神獣様の愛し子

夏野 紅琳

文字の大きさ
上 下
6 / 25

第5話『神獣』

しおりを挟む
シロside

記憶の始まりは森の大樹の根元で寝ていた所からで、自分が神獣と呼ばれる存在だということも、この世界のことも頭の中の引き出しに入って居るような感覚だった。

初めての感情は体の半分がないような喪失感、をもとめて森の中を彷徨い歩き、感覚のなかった半身が動くようになったかのようにと繋がった感覚私の中の喪失感と、の悲しみの感情。

見つけたは幼い女の子で最初の森からは遠くの森の中に置去りにされていた所を見つけ自分の住処に連れ去った。でも俺の鋭い爪では彼女を傷つけてしまうから人に変化して彼女のお世話をすることにした。

幸い神獣と崇められる俺はお供えと称した食事が毎日朝昼晩と森に届けられたし、少女も、柔らかいものなら食べれるくらいには育っていたので食事の中でさらに柔らかく煮込んだりを魔法で施すことが出来たのでそれを食べさせて少女はすくすくと育って行った。

手につけていたバングルにカナリアと書いてあったので頭文字二つをもらってカナと名ずけた。カナが大きくなるにつれてもふもふと抱きついてくれるのが嬉しくて獣化したまま過ごすことが多くなった。

神獣としての務めを果たしながら幸せに過ごしていた日々も有る日一瞬にして消え去った。

隣国の邪神教の人達による神域への放火に、毒矢での攻撃、ただの毒矢ではなく、呪いもかけてあり、カナを庇うように矢に当たり倒れ込む俺を心配そうな顔で見詰めるカナを安心させたくて伸ばしたてはカナに刺さるやと、俺の背に再び刺さる矢によって阻まれた。

「に、げて、、」とカナの声が聞こえたきがしたけれどカナを置いては行けないと思い結界をはろうとしたが、矢に魔封じの呪いまで入っていたらしく何も出来ずに倒れ込んだ。

目覚めた時には歪な回復魔法と、古い呪いがかかっており、魔法が使えなくなっていた。いなくなったカナを探すことも、呪いも解呪出来ず無力な自分が憎らしかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。

秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚 13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。 歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。 そしてエリーゼは大人へと成長していく。 ※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。 小説家になろう様にも掲載しています。

記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話

甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。 王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。 その時、王子の元に一通の手紙が届いた。 そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。 王子は絶望感に苛まれ後悔をする。

【取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?

新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。 ※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

私は逃げます

恵葉
恋愛
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。 そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。 貴族のあれやこれやなんて、構っていられません! 今度こそ好きなように生きます!

処理中です...