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プロローグ 『黒き記憶』
第一話 馬飼いのセタス
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湖を東に望む湖畔の鄙びた小さな漁師の集落、フエラ村。
日も落ちかけた頃、フエラ村から西に離れた道沿いの一軒の木組みの小屋。
そこで馬飼いの親方セタスは仔馬の放牧を終えた後で木の椅子に腰を掛けて商売道具の毛並みの手入れをしていた。
セタスの馬舎は村から湖とは反対方向の西に伸びる一本道の脇にあり、湖と西にある森の丁度中間あたりの場所に位置している。
日もだいぶ傾いてきた。この時間になると男たちは仕事終わりに村の酒場に集まり、女たちは夕食の支度に追われる。そのため、普段であれば村の外れにあるセタスの馬舎はすっかり静かになってしまうはずだった。
しかし、今日は違った。
なにやら、外で騒がしい声が聞こえてくるのだ。
しかも、いつもは村への買い出し帰りにセタスの馬舎に顔を出す羊飼いの少年パッチも今日は音沙汰ない。パッチは村から離れた丘の上で過ごしていたため、セタスとも顔を合わせることの多い人物だ。
そんな状況にセタスは怪訝な面持ちをしていると、幾人かの話し声が聞こえてくるのに気が付いた。
外の声を不思議に思って夕日に照らされた窓の外に訝しげに目を凝らしてみると、村の何人かの男たちが森の方へと行くのが見えた。
一体何をしているのかと不信に思っていたところで馬舎の扉がミシミシと音を立てて開かれる。入ってきたのはセタスの妻ミランジェだ。
なにやら辛気臭そうな顔をしているミランジェに対してセタスは開口一番に言い放つ。
「表がやけに騒がしいな。ミテラン祭りは一月後だろ?」
その言葉にミランジェはピクリと眉を動かす。そして一瞬の戸惑いの末、セタスの疑問に答える。
「それがね、お前さん……実は……村の子どもが一人、森の中で神隠しにあったそうなんだよ……」
突拍子もなく『神隠し』などという言葉を出されたことへの困惑からかセタスの表情は訝しげになる。
「神隠し……っつったって、まだ空はこんなに明るいじゃないか。少し帰るのが遅くなるくらいよくあることだ」
「一緒にいた子どもたちが言ってるのよ。友人が目の前で突然消えたんだってね……。冗談みたいな話だけどそんな様子でもなかったみたいで……」
「んで……いなくなったっていうのはいったい誰なんだ?」
「それが……村民館に住み込んでる……アルマ……なんだよ」
少年の名を聞いてセタスはハッとする。
「アルマ……それは間違いないのか……?」
ミランジェは力なく頷いた。
「あんたもよく覚えているだろ?昔私たちと一緒に暮らしてた……たまにうちを手伝いに来ていた子だよ」
「はぉ……全く……ガキだからって迷惑ばっかりかけよって……」
セタスは頭を抱える。
アルマのことはセタスもよく知っていた。
彼はこの村の出身ではない。ある冬の朝にこの村に一人ふらりと現れたのだ。彼は自分が誰なのかどこから来たのか知らなかった。村人との簡単な協議の結果、村の有力者であるフランケント氏はその少年アルマをこの村で養うことを決めたのだ。そして、親代わりとして名乗り出たのがセタスとミランジェの夫婦だった。
その後はしばらく三人で村から少し離れた場所で暮らしていた。そんなアルマのことを子宝に恵まれなかったセタスとミランジェの夫婦は我が子のように可愛がりすぐに打ち解けた。しかも、アルマはセタスの仕事を良く手伝っていたものだから二人はアルマをさらに気に入った。一方のアルマの方も変わり者だが心優しい二人にとても懐いていた。
そして、時が経ちフランケント氏が村人のための”村民館”を建ててからはそこの一室で暮らすようになった。アルマはずっと頼るわけにはいかないからと言ったが、馬飼いの夫婦ははそんなことを気には留めないとアルマを引き留めようとした。しかし、結局はアルマの意向を尊重しようと村で暮らすことを許した。
そして、離れて暮らすようになった後もアルマは頻繁に馬舎に顔を出したり、セタスを手伝いに訪れたりして時には村で出来た同年代の友人を連れてくることもあった。
しかし最近はここに来ることもめっきり途絶えてしまっていたため、セタスも多少の気がかりに感じていたのだ。
「まぁ……心配はいらんと思うが……」
そう言いながらセタスはその少々太ましい躯幹を持ち上げる。
「あら、おまえさん?」
「馬どもの世話を頼む。俺はちょっくらあいつを探しに行ってくる」
セタスは壁にかかった羊毛の上着を手にして袖を通す。
「わかったわ……。くれぐれも無茶をしないでおくれよ」
「安心しろ。すぐにケロッとした顔の小僧と一緒に帰ってくるさ」
そう言い残すとセタスは小屋の外へと足を進めた。
季節は晩秋、そろそろ寒さも本格化する頃だ。夕日が沈みかけ小高い丘からは冷気を孕んだ風が吹き付けてセタスは思わず身震いする。寒いだけではない、どこか不気味でどこか恐ろしい……。いったい何が起こっているというのかと 言いようのない酷い混乱に陥りそうになる自分を必死で奮い立たせる。
「無事だといいが……いや、無事なはずか……あいつは神隠しに遭っちまっていいようなやつじゃねえ……」
思うことを言葉にしてみると少しは混乱も抑えられて気が楽になった。しかし、口に出してみたもののそれでもやはり不安が残る。そんな気持ちを振り切るようにセタスは先刻、騒がしく大人たちが入っていった森の方へと足早に向かっていった。
※キャラクター紹介
セタス 42歳、フエラ村から離れて暮らしている変わり者で動物好きな馬飼いおじさん。
パッチ 8歳、村から離れた丘で祖母と二人で暮らしている羊飼いの少年。
ミランジェ 38歳、セタスの妻であり、趣味でオレンジの樹を育てている。
アルマ 12歳、2年前の冬にフエラ村に突然現れた謎の少年。半年前までは馬飼いの夫婦と暮らしていた。
日も落ちかけた頃、フエラ村から西に離れた道沿いの一軒の木組みの小屋。
そこで馬飼いの親方セタスは仔馬の放牧を終えた後で木の椅子に腰を掛けて商売道具の毛並みの手入れをしていた。
セタスの馬舎は村から湖とは反対方向の西に伸びる一本道の脇にあり、湖と西にある森の丁度中間あたりの場所に位置している。
日もだいぶ傾いてきた。この時間になると男たちは仕事終わりに村の酒場に集まり、女たちは夕食の支度に追われる。そのため、普段であれば村の外れにあるセタスの馬舎はすっかり静かになってしまうはずだった。
しかし、今日は違った。
なにやら、外で騒がしい声が聞こえてくるのだ。
しかも、いつもは村への買い出し帰りにセタスの馬舎に顔を出す羊飼いの少年パッチも今日は音沙汰ない。パッチは村から離れた丘の上で過ごしていたため、セタスとも顔を合わせることの多い人物だ。
そんな状況にセタスは怪訝な面持ちをしていると、幾人かの話し声が聞こえてくるのに気が付いた。
外の声を不思議に思って夕日に照らされた窓の外に訝しげに目を凝らしてみると、村の何人かの男たちが森の方へと行くのが見えた。
一体何をしているのかと不信に思っていたところで馬舎の扉がミシミシと音を立てて開かれる。入ってきたのはセタスの妻ミランジェだ。
なにやら辛気臭そうな顔をしているミランジェに対してセタスは開口一番に言い放つ。
「表がやけに騒がしいな。ミテラン祭りは一月後だろ?」
その言葉にミランジェはピクリと眉を動かす。そして一瞬の戸惑いの末、セタスの疑問に答える。
「それがね、お前さん……実は……村の子どもが一人、森の中で神隠しにあったそうなんだよ……」
突拍子もなく『神隠し』などという言葉を出されたことへの困惑からかセタスの表情は訝しげになる。
「神隠し……っつったって、まだ空はこんなに明るいじゃないか。少し帰るのが遅くなるくらいよくあることだ」
「一緒にいた子どもたちが言ってるのよ。友人が目の前で突然消えたんだってね……。冗談みたいな話だけどそんな様子でもなかったみたいで……」
「んで……いなくなったっていうのはいったい誰なんだ?」
「それが……村民館に住み込んでる……アルマ……なんだよ」
少年の名を聞いてセタスはハッとする。
「アルマ……それは間違いないのか……?」
ミランジェは力なく頷いた。
「あんたもよく覚えているだろ?昔私たちと一緒に暮らしてた……たまにうちを手伝いに来ていた子だよ」
「はぉ……全く……ガキだからって迷惑ばっかりかけよって……」
セタスは頭を抱える。
アルマのことはセタスもよく知っていた。
彼はこの村の出身ではない。ある冬の朝にこの村に一人ふらりと現れたのだ。彼は自分が誰なのかどこから来たのか知らなかった。村人との簡単な協議の結果、村の有力者であるフランケント氏はその少年アルマをこの村で養うことを決めたのだ。そして、親代わりとして名乗り出たのがセタスとミランジェの夫婦だった。
その後はしばらく三人で村から少し離れた場所で暮らしていた。そんなアルマのことを子宝に恵まれなかったセタスとミランジェの夫婦は我が子のように可愛がりすぐに打ち解けた。しかも、アルマはセタスの仕事を良く手伝っていたものだから二人はアルマをさらに気に入った。一方のアルマの方も変わり者だが心優しい二人にとても懐いていた。
そして、時が経ちフランケント氏が村人のための”村民館”を建ててからはそこの一室で暮らすようになった。アルマはずっと頼るわけにはいかないからと言ったが、馬飼いの夫婦ははそんなことを気には留めないとアルマを引き留めようとした。しかし、結局はアルマの意向を尊重しようと村で暮らすことを許した。
そして、離れて暮らすようになった後もアルマは頻繁に馬舎に顔を出したり、セタスを手伝いに訪れたりして時には村で出来た同年代の友人を連れてくることもあった。
しかし最近はここに来ることもめっきり途絶えてしまっていたため、セタスも多少の気がかりに感じていたのだ。
「まぁ……心配はいらんと思うが……」
そう言いながらセタスはその少々太ましい躯幹を持ち上げる。
「あら、おまえさん?」
「馬どもの世話を頼む。俺はちょっくらあいつを探しに行ってくる」
セタスは壁にかかった羊毛の上着を手にして袖を通す。
「わかったわ……。くれぐれも無茶をしないでおくれよ」
「安心しろ。すぐにケロッとした顔の小僧と一緒に帰ってくるさ」
そう言い残すとセタスは小屋の外へと足を進めた。
季節は晩秋、そろそろ寒さも本格化する頃だ。夕日が沈みかけ小高い丘からは冷気を孕んだ風が吹き付けてセタスは思わず身震いする。寒いだけではない、どこか不気味でどこか恐ろしい……。いったい何が起こっているというのかと 言いようのない酷い混乱に陥りそうになる自分を必死で奮い立たせる。
「無事だといいが……いや、無事なはずか……あいつは神隠しに遭っちまっていいようなやつじゃねえ……」
思うことを言葉にしてみると少しは混乱も抑えられて気が楽になった。しかし、口に出してみたもののそれでもやはり不安が残る。そんな気持ちを振り切るようにセタスは先刻、騒がしく大人たちが入っていった森の方へと足早に向かっていった。
※キャラクター紹介
セタス 42歳、フエラ村から離れて暮らしている変わり者で動物好きな馬飼いおじさん。
パッチ 8歳、村から離れた丘で祖母と二人で暮らしている羊飼いの少年。
ミランジェ 38歳、セタスの妻であり、趣味でオレンジの樹を育てている。
アルマ 12歳、2年前の冬にフエラ村に突然現れた謎の少年。半年前までは馬飼いの夫婦と暮らしていた。
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