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第二部

※ 眠れぬ夜

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 夜。
 隣で横になっているサイラスは寝返りを何度も繰り返している。
 「今夜は早く休もう」と言われて何事もなく寝始めたものの、彼は落ち着かないようだ。私は彼の背中に語りかけた。

「サイラス……。眠れませんか?」

 フリオが訪ねてきたことが影響しているのだろう。ユージェニーの近況を聞かされて、トラウマが蘇ったのかもしれない。トラウマと言ってもたった五ヶ月前のことである。彼の心の傷はまだ真新しい。
 婚約者ユージェニーに何もしていないのに、乱暴したのだとその家族に一方的に疑われて。囲まれて色々言われたら誰だってトラウマになる。しかも子ども頃から家族ぐるみの付き合いがあった一家からに、だ。
 それなのに私は、ユージェニーの実家オートニ領へ一緒に来るように言ってしまった。

「……すまない」
「謝らないでください。サイラスは何もしてないじゃないですか。私のほうこそ、ごめんなさい……。ユージェニーの実家へ一緒に来てほしいだなんて。オートニ家の人達には会いたくないですよね」

 ユージェニーの実家はオートニという、中堅の伯爵家だ。母の双子の妹は、デビュタントしたその日にオートニの現当主……ユージェニーの父親に見染められたらしい。
 自分が幼かったころは、なぜ見染められたのがうちの母ではなかったのかと納得いかなかった。いくら恋愛関係にあったとはいえ、貧乏な子爵家当主の父とわざわざ結婚した母を恨んだものだ。

 でも、罪の無いサイラスに濡れ衣を着せ、しかも結婚の持参金を無くすように迫ったユージェニーの父親のことを思うと、うちの母が見染められなくて良かったと思った。
 うちの父は不器用な甲斐性なしで、貧乏なくせに私の下に弟を三人も作る考えなしだけど、人を騙したり脅したりはしない人だからだ。

「……違う。もう少し、なんとかならなかったのかと思ったんだ」
「なんとか?」
「ユージェニーとの婚約期間は十五年もあった。俺のほうが歳上だし、リードして、もう少し上手くやる方法だってあったはずなんだ。俺はあの日濡れ衣を着せられたが、ユージェニーがあげた悲鳴だけは本当だ。あれは演技ではなかった……」
「サイラス……」
「あそこまでユージェニーに生理的に嫌われたのは、俺に非がある。……昔からよく言われていたんだ。何を考えているか分からない、信用できないって。寄宿舎に三年も入っていたのに俺には友人一人できなかった」

 彼は社交界では評判の美男子で。物腰の柔らかさには定評があったけど、それは王家の関係者やクレマント家の従者たちが意図的に流した噂らしい。王家の血をひく、侯爵家の新当主に箔をつけるために。
 ユージェニーも似たようなことを言っていたのをふと思い出した。

 実のところサイラスは、人間関係にひどく悩んでいた。立て続けに祖父・父親・叔父という大きな力を持つ身内を亡くしているのもあるが、友好関係を築くべき時期につまずいた事が影響していた。
 やはりそれは、サイラスがイリネスとして生きていることが原因だった。彼はどうしても、自分が本物のイリネスでないことが後ろめたいらしい。彼がイリネスとして生きるはめになったのは、彼の父親のせいなのに。
 サイラスの蔵書を思い出し、胸が痛んだ。彼は人との接し方の本を棚ひとつ分以上集めていて、しかもその書のどれにも、ふせんがたくさん付けられていた。
 人間関係は実地でしか覚えられないこともたくさんあるだろうに。本にしか頼れない彼を不憫に思った。
 
「ユージェニーの兄たちも、本当は俺のことを嫌っていたことも知っていた……。幼いころから互いを知っていてよく遊んでいたのに、年頃になったら一線を引かれたからな」

 サイラスが寄宿舎を出て、社交の場に出るようになってから、アロイスもジャンも冷たくなったという。

 ──たぶん、嫉妬ね……。

 おそらく、自分たちが狙っていた令嬢がサイラスに好意を持っていて、フラれでもしたのだろう。だから彼らは年頃になって距離を置いたのだ。憶測でしかないが、外れてはいないと思う。アロイスもジャンも、お目当ての女性に袖にされては愚痴をこぼしていたからだ。

「嫉妬されて、災難でしたね」
「……嫉妬?」
「サイラスは女性からモテるでしょう? サイラスはアロイスとジャンから嫉妬されたんですよ。あなたは悪くありません」
「君も俺の女癖が悪いと疑っているのか?」

 ──あれ?

 なんだか雲行きがあやしくなってきた。こちらに身体を向けたサイラスはあきらかにムッとした顔をしている。サイラスは女性に人気がありそうだという話をしていただけなのに、なぜ女癖がどうとかいう話になるのか。

「女癖が悪いとまでは思ってませんけど、経験豊富なのかなと思ってます。いつも上手にリードしてくださるので」
「べつに上手くもない……」

 そうだろうか。子どもが出来る行為をするようになってからまだ一月だけど、辛く思ったことは一度もない。毎回毎回、とろとろに蕩かされて。夢見心地のまま、彼の腕のなかで眠っている。
 性的に満足すると、ぐっすり眠れるということを、私はサイラスから教えてもらったのだ。

「サイラス、眠れないのなら今からしませんか?」
「……でも」
「ユージェニーそっくりな私相手では、興がのりませんか?」

 彼は今、辛い過去を思い出して眠れなくなっている。ユージェニーに庭園で悲鳴をあげられて、しかも無実の罪で責められたというのに、彼女に庇ってもらえなかったことを思い出して気落ちしているのだ。どうにか慰めてあげたかった。
 彼がユージェニーのことをいくら思い返しても、もうどうしようもないからだ。解決できないことをいつまでも思い悩んでいても仕方がない。

「エメリーヌ、ありがとう」

 サイラスは礼を言うと自身の首元のボタンを外した。私に触られる気になったみたいで良かったとほっと胸を撫で下ろす。
 私は彼の夜着の前ボタンに手をかけ、それをひとつずつ外していった。その光景を、彼は虚な目で見下ろしている。

「……不思議だな、君たちは」
「えっ?」
「母親同士が双子というだけで、これだけ似るものなのか」
「そうですねえ」

 昔から、よくユージェニーに間違われた。……ユージェニーと呼ばれ慣れてしまうくらいには。
 特に私は長女なので、家では「姉様」と呼ばれる機会が多かった。もしかしたら、自分の名前よりもユージェニーと呼ばれることの方が多かったかもしれない。
 オートニの屋敷にはよくユージェニーの友人が集っていた。ばったり出くわしてしまった時は、こっそりユージェニーのふりをすることもあったっけ。

「んっ……」

 サイラスのむきだしになった胸のかざりに口をつける。一見細いようで、胸板はけっこうな厚みがある。彼はクレマント家を継ぐ直前まで彼の叔父が運営する自警団にいたらしく、意外と筋肉質な身体をしていた。
 剣技を見せてほしいとお願いしたら、「剣を振るうのも身体を動かすのも苦手だ、勘弁してほしい」と言われてしまったけど。
 その自警団も、彼の叔父が亡くなったあと解体され、一部の人間たちはこのクレマント家で働いていると、ユージェニー宛の手紙にも書いてあった。

「上手だ、エメリーヌ」

 耳のあたりを撫でられた。彼の良い声で囁かれ、触れられるとそれだけで下腹部がキュンとする。月の障りがくるところから、じわりと何かが漏れ出ている感覚がするのだ。

 シーツに染みを作らないように、腰をちょっと浮かせつつ、彼の胸の先端をちろちろと舌先で刺激した。少しずつ口のなかで固さを帯びてくるのを感じると嬉しく思った。

 奉仕する方法も、サイラスから教わった。彼が気持ちよくなると私も嬉しい。
 なぜユージェニーが彼からほんの少し触れられただけで悲鳴をあげたのかは分からない。彼の手はこんなにも優しくて温かいのに。
 十五年間の蓄積したものがあったのか、それとも、フリオに操を立てていたからか。

 「ありがとう、もう十分だ」と言われて、今度は私の夜着がするする脱がされていく。私は彼の下半身も触りたいのに、なかなか手や口でするのを許してもらえないのだ。

 ──下手だと思われているのかも……。

 こういう時、経験の無さが辛い。実家に家令や若い従者がいたら教えて貰えたのだろうか。何度もいうけれど、閨で受け身でいて許されるのはこの国では年若い王女様だけだ。

「……ううっ、いつまでも受け身でごめんなさい。今夜は私から誘ったのに」
「どうして謝るんだ? エメリーヌ、いつもありがとう。感謝しても、しきれない……」

 サイラスは相手をとても大切にするひとだ。彼にとって聞きたくもないであろうユージェニーの近況を伝えにきたフリオにだって、丁重に接していた。今だって、ユージェニーの心配をして眠れなくなっている。
 私にだっていつも感謝を忘れない。こんなに優しくて繊細な方が、なぜ人から距離を取られてしまうのだろう。不思議だった。彼はたしかに彼ではない人間として生きていて、自分のすべてを開示できない人生だった。嘘をつかなければならない場面もたくさんあったはずだ。……でも、だからといって、孤独でいていいわけがない。

「んっうぅ」

 重ねられた口づけが深くなり、思考が遮断される。熱くぬめる舌を入れられると、背中がぞくぞくした。私が背を震わせたことが分かるのだろう。サイラスは私の背骨のあたりをゆっくり下から上へ撫でた。腰がびくりと跳ねた。
 やっぱり彼が行為に慣れてないわけはないと思う。経験がまだ少ない私がこんなにも簡単に煽られてしまうのだから。この国は男も女も婚前交渉は当たり前だ。身体に負担のない避妊法だっていくつもある。ある程度経験があって当たり前だった。
 彼の過去の女たちに負けたくないと思うが、今はまだ難しいかもしれない。ついつい、与えられる快楽に負けてしまう。

「君に触れるたびに、心が軽くなる」
「……本当ですか?」
「ああ、本当だとも」

 サイラスの言う通りだと良い。彼の心が少しでも癒えるのなら、私はなんでも分け与えたい。
 彼の目前で、脚をひらく。尻の谷間まで濡れそぼった秘裂を見せた。少し脚を動かしただけでもくちゅりと水音が隙間から漏れる。もう彼を受け入れる準備は出来ていた。
 私が濡れると彼は嬉しいらしい。サイラスは整った口元を綻ばせ、私をその場に寝かせると、膝を掴んだ。

「……っ、うっ」
「……エメリーヌ」

 いつものとおり、熱く潤んだ蜜口に先を押し当てられて。少しの圧迫感を感じたあと、つるりとそれはのみ込まれていった。
 私はこの一月で行為そのものに慣れてきて、だいぶ彼を受け入れるのに抵抗がなくなってきたが、サイラスはいつも少しだけ苦しそうにしている。
 どうも吐精をがまんしているらしい。私を良くすることなど、気にしなくてもいいのに。

「私、サイラスが良くなってくれれば、それで十分嬉しいですよ」
「駄目だ。……君にまで淡白だと思われたくない」

 ──過去の女性にそう言われたのかしら?

 私は彼以外の男性を知らない。この子どもを得る行為に、ほんとうに淡白も情熱もあるのかと疑問に思う。私は彼と繋がれるだけで死んでしまいそうなほど嬉しいのに。

「私はサイラスとこうしているだけで、とっても嬉しいです」
「……エメリーヌ、いきそうになるからそんなことを言ってはダメだ」

 今夜は指で慣らしてないからか、彼は自身を私のなかへ納めたあと、慎重に腰を動かしていた。ゆるゆるまったりと進行されるのは好きだ。濡れた隘路を、熱くてなめらかで固いもので擦られる。急激に快感の高みへ昇るような刺激はないが、少しずつ高められるのは心地良かった。

 ──最初のころより敏感になってるかも。

 潤んだ媚肉が行き来する肉杭に絡みつこうとする。今では膣で彼の形が分かるようになった。

「あっ、あ、気持ちいい……っ、気持ちいいですっ」
「エメリーヌのなかは温かくて、よく絡みついてくるな」

 私を見下ろし、満足気な顔をしながら彼は、私の両脇に腕をついた。ぎしりと寝台がきしむ音がする。
 彼は前屈みになり、より深く肉杭を差し込まれた私は「あっ」と声を出した。お尻の方までズンと圧を感じた。

「もっと奥にいきたい」

 膣の奥の口まで差し込んでくれる合図だった。嬉しくて、ついお尻のほうに力を入れてしまった。

「エメリーヌは奥を突かれるのが好きだな」
「……あっ、……あぁっ、ぅぅ、好きっ」

 肉杭を深く押し込まれると、より身体が密着するのでそれが嬉しいのもある。彼の身体が好きだ。一見固くて冷たそうに見えるのに、適度に筋肉質な身体はしなやかで温かい。
 人の体温がこんなに心地よいものだなんて知らなかった。私は長女だったので、弟たちのように両親に抱きしめられた記憶がほとんどない。頭を撫でられたことも。私は面倒見のよい良い姉だと周囲から思われているが、本当はそうでもなかった。もっと両親から構われたかったし、人からの愛と関心が欲しかった。ぬくもりに飢えていたということにも、彼と出会って初めて自覚したのだ。

 共寝が可能な日は毎晩のようにサイラスと抱き合っているけれど、いつも夢のようだった。愛をささやかれ触れられている生活が、幸せすぎて自分のことだとなかなか実感できない。クレマント家にくる前は、たいした喜びも満足感もない日々だったから。実家にいたころは恋の妄想をして、家族のために朝から晩まで労働に耐える毎日だった。
 サイラスからは「家族が恋しくないか?」と聞かれるけど、日に日に彼のことで私のなかが埋め尽くされていく。ここに来たばかりの時はさすがに両親や弟たちのことを心配したけど、今では思い返すこともずっと少なくなった。サイラスがいてくれれば、私は満足だった。……幸せだった。

「嬉しいっ……嬉しいですっ、あっっ、はぁ」

 下腹の奥の口をぐりぐりと押されて刺激されると、耐えがたい快感が腹の奥からお尻のほうへ抜けていく。腰が絶えずびくびく震えて、背は弓なりに反った。息が苦しくて口を閉じていられず、私はただただ許容しきれない刺激に喘いでいた。

 サイラスの肩にぐっと指を立てる。あまり悲鳴はあげたくなかった。彼のトラウマが呼び起こされそうで。
 目尻から涙を零すと、それを指で拭ってもらえた。「かわいい」と言われて、また私は何度目かわからない絶頂を迎えた。

 今夜は私が彼をなぐさめるつもりだったのに。私はやっぱり彼の腕のなかで壊れた人形のように打ち震えるばかりだった。泣きながらうわ言のように彼の名を呼び、好きだと言うだけで精一杯だった。

「それでいい。……それだけで十分だ」

 行為が終わり、サイラスは私を後ろから抱きしめている。なごり惜しいのか、私の胸に指を埋めた。

「ううん、でも。私が受け手のままでは疲れてしまいますよね?」
「疲れない。エメリーヌが可愛いから大丈夫だ」

 後ろから顔を寄せられて、頰が枕にくいこみそうになる。サイラスは閨のときは普段よりも本音を溢していると信じたいが、まだ私に遠慮しているのではないかと勘ぐってしまう。

「この国の男女は性に奔放だと聞きます。受け身でいていいのは王女様だけなのでしょう?」
「……だれがそんなことを言っていたんだ?」

 ユージェニーの兄、アロイスとジャンだ。ただ、この名前は出されたくないだろう。男の機微に疎い私でもそれは分かった。

「……うちは男兄弟が多いですから」
「ユージェニーの兄たちか。……仲が良かったのか?」

 ……すぐにバレてしまった。私は本当に嘘が下手だ。

「……ええ、まあ。見てのとおり、私はユージェニーにそっくりなので、アロイスとジャンにとってもう一人の妹みたいなものだったかもしれませんね」
「子どもの頃から頻繁に会っていたのか? ……最近まで?」

 何故そんなことを聞くのだろうか? 彼の声はいつもどおり穏やかだけど、私をだきしめる腕の力はぐっと強められた。

「そうですねえ。アロイスは嫡男なので執務が忙しくて会う機会はそうでもなかったですけど、ジャンは非番のたびに家に来てくれました。毎回食べ物をどっさり持ってきてくれて。弟たちの剣のお稽古にも付き合ってくれたのでありがたかったです。……ジャンは口は悪いですけど、良いお兄さんなんですよ」

 エメリーヌはもう一人の妹だから。……ジャンの口癖だった。『俺は強欲な商売女にしかモテねえ、エメリーヌの家に来たほうが節約になるんだ』と豪快に笑い飛ばしていた。オートニ領と我が家の送り迎えも、いつもジャンが引き受けてくれた。私とユージェニーの親交が続いたのもジャンのおかげだった。

「……エメリーヌはジャンのことが好きだったのか?」
「良い兄だと思っていましたよ」
「いとこなら結婚できるじゃないか。伯爵家の次男なら、子爵家のエメリーヌを娶っていてもおかしくない」

 ──やきもち焼かれているのかしら……。

 いくらなんでも、妹そっくりの私にジャンは情欲を抱けないと思う。それにジャンだって、私のことをずっと妹扱いしていたのだ。

「私はユージェニーそっくりなんですよ? 私がぜんぜんユージェニーに似ていないのならあり得た話かもしれませんが……」
「ありえたのか?」
「……ありえませんよ」

 ──サイラスも嫉妬深いのよね……。

 ちょっと私が男性従者と談笑していると、すごい目で見てくるのだ。これだけ私が毎日好意を伝えているのだから、少しは信用して欲しかった。

「私が好きなのはサイラスだけですっ! ジャンのことはどうとも思ってないですから!」

 そうはっきり言うと、彼はやっと納得したように「そうか」と私をだきしめる腕の力を緩めてくれた。彼には私以外に親しい人間がいない。ある程度の嫉妬や執着は仕方がないかもしれないけど、他にも気を許せる人間が出来たらいいなと思った。
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