もしも清少納言が現世に表れたら酷評されるだろうな…と思いながらの猫日記

伊藤 苺

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チュールを得た猫

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猫にまつわる諺に

「猫に小判」

価値が分からない物に高価な物を与えても無駄な事

と、ありますが猫好きからするとこれは絶対に違います。

物の価値が分からないのではなく猫は興味のない物は徹底して
スルーなのです。



これ絶対に好きそうと確信して
選んだオモチャなのに全く興味を示してくれなかったり。

猫に好評と触れ込みの爪研ぎを設置しても素通りしたり。


いつものおやつが品切れだったので苦労して探した似た様な物をあげても
スンスンするだけで

「口に合いっこない」

と言いたげに味見もせずに立ち去ったり。

こちらの労力にも何の価値も見出してくれません。


その反面気に入ったオモチャはボロボロになっても

「これで遊ぼう」

とどこからともなく持ってきたり。


「その箪笥で爪とぎは止めて~!」
 
と懇願しているのにこちらを見ながら

「研ぎ心地最高!」

とガリガリしたり。


大好きなおやつタイムは
時計が読めるの⁉と思う程正確で
お昼寝を中断してでもやって来たり。


とにかく猫は知能が高くて
拘りの強い生き物なのです。


なので重ねて言いますが
物の価値が分からないのではなくて


「妥協はしない」

それが猫なのです。


だから私はこの

「猫に小判」

と言う諺の意味合いには
どうしても納得出来ませんし
猫に変わって

「そんな事はにゃい!(ない)」

と猫の名誉を守る為に声を上げなければならないと思うのです。


幾ら目の前に積まれても小判は興味の対象ではないのです。



興味がない素振りをするので
それを価値が分からないと解釈するのは猫にとっては
失礼な話で
それこそ人間の価値観の押し付けです。


小判を積み上げたてっぺんに
あられを一粒置いたら
チャイチャイやって落として
満足気な顔をするかも知れませんが。



しかし日本人が古くから
慣れ親しんだ諺を否定して
それで終わりにしたのでは
猫のイメージのプラスにはならないので
代わりに猫のポジティブな面を世の中に広める手段として
新しい諺を考えてみました。

それは

「チュールを得た猫」

です。

意味合いは

「ウマウマ~♪
一生付いて行きます!」

そんな感じの
とにかくハッピー♪
嬉しくてワクワク・イキイキしている様子です。

「水を得た魚」

と言う諺に似ている様な気もしますが


「チュールを得た猫」


はもっとワクワク感を前面に押し出した諺です。



「誕生日に焼肉に連れて行くって言ったら孫がまぁよろこんじゃって
まるでチュールを得た猫よ」


そんな感じで使われたならば
将来的に先に述べた様な
猫に対するネガティブなイメージが払拭される日がやって来る事でしょう。




ま、なんだかんだ言っても
当の猫達は人間がどんなイメージを付けようと
それこそ興味はないでしょうけれど。






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