従姉妹の身代わりに侯爵の妻になりましたが、なぜか初見でバレてしまいました

野地マルテ

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※ 婚礼の儀と初夜

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 そして、私たちは無事、婚礼の儀の日を迎えた。
 十五年前に入れ替えられた侯爵家当主と、身代わりの花嫁。両者共に家が望む血を引いてはいるものの、本物ではない。

「──世界一綺麗だよ」
「……ふふっ、それはさすがに言い過ぎです」

 揃いの真っ白な婚礼着に身を包み、私たちは顔を見合わせて笑った。

 ああ、それにしても。今日、私の夫になる方はなんて素敵なのだろうか。
 上背のあるイリネスは、純白の婚礼着もとてもよく似合っていた。正絹の詰襟に、紫紺のサッシュを掛け、儀礼刀を腰に下げた彼は光明が差して見えるほど麗しい。
 本来彼の隣に立つはずだったユージェニーにはあふれんばかりの感謝の気持ちと……ほんの少しの後ろめたい気持ちしかない。

 身代わりの花嫁でも、受け止めきれないほどの幸福感で死んでしまいそうなのに。なんの瑕疵もないユージェニーならどれほど幸せだったことか。

 ユージェニーは十年来の恋人、フリオの元で幸せにしている。そのことは分かっているのに、彼女に対してどうしても申し訳ない気持ちになる。あっさり譲られたものの、条件のすばらしさに腰がひけてしまうのだ。

 結婚前に三ヶ月間クレマント家で暮らして。毎日がとても幸せだった。不幸すぎるイリネスの入れ替わりの過去に涙したこともあったけど、毎日彼と穏やかな時間を過ごせて、本当に嬉しかった。


 立会人の元、私たちは祭壇の前で向かい合った。
 薄い乳白色のヴェールが、するすると上にあげられていく。

 見上げると、そこにはうっすらと笑みを浮かべる愛しい人の姿があった。
 三ヶ月前、ユージェニーが入れ替わりを提案しなかったら。私はこの方の顔すら知らぬまま、今も実家であくせく働いていたかと思うと、何だか信じられなくて、目の奥が熱くなった。

 ──ユージェニー、ありがとう。この方に逢わせてくれて。

 まぶたを閉じると、ひとすじの涙がこぼれ落ちた。
 どうかユージェニーには私以上に幸せになってほしい。かけがいのない、幸せな場所を彼女は譲ってくれたのだから。

 涙をぬぐう指先を感じたとほぼ同時に、唇に温かいものが一瞬触れた。
 キスは毎日しているけど、誓いのキスはやっぱり特別だと思った。




 ◆




「俺のことが好きか? ……エメリーヌ」

 初夜。ベッドの上でそう聞かれた。
 私は真新しい敷布の上で正座して、薄い夜着の裾を膝の上で握りしめながら、こくこくと頷いた。当たり前である。はじめて会った時から、私は彼に夢中なのだ。

 貴公子然とした凛々しい外見に一目惚れしたようなものなので、好きになった理由が子どもっぽいのが、少しだけ後ろめたい。ちょっとエスコートされて、天にも昇る気持ちになってしまった私は、おぼこにも程があると自分でも分かっている。

 ──不満なのかしら?

 イリネスから、自分のどこが好きか。どういうところが良いと思ったのか教えてほしいと何度か閨で尋ねられた。毎回顔から火が出そうなぐらい照れてしまい、うまく伝えられなくて、彼は不満に思っているのかもしれない。彼にとって外見が良いのは当然のことだろうし、私に優しく接するのも、半分は演技なのかもしれない。
 自分が演じたイリネス像に惹かれている。そう思われて、不満に思っているのだとしたら。

「今夜こそは本当のお名前をお聞かせいただきたいです」
「エメリーヌ……」
「ご自分ばかりずるいです! 私だってあなたの名前を呼びたいのに……」

 彼は眉尻を下げて困ったような顔をしている。やはり私の願いは叶えてもらえないのか。はじめて彼を受け入れる時は、彼の名前を呼びたかったのに。
 どうしても納得できなくて。私は下唇を噛み、俯いた。
 ふう、という大きなため息をつく音が頭上から聞こえた。
 結婚後、はじめて迎える夜だというのに、呆れられてしまったのだろうか。
 落ち込んでいると、聞いたことがない名前が耳に入ってきた。


「……サイラス」
「えっ」
「今夜だけはサイラスと呼んでくれないか? ……本当は本名なんかない。いざという時、イリネスになりすませるように、はじめから戸籍を出してなかったんだ。……でもこの名は、母や祖母が呼んでくれた名前なんだ」
「サイラス……さま……」
「様はいらない」

「……っ!」

 ベッドの上、向かい合う体勢から音のはやさで距離を縮められ、顔をぐっと上向かされた。あごを掴まれて、声を出す前に唇を押し当てられてしまった。

 温かく湿る唇の感触。最近は毎日しているキスのはずなのに、今夜は様相が違っていた。急に抱きつかれて驚いてしまい、息が乱れた。そう、私は口を開けていたのだ。

「んっ、ぅっ」

 気がついた時にはぬめる舌を差し入れられていた。はじめは湿った熱いものが急に口内に入ってきて、わけがわからず、がっちり後ろを抱えられていた首をいやいやと振ってしまった。

 逃げようとする私の舌を、執拗に絡めようとしてくる動き。苦しくて唸った。しかし今夜の彼はどれだけ抵抗してもやめてくれそうにない。

「……~~んんっ」

 逃げても無駄だと思ったので、ひとの口内を容赦なく這い回るそれを、押し返そうと舌をぐっと突き出した。なんとも言えない彼の舌の感触に、なぜか下腹部がむずむず落ち着かなくなる。これは本当にキスなのか、こんな行為は知らない。それに口のなかを舐め回されて、なぜ気持ち良さを感じるのかも分からない。

 混乱している内に身体ごと抱きこまれて、さらに口内を蹂躙されてしまった──啜るような音を立てられて、舌の上も、やわらかな内側も、歯列も、くまなく侵された。
 頭の奥が熱くてじんじん痛くてぼおっとした。彼の片手は私の手を掴んでいて、絡めるような動きを繰り返している。

 やっと彼の本名が分かったのに、彼の攻め立てるような行為のせいで言葉ひとつ、まともに発することが出来ない。
 苦しくて、股の間が猛烈に落ち着かなくて、涙がこぼれる。身体を求められて嬉しく思う以上に、これからされることに不安を覚えた。自分がどうにかなってしまいそうだから。
 

「……はぁっ、……エメリーヌが可愛いすぎて止まれそうにないな」
「い、いきなり何するんですか⁉︎」
「もっと好きだと言ってほしい。……名前もたくさん呼んでくれないか?」

 薄い夜着一枚の私を、彼はあぐらをかいた膝の上で大切な人形のように抱きかかえる。片手は私の肩に、もう片方の手はするするとお腹の上を這い回っている。
 この何日間かは毎日のように共寝をして、身体も触られていたが、ここまで性急な行為はされていない。いつも緩やかな快楽を与えられながら、彼の腕のなかで幸せな眠りについていたのだ。

「い、イリネス様、まだ時間は早いのですから、こんなに急がなくても──」
「サイラスだ、エメリーヌ」

 私の唇に彼の人差し指がむにと押し当てられた。彼の見開かれた青い瞳に息をのむ。語気もいつになく強い。
 サイラス、良い響きだと思った。
 知性を感じる涼やかな容貌をもつ彼に、ぴったりな本名だと思う。

「はい。サイラス様……」
「様もいらないと言っただろう。言葉使いも普通でいい。閨で二人きりでいる時だけでいいから……」

 ──うっ、こ、これは……。

 ときめきすぎて胸が痛い。こんなきっぱりとおねだりをされたら、何もかもを許したくなってしまう。息ができなくて、口をぱくぱくさせながら私は懸命に頷いた。



「エメリーヌはこれが好きだよなぁ」

 ぐちゅりくちゅと粘着のある水音が耳につく。薄い夜着の裾をまくりあげ、彼は私の狭くて温かなところを探っている。私の反応を注視しながら、彼は潤んだ媚肉のなかをゆっくりかき混ぜる。
 私はあさましくも、彼の目の前で股を大きくひろげ、ちいさく悲鳴をあげながら、少しでも疼きが発散できるように腰を揺らしていた。

「あっ、あぁっ、そこっ……す、すきですぅっ」
「良かった」

 彼は毎晩のように私の秘部に指を挿れたがった。少し夜着の上から身体をさわられて、触れるだけのキスをするだけで、まるでぬかるみの中を歩いているような水音を隘路から出してしまう私は、淫乱なのかもしれない。今夜も難なく二本の指を咥えこんでしまった。

「柔らかくてあたたかで……挿れたらぜったい気持ちいいだろうな」

 そう言いながら、彼は今日この日を迎えるまで、本懐を遂げようとはしなかった。それでも我慢しきれなかったのか──毎晩のように、天を仰ぐ熱杭を、私の内ももやお尻に擦り付けていたけど。

「は、はやく挿れてください……!」

 もはや二本の指では満足できなくなった私は、それでも快楽を得ようと隘路に力を入れて、懸命に咥えこんでいた。指の一本一本の形を具体的に想像して、熱く潤むところを擦りあげる様を頭に思い浮かべた。そうすると、お腹の奥がぎゅっと窄まり、ゆるまると、少しは疼きを解消することができた。
 ここ数日で覚えた、自分なりの欲の解消法だ。

「エメリーヌが欲しいならあげるよ」

 ゆっくりマッサージするように動かされていた指をぐちゅりと引き抜かれる。名残惜しい。これからもっと質量があるものを挿れられることは分かっているが、それでも寂しく思ってしまう。

 彼は愛液がまとわりついたぬらぬら光る指先で、自身の股間に触れている。尖端から透明な液を滴らせ、天を仰ぐ肉色のそれは、美しい彼がもつには似つかわしくほどに凶悪な見た目をしていた。

 本当にこれがすべて入るのかと、ここ数日は不安でしょうがなかったが、ここまで来て怖いから無理です、とは言えない。

 上を脱いでと言われたので、するすると頭から夜着を脱いだ。彼はもうすでに先に脱いでいた。

 ──とうとうか。

 薄くて大きなクッションを重ねられたところに寝かされて、今更だが──少しためらいながら足を開く。お尻までじっとり濡れたところに外気を感じて落ち着かない。
 彼の執拗な視線が痛い。いつもはどこか空虚な青の瞳が、今夜ばかりは獣じみたような熱を放っているような気がする。

「んんっ……」

 すりすりと、濡れた割れ目の間に肉杭を擦り付けられて、上下に動かれる。まだされたことがない、きわどい行為にまた胸がキュンとした。

「いいのか、エメリーヌ」
「大丈夫です……、さ、サイラス……」
「……敬語が抜けてないな?」
「うっ、私は両親相手にも敬語でしたから」
「そうか、それなら仕方がないな」
「あっ、あっ……!」

 体重をかけられたと思ったら、太くて丸い先を、熱く蕩ける入り口にぐぐっと押し込まれた。先が太いだけで、そこさえ入りさえすれば後は何とかなることは分かっていても、はじめて感じる圧迫感についついお腹に力を入れてしまった。

 彼、サイラスは小さく呻いた。眉間に皺を寄せ、私の膝を掴みながら、ぐっと身体を前へ傾ける。
 入り口付近の皮膚が突っ張る。体勢のせいか、特にお尻側に圧迫感を感じたが、指でさんざんなられていた成果か、嫌だとは思わなかった。
 むしろこの圧迫感が心地良かった。
 でっぱりのところがつるりと入り、私は「あっ」と小さく声をあげた。媚肉にひっかかりを感じると気持ちよく感じた。
 どきどきした。これでなかを動かれたらと思うと、期待で胸の高鳴りがおさまらなかった。

「……入りました?」
「ああ、なんとかな」

 隘路に納められたものは、指よりもずっと固くてなめらかで。でも熱く脈うっている。彼を今までに無いぐらい近くに感じて、破顔するのを止められなかった。

「……嬉しいのか? エメリーヌ」
「……ええ、とっても。これで私たちは正式な夫婦ですね」

 緩まる口元を両手で押さえ、身体をくねらせた。なんという達成感だろう。彼の指で隘路を割り開かれた時も大人になった気がしたが、今度は二人で気持ちよくなれるのかと思うと、嬉しくて仕方がない。今まではずっと、一人で快楽を享受していたので、少し後ろめたかったのだ。

「今夜はやっと、二人で良くなれるのですね……!」

 素直に思ったまま、歓喜に浮かれた声を出すと、サイラスは眉間にしわをよせ、端正な顔を歪めた。

 ──あれ、泣き出しそう?

 私は挿れられているだけで、ちょうどいい異物感と圧迫感で、媚肉がひくついて気持ちよく感じるけど、彼は違うのかもしれない。

「サイラスは気持ちよくないですか?」
「……ありがとう、エメリーヌ」
「はぁ……?」

 ぐすっと、彼は鼻をならして、赤くなった目を腕で拭っている。顔に手を伸ばそうとしたら、そのままその手を掴まれてしまった。

「……動いてもいいかな」
「は、はい、どうぞ!」

 ゆっくりと、サイラスは腰を動かしはじめる。肉杭の先が抜けるぎりぎりまで引き抜かれ、その後奥まで突かれる……という行為の繰り返し。侍女頭から貰った教本で読んだ時は、こんな動きで気持ちよくなれるのか不思議で仕方なかったけど、なかでひっかかりを感じるたびに私は小さく呻いた。

「……はぁ、はぁっ、き、きもち良いです……いきそうっ……いきそうですっ」
「もうか? 感度がいいな」
「もっと、もっと奥まで来てください……っ、サイラス」

 良いと思ったらそのまま伝えるのが正しいと彼から教わったので、絶頂を迎えそうなのも申告した。
 身体をさらに屈められて、キスをされた。だらしなく開いた口のなかへ舌を差し入れられ、そのまま舌の上をぺろりぺろりと舐められて、煽られる。私の身体は軽く弓なりにそったままだ。
 何回もお腹の奥が勝手に窄まり、そのたびに甘い声が漏れた。

「はぁ、……あぁぁ、うぅん」

 極限まで快感を感じているというのに、与えられているものが多すぎて、ふくらんだまま何かが爆発しそうだ。
 彼が気遣わしげにゆっくり出し入れしているからかもしれない。はじめて剛直を受け入れる私に配慮してくれるのは嬉しいけど、もっと激しくして欲しいのに。

「……エメリーヌ、苦しいか?」
「もっと、早く動いて欲しいですっ……サイラス、このままでは……あぁぁっ!」

 早く動いて欲しいという欲求は、みなまで言う終わるまえに聞き届けられた。指が食い込むまでに腰の両側を掴まれて、ぐっと彼の脚の間に引き寄せられる。

「……ぁっ、はぁ、あぁあっ……ぅうぁっ」

 待ち望んだ刺激よりも、強いもので何回も何回も貫かれた。奥へ奥へ剛直を何回も差し込まれ、私は唾液が垂れるのも構わず口をひらいた。苦しい。与えられるものが強すぎて、息すら忘れてしまう。
 時折、胸をぐっと掴まれ、強く揉まれた。媚肉を擦られながら胸を愛撫されると、尖端がとがったまま戻らなくなった。全身で彼を感じていた。

「あっうぅっ、……うっ、うあっ」

 身体の両脇に腕をつき、彼は私の勃ったままの胸の尖端に吸い付く。腰を小刻みに動かされながら、こんなことをするのは反則だと思う。豆粒大に固くなったそれに歯を軽くあてられると、腰がなんどもびくびく震えて戻らなくなった。

 彼の肩に腕を回す、脚も身体に絡め、言葉にならない悲鳴をあげ続けた。お腹側を強く突かれると、大きな波のようなものに何度も襲われた。下腹部が収縮し、なかなか戻らなくなる。締めあげすぎて彼が苦しんでいないか心配だ。

「……っサイラス」

 私に本名を呼ばれた彼は泣いていた。下唇を噛んで、泣くのを耐えているような気がする。
 もうすでに彼は私のなかで一度果てているといるのに、固さも熱も失われない。水嵩が増した肉壁のなかで、なおも私を攻めたて続けた。

 「ありがとう」「好きだ」と、感謝と好意の言葉を何度も何度もつぶやかれた。彼のタガがやっと外れたのだろうか。そうだといいのに。

「……ありがとう、サイラス、私もあなたが大好きです」

 二回連続私のなかに欲を吐き出されて。ゆるゆるまったりな行為になり、やっと私もお返しの言葉が告げることができた。

「……泣いてしまって、申し訳なかった」
「ふふ、泣き顔もきれいなんですね」
「君もぜひ、泣いてくれ」
「えっっ、あっ」

 身体をくるっと回され、うつ伏せにさせられた。

「背中もきれいだ」
「あっ、あ、そんなところ……!」

 肩甲骨の間を、猫のグルーミングのように舐められた。性感帯でも何でもないところでも、官能的に触れられると、私は腰を震わせてちいさく達してしまった。

「エメリーヌは感じやすくていいな、いつまでも触れたくなる」
「うっ、うっ」

 背後から、胸に指を埋められる。うつ伏せた状態から身体を少し起こした私は、彼の指の間でピンと誇張した薄紅色の尖端を見、恥ずかしくなった。もうこれでもかと痴態を見せてしまったのに、羞恥はどうしても捨てきれない。
 でも、やっとボリューム過多な胸が役に立ったのだと思うと、世の中無駄なものはないのだと思った。

「後ろから突かれると、また刺激が変わるそうだ。今夜は存分に楽しんでほしい」

 彼は私のお尻を撫でながらそう言っているけど、肉杭の挿入自体はじめてだった私は、ちょっと息が絶えだえになっている。体力には自信があったのに。

「うれしい……。お願いします」

 しかし断るという選択肢はなかった。今夜はとことん、どこまでも彼に付き合ってあげようと思った。
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