愚かな弟妹達は偉くなっても俺に叱られる。

サイトウ純蒼

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第二章「空腹のガイル」

5.襲撃、撃退。

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 その異音に最初に気付いたのはレフォードだった。


(ん、何の音だ?? 誰かが叫ぶような、怯えるような……)

 暗い宿の部屋のカーテンの隙間から差し込む月明り。静寂が包むこの空間で、レフォードだけが遠くから聞こえるその音に気付いて目を覚ます。


(襲われている? 助けを求めている!?)

 ミタリアの言う蛮族の可能性もある。ならば一刻を争う。レフォードは寝ていたソファーから起き上がりすぐに服を着替え始める。


「ん……? あれ、お兄ちゃん、起きたの……?」

 着替えをするレフォードに気付き目を覚ましたミタリアが小声で尋ねる。

「ああ、どこかで誰かが争っている……、と言うか助けを求めている。ちょっと行ってくる」

「え? あ、お兄ちゃん!?」

 寝起きで訳の分からないことを言うレフォードにミタリアがきょとんとする。


「お前はここに居ろ。何があっても絶対ドアを開けるな。すぐ戻る」

「ちょっと、お兄ちゃん!!」

 ミタリアがベッドから起き上がるもレフォードは既に部屋の扉を閉め、姿を消していた。ミタリアが言う。


「こんな所にいる訳ないでしょ! ミタリアはずっとお兄ちゃんと一緒なんだから!!」

 そう言ってミタリアもすぐに服を着替えレフォードを追った。





 その少し前。レフォード達が泊る宿から少し離れた豪商の家を数名の蛮族が襲撃した。
 全身黒装束のような衣装に身を包み、顔にも黒いマスク。剣や短剣にこん棒とそれぞれが得意な武器を身に付け、闇夜を流れる風のように素早く豪商の家へと突入する。


「蛮族だ!! 蛮族が出たぞ!! 出合え、出合え!!」

 最初に気付いた守衛が大声で叫ぶ。
 その声に呼応した私兵達が武装して出て来た。その数蛮族の倍以上。私兵達は数の多さに油断し、そして舐めてかかった。


「これが噂の蛮族か!? この程度の数でやって来るとは。直ぐに討ち取れ!!!」

 私兵のリーダーらしき男が右手を上げて蛮族との戦闘を始める。
 負けることなどないと思っていた。この時までは。



「な、なんだと……」

 始まってものの数分、倍以上いた私兵達はその大半が僅か数名の蛮族によって地面に倒れていた。数こそ少ない蛮族。ただその身のこなしは風のように素早く、武術は騎士団クラス、力は魔獣のように強かった。蛮族のリーダーが言う。


「仕事に取り掛かれ」

「はっ!」

 そこからは更に見事であった。
 豪商の主を縄で縛り上げ、簡単な脅しで金の在りかを聞き出す。それを体に付けた袋に詰め込み屋敷を出る。ここまで数十分。街の治安部隊が来るどころか、まだその犯行すら外に漏れていない。ただその男ひとりを除いては。


「何してる。お前達」

 豪商の館を出た蛮族数名に後ろから低い声が掛けられた。真っ暗な深夜。人通りは皆無。声を掛けられた蛮族達が振り返ってその声の主を見つめる。


(青髪の男……、誰だ?)

 街の治安部隊ではない。そもそもたったひとりでやって来る時点でそれはない。ただ相手は間違いなく自分達のことを知っている。蛮族のひとりが青髪の男に近付いて尋ねる。


「誰だ? お前」

 青髪の男が答える。

「ひとつ尋ねる。お前達のかしらは『ガイル』って名前か?」

 頭領の名前を出された蛮族達が一瞬驚く。

「ああ、そうだ。ここには居ないがな。それよりお前は……」


「その袋の中身を置いていけ。そうしたらやる」


 蛮族達は唖然とした。
 戦闘については絶対の自信を持つエリート集団。数においても自分達が圧倒的有利。蛮族が腰に付けた短剣を握り答える。

「何者かは知らんが、俺達のことを知っているということはの者だな」

 それと同時に青髪の男レフォードに向かって短剣を突き刺す。目にも止まらぬ速さ。だがレフォードはそれを素早くで掴み言う。


「こんなものが通じると思ったか!!」

 ドフ!!!


「ぎゃ!!」

 蛮族の腹部に叩き込まれる重い拳の一撃。バキバキと何かが割れる音と同時に蛮族の男は白目をむいてその場に倒れ込む。驚いた仲間達が声をあげる。


「お、おい!?」
「何が起こったんだ!!??」

 日々厳しい訓練で鍛えられている蛮族達。たった一撃、しかも素手の攻撃で沈むことなど考えられない。



「ウィンドストリーム!!!!」

 蛮族のリーダーが魔法を唱える。
 同時にレフォードの周辺に巻き起こる竜巻。それが砂埃を上げて視界を奪っていく。


「退くぞ、すぐに退け!!」

「はっ!!」

 リーダーは倒れた仲間を救助するとそのまま砂埃の中、その風のように姿を消す。



「くそっ! この砂、前が見えん!!」

 さすがのレフォードも初めて経験する強烈な砂嵐の前に成す術なく逃走を許してしまった。




「お兄ちゃん!!!」

 そこへレフォードの戦いを物陰から見ていたミタリアが走り駆け寄って来る。レフォードが強めの口調で言う。


「ミタリア!? 部屋で待ってろって言っただろ!」

「だってぇ……」

 叱られてしゅんとなるミタリア。それでもレフォードを心配して言う。


「お兄ちゃん、怪我はなかった?」

「ああ、大丈夫だ。この程度」

 レフォードは先程蛮族から攻撃された短剣が、握られたまま手の中で半分にへし折れているのに気付く。


「やっぱり蛮族、ガイルお兄ちゃんなの……?」

「確証はないが、多分間違いないだろう。あの身の素早さ、ガイルが指導したなら納得いく」

 子供の頃、いつも悪戯をして風のように逃げて行くガイル。散々手を焼いたレフォードが昔を思い出す。


「正攻法で攻めるのは難しいな。俺ひとりじゃまず捕まえられない。何か策を練らないと」

「うん、ミタリアも手伝えることは何でもするよ!」

「ああ、頼む」

 ふたりはその後、豪商の家の人達を救助し治安部隊にバトンタッチする。
 その後、ここを納める領主が現れミタリアに感謝の意を伝える。これまで蛮族に一方的にやられていただけの状況にある意味初めて戦闘で勝利したことに皆が驚き、そしてそれはあっという間に皆の知れるところとなった。


【蛮族を凌駕する強い男がいる】

 この情報がガイル率いる蛮族達に少しずつ圧力を掛けることとなる。





「おい、大丈夫か!! 目を覚ませ!!」
「急げ、すぐに治療しろ!!」

 レフォード達が泊まる街から少し離れた山の中。蛮族達の臨時拠点は異様な空気に包まれていた。


「このようなことが起こるとは……」

 レフォードに重い一撃を食らった蛮族。体には魔獣マルマジロの鱗で作られた鋼鉄同等の強固な鎧を付けていたにもかかわらずそれが破壊され、あばらも数本折れてしまっている。


「一体何をどうすればこの様なことになるのだ?」

 アジトでその姿を見た別の蛮族が首を傾げる。

「何か特別な武器を持っていたとか?」

 現場に居合わせた蛮族が答える。


「その、腰に剣は差していましたが抜きもせず、素手で攻撃していたような……」

「素手!? そんな馬鹿なことがあるか! これを素手でやっただと? 普通拳が砕けるぞ」

 蛮族はバキバキに破壊されたマルマジロの鎧を指差して言う。


「確かにその通りですが、言い換えれば我々如きには剣を使うまでもなく素手で十分と言うことなのかも知れません……」

 確かに素手でも恐ろしい程強かった。あれでもし剣を抜いていたらどうなったいたのだろうか。顔を青くした蛮族が言う。


「あと、ガイル様の名を口にしていました。一体何者でしょうか」

「ガイル様の名前を? ならば治安部隊か、騎士団とか?」

 結論の出ない話に皆が静かになる。


「とりあえずガイル様に報告だ。これほどの手練れが居るとなると今後の活動にも影響が出る」

「了解」

 蛮族達は得体の知れない相手に少なからず動揺を覚え始めていた。





「何だか大変だったね、お兄ちゃん!」

 領主から食事などのもてなしを受けようやく街を出たのがお昼過ぎ。レフォードとミタリアは急ぎ自領への馬車に乗り込んだ。リズミカルに揺れる馬車に身を任せながらレフォードが答える。

「ああ、そうだな」

 そう答えるも返事に心がない。彼の頭の中は蛮族、もしかしたら弟妹のひとりであるガイルのことで頭が一杯であった。ミタリアが尋ねる。


「ねえ、お兄ちゃん。この後はさ、しばらくうちで休養していくんだよね?」

「ん? あ、ああ、すまないがそうなると思う」

 身だしなみは整えられたが長年に渡る重労働で体はやせ細り、少なからずきちんととした休養が必要である。ガイルについての情報や策略も練りたい。行くあてのないレフォードにはやはりミタリアの助けが不可欠だ。


「じゃあさあ、お兄ちゃん。私の護衛やってよ」

「護衛? いきなりなんだ??」

 ミタリアの言葉に戸惑うレフォード。ミタリアが答える。


「うん、だってこのまま何もせずいるってのはお兄ちゃん的にきっと嫌だろうって思ってね。だから私が雇ってあげる。ちゃんとお給金も出すからね!」

 確かに今のままでは無職だ。領主とは言え妹にすべて頼り切ってしまうのは兄としていささか恥ずかしい。何より無職は避けたい。彼女に護衛が必要かどうかは分からないが、そのような申し出なら有難い。


「分かった。俺も妹のすねをかじっているだけじゃいかんからな。だが、ガイルの件が片付いたら俺はここを出る。弟妹達の様子も気になるんでな」

 ミタリアが笑顔で答える。

「全然いいよ~!! みんなに会いに行くのは賛成!! ミタリアも行くから」

「は? 何でお前が一緒に行くんだ??」

 驚くレフォードにミタリアが答える。


「えー、だってお兄ちゃんはミタリアのフィアンセでしょ?? ずっと一緒にいなきゃ。一緒にいてお兄ちゃんをミタリアの魅力でメロメロにして、た~くさん子供作らなきゃね!!」

「はあ……、お前はまだそんなことを言っているのか……」

 レフォードが呆れ顔になって言う。

「お兄ちゃんは断れないよ~、だって私がお兄ちゃんを買ったんだし~、それに今ずっと一緒にいるって約束したんだから!」

「どうしてそうなる……」

 そう答えるもこの妹にはこれ以上何を言っても無駄だと諦める。


「分かった。弟妹達もきっとミタリアには会いたがってるはずだからな。一緒に行くか」

「うん! やったー!!」

 ミタリアが両手を上げて喜びを表す。

「でもいいのか? お前、一応領主だろ? 領主が居なくなってしまって……」

「大丈夫。すっごい優秀な執事が居てね……」

 そんな話をするミタリアの目に、ようやく自分の屋敷が見えてきた。


「あ、お兄ちゃん、着いたよ!!」

「あれが、そうなのか……」

 レフォードの目に映ったのは、これまで暮らして来たアースコード家の屋敷の数倍はあるような立派な建物。本館に別館、馬車を迎える正門も見事な装飾が施された立派なもの。それはまるでお城のような建物にすら思えた。


「さ、お兄ちゃん。どうぞ!」

 門の前で馬車が止まり、その扉が開かれる。


「お帰りなさいませ。ミタリア様」

 迎えたのは眼鏡を掛けた黒服の初老の男。ミタリアは彼の手を取りゆっくりと馬車を降りる。


「ありがとう、セバスさん」

 ミタリアに続きレフォードも馬車を降りる。数名のお迎えが頭を下げる中、ミタリアがレフォードに言う。


「こちらが執事のセバスさん。とーっても優秀なんだよ。ぜーんぶ任せちゃっても大丈夫」

「あ、ああ。そうか」

 戸惑うレフォード。ミタリアがセバスに言う。


「ようやく連れて来られたわ」

「この御方がその御仁で……?」

 セバスはミタリアが自分の大切な人を迎えに行ったことは知っている。ミタリアが言う。


「紹介するね。フィアンセで、私の!!」


「お、にい、ちゃん……?」

 レフォードは手を額にやりこれからこういった色々と面倒なことが何度も起こるのだろうと頭を痛めた。
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