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猫と暮らせば
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お食事中でしたらごめんなさい。
モグモグしながらには不向きな内容ですので良いタイミングが訪れてから読んで頂けたら幸いです。
まず始めに登場人物(猫)に付いて綴ります
スーちゃん
柄 キジトラ
2008年初夏産まれ
日記時点で15才
とっても小柄な女の子
ミーちゃん
柄 白×茶トラ
2008年真夏産まれ
日記時点で15才
とっても大柄な男の子
保護猫出身の2人(猫)は姉弟ではありませんが私達人間と親密なファミリー関係にあります。
~~~~~~~~~~~~~~~
猫と暮らしていると色々な事が起きるものです。
これは今年の春先のおはなしです。
ある日の深夜娘が二階の部屋からタタタタタっと階段を駆け下りてくる音で目を覚ますと時刻は午前一時過ぎでした。
トイレに降りて来る時よりも遠慮の無い足音に動揺が読み取れます。
こんな時はあれかな…猫が食べたばかりのフードをまるっと吐いたとかその類かしら。
そう思いながら
「どうしたの?」
と、声を掛けると
「スーちゃんがまたあれなの」
その言葉にビクッとして一気に眠気が吹っ飛びました。
またあれ…
それは一昨年の冬の事です。
その日仕事で家を空けていた私に電話を掛けてきた
娘の第一声
「スーちゃんが尋常じゃない!」
その言葉に心臓ってここにあるのかと分かる程にバクッとしたのを今でも鮮明に覚えています。
寒さが続いたせいかスーちゃんは少し前からお腹の調子を崩していました。
猫に冷えは大敵です。
そしてその日の夕方からトイレの回数が増え
やがてトイレ以外でも所構わずしゃがんでは一滴絞り出す動作を繰り返したらしいのです。
娘は雑巾と消毒用アルコールを手に後を付いて歩くうちに
血液らしき物が混じった薄いピンク色の一滴を見付けて
血尿が出ちゃった!
と動揺し私に電話を掛けてきたのでした。
娘の破壊力の強い言葉から始まり
血尿と聞いて私が想像したのは急劇に腎臓が悪くなり
グッタリしている小さな猫の痛々しい姿です。
バクっと勢い良く心臓を飛び出した血液が今度は頭から一瞬で引いて行く感覚を覚えて真っ白になる私の頭。
それでも動揺している時間はありません。
とにかく今何をするべきか考えると娘は案外冷静で
動物病院に電話を入れて
今から連れて行く段取りだと詳細を伝えてくれました。
慌てふためいている様に見えてもやるべき事はやってくれる頼りになる子で良かったです。
「私も駅に着いたらそのままタクシーで病院へ行くね」
ベストと思われる帰路を選択し(したのは電車系のアプリだけれど)
電車の遅れなどトラブルもなく駅に着けば直ぐにタクシーにも乗車出来て
しかもドライバーさんも迷わず1番の近道を突き進んでくれました。
(私の動揺を読み取りましたか?)
そんな皆さんのグッジョブに助けられ病院にたどり着くと
娘とスーちゃんはまだ待合室で順番待ちをしていました。
「尋常じゃない」
姿を想像していた私は
ミーちゃん用の大き過ぎるキャリーバッグの中で所在なさそうに香箱座りをして
「何事よ」
とこちらを見る目に少しだけ安堵しました。
検査の結果
頻尿は膀胱に潜む細菌が原因で
血尿と思われたのは力んで尿道の一部から出血したもので腎臓の働きには全く問題ない。
それを聞いて硬直していた顔面に久しぶりに血が巡り顔の筋肉が動きを取り戻しました。
胸をなで下ろす
を実体験した瞬間でした。
下痢に付いても検査結果と嘔吐がないのを照らし合わせると冷えに寄る可能性が高いとの事で
抗菌剤と下痢止めを処方されて病院を後にしました。
僅か数時間のうちに体感した不安と安堵。
こんな心臓に悪い思いは二度としたくないし何より本人(猫)が気の毒です。
そんな思いでこの冬はとにかくスーちゃんを温める!
を徹底し何とか寒い時期を乗り切った、そう思った矢先の
「またあれ…」
しかし今回はこちら人間サイドも学習済みです。
今時の動物病院はWebで24時間診療の予約を受け付けてくれるので
娘が二階から駆け降りて来てからをスタートとしたら
スーちゃんの様子を確かめて
数分後には予約を完了。
こんな時の為に用意しておいた
紙オムツを抵抗されながらも二人がかりで装着すると
トイレへ行こうとする行動が少し落ち着き
短いスパンだけれどもスーちゃん自身も私達人間も眠りに付けました。
午前中の比較的早い時間の予約が取れたし
スーちゃん専用にジャストサイズのキャリーバッグも新たに購入したので
今度は病院へ向かうまでの体の負担も軽減出来たでしょう。
診察の結果
前回と同じ様に冷えからの下痢と細菌による頻尿で薬を処方されて帰路に着きました。
春はその言葉の優しい響きのイメージとは違い
1日の寒暖差もあれば爆弾低気圧通過等々中々に厳しい季節であります。
小さな命を守る上で私に冬を乗り切った油断があったのは確かです。
反省と更なる学習を余儀なくされた出来事でした。
~~~~~~~~~~~~~~~
言葉で人間に伝える事をしない(出来ないではなくて)
猫との暮らしは
あちらに快適さを提供する為には観察力と素早い判断が不可欠です。
判断材料は多ければ多い程良いので
観察によるより綿密なデータの収集を心がけるあまり
「何ジロジロ見てるのよ」
時には不愉快になられながらも。
今はまだ考えたたくないけれどいつか来るお別れの時に
「ありがとう。良い飼い主でしたよ。」
最後にそう褒めて貰える様に
今日も私は飼い主としての精進を心掛けるのでした。
モグモグしながらには不向きな内容ですので良いタイミングが訪れてから読んで頂けたら幸いです。
まず始めに登場人物(猫)に付いて綴ります
スーちゃん
柄 キジトラ
2008年初夏産まれ
日記時点で15才
とっても小柄な女の子
ミーちゃん
柄 白×茶トラ
2008年真夏産まれ
日記時点で15才
とっても大柄な男の子
保護猫出身の2人(猫)は姉弟ではありませんが私達人間と親密なファミリー関係にあります。
~~~~~~~~~~~~~~~
猫と暮らしていると色々な事が起きるものです。
これは今年の春先のおはなしです。
ある日の深夜娘が二階の部屋からタタタタタっと階段を駆け下りてくる音で目を覚ますと時刻は午前一時過ぎでした。
トイレに降りて来る時よりも遠慮の無い足音に動揺が読み取れます。
こんな時はあれかな…猫が食べたばかりのフードをまるっと吐いたとかその類かしら。
そう思いながら
「どうしたの?」
と、声を掛けると
「スーちゃんがまたあれなの」
その言葉にビクッとして一気に眠気が吹っ飛びました。
またあれ…
それは一昨年の冬の事です。
その日仕事で家を空けていた私に電話を掛けてきた
娘の第一声
「スーちゃんが尋常じゃない!」
その言葉に心臓ってここにあるのかと分かる程にバクッとしたのを今でも鮮明に覚えています。
寒さが続いたせいかスーちゃんは少し前からお腹の調子を崩していました。
猫に冷えは大敵です。
そしてその日の夕方からトイレの回数が増え
やがてトイレ以外でも所構わずしゃがんでは一滴絞り出す動作を繰り返したらしいのです。
娘は雑巾と消毒用アルコールを手に後を付いて歩くうちに
血液らしき物が混じった薄いピンク色の一滴を見付けて
血尿が出ちゃった!
と動揺し私に電話を掛けてきたのでした。
娘の破壊力の強い言葉から始まり
血尿と聞いて私が想像したのは急劇に腎臓が悪くなり
グッタリしている小さな猫の痛々しい姿です。
バクっと勢い良く心臓を飛び出した血液が今度は頭から一瞬で引いて行く感覚を覚えて真っ白になる私の頭。
それでも動揺している時間はありません。
とにかく今何をするべきか考えると娘は案外冷静で
動物病院に電話を入れて
今から連れて行く段取りだと詳細を伝えてくれました。
慌てふためいている様に見えてもやるべき事はやってくれる頼りになる子で良かったです。
「私も駅に着いたらそのままタクシーで病院へ行くね」
ベストと思われる帰路を選択し(したのは電車系のアプリだけれど)
電車の遅れなどトラブルもなく駅に着けば直ぐにタクシーにも乗車出来て
しかもドライバーさんも迷わず1番の近道を突き進んでくれました。
(私の動揺を読み取りましたか?)
そんな皆さんのグッジョブに助けられ病院にたどり着くと
娘とスーちゃんはまだ待合室で順番待ちをしていました。
「尋常じゃない」
姿を想像していた私は
ミーちゃん用の大き過ぎるキャリーバッグの中で所在なさそうに香箱座りをして
「何事よ」
とこちらを見る目に少しだけ安堵しました。
検査の結果
頻尿は膀胱に潜む細菌が原因で
血尿と思われたのは力んで尿道の一部から出血したもので腎臓の働きには全く問題ない。
それを聞いて硬直していた顔面に久しぶりに血が巡り顔の筋肉が動きを取り戻しました。
胸をなで下ろす
を実体験した瞬間でした。
下痢に付いても検査結果と嘔吐がないのを照らし合わせると冷えに寄る可能性が高いとの事で
抗菌剤と下痢止めを処方されて病院を後にしました。
僅か数時間のうちに体感した不安と安堵。
こんな心臓に悪い思いは二度としたくないし何より本人(猫)が気の毒です。
そんな思いでこの冬はとにかくスーちゃんを温める!
を徹底し何とか寒い時期を乗り切った、そう思った矢先の
「またあれ…」
しかし今回はこちら人間サイドも学習済みです。
今時の動物病院はWebで24時間診療の予約を受け付けてくれるので
娘が二階から駆け降りて来てからをスタートとしたら
スーちゃんの様子を確かめて
数分後には予約を完了。
こんな時の為に用意しておいた
紙オムツを抵抗されながらも二人がかりで装着すると
トイレへ行こうとする行動が少し落ち着き
短いスパンだけれどもスーちゃん自身も私達人間も眠りに付けました。
午前中の比較的早い時間の予約が取れたし
スーちゃん専用にジャストサイズのキャリーバッグも新たに購入したので
今度は病院へ向かうまでの体の負担も軽減出来たでしょう。
診察の結果
前回と同じ様に冷えからの下痢と細菌による頻尿で薬を処方されて帰路に着きました。
春はその言葉の優しい響きのイメージとは違い
1日の寒暖差もあれば爆弾低気圧通過等々中々に厳しい季節であります。
小さな命を守る上で私に冬を乗り切った油断があったのは確かです。
反省と更なる学習を余儀なくされた出来事でした。
~~~~~~~~~~~~~~~
言葉で人間に伝える事をしない(出来ないではなくて)
猫との暮らしは
あちらに快適さを提供する為には観察力と素早い判断が不可欠です。
判断材料は多ければ多い程良いので
観察によるより綿密なデータの収集を心がけるあまり
「何ジロジロ見てるのよ」
時には不愉快になられながらも。
今はまだ考えたたくないけれどいつか来るお別れの時に
「ありがとう。良い飼い主でしたよ。」
最後にそう褒めて貰える様に
今日も私は飼い主としての精進を心掛けるのでした。
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