ワールド星戦記

村山 りょう

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序章 始まりの研究所

プロローグ1「能力剤」

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(とある研究所にて)ビービービー警報音が鳴り響く――

「待ちなさい!!」

一人の女の研究員が走りながら怒鳴っている。怒鳴っている相手は研究員の前を走っている1人の男。その男は黒いカバンを持って走っているっと言うより、逃げているのだ。

「待てって言って待つ奴なんかいねぇんだよ!」

その男は黒いカバンを持ち女の研究員に怒鳴りながら走って逃げている。

「待ちなさいってば!そのカバンに何が入っているのかわかっているの!?」

女の研究員は走りながら男に問いかける。

「能力剤だろ!それくらい調査済みだ」

女の研究員の問いかけに、男は振り返らず走りながら答える。

「こうなったら・・・えいっ!」

(ビービービー出口の封鎖をします!)

女の研究員はシャッター封鎖ボタンを押した。

「ちっ!くっそがぁ~~」

男は封鎖シャッターのギリギリ下を通り逃げる。

「しまった!」

女の研究員が通る前にシャッターが閉まってしまう。

「じゃあな」

男は一言残し、去ってしまった。

「何でこんなことに・・・ハッ!所長に電話しなくては」

(~数日後、研究所の所長室~)

「なるほど...最悪なことになったな!」

1人の男が目の前の女の研究員に言う

「本当にすみません、所長」

女の研究員は所長に謝る。

「仕方がないだろう。だが、すぐに取り返さなければ大変なことになるな」

(ドタッドタッドタッ、バンッ!!)

所長と女の研究員が話していると廊下から足音がして、勢いよく扉が開く!

「失礼します」

勢いよく扉が開いた途端1人の男が入ってくる。

「何ごとだ!」

所長が、入ってきた男に問いかける。

「それが研究所のパソコンにメッセージビデオが送られてきました!」

所長に問いかけられた男が、所長に問いかける。

「何だと!?リゼッタ」

「はいっ!A研究員そのメッセージビデオを見せてくれる?」

所長にリゼッタと呼ばれた女の研究員がA研究員に、問いかける。

「これです、再生しますね。」(カチッ)

A研究員はリゼッタに言われた通り再生ボタンを押す

「我々は、黒炎団。そして俺は黒炎団リーダーのエイドだ!我々はこの能力剤を使って、科学ワールドを支配する。止めたければ能力を持つ者が止めにくるといい。そちらにチャンスをやろう5日だ5日後に科学ワールドを支配する!それまでに能力者を見つけこの闇の市街地に来るといい。その奥の廃墟ビルで俺は待つ」

そしてメッセージビデオは切れた。

「くっ5日だと!?どうしたらいい・・・」

映像を見終えた所長はそう言い、歯を噛みしめる。

「所長、能力者を探すと言うのは?」

女の研究員リゼッタは所長に問う

「探すと言っても5日だぞ!無理に決まってる」

リゼッタの問いかけに所長はそう怒鳴る、その時だった。

(ピラッ)

1枚の紙が所長の机から床に落ちた

「所長、この紙は一体?」

リゼッタが所長の机から落ちた紙を拾い上げ、所長に渡す

「んっ、この紙はとある高校の学園リストだ。それにはその高校の生徒一人一人の情報がのっている。来週にこの高校の社会科見学ようだな」

リゼッタに手渡された紙を自分の手に取り説明をする。

「この高校の全生徒のリストみたいですね。あれ?これは・・・」

所長に渡した紙を覗きこむリゼッタ、そこでリゼッタがある部分を見て疑問を持つ。

「どうした?」

所長がリゼッタに聞く

「所長、この子の情報見て下さい」

リゼッタがある部分に指を指す

「星川  ハルカ、星の能力を持つ者で・・・」

リゼッタに言われた部分を読み上げる

「星の能力を持つ者、この子なら」

所長は何かを決めたように言う

「所長、まさか!?」

所長の決心にリゼッタは驚く

「この子探して黒炎団と戦わせる気ですか!?」

その場にいたA研究員も所長の決心に驚く

「そうだとも!リゼッタ、すぐにこの高校へ行きこの彼女を探すのだ!」

所長はそうリゼッタに言って椅子に座る

「わ、わかりました」

所長に言われた後、リゼッタは少し焦りながら所長室を後にするのだった。
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