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第46話
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「いらっしゃいませ」
1人のサラリーマンが、
お店の自動ドアを開ける。
翔太と星矢は、サラリーマン達で賑わう
牛丼屋の端っこで座っていた。
タブレットのメニューをスワイプして
何にするか選んでいた。
「クロミちゃんがネギ玉牛丼勧めてますよ。
先輩、どれにしますか?」
「は?これ、マイメロじゃないの?」
「知らないんですか。サンリオキャラクター。
クロミちゃんって言うみたいですよ。
マイメロディーのライバルみたいな。」
「へぇ…そうなんだ。
俺は、それよりよっぴーが卒業するのが悲しい。11年間一緒に過ごしてきたのに・・・。」
「先輩、どんだけ。吉牛好きなんですか。
僕は、そこまで来てなかったですけど…。
というか、朝ごはんに吉牛来たの初めてですし。」
星矢は、お店をジロジロと眺めながら、ソワソワした。朝ごはんに牛丼を食べるなんて、生まれて初めてだったためだ。
翔太は、時々、朝食として、利用することが
多いためか、来慣れていた。
「俺、滅多に自炊しないからさ。
星矢は、作れるんだろ?
ごはん。いいよなぁ。
俺のために作ってよ。」
タブレットをスワイプして、
肉だく牛丼並盛りをタップした。
星矢はその言葉を間に受けて、
注文する手が止まる。
「え、それ、本気で言ってます?
僕、目玉焼きしか作れませんよ。
松本伊代さんと同じレパートリーですから。」
「別に、いいよ。
作ってくれるならなんだって。
なんなら、一緒に住む?」
顔が火を吹いたようにボンっと赤くなる。
適当にタブレットを触って、いつの間にか
好きでもないネギ玉牛丼の並盛りを頼んでいた。
気づいた時にはもうすでに遅し。
テーブルの上に商品が到着していた。
「あ……ネギ嫌いなのに。
来ちゃった。」
星矢は目的と違うことにがっかりしていると、
黙って翔太は自分のメニューとスッと交換した。
「せ、先輩。何してるんですか。」
「いいから。俺、めっちゃネギ好きでさ。
風邪予防にもなるだろ。」
星矢の前には、翔太が注文した肉だく牛丼があった。さりげない優しさに胸を締め付ける。
嬉しすぎた。
「あ、ありがとうございます。」
「その代わり。目玉焼きな。」
翔太の願望の方が大きいような気がして
ならなかった。
恥ずかしくなって、また赤くなる。
一緒に住むって気が早いって感じていた。
隣同士、翔太と星矢は、牛丼に堪能した。
忙しなく、お客さんが行き来する吉野家は
何かしらの音で騒がしかった。
*****
「あー、美味しかった。
まさか、仕事サボってここに来るなんて
思いませんでしたよ。
先輩も本当は仕事だったんですよね。」
お腹をポンポンと叩いて、お店の外に出る。
「ああ。俺もサボりな。
風邪ひいてるってことにしているけど。」
「ここ来て大丈夫でした?
会社は近くないですか?」
「もろ近いけど。
滅多に同僚に会わないし。
たくさんお客さんいるからバレないって。」
「そうなんですか。
すごい勇気ですね。」
「そんなことはない。
見つかったときのことを考えたらビクビクだ。」
「え、先輩でもそんなふうに考えるんですね。
意外です。」
ポケットに手をつっこんで、
人混みで溢れる街中を歩く。
それだけで清々しかった。
「どっか行こうか?」
「いいですね。」
星矢は、翔太のノリに付き合った。
バッティングセンターに行くことにした。
2人でストレス発散だ。
星矢は、バットを持つのは初めてだったが、
どうにかボールに当たって、
それだけで嬉しかった。
翔太はまさかのホールランに当たって
音楽が鳴った。
景品が任天堂Switchが当たった。
ラッキーなことが続いて、
逆に不安なる星矢だった。
その不安が
まさか的中するとは思ってもみない。
星矢のスマホがバックの中で鳴り続けていた。
1人のサラリーマンが、
お店の自動ドアを開ける。
翔太と星矢は、サラリーマン達で賑わう
牛丼屋の端っこで座っていた。
タブレットのメニューをスワイプして
何にするか選んでいた。
「クロミちゃんがネギ玉牛丼勧めてますよ。
先輩、どれにしますか?」
「は?これ、マイメロじゃないの?」
「知らないんですか。サンリオキャラクター。
クロミちゃんって言うみたいですよ。
マイメロディーのライバルみたいな。」
「へぇ…そうなんだ。
俺は、それよりよっぴーが卒業するのが悲しい。11年間一緒に過ごしてきたのに・・・。」
「先輩、どんだけ。吉牛好きなんですか。
僕は、そこまで来てなかったですけど…。
というか、朝ごはんに吉牛来たの初めてですし。」
星矢は、お店をジロジロと眺めながら、ソワソワした。朝ごはんに牛丼を食べるなんて、生まれて初めてだったためだ。
翔太は、時々、朝食として、利用することが
多いためか、来慣れていた。
「俺、滅多に自炊しないからさ。
星矢は、作れるんだろ?
ごはん。いいよなぁ。
俺のために作ってよ。」
タブレットをスワイプして、
肉だく牛丼並盛りをタップした。
星矢はその言葉を間に受けて、
注文する手が止まる。
「え、それ、本気で言ってます?
僕、目玉焼きしか作れませんよ。
松本伊代さんと同じレパートリーですから。」
「別に、いいよ。
作ってくれるならなんだって。
なんなら、一緒に住む?」
顔が火を吹いたようにボンっと赤くなる。
適当にタブレットを触って、いつの間にか
好きでもないネギ玉牛丼の並盛りを頼んでいた。
気づいた時にはもうすでに遅し。
テーブルの上に商品が到着していた。
「あ……ネギ嫌いなのに。
来ちゃった。」
星矢は目的と違うことにがっかりしていると、
黙って翔太は自分のメニューとスッと交換した。
「せ、先輩。何してるんですか。」
「いいから。俺、めっちゃネギ好きでさ。
風邪予防にもなるだろ。」
星矢の前には、翔太が注文した肉だく牛丼があった。さりげない優しさに胸を締め付ける。
嬉しすぎた。
「あ、ありがとうございます。」
「その代わり。目玉焼きな。」
翔太の願望の方が大きいような気がして
ならなかった。
恥ずかしくなって、また赤くなる。
一緒に住むって気が早いって感じていた。
隣同士、翔太と星矢は、牛丼に堪能した。
忙しなく、お客さんが行き来する吉野家は
何かしらの音で騒がしかった。
*****
「あー、美味しかった。
まさか、仕事サボってここに来るなんて
思いませんでしたよ。
先輩も本当は仕事だったんですよね。」
お腹をポンポンと叩いて、お店の外に出る。
「ああ。俺もサボりな。
風邪ひいてるってことにしているけど。」
「ここ来て大丈夫でした?
会社は近くないですか?」
「もろ近いけど。
滅多に同僚に会わないし。
たくさんお客さんいるからバレないって。」
「そうなんですか。
すごい勇気ですね。」
「そんなことはない。
見つかったときのことを考えたらビクビクだ。」
「え、先輩でもそんなふうに考えるんですね。
意外です。」
ポケットに手をつっこんで、
人混みで溢れる街中を歩く。
それだけで清々しかった。
「どっか行こうか?」
「いいですね。」
星矢は、翔太のノリに付き合った。
バッティングセンターに行くことにした。
2人でストレス発散だ。
星矢は、バットを持つのは初めてだったが、
どうにかボールに当たって、
それだけで嬉しかった。
翔太はまさかのホールランに当たって
音楽が鳴った。
景品が任天堂Switchが当たった。
ラッキーなことが続いて、
逆に不安なる星矢だった。
その不安が
まさか的中するとは思ってもみない。
星矢のスマホがバックの中で鳴り続けていた。
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