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第1部 剣聖 羽鳴由佳
92 猿面
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黒由佳は一本だけ刀を取り出すと、右奥の柱のかげへ向かって投げつけた。
何者かがそれを叩き落とし、柱のかげから降りてくる。黒由佳の刀は床に落ちる前にパッと消えた。
降りてきてブンブンブンと木の棒を回し、ピタリと構えたのは──小柄な猿面。
セプティミアの雪崩攻撃でラーズグリーズとともに生き埋めになったはずの、楊とかいうヤツだ。
無事だったのにも驚きだが、旧王都にもういるなんて。
ソンブルのゾンビ騒ぎで時間をくったとはいえ、早すぎる。
「へんなヤツ。ウチひとりで十分だよ、こんなの」
黒由佳が飛び出した。待て、見かけよりかなり手強い相手だ。
わたしが止める間もなく、二刀を閃かせて斬りつける黒由佳。
カカカカンッ、と木の棒に弾かれる二刀。黒由佳の凶悪な斬撃でもダメだ。やはり峰や腹の部分を叩かれて軌道を変えられている。
「このおサルさん、やるね!」
ボッ、と不意をつくような黒由佳の前蹴り。仰け反ってかわし、バババとバック転で後退する楊。
「シッ!」
太刀風の追撃をわたしが放つ。
ブブブンッ、と棒を高速回転させてその衝撃波を打ち消す楊。
「あっ、お姉さま、手出ししたらダメだって!」
「バカ、遊びじゃないんだ。おまえはわたしの簪に入れ」
相手はひとりだが、バカ正直に一対一で戦う必要はないし、《断ち斬る者》の力を使えば簡単に撃破できるはずだ。
こちとら志求磨たちの命がかかっているのだ。卑怯などと言ってる場合ではない。
「必要ないって、こんなチビに。そこで見てなよ」
全然言うことを聞かない……。
黒由佳はまた突っ込んでいく。
「おわっ」
突然、動きを止める。
竹串が黒由佳の膝に突き刺さっていた。ほら、言わんこっちゃない。
「シッ!」
太刀風を放ちながら接近。楊は跳躍してかわし、空中からシュカカ、と竹串を放つ。
不意討ちでなければこんなもの、当たらない。
刀で叩き落とし、わたしも跳んだ。
空中、下から斬り上げ──ん、何かに引っ張られる!
足にからみついている何か。ビイィーッと引っ張られて、床に叩きつけられた。
そこからさらに引っ張られ、しゃがみこんでいる黒由佳のもとまで。
ぶつかって、ギリリッと黒由佳ごと身体を締め付けられた。これは──。
やっと見えるぐらいの細いワイヤー。まさか、戦う前から張り巡らせてあったのか。
動けなくなったわたし達にすぐさま近づき、楊は木の棒でドドドッ、と身体の数ヶ所を突いた。
たちまち身体全体が痺れる。くそ、またか。前に捕まったときと同じ目に……。
いや、今回は黒由佳が近くにいる。簪に入ってもらえれば、どうにかなる。
「おい、黒由佳。今こそアレだ。やるぞ」
「ん~っ、ダミだ。力が入んない。変われないよ~」
「…………マジか」
これは……絶体絶命のピンチだ。二人とも動けなくなってしまった上に、《断ち斬る者》への変化もできないとは。
楊がビュオオ、と棒を目の前でブン回す。まずい、顔面にまともに突きでも喰らえば、アレが木製といえど致命傷だ。ビタアッ、と静止した構えから棒を突き出し──。
ガシャアッ、とガラスの割れるような音。そして鼻をつく刺激臭。
楊のいた床に割れた瓶の破片。立ち昇る白い煙。
これは一体……。
「ありゃ、かわされたか。劇薬の入った瓶だったんだけど」
日之影宵子だ。わたし達を助けたのか。
宵子の不意討ちをかわした楊は、ささっ、と柱に登って身を潜める。
「あんた……戦えるのか?」
聞くと、日之影宵子はうんにゃ、とタバコをくわえ、マッチで火を点ける。
「わたし、メチャ弱いよ。戦闘タイプの願望者じゃないし。でも、あの猿のお面には勝てるかもね」
とてもそうは思えない。あの楊は洗練された武術の達人だ。しかもこの部屋、さっきのワイヤーみたいな罠がまだあるに違いない。
楊は日之影宵子を警戒して、まだ柱のかげに身を潜めたままだ。腕前のわりに随分と慎重な性格のようだ。
フウーッ、と煙を吐きながら宵子は歩きだした。が、部屋の中ほどで右足が床にめり込んだ。やはり罠が仕掛けてあった。
スラアアァ、と柱を滑り降り、接近する楊。宵子に向けて棒の先をドドドドッ、と打ち込んだ。
ガクン、とうなだれる宵子。ああ、あっという間に麻痺させられてしまった。
もうダメだ……わたしがあきらめかけ、楊がトドメの一撃を加えようとしたときだった。
ヒュンッ、と日之影宵子の手元が光る。
え──動いている! スパアッ、と猿の面が割れ、楊はうろたえて棒を落とす。
「わたし、医者だから効かないんだよねえ。そのツボ突く技。わたしもツボ知ってっから」
宵子はふとももに刺さった竹串を抜く。地面に落ちていたヤツを拾って、自分で刺したのか。相手の麻痺技を想定して。
楊は仮面が取れた顔を両手で隠しながら、よろよろと後退している。
「そんなに顔を隠して……オネーサン、見たくなっちゃうなあ!」
手術用の刃物を投げつける宵子。楊は手で払い落とし、その顔が明らかになった。
「ええっ!」
同時に声をあげて驚く。
楊の素顔──。
幼いが綺麗に整った顔立ち。透き通るような肌。憂いを含んだ表情に琥珀色の瞳を潤ませている。まるで天使のようなザ・美少年ではないか。
頭の中にダダダダ、が打ち込まれた。
《斉天大聖》楊永順。
楊は顔を真っ赤にして今にも泣きそうだ。
何者かがそれを叩き落とし、柱のかげから降りてくる。黒由佳の刀は床に落ちる前にパッと消えた。
降りてきてブンブンブンと木の棒を回し、ピタリと構えたのは──小柄な猿面。
セプティミアの雪崩攻撃でラーズグリーズとともに生き埋めになったはずの、楊とかいうヤツだ。
無事だったのにも驚きだが、旧王都にもういるなんて。
ソンブルのゾンビ騒ぎで時間をくったとはいえ、早すぎる。
「へんなヤツ。ウチひとりで十分だよ、こんなの」
黒由佳が飛び出した。待て、見かけよりかなり手強い相手だ。
わたしが止める間もなく、二刀を閃かせて斬りつける黒由佳。
カカカカンッ、と木の棒に弾かれる二刀。黒由佳の凶悪な斬撃でもダメだ。やはり峰や腹の部分を叩かれて軌道を変えられている。
「このおサルさん、やるね!」
ボッ、と不意をつくような黒由佳の前蹴り。仰け反ってかわし、バババとバック転で後退する楊。
「シッ!」
太刀風の追撃をわたしが放つ。
ブブブンッ、と棒を高速回転させてその衝撃波を打ち消す楊。
「あっ、お姉さま、手出ししたらダメだって!」
「バカ、遊びじゃないんだ。おまえはわたしの簪に入れ」
相手はひとりだが、バカ正直に一対一で戦う必要はないし、《断ち斬る者》の力を使えば簡単に撃破できるはずだ。
こちとら志求磨たちの命がかかっているのだ。卑怯などと言ってる場合ではない。
「必要ないって、こんなチビに。そこで見てなよ」
全然言うことを聞かない……。
黒由佳はまた突っ込んでいく。
「おわっ」
突然、動きを止める。
竹串が黒由佳の膝に突き刺さっていた。ほら、言わんこっちゃない。
「シッ!」
太刀風を放ちながら接近。楊は跳躍してかわし、空中からシュカカ、と竹串を放つ。
不意討ちでなければこんなもの、当たらない。
刀で叩き落とし、わたしも跳んだ。
空中、下から斬り上げ──ん、何かに引っ張られる!
足にからみついている何か。ビイィーッと引っ張られて、床に叩きつけられた。
そこからさらに引っ張られ、しゃがみこんでいる黒由佳のもとまで。
ぶつかって、ギリリッと黒由佳ごと身体を締め付けられた。これは──。
やっと見えるぐらいの細いワイヤー。まさか、戦う前から張り巡らせてあったのか。
動けなくなったわたし達にすぐさま近づき、楊は木の棒でドドドッ、と身体の数ヶ所を突いた。
たちまち身体全体が痺れる。くそ、またか。前に捕まったときと同じ目に……。
いや、今回は黒由佳が近くにいる。簪に入ってもらえれば、どうにかなる。
「おい、黒由佳。今こそアレだ。やるぞ」
「ん~っ、ダミだ。力が入んない。変われないよ~」
「…………マジか」
これは……絶体絶命のピンチだ。二人とも動けなくなってしまった上に、《断ち斬る者》への変化もできないとは。
楊がビュオオ、と棒を目の前でブン回す。まずい、顔面にまともに突きでも喰らえば、アレが木製といえど致命傷だ。ビタアッ、と静止した構えから棒を突き出し──。
ガシャアッ、とガラスの割れるような音。そして鼻をつく刺激臭。
楊のいた床に割れた瓶の破片。立ち昇る白い煙。
これは一体……。
「ありゃ、かわされたか。劇薬の入った瓶だったんだけど」
日之影宵子だ。わたし達を助けたのか。
宵子の不意討ちをかわした楊は、ささっ、と柱に登って身を潜める。
「あんた……戦えるのか?」
聞くと、日之影宵子はうんにゃ、とタバコをくわえ、マッチで火を点ける。
「わたし、メチャ弱いよ。戦闘タイプの願望者じゃないし。でも、あの猿のお面には勝てるかもね」
とてもそうは思えない。あの楊は洗練された武術の達人だ。しかもこの部屋、さっきのワイヤーみたいな罠がまだあるに違いない。
楊は日之影宵子を警戒して、まだ柱のかげに身を潜めたままだ。腕前のわりに随分と慎重な性格のようだ。
フウーッ、と煙を吐きながら宵子は歩きだした。が、部屋の中ほどで右足が床にめり込んだ。やはり罠が仕掛けてあった。
スラアアァ、と柱を滑り降り、接近する楊。宵子に向けて棒の先をドドドドッ、と打ち込んだ。
ガクン、とうなだれる宵子。ああ、あっという間に麻痺させられてしまった。
もうダメだ……わたしがあきらめかけ、楊がトドメの一撃を加えようとしたときだった。
ヒュンッ、と日之影宵子の手元が光る。
え──動いている! スパアッ、と猿の面が割れ、楊はうろたえて棒を落とす。
「わたし、医者だから効かないんだよねえ。そのツボ突く技。わたしもツボ知ってっから」
宵子はふとももに刺さった竹串を抜く。地面に落ちていたヤツを拾って、自分で刺したのか。相手の麻痺技を想定して。
楊は仮面が取れた顔を両手で隠しながら、よろよろと後退している。
「そんなに顔を隠して……オネーサン、見たくなっちゃうなあ!」
手術用の刃物を投げつける宵子。楊は手で払い落とし、その顔が明らかになった。
「ええっ!」
同時に声をあげて驚く。
楊の素顔──。
幼いが綺麗に整った顔立ち。透き通るような肌。憂いを含んだ表情に琥珀色の瞳を潤ませている。まるで天使のようなザ・美少年ではないか。
頭の中にダダダダ、が打ち込まれた。
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