【R18・完結】あなたの愛など不要ですわ!

野地マルテ

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※最高の夜

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 アルキニナの口淫はさらに続く。肉棒の根元についた、丸い胡桃を二つつけたような袋を揉みながら、彼女は口に含んだ肉棒の穂先をじゅるじゅる啜った。鈴口に残った精液もすべて彼女は呑み込んだのだ。

「は、あぁっ、あっ、だぁっ、駄目です……っ!」

 一度精液をたっぷり吐き出したとは思えないほど、ユークスの一物はガチガチに硬くなっていた。彼は目の端からぽろぽろ涙を零している。
 涙を流す彼はなんて可愛らしいのだろうかと、アルキニナはうっとりする。とっくに成人した男性を可愛いと思うなんて良くないのは分かっているが。
 アルキニナは笑ってしまいそうになる口を慌てて押さえて、ユークスに尋ねた。

「何が駄目なのです?」
「わ、私が出したものを呑むなんて……そんなの」
「あら、精液は美味しいんですのよ? ユークスも味わって下さいまし」
「うぅっっ」

 アルキニナはユークスの身体に跨ると、真っ赤に顔を上気させた彼に口づけた。唇を閉じようとする彼の口内に舌をねじ込み、彼の舌へ絡める。
 ユークスはキスの仕方も分からないのか、ふがふがと鼻息を荒くしていた。

「どう、美味しい?」
「けほっ、けほっ」
「私ばかり攻めていては不公平ですわね。ユークス、私の胸も咥えてくださらない?」

 アルキニナは咳き込むユークスの目の前で、シュミーズの片方の肩紐を下ろす。突如露わになった丸みに、ユークスの目は点になる。
 アルキニナは青い血管が透けて見える白い胸をせり出した。

「乳首を舐めて、吸って?」
「うっ、……はうっ」

 眼前に乳房を差し出されたユークスは、まるで赤子のようにそれに吸い付いた。ぢゅっぢゅっと音を立てて。
 彼は片方のまだ布に包まれている乳房も同時に握り込んだ。
 舌技とも言えないほど拙い行為。しかし、アルキニナは酷く興奮していた。ユークスの口の中は温かくて心地良い。アルキニナはあえやかな声を出したながら瞼を閉じた。乳首を吸われるたび、びりびりとした刺激が走る。じれったい快感にまた脚の間がせつなくなった。

「ユークス、下も触って」

 アルキニナは太ももを片方ずつ上げてショーツを脱ぐと、ユークスの手首を掴む。そして彼の人差し指を脚の間へと導いた。
 ユークスは息を呑んだのだろう。喉が上下するのが見えた。
 彼の人差しの先が、濡れそぼった秘裂に当たる。アルキニナは腰を揺らしながら、節くれだった指の先を愛液の滴る蜜壺へと潜り込ませる。
 ユークスの切れ長の目が見開かれた。

「はぁ……どうかしら? ユークス」
「すごく柔らかくて温かくて……とても狭いです。あっ、あ、吸い付いてくる……」
「ユークスの指が気持ち良いから、もっとあなたの感触を感じてみたくなってしまうのですわ」

 アルキニナは膣の感触をユークスに覚えてもらうと、腰を上げて指を引き抜いた。
 ユークスの指先は手元灯りの光を受けて、てらてらと艶めいていた。

「さぁ、そろそろ本番に致しましょうか?」

 アルキニナはユークスに見せつけるように、腹まわりに纏わりついていたシュミーズを脱いだ。


 ◆


 裸になったアルキニナは仕上げとばかりに肉棒を握り込み、段差があるところに指の輪が引っかかるように上下にすばやく扱いた。肉棒の硬さを確認したところで、ユークスの股間に跨りなおすと、肉竿に指先を添えながら自身の脚の間へと、それをゆっくり埋めていった。

 蜜口に肉棒の丸い先がぬるりと埋まるだけで、脚先が痺れる。アルキニナは一度にすべてを収めるべきではないと判断し、腰を浮かせ、丸い穂先で自身の蜜口を刺激し始めた。

「あぁっ、あん、気持ちいい……」

 腰を軽く上下に揺らすと蜜口が擦れる。膣の入り口に圧迫感を感じるだけで堪らなくなった。
 元夫はすぐに萎えてしまい、こんなことは出来なかった。そもそも、天を仰ぐほど勃起出来たことはなかった。

 アルキニナはユークスの肩に手を置くと、彼の股間の上で身体を跳ねさせる。彼女にはしたない行為をしている自覚はあったが、腰の動きは止められない。
 見ると、ユークスは完全にクッションに身体を預け、瞼を閉じて苦しそうに呻いている。時折、喉を仰け反らせながら。

「ユークス、気持ち良いかしら?」
「あ、アルキニナ様……その、愚息の先だけ扱かれると苦しくて……全部挿れたいです」

 これを全部挿れる。アルキニナはひやりとした。
 すでに丸い穂先だけでも彼女の蜜口を充分押し広げていた。肉竿は血管が浮いていてガチガチに硬く、太くなっている。
 ちゃんと入るだろうかと不安になったが、この強張りをほぐしてあげたい気持ちの方が上回った。

「ん、挿れますわ……」
「あっ、うぅっっ……」

 アルキニナは一息で腰を下ろす。熟れた肉壁をメリメリと割り開く陽根の力強さに息をのむ。途中何か引っかかりを感じたが、破瓜したのだろうか。少しだけ引き攣れるような痛みを感じたが気になるほどでもない。それよりも下腹に感じる熱と硬さが心地良かった。

「ユークス、大丈夫? 全部入りましたわよ」

 アルキニナはM字型に脚を広げ、少し背を仰け反らせると、自身のあわいに肉棒が埋められている光景をユークスに見せつけた。
 ユークスは首まで肌を赤く染め、言葉にならない声を漏らす。

「あなたの陽根、長いからすごく奥まで入りますわね。んんっっ……奥の柔らかいところが抉れて気持ちいいですわ」

 子宮口を丸い穂先で押されると腰や太もも、脚先まで震えた。アルキニナは夢中になって腰を揺らめかせて快感を貪る。
 下になったユークスはと言うと、玉のような汗をいくつもかきながら、アルキニナから与えられる刺激に耐えていた。
 そしてついに耐えきれなくなった彼は、アルキニナの細腰をむんずと掴んだ。

「ひやっ、何ですの?!」
「アルキニナ様、申し訳ございません!」
「えっ、はっ?」

 ユークスはアルキニナの背を抱えると、そのまま彼女をシーツの上へ押し倒した。

「あっ、あの、ユークス……!」

 膝裏を掴まれ、秘部が上向くような体勢にさせられたアルキニナは焦った。しかし抵抗しようにも、相手は現役の騎士。彼女が多少もがいたぐらいではビクともしない。

「ひっっ、ひっ……!」

 寝かせられた体勢で、剛直をぐっと差し込まれたアルキニナは悲鳴をあげる。向かい合っているのは先ほどと同じだが、今は攻められる側。
 実は受け身になったことがないアルキニナは、自分の身体を抱きしめるように身を縮こませた。
 ユークスは荒く息を吐き出しながら、腰を動かし始めた。最初は遠慮がちにゆっくり肉棒を抜き差ししていたが、すぐに要領を掴んだのだろう。段々抽送がスムーズになる。
 腹側の膣壁に肉棒を押し当てられ、ごしごしと擦られたアルキニナは腰をぐっと浮かせた。淫芽に響くように穿られた彼女は喘ぐ。

「はぁっ、はっ、ゆ、ユークス……」
「腹側が弱いのですか? もっと擦ってあげますね……」
「あぁっ、ああっ」

 意識が飛びそうになるぐらい気持ち良い。破瓜の痛みは遠いものになり、膣壁を擦られるたびに隘路が窄まった。時折、目の前に火花が散る。これが絶頂というものなのだろうか。

「あ、アルキニナ様、かわいい……」
「あっあっ、いや、いやっ……」

 ユークスの抽送は段々遠慮の無いものへなっていく。アルキニナの秘部に腰をぴったり押し付けると、彼は前屈みになった。

「いやっ、あぁっ、深い……っ!」

 肉棒の先を子宮口へ当てられたアルキニナは身をよじる。ユークスの背に縋り付くと指を突き立て、いやいやと悲鳴をあげた。もちろん、嫌ではない。丸い穂先で何度も柔らかいところを抉られたアルキニナは、口の端から唾液が滴るのも構わず、大口を開けて喘いだ。

「あぁぁ──あぁ、で、出る……!」

 肉棒を引き抜かれる予感を感じたアルキニナは、咄嗟にユークスの腰へ脚を絡める。
 ユークスはアルキニナの首筋に顔を埋めると、腰を震わせて精を放った。彼の雄は彼女の中で跳ねまわり、愛液が滴る媚肉内に白濁は撒き散らされた。

「はぁっ、はっ、はぁ……」

 ユークスは最後の一滴までアルキニナの胎へ精を注ぐと、顔を上げた。その表情は少し泣きそうだと、アルキニナは思った。

「ユークス、気持ち良かったかしら?」
「はい……すごく……。こんなに最高な体験は生まれて初めてです。出来れば、もう一回したいぐらいです」
「ふふっ、良いですわよ」

 ユークスの雄はアルキニナの口で一回、膣で一回、計二回果てているはずなのだが、まだ半勃ち以上の角度を保っていた。
 アルキニナは精液が滴る膣へ指を差し込み、中のものを出来るだけ掻き出すと、膝の下へ手を入れて脚を大きく開く。
 ユークスの目の前には、薄桃色に色づいた肉のあわいがあり、その中心より少し下には、紅色の孔があった。

「さぁ、早く来て、ユークス」
「あぁぁ、アルキニナ様……!」

 ユークスはアルキニナの膝を掴むと、自身を狭くて温かな孔へ差し込んだ。彼はまた、夢中になって腰を打ち付ける。

 二人の夜はまだまだ終わりそうにない。
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