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逃亡編
鏡
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(十月十四日)
シズはかつらをかぶると鏡の前でおかしくないように整える。それから眼鏡をかけた。鏡に映った自分を指でなぞる。磨かれた鏡に白い指紋の汚れが付く。そして顔の中央に「神田静」と書いた。本当の名前のそれはもう違和感になっていた。その事にもう絶望を感じない。ただひたすらに、シズは寂しい。
「午後にジルコンの港で停泊致します」
オードの城人がメトの部屋に来て毎朝一日のスケジュールを伝えにくる。この人は七局の人だ。オードの城人の制服は一言で言えば白の短ランだ。袖、襟、裾の縁は金で縁取られ、腰には大きく鮮やかな三角巾が巻かれている。靴も白い革靴だ。因みに四局はどこの国もエンジのジャケットを着用している。どこの国にいても警察だけは認識できなければいけないからだろう。
「そこで事前に説明を受けていると思いますが、ベグテクタのサファ王子が船内見学をされます」
「え」
思わず声が漏れたシズをその場にいた全員がこっちを見た。シズは咳ばらいをして話を続けるように言った。
「その時メト王女もサファ王子にご挨拶していただければ」
「承知しております。アベンチュレから菓子の土産も持って来ております」
「左様でございますか。それはまだベグテクタまでしばし時間がかかりますが、ごゆっくりなさってください」
オードの城人が部屋を出ていく。
「さっきの『え』は何よ」
バリミアが聞いてくる。
「いや、学生の時にベグテクタ研修行っただろう?あの時にサファ王子と面識あってな……」
秘密話の交換。けれど、シズの秘密はばらしてしまった。そのことにシズは変な罪悪感がある。
「それは、シズの変装にお気づきになるかもしれませんわね」
メトが心配そうに呟く。
「子どもだから大丈夫だとは思うけどね」
バリミアが言う。しかし、子どもはなかなか侮れない。
午後一時半。アーリーン号はベグテクタの港に着いた。窓から港を覗き見る。そこにはサファ王子が居た。アペーテという城人も付き添っている。
「シズ」
メトがシズを呼ぶ。
「心配ならば、あなたは部屋で待っていて大丈夫よ。バリミアと私だけで怪しむ人はおりません」
シズが再び窓の外のサファ王子を見る。
「そう、させて頂きます」
シズを一目で女と見抜いた王子だ。会わないに越したことはないとシズは用心することにした。王女とバリミアはサファ王子を出迎えに行った。メトの部屋の掃除はもうすでに終えていたため、自室の部屋を掃除した。鏡を見れば朝書いた「神田静」がそのまま残っていた。雑巾で綺麗に磨けば、名前は消えた。そして自分が映った鏡を見る。綺麗に自分が消えることなんてない。どんなに逃げても。このどうしようもなさがとてつもなくしんどい。できるだけ虚しいことを考えないようにと、ついでに窓も磨いた。そうしていると部屋の電話が甲高くなった。雑巾を置くと電話に出た。
「はい。クレースでございます」
想像以上に気取った声が出て、シズは自分を気持ち悪く思った。
「クレースさんですか。オードの四局ですが」
「どうかなされました? 」
美しい言葉を喋るのが、シズはとてつもなく辛い。
「そちらにサファ王子が行っていませんか? 」
「え? 」
「私達の目を盗んで消えたんですよ。サファ王子の付き人から普段から逃亡癖があると今聞いて。そっちに逃げていませんか?」
「いえ」
相変わらずだとシズは思った。
「周辺を捜してみます。見つけたら連絡を致します」
「お願いします」
シズは電話を切ると、ドアを開けた。
「わっ! 」
開けるとサファ王子が立っていた。サファ王子は丸い目でシズを見上げる。
「カンダ、お前随分と印象を変えたな」
瞬殺でバレた。シズは迷いに迷って、
「中、入ります? 」
部屋に王子を入れた。
「この船の見学が終わったらダンスの授業なのだ。ダンスは大っ嫌いだ。なのでここでの時間を引っ張ろうと逃げたら、カンダの声が聞こえてな」
凄いな。この子どもと、シズは感服する。
「王子、何か飲みますか」
「いい。トイレに行きたくなったら困る。きっとアペーテは、トイレに先回りして人を寄こしているからな」
サファ王子は椅子に座った。シズはベッドに腰掛けた。
「それよりお前はなぜ、メイドになっている。城人になるのではなかったのか? 」
「城人で四局でしたよ。つい最近までは。けど、大問題を起こしてしまって逃亡中なんです」
「逃亡中か。私と一緒だな! 」
サファ王子屈託なく笑った。つられてシズも笑みが零れた。
「しかしカンダは、元の世界に帰るために城人になったのではないのか?もう帰る方法は見つかったのか? 」
自分の笑みがぎこちなくなったのが分かった。
「帰る方法を捜していて、帰れないことが分かったんです。それでヤケを起こしてちょっと四局にあるまじき行為をして、今こうやってメイドに扮して逃げているんです」
シズが情けなく笑うとサファ王子はとても悲しい顔をした。そんな顔をしてくれるとは思わずシズは何を言えばいいか分からなくて、情けなく笑い続けた。
「絶対に帰れないのか……? 」
シズは頷いた。サファ王子はそうかと呟き頷いた。その素直でいじらしい姿は可愛らしかった。
「それで王子に謝る事が」
「何だ? 」
「他の城人に私が異世界から来た事話したんです。せっかく王子に話した秘密でしたけど」
王子はいじけたりしなかった。
「かまわん。それにお前がメイドに化けて逃げている事は秘密なのだろう? 」
「そうですね」
「うむ。じゃあその秘密を守る。心配するな」
サファ王子は小さい胸を張った。そして何かを思い出したようにあっと声を上げた。
「私はお前に話したい事があったのだ」
「私に話したい事? 」
「お前に話した秘密のおとぎ話だ。あれはおとぎ話じゃないかもしれん」
「え? 」
サファ王子は椅子から飛び降りると、シズの側に来た。
「隣に座ってもよいか? 」
「どうぞ」
サファ王子は私の隣に座った。
「前に話したおとぎ話にリチ姫が出てきただろう? 」
「銀の妖精を見つけたお姫様ですね」
シズはかつらをかぶると鏡の前でおかしくないように整える。それから眼鏡をかけた。鏡に映った自分を指でなぞる。磨かれた鏡に白い指紋の汚れが付く。そして顔の中央に「神田静」と書いた。本当の名前のそれはもう違和感になっていた。その事にもう絶望を感じない。ただひたすらに、シズは寂しい。
「午後にジルコンの港で停泊致します」
オードの城人がメトの部屋に来て毎朝一日のスケジュールを伝えにくる。この人は七局の人だ。オードの城人の制服は一言で言えば白の短ランだ。袖、襟、裾の縁は金で縁取られ、腰には大きく鮮やかな三角巾が巻かれている。靴も白い革靴だ。因みに四局はどこの国もエンジのジャケットを着用している。どこの国にいても警察だけは認識できなければいけないからだろう。
「そこで事前に説明を受けていると思いますが、ベグテクタのサファ王子が船内見学をされます」
「え」
思わず声が漏れたシズをその場にいた全員がこっちを見た。シズは咳ばらいをして話を続けるように言った。
「その時メト王女もサファ王子にご挨拶していただければ」
「承知しております。アベンチュレから菓子の土産も持って来ております」
「左様でございますか。それはまだベグテクタまでしばし時間がかかりますが、ごゆっくりなさってください」
オードの城人が部屋を出ていく。
「さっきの『え』は何よ」
バリミアが聞いてくる。
「いや、学生の時にベグテクタ研修行っただろう?あの時にサファ王子と面識あってな……」
秘密話の交換。けれど、シズの秘密はばらしてしまった。そのことにシズは変な罪悪感がある。
「それは、シズの変装にお気づきになるかもしれませんわね」
メトが心配そうに呟く。
「子どもだから大丈夫だとは思うけどね」
バリミアが言う。しかし、子どもはなかなか侮れない。
午後一時半。アーリーン号はベグテクタの港に着いた。窓から港を覗き見る。そこにはサファ王子が居た。アペーテという城人も付き添っている。
「シズ」
メトがシズを呼ぶ。
「心配ならば、あなたは部屋で待っていて大丈夫よ。バリミアと私だけで怪しむ人はおりません」
シズが再び窓の外のサファ王子を見る。
「そう、させて頂きます」
シズを一目で女と見抜いた王子だ。会わないに越したことはないとシズは用心することにした。王女とバリミアはサファ王子を出迎えに行った。メトの部屋の掃除はもうすでに終えていたため、自室の部屋を掃除した。鏡を見れば朝書いた「神田静」がそのまま残っていた。雑巾で綺麗に磨けば、名前は消えた。そして自分が映った鏡を見る。綺麗に自分が消えることなんてない。どんなに逃げても。このどうしようもなさがとてつもなくしんどい。できるだけ虚しいことを考えないようにと、ついでに窓も磨いた。そうしていると部屋の電話が甲高くなった。雑巾を置くと電話に出た。
「はい。クレースでございます」
想像以上に気取った声が出て、シズは自分を気持ち悪く思った。
「クレースさんですか。オードの四局ですが」
「どうかなされました? 」
美しい言葉を喋るのが、シズはとてつもなく辛い。
「そちらにサファ王子が行っていませんか? 」
「え? 」
「私達の目を盗んで消えたんですよ。サファ王子の付き人から普段から逃亡癖があると今聞いて。そっちに逃げていませんか?」
「いえ」
相変わらずだとシズは思った。
「周辺を捜してみます。見つけたら連絡を致します」
「お願いします」
シズは電話を切ると、ドアを開けた。
「わっ! 」
開けるとサファ王子が立っていた。サファ王子は丸い目でシズを見上げる。
「カンダ、お前随分と印象を変えたな」
瞬殺でバレた。シズは迷いに迷って、
「中、入ります? 」
部屋に王子を入れた。
「この船の見学が終わったらダンスの授業なのだ。ダンスは大っ嫌いだ。なのでここでの時間を引っ張ろうと逃げたら、カンダの声が聞こえてな」
凄いな。この子どもと、シズは感服する。
「王子、何か飲みますか」
「いい。トイレに行きたくなったら困る。きっとアペーテは、トイレに先回りして人を寄こしているからな」
サファ王子は椅子に座った。シズはベッドに腰掛けた。
「それよりお前はなぜ、メイドになっている。城人になるのではなかったのか? 」
「城人で四局でしたよ。つい最近までは。けど、大問題を起こしてしまって逃亡中なんです」
「逃亡中か。私と一緒だな! 」
サファ王子屈託なく笑った。つられてシズも笑みが零れた。
「しかしカンダは、元の世界に帰るために城人になったのではないのか?もう帰る方法は見つかったのか? 」
自分の笑みがぎこちなくなったのが分かった。
「帰る方法を捜していて、帰れないことが分かったんです。それでヤケを起こしてちょっと四局にあるまじき行為をして、今こうやってメイドに扮して逃げているんです」
シズが情けなく笑うとサファ王子はとても悲しい顔をした。そんな顔をしてくれるとは思わずシズは何を言えばいいか分からなくて、情けなく笑い続けた。
「絶対に帰れないのか……? 」
シズは頷いた。サファ王子はそうかと呟き頷いた。その素直でいじらしい姿は可愛らしかった。
「それで王子に謝る事が」
「何だ? 」
「他の城人に私が異世界から来た事話したんです。せっかく王子に話した秘密でしたけど」
王子はいじけたりしなかった。
「かまわん。それにお前がメイドに化けて逃げている事は秘密なのだろう? 」
「そうですね」
「うむ。じゃあその秘密を守る。心配するな」
サファ王子は小さい胸を張った。そして何かを思い出したようにあっと声を上げた。
「私はお前に話したい事があったのだ」
「私に話したい事? 」
「お前に話した秘密のおとぎ話だ。あれはおとぎ話じゃないかもしれん」
「え? 」
サファ王子は椅子から飛び降りると、シズの側に来た。
「隣に座ってもよいか? 」
「どうぞ」
サファ王子は私の隣に座った。
「前に話したおとぎ話にリチ姫が出てきただろう? 」
「銀の妖精を見つけたお姫様ですね」
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