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第二章 魔法学園へ行こう
15 夜と黒猫
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俺が貧民街に暮らしていた頃だった。一番初めの記憶にあるのは、年老いた女と共に掘っ立て小屋で寝起きをしていたことだ。彼女はとても寡黙で俺と血縁関係があるかどうかもとうとう語らず仕舞いとなった。ただ、字の読み書きや計算は物心ついた頃から教え込まれ、それは、後にとても役に立ち俺の生きていく余地となった。彼女は自分の名前すら教えなかったが、俺のことはいつもレイと名前で呼んだ。甘やかされた記憶はないが、酷いことをされたりすることもなく、寝床と食事はいつも与えてもらっていた。
俺はそれが当たり前だと思っていて、彼女がどんな苦労をしているかなんて、欠片も理解してはいなかった
ある冬の朝、どんな朝も早く起きていた彼女は起きてこず、しばらくしてから冷たくなった彼女と共に丸まっていた俺を見つけた街の人間が、彼女を何処かへと運んで行き、その日から俺は一人となった。それから、俺は掘っ立て小屋を追い出され近くの路上で生活することとなった。
ある日いつものように、とある食堂のゴミを漁っていた。俺はその頃、物乞いをするかゴミ漁りをするかで食いつないでおり、その食堂はよく食べられる物が捨ててあり、その日も焼けた肉の欠片や野菜の切れ端が入った袋を見つけていた。……今思えば、漁りにくる子供のために店主が食べられる物を袋に入れて捨てていたのだろう。
俺が懐に仕舞おうとすると、黒い丸い何かが高速で飛び掛かってきた。それがノアとの出会いだった。
俺たちは初めは友好的な関係ではなく、仁義なき闘いを出会うたびに繰り広げていたが、ある時から体温や食べ物を分け合う方が、互いにとって費やす労力が少ないことに気付いた。冬の朝、身体がこわばり、指がかじかみ、寒さのあまり目を覚ましていたのが、互いに抱きしめ合って小さく丸くなることで、まるでふかふかの温かな寝床の中で眠っているように朝まで眠ることができた。
俺が夜の静寂に世界にたった独りだと感じ……あらゆる事に耐えきれなくなりうめき声を漏らすと、ノアは俺の顔や指を舐めた。
ノアは、いつのまにか単なる湯たんぽではなく、初めての友だちとなっていた。
そんな日がどれほど続いたことだろう。ある日、ノアはこつ然といなくなった。貧民街に似合わずとても綺麗な毛並みをしていた気品のある黒猫だったので、きっと誰かに拾われたのだと思おうとした。独りの夜に眠れない時は、何処かの国の王族に拾われたノアと、やがて俺もその王族の生き別れた家族だと分かり迎えに来てもらいノアとも感動の再会を果たす、なんて夢想をしたりした。
だから、黒い何かが現れた時に、思わずノアの名前を呼んでしまったのだ。
ノアを寮の部屋に連れて行くとアスラは不在だった。その夜は俺が眠ってしまうまで戻って来ず、次の日からも度々、側を離れることが多くなった。一方でノアは気ままな野良猫のようにふっと現れて、構っているとまた居なくなるというような様子であった。アスラとノアはお互い見えていないかのようにそれぞれ我関せずと無視し合っていた。そんな風に何だか噛み合わないような、奇妙な共同生活を送っていた。
ノアに一度、他の異界の生き物は呼び出されていないのか、聞いてみたところ、「仕方ないニャ、今回は初回登録の出血大サービス無料キャンペーンにゃ! 」とよく分からないことを言いながら、現在この世界に呼び出されているのはノアだけだと感じると教えてくれた。
そんなもどかしい日々が続いたある日、中庭の温室にアスラが入って行くのを見かけて俺は後を追いかけた。アスラは、最近よく居なくなるのだ。
温室に入ると、極彩色の花々であふれ俺は思わず息を飲む。ふと、とてもいい匂いがして近くにあった花に吸い寄せられるように近付いた。
「その花には触れない方が良い」
俺が振り向くと、薬草学のガリアーノ先生に声を掛けられた。均整の取れた長身で甘く端整な顔立ちをしている。過去、騎士だったこともあり鍛え抜かれた筋肉質な体付きであるが、杖を持っており左足を軽く引きずっていた。彼は現王の弟でありながら、王位継承権を放棄し、騎士団で団長まで勤め上げ怪我で引退してからは学園の教師になるという有名な人物であった。
「それは、クピドという花で花粉が飛ぶ時期になると、興奮作用を及ぼす匂いを発するんだ。それで、獣を近付ける。人の体質によっては人間にも効果や中毒性がある」
「危険な花なんですね」
「ただ危険な訳ではない。危険には理由がある。我を忘れた獣に近付かせることで受粉を確実にしているんだ。多くの植物や花にはこのような毒性があるんだよ。全て意味がありきちんと生存戦略に基づいている。戦略と競争、淘汰のもと、進化しているんだ」
彼は第一王子アーサーや第二王子アレクの叔父でもある。アーサーと彼が話している姿もよく見掛けていた。ちなみに、アレクは留学中であり、戻ってくるのは中等部からとなる。
「アスラを見かけませんでしたか? 」
「君と同室の生徒だね? 見かけていないな。この先にも温室が連なっているからもしかしたらそちらにいるかも。見に行ったらどうかな。ところで君はアーサーの指導生だね? 困ったことはないかい? 彼はとても良い子だけど、素直じゃないところもあるから……」
ガリアーノ先生は優しく、何かを思い出したように苦笑する。俺は噛みつかれそうになったことを思い出すがもちろん口には出さない。
「先生とアーサーは、とても仲が良さそうですね」
「そうだね。アーサーの母君とも幼馴染だったので、アーサーが小さい頃からよく面倒をみていたよ。とても、暴れん坊で大変だった」
そう言って、ガリアーノ先生はここではない何処かを見ているような少し遠い目をした。
アーサーの母親である王妃は二年ほど前に亡くなっていると聞いている。
「王となる者は孤独だ。どうか、アーサーの良き友となってやってくれ。助けてやってほしい」
「はい。俺でよければ」
現在進行形で命を助けようと頑張っていますと心の中で思う。奥の温室も探そうと、先生に挨拶して歩き出そうとすると、先生が杖を植木の鉢に引っ掛け少しよろめく。俺は体を入れて支えた。俺より大分大きい身体ではあるが、流石に騎士だっただけはあり体幹はしっかりして軽く支えただけで大丈夫だった。花に近付いてしまいふわりと先ほどのいい匂いがより強く香る。クピドの花の香りは何故だろう、昔を思い出させるような不思議な心地になる。
「ありがとう」
「いいえ。先生」
先生と別れ温室の奥に進んでいくと、水の流れる水盤を中心に小さないくつかの樹木が植えられている開けた場所に出た。アスラは座り込み一つの樹木に凭れ掛かり目を閉じている。
その姿を見て、俺は心臓の鼓動が乱れ、ふと先ほどのクピドの香りがまた辺りに漂っているように感じた。頭がぼーっとするようである。
「アスラ」
俺は囁くように声をかける。何故だろう。俺の鼓動は乱れ身体も熱くなっていくようだ……。
「アスラ! 」
俺の呼び声にようやく目を開けたアスラに、もどかしい気持ちになる。
「何でこんなところにいるんだ! 眠るなら部屋で眠れば良いだろう! 最近、何処に行っているんだ? 俺に行き先も告げず……」
俺はこんなことを話すつもりで追いかけたんじゃない。頭の片隅で自分自身の声がする。俺は何が言いたいのだろう……。何だか混乱してきたようだ。アスラはまじまじと無表情に俺を見た。
「アスラは俺に印を付けて、お前ばっかり俺の居るところは分かるかもしれないが、俺はアスラが何処にいるか知らない! アスラが帰ってこないんじゃないかって不安になるんだからなっ! 」
あれ……俺は本当に何を言っているんだろう……ぐらぐらと目の前が回ってきたようだ。
アスラが不思議そうに俺の顔をみると、手を伸ばし俺の手を掴む。
「何に影響されている? 何かを飲んだのか?それとも魔法の効果か?……」
「俺を置いていかないで……側にいてくれ」
俺は掴まれた手を握りしめ、膝をつくとアスラに近寄った。目の前にはアスラの綺麗な顔がある。何て美しい瞳の色だろう……俺はぴとりと頭をアスラの肩に乗せ、腕を回して力いっぱい抱きしめた。何だか、昔を思い出したせいかとても寂しいんだ。そして俺は、お前の苦しみを分かってなんかいないんじゃないか……。それがとても哀しい。アスラの腕が、俺の背に回り力強く抱きしめられたのを感じ、俺はやっと安心して……意識を失った。
俺はそれが当たり前だと思っていて、彼女がどんな苦労をしているかなんて、欠片も理解してはいなかった
ある冬の朝、どんな朝も早く起きていた彼女は起きてこず、しばらくしてから冷たくなった彼女と共に丸まっていた俺を見つけた街の人間が、彼女を何処かへと運んで行き、その日から俺は一人となった。それから、俺は掘っ立て小屋を追い出され近くの路上で生活することとなった。
ある日いつものように、とある食堂のゴミを漁っていた。俺はその頃、物乞いをするかゴミ漁りをするかで食いつないでおり、その食堂はよく食べられる物が捨ててあり、その日も焼けた肉の欠片や野菜の切れ端が入った袋を見つけていた。……今思えば、漁りにくる子供のために店主が食べられる物を袋に入れて捨てていたのだろう。
俺が懐に仕舞おうとすると、黒い丸い何かが高速で飛び掛かってきた。それがノアとの出会いだった。
俺たちは初めは友好的な関係ではなく、仁義なき闘いを出会うたびに繰り広げていたが、ある時から体温や食べ物を分け合う方が、互いにとって費やす労力が少ないことに気付いた。冬の朝、身体がこわばり、指がかじかみ、寒さのあまり目を覚ましていたのが、互いに抱きしめ合って小さく丸くなることで、まるでふかふかの温かな寝床の中で眠っているように朝まで眠ることができた。
俺が夜の静寂に世界にたった独りだと感じ……あらゆる事に耐えきれなくなりうめき声を漏らすと、ノアは俺の顔や指を舐めた。
ノアは、いつのまにか単なる湯たんぽではなく、初めての友だちとなっていた。
そんな日がどれほど続いたことだろう。ある日、ノアはこつ然といなくなった。貧民街に似合わずとても綺麗な毛並みをしていた気品のある黒猫だったので、きっと誰かに拾われたのだと思おうとした。独りの夜に眠れない時は、何処かの国の王族に拾われたノアと、やがて俺もその王族の生き別れた家族だと分かり迎えに来てもらいノアとも感動の再会を果たす、なんて夢想をしたりした。
だから、黒い何かが現れた時に、思わずノアの名前を呼んでしまったのだ。
ノアを寮の部屋に連れて行くとアスラは不在だった。その夜は俺が眠ってしまうまで戻って来ず、次の日からも度々、側を離れることが多くなった。一方でノアは気ままな野良猫のようにふっと現れて、構っているとまた居なくなるというような様子であった。アスラとノアはお互い見えていないかのようにそれぞれ我関せずと無視し合っていた。そんな風に何だか噛み合わないような、奇妙な共同生活を送っていた。
ノアに一度、他の異界の生き物は呼び出されていないのか、聞いてみたところ、「仕方ないニャ、今回は初回登録の出血大サービス無料キャンペーンにゃ! 」とよく分からないことを言いながら、現在この世界に呼び出されているのはノアだけだと感じると教えてくれた。
そんなもどかしい日々が続いたある日、中庭の温室にアスラが入って行くのを見かけて俺は後を追いかけた。アスラは、最近よく居なくなるのだ。
温室に入ると、極彩色の花々であふれ俺は思わず息を飲む。ふと、とてもいい匂いがして近くにあった花に吸い寄せられるように近付いた。
「その花には触れない方が良い」
俺が振り向くと、薬草学のガリアーノ先生に声を掛けられた。均整の取れた長身で甘く端整な顔立ちをしている。過去、騎士だったこともあり鍛え抜かれた筋肉質な体付きであるが、杖を持っており左足を軽く引きずっていた。彼は現王の弟でありながら、王位継承権を放棄し、騎士団で団長まで勤め上げ怪我で引退してからは学園の教師になるという有名な人物であった。
「それは、クピドという花で花粉が飛ぶ時期になると、興奮作用を及ぼす匂いを発するんだ。それで、獣を近付ける。人の体質によっては人間にも効果や中毒性がある」
「危険な花なんですね」
「ただ危険な訳ではない。危険には理由がある。我を忘れた獣に近付かせることで受粉を確実にしているんだ。多くの植物や花にはこのような毒性があるんだよ。全て意味がありきちんと生存戦略に基づいている。戦略と競争、淘汰のもと、進化しているんだ」
彼は第一王子アーサーや第二王子アレクの叔父でもある。アーサーと彼が話している姿もよく見掛けていた。ちなみに、アレクは留学中であり、戻ってくるのは中等部からとなる。
「アスラを見かけませんでしたか? 」
「君と同室の生徒だね? 見かけていないな。この先にも温室が連なっているからもしかしたらそちらにいるかも。見に行ったらどうかな。ところで君はアーサーの指導生だね? 困ったことはないかい? 彼はとても良い子だけど、素直じゃないところもあるから……」
ガリアーノ先生は優しく、何かを思い出したように苦笑する。俺は噛みつかれそうになったことを思い出すがもちろん口には出さない。
「先生とアーサーは、とても仲が良さそうですね」
「そうだね。アーサーの母君とも幼馴染だったので、アーサーが小さい頃からよく面倒をみていたよ。とても、暴れん坊で大変だった」
そう言って、ガリアーノ先生はここではない何処かを見ているような少し遠い目をした。
アーサーの母親である王妃は二年ほど前に亡くなっていると聞いている。
「王となる者は孤独だ。どうか、アーサーの良き友となってやってくれ。助けてやってほしい」
「はい。俺でよければ」
現在進行形で命を助けようと頑張っていますと心の中で思う。奥の温室も探そうと、先生に挨拶して歩き出そうとすると、先生が杖を植木の鉢に引っ掛け少しよろめく。俺は体を入れて支えた。俺より大分大きい身体ではあるが、流石に騎士だっただけはあり体幹はしっかりして軽く支えただけで大丈夫だった。花に近付いてしまいふわりと先ほどのいい匂いがより強く香る。クピドの花の香りは何故だろう、昔を思い出させるような不思議な心地になる。
「ありがとう」
「いいえ。先生」
先生と別れ温室の奥に進んでいくと、水の流れる水盤を中心に小さないくつかの樹木が植えられている開けた場所に出た。アスラは座り込み一つの樹木に凭れ掛かり目を閉じている。
その姿を見て、俺は心臓の鼓動が乱れ、ふと先ほどのクピドの香りがまた辺りに漂っているように感じた。頭がぼーっとするようである。
「アスラ」
俺は囁くように声をかける。何故だろう。俺の鼓動は乱れ身体も熱くなっていくようだ……。
「アスラ! 」
俺の呼び声にようやく目を開けたアスラに、もどかしい気持ちになる。
「何でこんなところにいるんだ! 眠るなら部屋で眠れば良いだろう! 最近、何処に行っているんだ? 俺に行き先も告げず……」
俺はこんなことを話すつもりで追いかけたんじゃない。頭の片隅で自分自身の声がする。俺は何が言いたいのだろう……。何だか混乱してきたようだ。アスラはまじまじと無表情に俺を見た。
「アスラは俺に印を付けて、お前ばっかり俺の居るところは分かるかもしれないが、俺はアスラが何処にいるか知らない! アスラが帰ってこないんじゃないかって不安になるんだからなっ! 」
あれ……俺は本当に何を言っているんだろう……ぐらぐらと目の前が回ってきたようだ。
アスラが不思議そうに俺の顔をみると、手を伸ばし俺の手を掴む。
「何に影響されている? 何かを飲んだのか?それとも魔法の効果か?……」
「俺を置いていかないで……側にいてくれ」
俺は掴まれた手を握りしめ、膝をつくとアスラに近寄った。目の前にはアスラの綺麗な顔がある。何て美しい瞳の色だろう……俺はぴとりと頭をアスラの肩に乗せ、腕を回して力いっぱい抱きしめた。何だか、昔を思い出したせいかとても寂しいんだ。そして俺は、お前の苦しみを分かってなんかいないんじゃないか……。それがとても哀しい。アスラの腕が、俺の背に回り力強く抱きしめられたのを感じ、俺はやっと安心して……意識を失った。
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