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第1章「泡沫夢幻」
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しおりを挟む宇田川家から少し離れたところにある公園のベンチに、俺は呆然自失の状態で座り込んだ。
結論から言うと、隣室の男の言う通り、宇田川家が住んでいたはずのその部屋は空き部屋だった。
家具も何もないがらんとした部屋。
誰かが生活していた痕跡などまるでない部屋。
今は俺の記憶の中にだけあるあの温かな宇田川家の団欒はどこにもなかった。
最初からそんなもの存在しないとばかりに、本当にあの部屋には何もなかった。
いや、何もなかったというのは違うか。
がらんとした部屋の片隅に、俺のスマホだけがぽつんと置かれていた。このスマホの存在だけが今の俺にとっての希望だった。確かに俺はあの部屋で過ごしたという証拠だった。
しかしこれだけの証拠で何を証明できるというのか。
しかもさっき電話帳を開いて俺は更に絶望した。なぜなら電話帳に登録したはずの宇田川君の連絡先が消えていたのだから。
どうして…どうして…さっきからいくつものどうしてが俺の脳内を飛び交う。
宇田川君が存在ごと消えるとき、いつもならその直前にお面の男に襲われていたはずだ。
しかし今日はあのお面の男は現れなかった。なのに宇田川君は消えた。
死んだわけではないのに消えた。
ということは死が消失の直接的な原因ではない?いや、そうだよ。そもそもあの時、銃に宇田川君が撃たれたとき、双子たちは怪我一つ負っていなかったのに消えたじゃないか。
なら死と消失は無関係?
何が原因かはわからないけれど、俺が気付いていない何かのきっかけで宇田川家の人間が消失する?一体どうして…?
いやいや、駄目だ。今はじっくり考えこんでいる暇はない。
俺は思考を散らすように頭を振って、上着のポケットに入れていた懐中時計を取り出す。
考えるのは後だ。
今はとにかく時間を巻き戻して宇田川君たちの消失を防がなくては。
とそこまで考えて、ちょっと待て俺、いつに戻ればいいんだ?消失の原因が分からないのに、どうやって阻止すればいい?
駄目だ、結局は原因を突き止めなければいけないじゃないか。
でも考えても考えても俺のちっぽけな脳では解は解けない。
えぇい!とにかく時間を巻き戻してみよう!宇田川君の無事な姿を見ないと落ち着かない。
とりあえず宇田川君が確かに存在していたはずの誕生日会直前に戻って、その後の事は戻った後に考えよう。いくらでもやり直しはきくんだ。分かるまで繰り返し続ければいい。
いつものように懐中時計のネジを内側に、今回は七週くらい巻き戻す。
そうすると戻る時間は七時間。ちょうど宇田川君と仲直りした頃だ。
きっちり七回分巻き戻して数秒……………………………
あれ、戻ら、ない?
いくら待ってもいつものような意識がフッと途切れる感覚も、不思議な浮遊感も訪れない。
あ、あれ?なんで…俺確かにネジを回した…よな。え、え…まってもう一回…。
今度は一週分だけネジをゆっくり慎重に回してみる。だけどどれだけ待っても何も変わらない。
「………なんで………」
まさか…壊れた…?
え、え、え…嘘だろ、壊れたのか!?
まさかの事態に頭が真っ白になる。
壊れた…壊れた?壊れたらどうすればいいんだ?誰がこんなもの直せるんだよ。タイムマシンなんて…そんなもの…。
このタイムマシンを発明した人間…誰かなんて知らねーし!ど、どうすれば………あ!独歩!そうだよ、独歩がいるじゃないか!あいつなら何か知っているかもしれない、何か助言してくれるかもしれない。
俺は震える手を何とか動かしてスマホを取り出す。それから電話帳を開いて………あれ?ない…?え、なんで…独歩の連絡先も消えている。メールの履歴も無くなっていた。
なんで…なんで独歩の連絡先まで消えるんだ?こんな事今まであったか?
いや、確か前は宇田川君が消えた後に独歩から連絡が来たはずで…あれは独歩からこちらにかけてきたのだ。ならばまたあちらからかけてきてくれる?でも宇田川君が消えてからもうだいぶ時間が経っているのに、スマホはうんともすんともいわない。
このまま来るかどうかも分からない連絡を待つしかないのか?もし連絡なんていくら待っても来なかったら…そしたらどうすればいいんだ?もう俺にできることなんて何もないじゃないか。
「嘘だ…」
もしこのまま現状が何も変わらないとするなら、宇田川君とはもう一生会えない?
どうして…どうして…俺が、宇田川君が、一体何したっていうんだよ。
こんな仕打ちを受けるほどの何かをしたのか?だったら一体誰が、こんな酷い事をしてるんだよ。
一体…俺はこれからどうすれば……………。
目の前が急に真っ暗になった。
唐突に暗闇の中に放り出されたような、そんな絶望が俺を襲った。
「宇田川…くん………う………さく、らぁ…っ」
唯一の希望だった懐中時計を胸にギュッと抱きしめて、愛しい人の名前を呼ぶ。
でもそれに応えてくれる人はどこにもいなくて、今すぐ俺の名前を呼んで、絶望に押しつぶされそうな俺を抱きしめてほしい。よしよしって大きくて温かい手で頭を撫でてほしい。
「咲良、咲良、咲良ぁっ…」
会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい。
「さく、らぁぁっ……」
「……………秋月君…?」
「っ…さく…ら………」
まるで親とはぐれた迷子のように泣く俺に、誰かが遠慮がちに声を掛ける。
その声に一瞬宇田川君かと思って勢いよく顔を上げた先にいたのは、昼間もここで会った、睦月先生だった。
先生はボロボロと泣き崩れている俺を見て、慌てて駆け寄ってきた。
「秋月君!どうしたんですか!?」
「…せんせ…」
流れる涙を拭うことなく、ぐちゃぐちゃに汚れた顔のまま、目の前に現れた先生を呆然と見上げる。
そんな俺の姿を悲痛そうな表情で見た先生は、ポケットから取り出した皺くちゃのハンカチで俺の顔を優しく丁寧に拭い、俺はそれにされるがままだった。
だけどいくら拭っても拭っても溢れて止まらない俺の涙を見て、先生は隣に腰掛けるとそっと、まるで壊れものを扱うように優しく抱きしめて、頭を撫でてくれた。
しばらくそうしているうちに少しだけ落ち着いてきた俺は、もう大丈夫だと先生の腕から抜け出した。
そんな俺を先生はまだ痛ましそうに見つめている。
「秋月君…一体どうしたんです?」
「咲良…咲良が…」
「咲良って…宇田川君?もしかして仲直りできなかったんですか?」
「っ!?先生、宇田川咲良の事わかるのか?!」
「え?う、うん…自分の生徒だし…わかるよ。当たり前でしょう?」
その言葉に、一気に暗闇が晴れたような気分になる。
先生は宇田川君の事を知っている。存在ごと全て無くなったわけではないのだ。
「それより秋月君、その懐中時計…」
「え、これ?」
先生の視線が胸に抱いたままになっていた懐中時計を捉える。その視線の強さに戸惑っていると、先生が少し苦い顔をしながら、自分の懐から全く同じ懐中時計を取り出したから、驚いて息が止まった。
「先生…それ…」
「これは時間を操れる道具、つまりはタイムマシンです。君の持っているそれも同じもの…だよね」
「は…はい」
なんとなく疑っていたけれど、やはり先生が俺の身近にいる時計の所有者だったのか。
急激に動き出した事態に頭が追いつかない。でも先生はそんな俺に構うことなく、真剣な表情で俺を見つめる。
「秋月君、一体君の身に何が起きたのか、話してくれませんか?もしかしたら力になれるかもしれません」
先生のその言葉は、まさに天の助けのようだった。そして何故だろう、この人の事は絶対に信用できる。そんな不思議な自信が俺にあった。
だから俺は藁にも縋る思いで、今までの事を先生に全てを打ち明けることに決めた。
全てを話し終えた後、二人の間にわずかな沈黙が落ちる。
先生は俺の話を最後まで口を挟むことなく真剣に聞いてくれて、聞き終わった後は何かを考え込むように瞳を閉じてしまった。
そして考え込むこと数秒、先生はゆっくりと瞳を開くと、じっと俺の瞳を覗き込むように、まるで俺の中の深淵を覗き込もうとするように神妙な表情で見つめてくる。
「先生…?」
「そうか…そういう事だったのか…」
ボソボソと誰かに聞かせるつもりのない小さな声で何かを呟いた先生は、一人何かを納得したように頷くと、俺の両肩にそっと手を置いて、小さな子供に言い聞かせるような声音で話し始めた。
「秋月君、これから僕が言う事をよく聞いて、その通りに行動してください」
「は、はい」
「まず、これから僕がこの時計を使って宇田川君が消える前に戻します。これは推測ですが、おそらく時計を所持している人間は、自分以外の人間が時間を巻き戻しても記憶を引き継ぐことが出来るようです。だから君のその壊れた時計でも記憶の保持くらいなら可能だと判断して話を進めます。まぁ安心してください。もし仮に記憶の保持さえできなかった場合でも僕が覚えていますから、大丈夫です」
「記憶の保持…」
確かにそこは重要だろう。先生が時間を巻き戻しても、巻き戻ったことを俺が認識できていなかったら、宇田川君が消えた未来を忘れてしまったら、本末転倒、また同じことの繰り返しだ。
「時間が巻き戻った後ですが、君は絶対に宇田川家へ行ってはいけません」
「え…どうしてですか?」
「何故宇田川家の人間が消えたのか。これは僕にもわかりません。しかし全く同じ行動をするのは避けた方がいい。よって君は誕生日会へ参加するべきではないと思います。もしそれでも宇田川家の人たちが消失してしまった場合はまたその時に考えましょう」
「………はい」
「では次に宇田川家の消失を回避できた後の話をしましょう。君は独歩という人物から時計を二つ集めるように言われているんでしたね」
「はい。でもそれは俺のと先生のがあるからミッションクリアでは?」
「いいえ、おそらく駄目でしょう。君の時計は壊れている。独歩が欲しいのは正しく機能する時計だと思います。それに僕の時計も、申し訳ないけどすぐに渡すことはできません」
「え…じゃあどうすれば」
「そこに関しては僕に当てがあります。宇田川家の生存を確認できた後は、そうですね明日にでもこの住所に向かってください」
先生は小さなメモ帳を取り出してそこに何かを書くと俺に手渡した。手渡されたそのメモには先生の几帳面な字でどこかの住所が書かれていた。
「ここは…なんですか?」
「そこには…そうですね………文月、という男が住んでいます。彼が時計を所持しているはずです。僕は用事があるので一緒に行けませんが、彼ならばある程度の事情は知っているはずです。だから彼から時計を受け取ってください。受け取った後は独歩に連絡を取って、彼の言う通りにすればいい」
「え、でも…タイムマシンなんて貴重品、その文月さん?は譲ってくれるんですか?ていうか文月さんって何者?そもそもこのタイムマシンって何なんですか?先生は何を知ってるの?」
今まで何となく口を挟める空気じゃなくて、流されるように頷いていたけれど、少しだけ冷静になった頭でよく考えると色々とおかしい。
どうして先生はそんなに協力的なのか、そして一体何を知っているのか、ちゃんと一から説明してほしくて、先生の顔を見上げる。けれど先生は優しく微笑むばかりで、俺の疑問には答えてくれなかった。
「ごめんなさい。秋月君が宇田川君に真実を話せないように、僕にも話せないことがあるんです。でもこれだけは信じてほしい。僕は君に絶対に嘘は吐かないし、どんなことがあっても君の味方でいるつもりです。でも、そうだね…絶対に嘘を吐けないから、何も話せないんだ」
「それは…どういう…」
意味ですか?そう吐き出すはずだった言葉は、先生の温かな腕に抱きしめられたことで飲み込んでしまった。
「大丈夫…大丈夫だよ。君は今度こそ、幸せになるんだ。大丈夫、絶対に大丈夫だから」
「………睦月先生?」
それは俺に言い聞かせている、というより自分自身に言い聞かせているようだった。
抱きしめる先生の腕が震えている。それに気付いた俺はどんな言葉をかけるべきか分からなくなって、ただただ抱きしめられるまま、抱き返すことも慰めることも、何もできなかった。
ねぇ、先生。あなたは一体何を知っていて、どんな荷物を抱え込んでいるんですか?
そう聞きたかったけれど、それは今の俺が問いかけていい事ではない気がして、そっと口を閉じる。
ふわりと微かに香った先生の匂いが、どうしてか懐かしい気がして…でもその理由を突き詰めることをやめた俺は、先生が満足するまで抱きしめられるままでいた。
ただ一つだけ、この人の言葉は疑わない。
信じようと、それだけを決意した。それだけが今の俺にできることだと思ったから。
それから少しして、先生は俺からそっと身体を離すと、手にした懐中時計に視線を落とす。
「それじゃあ、時間を巻き戻します。巻き戻す時間は今日の朝まで、秋月君は絶対に宇田川君の家には行かないようにしてください。そして二十時を過ぎたら宇田川君の生存を確認、確認出来たら明日、文月の家を訪ねる…いいですね」
「………はい」
「それから…最後にこれだけ約束してください」
「なんですか?」
「もしこの先またタイムマシンを使いたいと思う時が来ても、宇田川君とその家族、彼らの為だけに使ってください。それ以外の誰かの為に使ってはいけません」
「え…それは、」
どうしてですか?そう聞きたかったけれど、それを口にすることは許されなかった。
先生の表情がそう言っていた。きっとこれも話せない事、なのだろう。
だから俺は口を閉じて、ただ頷いた。
頷く俺を見て、先生は満足そうに微笑んでから、何かを思い出したように虚空を見つめた。
「そう言えば、秋月君は以前僕に訊きましたよね」
「え…?」
「タイムマシンがあったら使いますか?って」
「あぁ…訊きましたね」
「あの時僕は手放したくないものの為に使うと答えた。でも実はね、ずっと分からなかったんですよ」
「わからなかった?」
「僕は何の為にこの時計を持っているのか、何の為にこの時計を使っていいのか………でも今、それがようやくわかりました」
先生は時計に落としていた視線を再び俺に向けた。
その表情は、何と表現すればいいのか…まるで憑物が落ちたような、どこかスッキリしたような表情だった。
そんな不思議な表情のまま、先生が時計のネジを内側へ巻き始める。
そして目的の時間まで巻き終えた先生は、今までで一番綺麗な笑みを浮かべて、俺を熱の籠った瞳で見て、今まで一度も聴いたことのない、甘やかな声音で俺の名を呼んだ。
「結生…僕は君と出会えて、本当に…本当に幸せだったよ。あぁ…駄目だな…最後まで言わないように我慢してたのに…これで最後だと思ったら…つい惜しくなってしまった」
「せん…せい…?」
「結生…僕のたった一つの宝物………今まで…ごめん、ね…」
「え、ちょっ…先生、待って…っ」
さすがに聞き逃せない言葉を聞いて、俺は先生へ手を伸ばす。
だけどそれを拒むかのようなタイミングでいつもの、時間を超える時特有の浮遊時間を感じた瞬間、俺の意識はプツリと電源が切れるように途絶えた。
意識を失う瞬間、最後に見たのは一筋の涙を零す、先生の綺麗な泣き顔だった。
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