8 / 59
#002
学校の悪魔3
しおりを挟む
俺の通っているこの交野山高校にはこの辺の他高校にはだいたいある特進科という進学特化型のクラスというものがそもそもなかった。というのも、百年続いてきた歴史と伝統を売りにする学校だったからだ。今どき、教室の鍵は南京錠で監視カメラのひとつも無い高校なんて全国探したって両手で数えられるくらいしかないんじゃないか?
ボロっちいだけの進学率も就職率も何もかも普通の高校。ここにどうして宮之阪みたいなやつがいるのかはわからん。たぶんあいつは漫画とかでよく見かける何故か同じ学校にいるヤンキーと真面目くんの後者枠みたいなもんなのだろう。
話を戻すが、とどのつまり交野山高校には熱心に進学を目指す生徒なんていないってことだ。受験勉強だって高三になってから塾にでも通えばいいだろ、みたいな考えの奴らばかりで、授業終わりに先生に質問しに行くような生徒なんてそうそうおらず、終礼が終われば部活のある生徒以外は皆、即刻帰ってしまうのが常だった。一応校則で禁止されているが帰りにショッピングモールだったりゲーセンだったりに行くのだろう。
今日もそうだとばかり思っていた。
しかし、どうやら例外がいたみたいだ。
誰もいない廊下を我が物顔で歩いているうちにたどり着いた先、職員室の前でターゲットに加えてもう一人、手にノートを抱えた女生徒がいた。俺は探偵の気分を出すべくそっと廊下の角に身を潜めると、横目に二人の様子を窺ってみた。
地理の教師からはやはり何とも言えない違和感を感じた。宮之阪が言っていた通り、あいつがこのモヤモヤとした感じの原因で間違いなさそうだな。
女生徒の方は、ふむ、知らない人だった。胸元の校章の色を見る限りだと三年生だ。腰まである長い黒髪に膝より長いスカート、細い縁の眼鏡も相まっていかにもクラスで目立たない真面目そうなタイプだ。やはり授業で分からなかったところを聞きにでもやって来たのだろう。まさかこの学校にそんなやつがいるとは。
ま、地理でそんな一時間や二時間かかるような質問があるとは到底思えないし、時間だけは有り余っていた俺は、その女生徒がその場から立ち去るのを待つことにした。こういう時、タバコでも咥えられれば少しは様になったんだろうがな。
ところがどうしたものか、俺が一瞬目を離した隙になんとその女生徒は地理教師諸共、職員室前から姿を消してしまっていた。
「ばかな……」
だなんて主人公気取ったセリフってのは案外自然に出るもんなんだな。それくらいにほんの一瞬の出来事だった。
辺りを見回してみたが、その姿影は微塵たりとも見当たらなかった。見失っちまったわけだ。つくづく思う、俺は全くもって探偵に向いてないぜ。
とはいったものの、逆境に立たされた少年漫画の主人公みたく何かしらの能力が覚醒したりしない俺が今出来るのことと言えば、続けて根気よく探偵の真似事をするくらいしかなかった。
では、まず考えるべきなのは地理の教師がどこへ消えたのかだ。念の為、職員室に寄って中を確認してみたのだが、あの地理教師のヨレた茶色の背広姿はどこにも見当たらなかった。つまり、どこに行ったかさっぱり分からん。
じゃあ、あの地理教師が何故女生徒をどこかへ連れて行ってしまったのかという問題はどうだろうか。誘拐?まさかな。こんなまだ明るい校舎でそんな事を行動に起こすのは後先考えられない動物くらいのもんだ。
その他にも色々考えてはみたものの、結果、分からんことしかないという事が分かっただけだった。これならこの先怪しい薬を飲まされて小学生に戻されるという事件に巻き込まれるようなことは無さそうだ。
宮之阪との会話を経て少しは退屈が紛れそうだったのだが、どうやら俺の探偵ごっこもここまでのようだな。
俺は掲示板に張り出された合格者の一覧の中に自分の名前がなかった受験生のように期待を裏切られたような気持ちで踵を返すと、とぼとぼと短い歩幅で下足場へと向かった。
ラブレターの一つも入っていないかと一縷の希望をかけて開けたロッカーも空。やはり俺はそういったもんに縁のない星に産まれて来てしまったらしい。
そして、足先の少し破れたスニーカーを履きつつ、帰りに肉まんでも買って帰ろうかと考えていて、ふと。
どうして地理の教師の方があの女生徒を連れ出したと思ったんだ?
逆の場合もあるじゃないか。あの女生徒の方が地理の教師を連れ出したってケースだ。
例えば、ラブレターなどに頼らず、直接「告白」する為に。
推理とも呼べない、俺の悪あがきにも似たちょっとした思いつきは、帰路に着く事すら面倒だと思っていた身体を限定カツサンドが売店に並んだ昼休み時と同じくらい必死に走らせるのには十分だった。
こうなってしまえば、目的地を決めるのはそう難しいことじゃあない。俺はもし自分自信が学校のマドンナに告白するとしたらどこでするのかを想定し一番に頭に浮かんだ場所へと足を運んだ。他人が想いを伝えるところを覗き見る趣味はないが、すまん、男子高校生は好奇心には抗えないのさ。
今思えば、俺はなんて迂闊な奴だったんだろう。
存在しないはずの「悪魔」が存在するかもしれない学校で、自衛するための武器を何一つ持たずに一級ミステリー並の危険に首を突っ込もうだなんてな。
夕陽がグラウンドを赤く照らし、反して夜の帳がフライングして降りたかのように薄暗闇になっていた校舎裏で、案の定俺は目的の人物を発見した。告白といえばこういった人目につかないところが定番だもんな。
地理教師を正面から見上げる女生徒。傍から見ればまさしく告白のワンシーンだった。
俺は紳士たるべく声が聞こえない程度のところに身を潜めると、告白が成功するのを願いつつその前途を見守ることにした。出来れば俺があの地理教師のところに立ってたかったぜ。
そして、二人は会話を交わすこと数分、抱きしめあった。どうやら上手くいったのだろう。
―――そう思ったのもつかの間。
一瞬の出来事だった。
女生徒の方が地理教師の脇の間をくぐり抜けると、機敏な動きでその背後に回り込みセーラー服の中に忍ばせていたロープをなんと地理教師の首に巻き付けた。あまりの早さに地理教師の方は少し遅れてそれに反応し抵抗したが、女生徒の方は口元に肘鉄を少しかすらせただけで地理教師を後ろから地面に押さえつけると、首に巻き付けたロープを慣れた仕草で締め上げた。
「な、なんだっつうんだ……」
何なんだ。どういうわけだこれは。何故あの女は…、いや違う、あの女は何をしたんだ……。
たった今目の前で起きたあまりに現実離れした光景に俺が開いた口を閉じれず息をするのも忘れていると、女生徒はカップラーメンが出来上がるよりも早く地面に倒れたまま動かなくなってしまった地理教師の腹を足で蹴り上げ仰向きにし、そのスーツのうちのポケットへとか細い手を忍ばせた。
動揺のあまりさっきは思わず自問自答してしまったが、愚問だったな。一目見りゃあ分かるさ。
人間が人間を―――。
「殺していた……?」
思考が冷静さを取り戻しつつあったせいもあって、息を吐くのと同時に無意識に呟いてしまった一言だった。
「……誰?」
「しまっ……!」
本能で感じた「殺される」というおぞましい感覚に俺は咄嗟に影に身を潜めた。このまま少しずつ、音を立てないようにこの場から離れろと、俺の全身のありとあらゆる危機察知器官が警報を鳴らしている。
いや、落ち着け大丈夫だ。今いる場所は女生徒からは話し声も聞こえなかったほどの距離なんだ。気配に気付かれはしたが、俺がどこに隠れているかは分かっていないはずだ。
しかし、その考え自体が甘かった。
向こうは度外れな殺人なんてもんを手馴れているようなやつなのだ。今回が初犯ではないというのは簡単に想像がつく。であれば、周囲の状況をかなり敏感に感じ取れると見ていいのだから、俺は自分の現在地なんて気付かれいて当然と思って、一目散にこの場から人の目が着くところへ走り去るべきだったのだ。
この考えに至った時にはもう遅かった。
俺が行動に移すべく振り向いた先、その目の前に既にあの女の顔があった。
んでもって、俺の視覚がその女が結構な美人であると認識した時には、俺は脇腹に強い衝撃を以てその場から大人の男三人分程の距離ぶっ飛ばされていた。
「だっ!ぐぅ……っ、かはぁっ…!」
自分の口から聞いた事もないような言葉にもなってない声が出たのもつかの間、俺を蹴り飛ばした女は軽い身のこなしで地面に倒れ伏す地理教師の腹の上へと戻ると、切れた唇から流れ出た血を袖で拭いつつ、
「まさか誰かに見つかるとは思わなかったわ」
優雅に地理教師の腹を抉るようにその上でターンして、ジンジンと後を引くような痛みに横腹を摩る俺の方を見ながら、
「さて、一つ質問があるのだけれど、」
髪を振り乱す様は、まさしく「悪魔」そのもの。
「あなたにはコレが何に見える?」
―――異様なまでにセーラー服の似合わないやつだった。
ボロっちいだけの進学率も就職率も何もかも普通の高校。ここにどうして宮之阪みたいなやつがいるのかはわからん。たぶんあいつは漫画とかでよく見かける何故か同じ学校にいるヤンキーと真面目くんの後者枠みたいなもんなのだろう。
話を戻すが、とどのつまり交野山高校には熱心に進学を目指す生徒なんていないってことだ。受験勉強だって高三になってから塾にでも通えばいいだろ、みたいな考えの奴らばかりで、授業終わりに先生に質問しに行くような生徒なんてそうそうおらず、終礼が終われば部活のある生徒以外は皆、即刻帰ってしまうのが常だった。一応校則で禁止されているが帰りにショッピングモールだったりゲーセンだったりに行くのだろう。
今日もそうだとばかり思っていた。
しかし、どうやら例外がいたみたいだ。
誰もいない廊下を我が物顔で歩いているうちにたどり着いた先、職員室の前でターゲットに加えてもう一人、手にノートを抱えた女生徒がいた。俺は探偵の気分を出すべくそっと廊下の角に身を潜めると、横目に二人の様子を窺ってみた。
地理の教師からはやはり何とも言えない違和感を感じた。宮之阪が言っていた通り、あいつがこのモヤモヤとした感じの原因で間違いなさそうだな。
女生徒の方は、ふむ、知らない人だった。胸元の校章の色を見る限りだと三年生だ。腰まである長い黒髪に膝より長いスカート、細い縁の眼鏡も相まっていかにもクラスで目立たない真面目そうなタイプだ。やはり授業で分からなかったところを聞きにでもやって来たのだろう。まさかこの学校にそんなやつがいるとは。
ま、地理でそんな一時間や二時間かかるような質問があるとは到底思えないし、時間だけは有り余っていた俺は、その女生徒がその場から立ち去るのを待つことにした。こういう時、タバコでも咥えられれば少しは様になったんだろうがな。
ところがどうしたものか、俺が一瞬目を離した隙になんとその女生徒は地理教師諸共、職員室前から姿を消してしまっていた。
「ばかな……」
だなんて主人公気取ったセリフってのは案外自然に出るもんなんだな。それくらいにほんの一瞬の出来事だった。
辺りを見回してみたが、その姿影は微塵たりとも見当たらなかった。見失っちまったわけだ。つくづく思う、俺は全くもって探偵に向いてないぜ。
とはいったものの、逆境に立たされた少年漫画の主人公みたく何かしらの能力が覚醒したりしない俺が今出来るのことと言えば、続けて根気よく探偵の真似事をするくらいしかなかった。
では、まず考えるべきなのは地理の教師がどこへ消えたのかだ。念の為、職員室に寄って中を確認してみたのだが、あの地理教師のヨレた茶色の背広姿はどこにも見当たらなかった。つまり、どこに行ったかさっぱり分からん。
じゃあ、あの地理教師が何故女生徒をどこかへ連れて行ってしまったのかという問題はどうだろうか。誘拐?まさかな。こんなまだ明るい校舎でそんな事を行動に起こすのは後先考えられない動物くらいのもんだ。
その他にも色々考えてはみたものの、結果、分からんことしかないという事が分かっただけだった。これならこの先怪しい薬を飲まされて小学生に戻されるという事件に巻き込まれるようなことは無さそうだ。
宮之阪との会話を経て少しは退屈が紛れそうだったのだが、どうやら俺の探偵ごっこもここまでのようだな。
俺は掲示板に張り出された合格者の一覧の中に自分の名前がなかった受験生のように期待を裏切られたような気持ちで踵を返すと、とぼとぼと短い歩幅で下足場へと向かった。
ラブレターの一つも入っていないかと一縷の希望をかけて開けたロッカーも空。やはり俺はそういったもんに縁のない星に産まれて来てしまったらしい。
そして、足先の少し破れたスニーカーを履きつつ、帰りに肉まんでも買って帰ろうかと考えていて、ふと。
どうして地理の教師の方があの女生徒を連れ出したと思ったんだ?
逆の場合もあるじゃないか。あの女生徒の方が地理の教師を連れ出したってケースだ。
例えば、ラブレターなどに頼らず、直接「告白」する為に。
推理とも呼べない、俺の悪あがきにも似たちょっとした思いつきは、帰路に着く事すら面倒だと思っていた身体を限定カツサンドが売店に並んだ昼休み時と同じくらい必死に走らせるのには十分だった。
こうなってしまえば、目的地を決めるのはそう難しいことじゃあない。俺はもし自分自信が学校のマドンナに告白するとしたらどこでするのかを想定し一番に頭に浮かんだ場所へと足を運んだ。他人が想いを伝えるところを覗き見る趣味はないが、すまん、男子高校生は好奇心には抗えないのさ。
今思えば、俺はなんて迂闊な奴だったんだろう。
存在しないはずの「悪魔」が存在するかもしれない学校で、自衛するための武器を何一つ持たずに一級ミステリー並の危険に首を突っ込もうだなんてな。
夕陽がグラウンドを赤く照らし、反して夜の帳がフライングして降りたかのように薄暗闇になっていた校舎裏で、案の定俺は目的の人物を発見した。告白といえばこういった人目につかないところが定番だもんな。
地理教師を正面から見上げる女生徒。傍から見ればまさしく告白のワンシーンだった。
俺は紳士たるべく声が聞こえない程度のところに身を潜めると、告白が成功するのを願いつつその前途を見守ることにした。出来れば俺があの地理教師のところに立ってたかったぜ。
そして、二人は会話を交わすこと数分、抱きしめあった。どうやら上手くいったのだろう。
―――そう思ったのもつかの間。
一瞬の出来事だった。
女生徒の方が地理教師の脇の間をくぐり抜けると、機敏な動きでその背後に回り込みセーラー服の中に忍ばせていたロープをなんと地理教師の首に巻き付けた。あまりの早さに地理教師の方は少し遅れてそれに反応し抵抗したが、女生徒の方は口元に肘鉄を少しかすらせただけで地理教師を後ろから地面に押さえつけると、首に巻き付けたロープを慣れた仕草で締め上げた。
「な、なんだっつうんだ……」
何なんだ。どういうわけだこれは。何故あの女は…、いや違う、あの女は何をしたんだ……。
たった今目の前で起きたあまりに現実離れした光景に俺が開いた口を閉じれず息をするのも忘れていると、女生徒はカップラーメンが出来上がるよりも早く地面に倒れたまま動かなくなってしまった地理教師の腹を足で蹴り上げ仰向きにし、そのスーツのうちのポケットへとか細い手を忍ばせた。
動揺のあまりさっきは思わず自問自答してしまったが、愚問だったな。一目見りゃあ分かるさ。
人間が人間を―――。
「殺していた……?」
思考が冷静さを取り戻しつつあったせいもあって、息を吐くのと同時に無意識に呟いてしまった一言だった。
「……誰?」
「しまっ……!」
本能で感じた「殺される」というおぞましい感覚に俺は咄嗟に影に身を潜めた。このまま少しずつ、音を立てないようにこの場から離れろと、俺の全身のありとあらゆる危機察知器官が警報を鳴らしている。
いや、落ち着け大丈夫だ。今いる場所は女生徒からは話し声も聞こえなかったほどの距離なんだ。気配に気付かれはしたが、俺がどこに隠れているかは分かっていないはずだ。
しかし、その考え自体が甘かった。
向こうは度外れな殺人なんてもんを手馴れているようなやつなのだ。今回が初犯ではないというのは簡単に想像がつく。であれば、周囲の状況をかなり敏感に感じ取れると見ていいのだから、俺は自分の現在地なんて気付かれいて当然と思って、一目散にこの場から人の目が着くところへ走り去るべきだったのだ。
この考えに至った時にはもう遅かった。
俺が行動に移すべく振り向いた先、その目の前に既にあの女の顔があった。
んでもって、俺の視覚がその女が結構な美人であると認識した時には、俺は脇腹に強い衝撃を以てその場から大人の男三人分程の距離ぶっ飛ばされていた。
「だっ!ぐぅ……っ、かはぁっ…!」
自分の口から聞いた事もないような言葉にもなってない声が出たのもつかの間、俺を蹴り飛ばした女は軽い身のこなしで地面に倒れ伏す地理教師の腹の上へと戻ると、切れた唇から流れ出た血を袖で拭いつつ、
「まさか誰かに見つかるとは思わなかったわ」
優雅に地理教師の腹を抉るようにその上でターンして、ジンジンと後を引くような痛みに横腹を摩る俺の方を見ながら、
「さて、一つ質問があるのだけれど、」
髪を振り乱す様は、まさしく「悪魔」そのもの。
「あなたにはコレが何に見える?」
―――異様なまでにセーラー服の似合わないやつだった。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
強制憑依アプリを使ってみた。
本田 壱好
ミステリー
十八年間モテた試しが無かった俺こと童定春はある日、幼馴染の藍良舞に告白される。
校内一の人気を誇る藍良が俺に告白⁈
これは何かのドッキリか?突然のことに俺は返事が出来なかった。
不幸は続くと言うが、その日は不幸の始まりとなるキッカケが多くあったのだと今となっては思う。
その日の夜、小学生の頃の友人、鴨居常叶から当然連絡が掛かってきたのも、そのキッカケの一つだ。
話の内容は、強制憑依アプリという怪しげなアプリの話であり、それをインストールして欲しいと言われる。
頼まれたら断れない性格の俺は、送られてきたサイトに飛んで、その強制憑依アプリをインストールした。
まさかそれが、運命を大きく変える出来事に発展するなんて‥。当時の俺は、まだ知る由もなかった。
このブラジャーは誰のもの?
本田 壱好
ミステリー
ある日、体育の授業で頭に怪我をし早退した本前 建音に不幸な事が起こる。
保健室にいて帰った通学鞄を、隣に住む幼馴染の日脚 色が持ってくる。その中から、見知らぬブラジャーとパンティが入っていて‥。
誰が、一体、なんの為に。
この物語は、モテナイ・冴えない・ごく平凡な男が、突然手に入った女性用下着の持ち主を探す、ミステリー作品である。

『神楽坂オカルト探偵事務所 〜都市伝説と禁忌の事件簿〜』
ソコニ
ミステリー
「都市伝説は嘘か真か。その答えは、禁忌の先にある。」
## 紹介文
神楽坂の路地裏に佇む一軒の古い洋館。その扉に掛かる看板には「神楽坂オカルト探偵事務所」と記されている。
所長の九条響は元刑事。オカルトを信じないと公言する彼だが、ある事件をきっかけに警察を辞め、怪異専門の探偵となった。彼には「怪異の痕跡」を感じ取る特殊な力があるが、その代償として激しい頭痛に襲われる。しかも、彼自身の記憶の一部が何者かによって封印されているらしい。
事務所には個性的な仲間たちがいる。天才ハッカーの霧島蓮、陰陽術の末裔である一ノ瀬紅葉、そして事務所に住み着いた幽霊の白石ユウ。彼らは神楽坂とその周辺で起きる不可解な事件に挑んでいく
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
昭和レトロな歴史&怪奇ミステリー 凶刀エピタム
かものすけ
ミステリー
昭和四十年代を舞台に繰り広げられる歴史&怪奇物語。
高名なアイヌ言語学者の研究の後を継いだ若き研究者・佐藤礼三郎に次から次へ降りかかる事件と災難。
そしてある日持ち込まれた一通の手紙から、礼三郎はついに人生最大の危機に巻き込まれていくのだった。
謎のアイヌ美女、紐解かれる禁忌の物語伝承、恐るべき人喰い刀の正体とは?
果たして礼三郎は、全ての謎を解明し、生きて北の大地から生還できるのか。
北海道の寒村を舞台に繰り広げられる謎が謎呼ぶ幻想ミステリーをどうぞ。

聖女の如く、永遠に囚われて
white love it
ミステリー
旧貴族、秦野家の令嬢だった幸子は、すでに百歳という年齢だったが、その外見は若き日に絶世の美女と謳われた頃と、少しも変わっていなかった。
彼女はその不老の美しさから、地元の人間達から今も魔女として恐れられながら、同時に敬われてもいた。
ある日、彼女の世話をする少年、遠山和人のもとに、同級生の島津良子が来る。
良子の実家で、不可解な事件が起こり、その真相を幸子に探ってほしいとのことだった。
実は幸子はその不老の美しさのみならず、もう一つの点で地元の人々から恐れられ、敬われていた。
━━彼女はまぎれもなく、名探偵だった。
登場人物
遠山和人…中学三年生。ミステリー小説が好き。
遠山ゆき…中学一年生。和人の妹。
島津良子…中学三年生。和人の同級生。痩せぎみの美少女。
工藤健… 中学三年生。和人の友人にして、作家志望。
伊藤一正…フリーのプログラマー。ある事件の犯人と疑われている。
島津守… 良子の父親。
島津佐奈…良子の母親。
島津孝之…良子の祖父。守の父親。
島津香菜…良子の祖母。守の母親。
進藤凛… 家を改装した喫茶店の女店主。
桂恵… 整形外科医。伊藤一正の同級生。
遠山未歩…和人とゆきの母親。
遠山昇 …和人とゆきの父親。
山部智人…【未来教】の元経理担当。
秦野幸子…絶世の美女にして名探偵。百歳だが、ほとんど老化しておらず、今も若い頃の美しさを保っている。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる