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狼退治

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口狼退治。




狼の詩.

ここに、一人の騎士ありき。
いつしか、惹かれ合う、騎士と修道女。
一本の木の下、愛を、誓い合う。
父に呼ばれる、騎士。
父の言葉。
弟を、命に代えても守ることと。
承諾する騎士。
ある日、騎士は目撃する。
許嫁の修道女に、暴力を振るう、弟を。
一瞬、目の合う、騎士と修道士。
恐怖により、その場を去る騎士。
傷心のもと、騎士と別れる、修道女。

月日は流れ、女、狼と共にあり。
狼、群れをなし、獲物を襲う。
霧のように現れ、風のように去る。
草に吹く、風。






ランド=ダデム
白金の渚亭。昼下がり。
酒場で、のんびりとしている冒険者に、声をかけてくるマスター。
マスターダッド「ミッション、ゲペリ男爵領、ネソスの狼退治」だな。
「もうかったら、いつもの通り、一割、冒険者ギルドに預けること!」


マスターダッド「これだ!」
書状をだす、ダッド。
そこには、ゲペリと直筆でサインのある書状に加え、ゲペリ男爵城までの地図が。
ドワーフ「フムゥ、小都市ネソスか」
人間「なるほど」
エルフ「OK」


かくして、冒険の旅に出発する、一行。
果たして、どうなることやら。



ミッションスタート
キャスト
人間    カール=ザルツバーグ
エルフ   ソフィア=ゴールドバーク
ドワーフ  アラゴー=マブ=ライルデン






雲を突き抜ける、デビルズヒル=ヤパベルの南西に位置する小山、ゲペリ山。
標高6000メートルだ。
ポート=ギガ、湖畔一周ツアーで、山沿いにある小都市ネソス。ゲペリ男爵の町だ。
サルーア=ビン=アファジード=ゲペリ
昔は名だたる剣豪、一角なし得た男爵。知るひとぞ知る、ネソスのゲペリ男爵。
結婚してからというもの、子供が生まれず、太ってしまった過去がある。
髪は漆黒で、顔には、品の良い笑い皺がある。
妻に、昨年、先立たれてしまった。

ゲペリ男爵の前に立つ、冒険者一行。
ゲベリ男爵「わたしがゲペリ。男爵領ネソスは、わたしの町。ゆっくりとしていってください」
「それで、依頼というのは、最近ヤパベルにある、ゲペリ山に住み着いて増えている野生の狼を、退治して欲しいのです」
「あいにく、今はふとってしまって、わたしは行けそうにもありません」
「成功報酬、3500Gで、どうでしょう?」
人間「3500G」
ドワーフ「フムゥ」
エルフ「OK」
ゲペリ男爵「それと、もし、万がいち、狼を囲うような人物が現れたら、詳細を報告して欲しいのです」
ドワーフ「?!」
人間「?」
エルフ「はい、男爵。わかりました」



旅支度をする、冒険者一行。

ドワーフ「それにしても、ちょっと太ってしまったくらいで、自分で行けば良いものの」
「部下もたくさん、いるじゃろう」
エルフ「事情があるのよ」
人間「? 俺は、賞金が入るのならいいけどね」
「それにしても、話は前にもどるとしよう」
エルフ「オオカミが暴れるか‥」
ドワーフ「うーむ。オオカミぃ!」
人間「まてよ、なんか、聞いたことがあるぞ」
ドワーフ「たしか、この地方ではなかったかの」
ポンと手を叩く、エルフ。
エルフ「謎の傭兵団ね」
ドワーフ「ゲペリは、野生のオオカミを言っておったが」
エルフ「もしかしたら、関係あるかも」
人間「ちょっと、調べてみよう」
エルフ「OK、町の図書館ね」


図書館
ドワーフ「なんじゃい、この本は? 戦争と非暴力?!」
カール「あった、あった、この本だ!」
「ゲペリ伝」
エルフ「ホント、よく見つけたわね」
カール「へへへ」

分厚い本を開く、エルフ、カール、ドワーフ。

敬虔な、クリスチャンであったゲペリ男爵は、
昔から、孤児など育てている、由緒ある、風の教会に出資していた。
趣味の狩りで、とった肉など、教会にもっていく始末。
その頃、貴重であった、タンパク質など、どうにかして増やせないかと考え。
羊の放牧を始める。
お肉を、殺生を神に祈りながら、貴重なタンパク質として食する。
シスターたちを大切に思う、ゲペリ男爵。
シスター1の美しい女性。クリスチャン=フローラ。
ゲペリ男爵は引き合わせられると、のぼせる。
その頃、正教会から送られた、騎士の誓い状。
騎士の誓い。
1女性に手を上げない。 2許可なく、発砲、剣を振るわない。
アンチテーゼ
2女性に手を上げる。  2テロを起こす。
と言うものだ。
ダデムのドケッテ公の子爵、ハルバトスと、読みふける。
食事会で、ハルバトスの弟、テイルゴットに、
悪態をつく、ゲペリ男爵。
怒る、ハルバトス。
酒の回った、二人は、興が乗って、教会で決闘をしようと言う話に。
フローラがゲペリに、やめてくださいと言うのに、
決闘になる、ハルバトスとゲペリ。
負けたゲペリは、領に戻る。
美しい、フローラに一目で惹かれる、ハルバトス。
それからというもの、求婚をフローラに続ける、ハルバトス。
若く、肉体の美しい、ハルバトス。
ある日、一本の木の下で、求婚に応じるフローラ。
風の噂で、話を聞く、ゲペリ。
傷心からかどうか、美しい后を迎える。
后を迎え、小都市ネソスはパレード。
それからの、ゲペリ男爵の手腕は、聞きしにおよぶ所である。

人間「ハルバトス?!」
エルフ「ふぅーん。なるほどね」
「ハルバトスのことは、今は忘れることね」
ドワーフ「それにしても、びっくりしたもんじゃ」
エルフ「もうちょっと、本を探してみましょう」
ドワーフ「オーケィ!」
机に本を山ほど並べる、人間。
題名と目次で、検索するエルフ。
あくびをするドワーフ。
検索する二人。
とある本で、手を止めるエルフ。

エルフ「この本は?」
「狼退治」
人間「?」
ドワーフ「うむ、読んでみて」
笑う、エルフ。
狼退治。詩

ここに、一人の騎士ありき。
いつしか、惹かれ合う、騎士と修道女。
一本の木の下、愛を、誓い合う。
父に呼ばれる、騎士。
父の言葉。
弟を、命に代えても守ることと。
承諾する騎士。
ある日、騎士は目撃する。
許嫁の修道女に、暴力を振るう、弟を。
一瞬、目の合う、騎士と修道士。
恐怖により、その場を去る騎士。
傷心のもと、騎士と別れる、修道女。

月日は流れ、女、狼と共にあり。
狼、群れをなし、獲物を襲う。
霧のように現れ、風のように去る。
草に吹く、風。
俗に言う、草原の狼団。
グラスウルフ=マーシナリーグループである。

エルフ「先程の本と、両方、照らし合わせてみると」
ドワーフ「うーーん」
エルフ「ビンゴ!」
人間「なるほどね」
エルフ「これからどうする?」
人間「うん」
「シスターを探しに行こう」
エルフ「なるほど」
「教会ね」
「意見は一致ね」
人間「OK」
ドワーフ「では、いくか!」




うらびれた教会。
エルフ「ここが、風の教会」
「綺麗なところね」
人間、教会から、水を汲みに来た、シスターに声をかける。
人間「あのー」
シスター「旅のかたね」
人間「以前、ここに、クリスチャン=フローラと言うシスターが居ませんでしたか?」
シスター「フローラのことかしら‥」
頷く、冒険者一行。
シスター「はい、たしか、結婚を控えて、エスメラルダ。クリスチャン=エスメラルダ=フローラと言う洗礼名をもらったのですが、あいにく破談になりまして」
「その後、出かけてくると言ったきり、消息不明になりました」
ドワーフ「ふむ~ー」
人間「なんだか、かわいそうだね」
カールを見る、エルフ。
エルフ「よろしかったら、これを」
路店で買ってきた、羊肉を渡す、エルフ。
修道女「ありがとうございます」
「今晩にでも、使わせていただきます」
「男爵史を読んでこられたのですか?」
エルフ「はい」
「よろしかったら、祈って行きますか?」
エルフ「はい」
さびれた教会内
中に入ると、美しいステンドグラスが貼ってある。
礼拝の前で、しばし祈る、冒険者。
教会内を探索するエルフ。
教会を外に出るとパティオがあり、中に巨大な一本の老木がある。
「ここが、詩にあった、一本の大木か」
思念波を読む、エルフ。
ヴィジョンが見える、『一本の木の下、若い騎士と、美しい、修道女がいる』
エルフ「ハルバトス?!」
『愛を誓い合う、ハルバトスと修道女』
頭を横にふるエルフ。
エルフ「どうやら、騎士は、ハルバトスのようだわ」
人間「えっ!?」
ドワーフ「ギョッ!」
「やっぱり」
エルフ「ええ」
十字架。
教会内は、窓のわずかな明かりから、綺麗な影をなしている。
冒険者の足音だけで、時がとまったようにも思える。
エルフ、静寂を切るように、静かに言う。
「もうちょっと、見て回りましょう」
頷く、冒険者。
しばらく歩くと、食堂の奥の、調理室で、足を止める。
エルフ「感じる」
人間、ドワーフ「?!」
目を閉じ、古びた柱に手をやるエルフ。
柱から、思念波を読むエルフ。
ヴィジョンが見える。
『テイルゴットによる、フローラへの暴力を目撃するハルバトス』
『恐怖にひきつるハルバトス』
『一瞬、目の合う、フローラとハルバトス』
『その場を逃げ出すハルバトス』
エルフ「テイルゴット‥ハルバトス」
眉間にしわがよる、エルフ。
一筋の涙が。
人間「?!」
ドワーフ「どうしたんじゃ?」
ポツポツと語るエルフ。
神妙に聞く、冒険者。
ドワーフ「ふーむ」
人間「テイルゴットめ!」
カールを落ち着かす、ドワーフ。
一呼吸をつき。
冒険者落ち着くと。

エルフ「だいたいの事は解った」
「一晩休む?」
人間「いや」
ドワーフ「それでは、行くか」
三人「いざ、紅の草原へ!」




紅の草原に出向く、冒険者一行。
赤い満月で、風に揺らぐ、秋草は、不気味だ。


月夜になる、聞こえてくる。狼の遠吠え。
ちいさな鳴き声は、次第に複数に複雑に、おおきくなっていく。
アオー、アオー、アオオー。

人間「来たな」
ドワーフ「イヌっコロめが」
エルフ「お互い、気をつけて」

すると、一匹のオオカミが。

狼遭遇。 観察ロール。
成功
どうも野生の狼にはみえない。
GM、戦いますか?

エルフ「ちょっと待って!」
人間「待って見る」
「よし、俺の干し肉をやろう」
ドワーフ「フヌゥー?」
投げて見る。
オオカミ ?!
観察する冒険者たち。
尻尾をふるオオカミ。
人間「わあ」
エルフ「手飼いだ」

感覚ロール
成功。
一陣の風が吹いたと思うと、丘の上に傭兵団が現れたのに気づく。
知覚ロール
成功。
傭兵団は、草原の狼団(グラスウルフ=マーシナリーグループ)だ。

冒険者どうする?
カール「戦う」

剣を構える冒険者たち。


頭巾をかぶった、頭領から、女性らしき声がする。
「待ちなさい!」 と冒険者に、声をかける頭領
「狩りに来たのでしょう、どうして、戦わなかったのですか?」
ドワーフ「どうしても、こうも」
カール「野生のオオカミには見えなかった、ただ、それだけです」
笑う頭領。
カール「俺たちは、ゲペリ男爵から、羊の放牧を襲う、狼を退治してほしいとの依頼より着た!」
頭領「ゲペリ‥」
 「勇気ある冒険者よ、食料は分け与えるものだ!」
カール「牧者がこまるじゃないか!」
頭領「ふふふ、面白いヤツ」
「良い、パーティーね」
カール「!?」
頭領「我は、地平を統べるものを払う、草原の狼団、グラスウルフ=マーシナリーグループの頭領、エスメラルダだ!!」
カール「!!」
エルフ「シスター?!」
頭領、首をかしげる。
「勇気ある青年よ、これを、持って行きなさい」
エンハンスソード(バスタードソード+1)を投げてくれる
馬の踵を返す、頭領。
「最後に、勇気ある青年よ、離れては、いけない。たえず、一緒にいなさい」
足早に去っていく、傭兵団。
ドワーフ、アックスを下ろす。
ドワーフ「なんじゃとぅ、離れることが、関係をより強くする場合もあるのにのぅ。トホホ」



小都市ネソス。
ゲペリ城。
ゲペリ男爵の前、立ち並ぶ、冒険者一行。
ゲペリ「そうでしたか」
「それで、その、傭兵団の女性というのは、どんな女性でしたか?」
話すカール
ゲペリ「?!」
遠い目をするゲペリ。
ゲペリ「‥そうですか、そんなことを…」
「ありがとう、冒険者の諸君」





ミッションクリア
  冒険者。3500Gボーナス。








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