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平和編
報われた憎悪
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インデッセ、王都アルマ。インデッセ城から徒歩圏内の大型テント。
「団長様が大張り切りだ。いつもにまして口うるさいぜ」
昼前、雑技団の団員オノイがぼやきながら休憩所のテントに入ってくる。すでに休憩していた髭面の団員メノーがけらけら笑いながら新聞をめくる。
「今夜はヨール王が見に来られる。しょうがねぇ、付き合ってやんな」
メノーがからかいまじりにオノイを慰める。オノイは肩をすくめながら外のケータリングから持ってきた野菜のスープと焼いたささみをのせたトレーをテーブルに置くと、メノーの前に座った。
「お」
ある記事を見つけて、メノーは声を漏らした。
「どうした?」
ささみを割きながらオノイは尋ねる。
「いや、アベンチュレの鉄道会社の社長に愛人だって」
「またか。何人目だよ」
「いや、この写真に写ってるの、チューライトじゃないか? 」
「え」
メノーが見せる新聞記事に写っているのは、数週間前に団長と大ゲンカし退団した、空中ブランコの演者だったチューライトだった。その美貌で人気はトップクラスだった。
「それ、団長に見せるなよ、メノー。やる気がある団長も面倒だけど、不機嫌の団長は、殴りたくなる」
「これ以上団員が減ったら困るからね。外の焚き木の中に投げとくよ」
「名案だ」
メノーは一刻も早く隠すように新聞を素早く畳んだ。すると休憩室にまた男が入ってきた。ふたりは反射的に身構える。けれど杞憂だった。入ってきたのは雑技団の用心棒で見慣れたオレンジ頭だった。
「なんだ、サルファーかよ」
オノイはほっとする。
「なんだ? 俺で残念か? 」
「いや、嬉しい」
「気持ち悪い」
オノイをルバはジト目で見た。そして、ふたりのいる隣のテーブルに座り、鳥のモモ肉のスープを食べ始める。そして思い出したかのようにポケットからセイジからの手紙を出した。セイジは何かとルバを気に掛けていて、よく手紙を寄こした。ルバは今日は時間がありそうだと、返事を書こうと思っていた。
「今日は休めるんじゃないか? なんだって、城からヨンキョクが沢山きてくれるから警備は万全だ」
オノイがいう。
「そうですね。まあでもさぼる訳にもいかないんで、立つだけ立っておきます」
そういったルバにふたりは笑った。
「そういえば、ヨール王の側近の男知ってるか? 」
メノーがオノイとルバに尋ねる。
「あれだろ、たぶん二年前ぐらいにゴシップ記事出てただろう。城人でもないのに、ヨール王の側近になったんだろう? 嘘か本当かは知らないけどな」
オノイの説明を片耳にルバはスープを飲む。
「プネ・カバンサだ。シメント色の長髪の男だ。たぐいまれなる知識を持っていて、あれだ、ヨール王の特別顧問ってところだろう。けど、もういっこ噂がある」
メノーが小声になる。
「ヨール王を洗脳してるってな」
ルバのスープンを持つ手が止まった。そして、メノーの方を見る。
「それって、城人の一局の人間がその、カバンサさんに嫉妬して流したホラ話だろう」
オノイは相手にしなかった。食いついてこなかったことにメノーはつまらなそうにした。
「そのプネ・カバンサが現れたのはいつぐらいだ?」
ルバが尋ねる。オノイが驚く。
「まさか、こんな話に興味あるのか?」
「嫌いじゃないよ」
ルバが食いついたことで、メノーはルバの方を向き、饒舌になった。
「いつから現れたっていうのははっきりわからないが、推測すると、ここ三年ぐらいじゃないかっていわれてる。それより前でも、四年以内だ。いつも王様のそばにはいるが、カメラを持った記者の前にはまず出てこない。数年前にのったそのゴシップ記事もほぼ後ろ姿だった。今夜、ヨール王はお忍びでくるだろう?だったらもしかしたらプネ・カバンサもくるかもしれないだろう? ちょっと顔を拝んでみたいなって! サルファー、暇なら俺と覗きに行こうぜ」
「馬鹿だな、サルファーもそこまで付き合う訳、」
「行こう」
ルバは即答した。「洗脳」という言葉に敏感になり過ぎたせいかもしれない。それでも、四年以内に現れたそのプネ・カバンサという男。エミリアン・オクターと重ねるのに不自然さはない。この四年、エミリアン・オクターの手がかりは皆無だった。それが王に匿われていたのだとすれば、不思議なことではない。ルバはスープを飲み干すと、読もうとおもっていたセイジの手紙をポケットに戻した。ヨール王の来る時間を確かインデッセうと立ち上がる。
奇跡が救いになるとは限らない。
インデッセ付近。海上。
「もう一時間もすれば陸につきますので、ご準備を」
神の団のひとりがそう告げに来るとすぐに戻っていく。準備をしろといわれても、手ぶらで連れ去られたものだから、シズは準備するものがない。カーネスの方を見る。カーネスも手ぶらのはずだ。
「おい、お前船がついたらどうするんだ?何も持ってねぇだろ」
シズは心配をしたわけではない。ただの疑問だった。
「こっちは逃亡のプロだ。どうにでもする。それに金なら、お前の誘拐犯の塗れ衣で貰ってる」
ベッドに座り、壁にもたれているカーネスは小馬鹿にしたようにいった。シズと話すのが気に食わないらしい。
「私が生きてるのが正しいかただしくねぇかなんかもう知らねぇ。ここまできたら生きるしかねえから」
カーネスはシズを見た。
「お前が戦争の引き金になるのにか?」
私が死んだらミトスも死ぬぞ。シズはそう言ってやろうと思ったが、なぜか口にするのはやめた。情だった。ミトスとはいくらコインでも他人だ。別の人間だ。それでも少なからず、人生は引き継いでしまうものだろう。情というのは恐ろしい。
「世の中をすべて平等にするには半分以上の人間の心を不自由にしなければならない。その不自由を受け入れている人間がいて当たり前だろ思うようになったら、平等なんて唾はいて捨てた方がマシだ。時間が経つと慣れる。慣れたら退屈になるんだ。退屈になったら人は狂気を望む。狂気の理由は退屈より、不平等にしとこう。理由としては文句がない。そういう繰り返しさ」
カーネスは唐突に語った。
「いつかは繰り返す。そして今、繰り返そうとしている」
「何が言いたい? 」
カーネスは鼻で笑った。
「僕達は今、狂気の船に乗っているんだよ」
遠回しでまわりくどい。それ以上、シズは聞かなかった。するとドアがノックされ、開いた。
「団長様が大張り切りだ。いつもにまして口うるさいぜ」
昼前、雑技団の団員オノイがぼやきながら休憩所のテントに入ってくる。すでに休憩していた髭面の団員メノーがけらけら笑いながら新聞をめくる。
「今夜はヨール王が見に来られる。しょうがねぇ、付き合ってやんな」
メノーがからかいまじりにオノイを慰める。オノイは肩をすくめながら外のケータリングから持ってきた野菜のスープと焼いたささみをのせたトレーをテーブルに置くと、メノーの前に座った。
「お」
ある記事を見つけて、メノーは声を漏らした。
「どうした?」
ささみを割きながらオノイは尋ねる。
「いや、アベンチュレの鉄道会社の社長に愛人だって」
「またか。何人目だよ」
「いや、この写真に写ってるの、チューライトじゃないか? 」
「え」
メノーが見せる新聞記事に写っているのは、数週間前に団長と大ゲンカし退団した、空中ブランコの演者だったチューライトだった。その美貌で人気はトップクラスだった。
「それ、団長に見せるなよ、メノー。やる気がある団長も面倒だけど、不機嫌の団長は、殴りたくなる」
「これ以上団員が減ったら困るからね。外の焚き木の中に投げとくよ」
「名案だ」
メノーは一刻も早く隠すように新聞を素早く畳んだ。すると休憩室にまた男が入ってきた。ふたりは反射的に身構える。けれど杞憂だった。入ってきたのは雑技団の用心棒で見慣れたオレンジ頭だった。
「なんだ、サルファーかよ」
オノイはほっとする。
「なんだ? 俺で残念か? 」
「いや、嬉しい」
「気持ち悪い」
オノイをルバはジト目で見た。そして、ふたりのいる隣のテーブルに座り、鳥のモモ肉のスープを食べ始める。そして思い出したかのようにポケットからセイジからの手紙を出した。セイジは何かとルバを気に掛けていて、よく手紙を寄こした。ルバは今日は時間がありそうだと、返事を書こうと思っていた。
「今日は休めるんじゃないか? なんだって、城からヨンキョクが沢山きてくれるから警備は万全だ」
オノイがいう。
「そうですね。まあでもさぼる訳にもいかないんで、立つだけ立っておきます」
そういったルバにふたりは笑った。
「そういえば、ヨール王の側近の男知ってるか? 」
メノーがオノイとルバに尋ねる。
「あれだろ、たぶん二年前ぐらいにゴシップ記事出てただろう。城人でもないのに、ヨール王の側近になったんだろう? 嘘か本当かは知らないけどな」
オノイの説明を片耳にルバはスープを飲む。
「プネ・カバンサだ。シメント色の長髪の男だ。たぐいまれなる知識を持っていて、あれだ、ヨール王の特別顧問ってところだろう。けど、もういっこ噂がある」
メノーが小声になる。
「ヨール王を洗脳してるってな」
ルバのスープンを持つ手が止まった。そして、メノーの方を見る。
「それって、城人の一局の人間がその、カバンサさんに嫉妬して流したホラ話だろう」
オノイは相手にしなかった。食いついてこなかったことにメノーはつまらなそうにした。
「そのプネ・カバンサが現れたのはいつぐらいだ?」
ルバが尋ねる。オノイが驚く。
「まさか、こんな話に興味あるのか?」
「嫌いじゃないよ」
ルバが食いついたことで、メノーはルバの方を向き、饒舌になった。
「いつから現れたっていうのははっきりわからないが、推測すると、ここ三年ぐらいじゃないかっていわれてる。それより前でも、四年以内だ。いつも王様のそばにはいるが、カメラを持った記者の前にはまず出てこない。数年前にのったそのゴシップ記事もほぼ後ろ姿だった。今夜、ヨール王はお忍びでくるだろう?だったらもしかしたらプネ・カバンサもくるかもしれないだろう? ちょっと顔を拝んでみたいなって! サルファー、暇なら俺と覗きに行こうぜ」
「馬鹿だな、サルファーもそこまで付き合う訳、」
「行こう」
ルバは即答した。「洗脳」という言葉に敏感になり過ぎたせいかもしれない。それでも、四年以内に現れたそのプネ・カバンサという男。エミリアン・オクターと重ねるのに不自然さはない。この四年、エミリアン・オクターの手がかりは皆無だった。それが王に匿われていたのだとすれば、不思議なことではない。ルバはスープを飲み干すと、読もうとおもっていたセイジの手紙をポケットに戻した。ヨール王の来る時間を確かインデッセうと立ち上がる。
奇跡が救いになるとは限らない。
インデッセ付近。海上。
「もう一時間もすれば陸につきますので、ご準備を」
神の団のひとりがそう告げに来るとすぐに戻っていく。準備をしろといわれても、手ぶらで連れ去られたものだから、シズは準備するものがない。カーネスの方を見る。カーネスも手ぶらのはずだ。
「おい、お前船がついたらどうするんだ?何も持ってねぇだろ」
シズは心配をしたわけではない。ただの疑問だった。
「こっちは逃亡のプロだ。どうにでもする。それに金なら、お前の誘拐犯の塗れ衣で貰ってる」
ベッドに座り、壁にもたれているカーネスは小馬鹿にしたようにいった。シズと話すのが気に食わないらしい。
「私が生きてるのが正しいかただしくねぇかなんかもう知らねぇ。ここまできたら生きるしかねえから」
カーネスはシズを見た。
「お前が戦争の引き金になるのにか?」
私が死んだらミトスも死ぬぞ。シズはそう言ってやろうと思ったが、なぜか口にするのはやめた。情だった。ミトスとはいくらコインでも他人だ。別の人間だ。それでも少なからず、人生は引き継いでしまうものだろう。情というのは恐ろしい。
「世の中をすべて平等にするには半分以上の人間の心を不自由にしなければならない。その不自由を受け入れている人間がいて当たり前だろ思うようになったら、平等なんて唾はいて捨てた方がマシだ。時間が経つと慣れる。慣れたら退屈になるんだ。退屈になったら人は狂気を望む。狂気の理由は退屈より、不平等にしとこう。理由としては文句がない。そういう繰り返しさ」
カーネスは唐突に語った。
「いつかは繰り返す。そして今、繰り返そうとしている」
「何が言いたい? 」
カーネスは鼻で笑った。
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