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第5話
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学校のチャイムが鳴り響く。
授業が終わった昼休みに化学室から
教室へ戻ろうとした時、
星矢は、胸を締め付けられた。
中庭に仲睦まじく、竹下翔太先輩と
佐々木翔子先輩が会話しているのが見えた。
もちろん男女差別なく、人気者の翔太先輩が、翔子先輩と話すのに全然違和感はない。
でもやけにボディータッチが多い翔子先輩に何だか変な思いが湧き出てくる。
星矢と話すときはタッチなんて
一切してこない。
翔太先輩もなんだか、
まんざらでもない様子でにこにこしていた。
教科書と筆箱を片手に、横目で確認する。
そろそろ、教室戻って自分もお昼ごはんにしないとと現実から背けようとした。
「あ、あれ、工藤くんじゃないかな。」
翔子先輩が星矢が教室に行くところを
見かけた。
「おーい、工藤くん。」
渡り廊下から手を大きく振って、
こちらを見る。隣には、腰に両手をあてて、
笑顔を見せる翔太先輩がいる。
なんだか恥ずかしくなった。
「ど、どうも。」
近寄ってきた翔子先輩にお辞儀する。
「もう、気づいてるくせに返事してくれないんだから。そうそう。ほら、いつも一緒にいる翔太くん。同じクラスって言ってたでしょう。たまたまね、工藤くんの話で盛り上がってたのよ。」
(どうして、僕の話を部長はしてしまうんだろう。僕以外の話は出てこなかっただろうか。)
「あ、そうだ。工藤くん、
もしよかったら
一緒にお昼ごはん食べない?
ほら、中庭のベンチ。
テーブルもあるし。」
「いやいや、
でもお2人のお邪魔するわけには
いかないですし。」
「え、何言ってるの?
翔太くんとは、付き合ってないよぉ!
失礼しちゃうなぁ。
友達だから、と・も・だ・ち。
ね。工藤くんも。
おいで。」
「いいですか?
僕みたいな人とご飯食べちゃって…。」
「何をそんなにいじけているの?
お昼休みの時間なくなっちゃうよ。
お弁当ある?」
「…今、教室からとってきます。」
「待ってるから。」
ぼっちめしの解放だ。
なんとしかも3人で食べるのだ。
なんて幸せものなんだろう。
星矢は心の中でガッツポーズを
とっていた。
お弁当を取りに行って、戻ってきたら、
まさかそんなことになるなんて、
想像してもいなかった。
座る場所問題考えてなかった。
奇数であり、3人は誰かがはみ出る。
そう、このフォーメーション。
僕が外れたのだ。
なぜか、2人のパーソナルスペースは
近すぎる。
手、繋いでないですよね。
翔太先輩の隣に座りたかった。
どうして、翔太先輩と翔子先輩が
隣同士なんだ。
「それでね、さっき購買部で
あんバターパン買ってきたんだけど…、
あれ、工藤くん。
やっときた。こっちこっち。」
翔子先輩は、翔太先輩と会話してたかと
思うと向かい側の席に移動して、
翔太先輩の隣に移動するよう、
うながされた。
考えていることがわかるのだろうか。
願い事が叶った。
「あ、失礼します。」
「おう。ごめんな、突然誘って。
工藤の友達とか大丈夫だったか?」
翔太先輩は優しい。
でも今はそれ聞かないでほしかった。
「いえ、ええ。まぁ、大丈夫ですよ。」
「工藤は優しいからな。」
「え、そうですかね。」
ちょっと褒められた気がして嬉しかった。
翔太先輩の向い側には翔子先輩。
星矢にとっては贅沢な時間だ。
学校で唯一話せる2人を独占している。
昼休みがこんなに居心地が良くなるなんて
夢見たいだった。
そんな夢も長くは続かなかった。
悪夢に切り替わるのに時間は
掛からなかった。
「もう、一緒に食べられないね。」
その一言を聞くことになるとは
思わなかった。
授業が終わった昼休みに化学室から
教室へ戻ろうとした時、
星矢は、胸を締め付けられた。
中庭に仲睦まじく、竹下翔太先輩と
佐々木翔子先輩が会話しているのが見えた。
もちろん男女差別なく、人気者の翔太先輩が、翔子先輩と話すのに全然違和感はない。
でもやけにボディータッチが多い翔子先輩に何だか変な思いが湧き出てくる。
星矢と話すときはタッチなんて
一切してこない。
翔太先輩もなんだか、
まんざらでもない様子でにこにこしていた。
教科書と筆箱を片手に、横目で確認する。
そろそろ、教室戻って自分もお昼ごはんにしないとと現実から背けようとした。
「あ、あれ、工藤くんじゃないかな。」
翔子先輩が星矢が教室に行くところを
見かけた。
「おーい、工藤くん。」
渡り廊下から手を大きく振って、
こちらを見る。隣には、腰に両手をあてて、
笑顔を見せる翔太先輩がいる。
なんだか恥ずかしくなった。
「ど、どうも。」
近寄ってきた翔子先輩にお辞儀する。
「もう、気づいてるくせに返事してくれないんだから。そうそう。ほら、いつも一緒にいる翔太くん。同じクラスって言ってたでしょう。たまたまね、工藤くんの話で盛り上がってたのよ。」
(どうして、僕の話を部長はしてしまうんだろう。僕以外の話は出てこなかっただろうか。)
「あ、そうだ。工藤くん、
もしよかったら
一緒にお昼ごはん食べない?
ほら、中庭のベンチ。
テーブルもあるし。」
「いやいや、
でもお2人のお邪魔するわけには
いかないですし。」
「え、何言ってるの?
翔太くんとは、付き合ってないよぉ!
失礼しちゃうなぁ。
友達だから、と・も・だ・ち。
ね。工藤くんも。
おいで。」
「いいですか?
僕みたいな人とご飯食べちゃって…。」
「何をそんなにいじけているの?
お昼休みの時間なくなっちゃうよ。
お弁当ある?」
「…今、教室からとってきます。」
「待ってるから。」
ぼっちめしの解放だ。
なんとしかも3人で食べるのだ。
なんて幸せものなんだろう。
星矢は心の中でガッツポーズを
とっていた。
お弁当を取りに行って、戻ってきたら、
まさかそんなことになるなんて、
想像してもいなかった。
座る場所問題考えてなかった。
奇数であり、3人は誰かがはみ出る。
そう、このフォーメーション。
僕が外れたのだ。
なぜか、2人のパーソナルスペースは
近すぎる。
手、繋いでないですよね。
翔太先輩の隣に座りたかった。
どうして、翔太先輩と翔子先輩が
隣同士なんだ。
「それでね、さっき購買部で
あんバターパン買ってきたんだけど…、
あれ、工藤くん。
やっときた。こっちこっち。」
翔子先輩は、翔太先輩と会話してたかと
思うと向かい側の席に移動して、
翔太先輩の隣に移動するよう、
うながされた。
考えていることがわかるのだろうか。
願い事が叶った。
「あ、失礼します。」
「おう。ごめんな、突然誘って。
工藤の友達とか大丈夫だったか?」
翔太先輩は優しい。
でも今はそれ聞かないでほしかった。
「いえ、ええ。まぁ、大丈夫ですよ。」
「工藤は優しいからな。」
「え、そうですかね。」
ちょっと褒められた気がして嬉しかった。
翔太先輩の向い側には翔子先輩。
星矢にとっては贅沢な時間だ。
学校で唯一話せる2人を独占している。
昼休みがこんなに居心地が良くなるなんて
夢見たいだった。
そんな夢も長くは続かなかった。
悪夢に切り替わるのに時間は
掛からなかった。
「もう、一緒に食べられないね。」
その一言を聞くことになるとは
思わなかった。
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