって、四葉はぎゅっと唇を閉じた。
(だめだよね。由岐くんが誰と話すかは、由岐くんが決めることなんだから)
鈴の口からベーカリー白鳥の、由岐の話が出るたび、四葉はそれとなく幼馴染の優越感を味わってきた。
彼の一番近くにいる女の子は自分で、それだけは誰にも奪われない自信があったのだ。
けれど、由岐はもう大人だ。
いつ素敵な人と出会って恋に落ちるか分からない。
その相手が鈴の可能性だって十分にある。
(鈴ちゃんに由岐くんを取られちゃうの、嫌だな……)
そう思ってしまうのは、二人とも四葉にとって必要な人だからだ。
二人がくっついたら身の置き所がなくなってしまうような、見えない不安に襲われる。幼馴染も親友も同時に失うというよりは、四葉自身が彼らから身を引かないと耐えられない予感がした。
(耐えられないって、何にだろう)
四葉は自分が何を恐れて、どうなりたくないのかが分からなかった。分かるのは、由岐が鈴を選んだ時を思うと涙が出そうになる。それだけ。
平気なふりをして由岐を褒めたたえる鈴の話を聞いていたら、廊下側にいた女子に呼ばれた。
「黒羽さーん。呼んでるよ」
「はーい」
四葉が廊下に出ると、人形みたいに綺麗な顔立ちの男子生徒が立っていた。
「君が黒羽さん?」
鈴は並んだパンを見て歓声を上げた。
開店直後の店内は、台いっぱいにパンが並んでいて、早朝にも関わらず混み合っている。ベーカリー白鳥ではパンは次々と焼き上がるので、ここぞというお得な時間帯はない。
バゲットなど、高温で時間をかけて焼くパンは、他のパンを焼いて十分に温まったオーブンを使うので必然的に遅い時間になるし、朝から並ぶあんパンやメロンパン、チョココロネなどは売り切れたらおしまいだ。
パンとの出会いは一期一会なのである。
他の客の邪魔にならないように、彼女の分のリュックも持って店の隅に待機していた四葉は、台を行ったり来たりする鈴に苦笑いする。
「鈴ちゃん、パンに見蕩れてばかりじゃ買えないよ」
「だって、どれも美味しそうなんだもん! 選べないよ~!」
嘆く鈴は店内の笑いを誘った。
笑い声を聞きつけて調理室から由岐が顔を出すと、鈴の浮ついた目が彼に止まって、ぱっと花が開くように煌めいた。
「由岐さん。おはようございます! 私、四葉の大親友の鈴です!」
「ああ。いらっしゃい」
由岐は素っ気ない言葉を返して調理室に戻ろうとしたが、鈴が四葉から話を聞いてずっと来たかったと怒涛の勢いでまくしたてるので戻るに戻れない。
(鈴ちゃん、由岐くんのこと好きになっちゃったのかな)
必死に語りかける鈴の瞳から放たれる見えないハートマークの嵐に、四葉はなんだか嫌な気分になった。
◇◇◇
「はぁー。朝からすごい幸せな空間だった!」
四限目が終わった教室で、四葉と鈴は机を突き合わせて買ったパンを山盛りにしていた。
今日はベーカリー白鳥で買ったパンをお昼ご飯にしよう、と約束していたので、二人ともお弁当は持参していない。
「四葉、ハニークロワッサンとベリーデニッシュとチョココロネを食べていい?」
「いいよ。鈴ちゃんが食べたいの食べて」
「じゃあ遠慮なく。いただきます!」
二人でお目当てのパンにかぶりつく。
あんパンを食べた四葉は、つぶあんの甘い味わいに幸せな気持ちになった。
美味しさに浸っている間に、鈴はハニークロワッサンをペロリと平らげて、デニッシュの袋に手をかけている。
「もっとお惣菜系のパンがあったらいいのにね」
「お昼近くになると、ゲンコツカレーパンと焼きそばパンも出るよ。サンドイッチは開発中だって」
「サンドイッチも美味しそう。どんな具を挟む予定なの?」
「ツナとオニオン、ハムとチーズは確定みたい。他にはアボカドとサーモンとか、クリームチーズとアサイーを試してたよ」
「きゃー、おしゃれ! さすが海外で修行してただけある~!」
黄色い歓声を上げて、鈴は身をよじった。ストローを差した紙パックのカフェオレが今にも飛び出してきそうで、四葉はちょっと心配になる。
(サンドイッチの具に修行した場所って関係あるのかな?)
「今朝、ちょっとだけ由岐さんと話せたけど、四葉から聞く何倍もかっこよかった。白いコック服が似合ってて、でも変に真面目すぎないっていうか……大人の男の人だよね!」
「大人って感じはしないよ。普段から口は悪いし、助や賀来への態度も舐め切っているし……」
「幼馴染みだから魅力に気づいてないだけだよ! わたし、由岐さんのお店に通っちゃおうかな。四葉の親友パワーで仲良くしてくれるかもしれないし」
「通っても話す機会はないよ。お店が開いている間は作業しっぱなしだから」
パン作りのスケジュールは細かい。
ホイロから生地を取り出すタイミングや、上下二段のオーブンで焼き上げる時間、トンボチェストで天板ごと休ませるタイムを組み木細工のように組み合わせて、様々なパンを作っている。
一つの作業の合間に別の作業を挟まなければ、数十種類も焼けないのだ。
オーブンの温度や全ての工程に必要な時間はきっちり由岐の頭に入っていて、効率的な予定が組まれている。さらに天気や温度によって毎日調整を加えているのだから職人芸と言わざるを得ない。
「でも、いつか奇跡が起こるかもしれないじゃん」
「奇跡って……」
思わず止めてと言いそうになって、四葉はぎゅっと唇を閉じた。
(だめだよね。由岐くんが誰と話すかは、由岐くんが決めることなんだから)
鈴の口からベーカリー白鳥の、由岐の話が出るたび、四葉はそれとなく幼馴染の優越感を味わってきた。
彼の一番近くにいる女の子は自分で、それだけは誰にも奪われない自信があったのだ。
けれど、由岐はもう大人だ。
いつ素敵な人と出会って恋に落ちるか分からない。
その相手が鈴の可能性だって十分にある。
(鈴ちゃんに由岐くんを取られちゃうの、嫌だな……)
そう思ってしまうのは、二人とも四葉にとって必要な人だからだ。
二人がくっついたら身の置き所がなくなってしまうような、見えない不安に襲われる。幼馴染も親友も同時に失うというよりは、四葉自身が彼らから身を引かないと耐えられない予感がした。
(耐えられないって、何にだろう)
四葉は自分が何を恐れて、どうなりたくないのかが分からなかった。分かるのは、由岐が鈴を選んだ時を思うと涙が出そうになる。それだけ。
平気なふりをして由岐を褒めたたえる鈴の話を聞いていたら、廊下側にいた女子に呼ばれた。
「黒羽さーん。呼んでるよ」
「はーい」
四葉が廊下に出ると、人形みたいに綺麗な顔立ちの男子生徒が立っていた。
「君が黒羽さん?」
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