もしも清少納言が現世に表れたら酷評されるだろうな…と思いながらの猫日記

伊藤 苺

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仔猫がウチにやって来た

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2008年の初夏のある日
私は仔猫を家に連れ帰りました。

今いる子、スーちゃんです。

その前の年に私は諸事情により結婚生活を破棄し実家に戻っておりましたが
ストレスフルな生活を続けたせいか見た目健康そうとは言い難い状態でした。



性格も少し暗かった?
かも知れません。

ある日
「猫が飼いたい」
と言うと娘を気遣ってくれたのでしょう。
両親が快諾してくれたので
仔猫を探す事になりました。


ペットショップで買うのは
経済的に大きな壁が
ありましたので他の方法を
探って行くと
とある動物病院で里親探しをしている仔猫を見付けました。


連絡をすると早速会える事になり出向いて行くと
そこには男の子の茶トラと
女の子のキジトラの
2匹の仔猫がいました。

捨てられた子達で
猫風邪をこじらせてしまい
茶トラは片目が不自由で
キジトラも両目から常に涙が
溢れる状態です。

茶トラは今後何らかの
外科的処置を施さなければならないので
このまま病院の子として育てるので
出来ればキジトラを引き取って欲しいと言われました。


これまでに何組かお見合いに
病院を訪れた人はいたそうですが
目の障害が一生のものに
なるかも知れないと知ると
遠慮されてしまったそうです。


なるほど、そのせいか
抱っこしたキジトラは

「あなたもやめるんでしょ」

お見合い不成立に慣れてしまったのかクールな対応で
お世辞の仕草ひとつしません。



「貰います」

(えっ!ホントにいいの?)

そんな表情の先生でしたが

「もし育てるの大変だったら
無理しないで返してくれていいですからね」

私の即決にサポートを申し出てくれました。



しかし今日連れて帰るとなって始めて

(あ…トイレも用意してないし
ご飯のお皿とか要るものがあった)

と準備万端の真逆の状態にいる事に気付きました。


さすがに猫を貰ってから
買い物と言う訳には行かないので
一旦院を後にすると
そのまま近くのホームセンターに駆け込みました。

もしかしたら先生には
この段階で私に逃げられる
懸念があったかも知れませんが
約束通り再度病院を訪れ
(あら?こんなに簡単でいいの?と思う程の)
ちょっとした手続きを済ませ
仔猫を貰い受けました。



しかしそこでまた
キャリーケースの買い忘れ
に気付きましたが
(猫飼いたいと騒いだ割には何の準備もしてない私って…)
幸い知り合いに車で連れてきては貰っていたので
スカーフをくるみ代わりにして助手席で念願の仔猫を抱っこして帰宅しました。


キジトラ仔猫はまだ状況を理解していない様でしたが
トイレに猫砂、ご飯にお皿…
バタバタと猫用品を家に運び込み


「猫貰って来ました!」



スーちゃんの飼い猫生活がスタートしました。







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