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最終章「ふたりの想い」
77.あまいあまいアンナ様。
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アンナはとても忙しかった。
半壊したネガーベル王城、並びに王都の復旧。家などの生活基盤を失った人達への支援。【赤き悪魔】、そして【漆黒の悪魔】と立て続けに現れた恐怖への心のケア。聖女ではなくなってしまったのだが、その心遣いはまさに聖女顔負けのものであった。
そして隣国マサルトに早馬を出す。
「これは、誠なのか……」
ネガーベル王国代理アンナ姫より送られた書状を読んだマサルト国王が青ざめて言った。目の前に立つ軍総司令官であるゲルガー軍団長に尋ねる。
「ゴードンが勝手に軍を率いて出陣し、こともあろうにアンナ姫を襲撃するとは……」
マサルト国王、そしてゲルガー軍団長も全く知らぬゴードンの勝手な行為。ゲルガーが頭を深く下げて言う。
「申し訳ございません。私の監督不行き届きでございます……」
国王が尋ねる。
「それでゴードンは今どこに?」
ゲルガーが頭を下げたまま答える。
「すでに拘束しております」
「ネガーベルの要求はただひとつ。ゴードンの身柄の引き渡し。できぬ場合は宣戦布告するとある。すぐにゴードンをネガーベルへ送れ!!」
「御意!!」
ゲルガーがそれに最敬礼で応え自身が監視役となって同行することを伝えた。
そしてネガーベル王城でもある変化が起きていた。
それは王家キャスタールの復興。
様々なインフラが崩壊する中、天才宰相リリーを従えたアンナが先頭に立って指揮をとった。的確な指示、心遣いを伴った配慮など改めて王家の指導力に感激し、皆心酔した。
そして軍もそのアンナ姫の後ろに立つ『護衛職』ロレンツに対して絶対的な忠誠を誓った。赤黒の両厄災を退けた男。そんな彼に表立って異を唱える者など誰も居なかった。
「お兄様……」
そんなキャスタール家復活の一因となったのが、ジャスター家の失脚である。
聖騎士団長エルグは『輝石』により体の傷は癒えたものの、精神的ショックが大きくあれ以来床に臥せたまままるで廃人のようになってしまっていた。毎日妹のミセルが見舞いにやって来るが小さく反応するだけで会話にならない。
父ガーヴェルもあの襲撃の日、別の場所で建物の崩壊に巻き込まれ、未だ起き上がれぬほどの重傷を負った。
そして間もなく送られてくるマサルト王国ゴードン歩兵団長。彼によりジャスター家の崩壊は決定的なものとなる。
「リリー、この書類を届けてくれるかしら」
「はい、アンナ様」
アンナは公務室で忙しく仕事をしていた。
溜まった書類に目を通しひとつひとつ確認していく。優秀な助手でもあるリリーが全面的にフォローはしてくれるが、それでもやるべきことはどんどん増えていく。
リリーはアンナからの書類を手にすると軽く頭を下げて部屋を出て行った。
「はあ、疲れた……」
奥のテーブルでコーヒーを飲んでいたロレンツが言う。
「疲れたってまだ始めたばかりじゃねえか」
アンナがすっと立ち上がりロレンツの背中から手を回して言う。
「ね~え~、ロレンツぅ~」
先程リリーと話した真面目な声とは異なり、一気に甘い声色に変わって言う。
「ねえ~、アンナ疲れたよ~、なでなでして~」
そう言って後ろからロレンツの肩越しに頭を差し出すアンナ。ロレンツが困惑した顔で言う。
「お、おい。仕事中だろ……」
「だってぇ~」
アンナがぷっとした顔で答える。
「なでなでしてくれなきゃ、アンナ、仕事しなーい」
そう言って首を左右に振って駄々をこねるアンナ。ロレンツはため息をつきながらアンナの頭をその大きな手で撫で始める。
(ふわあああぁ……)
アンナの体に幸せの波が押し寄せる。
「アンナ、これ、しゅき……」
そう言って首をロレンツの頭に預けるアンナ。
【漆黒の悪魔】襲撃以降、アンナは人が変わったかのようにロレンツに甘えだした。リリーに言われ初めて自分自身認めたその想い。受け身ではなく「好きなんだから仕方ない!!」と割り切って自分から行動し始めた彼女は、ロレンツの前だけまるで別人となった。
「ねえ、ろれんちゅ~」
「な、なんだ、今度は……」
ふたりきりになった時の積極的なアンナにロレンツは戸惑っていた。アンナはロレンツの横に移動して腰を下ろし、上目遣いで言う。
「アンナ、可愛い?」
(!?)
真っ白な肌、大きな目。
金色の美しい長髪でじっと見つめるアンナ。
そんな彼女の美しさはネガーベルだけでなく他の諸国へも響いており、無論男であるロレンツもそれは認めるところ。無言のロレンツにアンナが迫りながら言う。
「ね~え~、どうなの~? アンナは、可愛い~?」
頬を赤く染め、うっとりとした目で迫るアンナ。
黙り込むロレンツのお腹辺りを触りながら言う。
「ねえ、どうなの? 教えてよ~」
割れた腹筋。その堅いお腹を撫でながら尋ねるアンナにロレンツが降参したかのように答える。
「き、綺麗だと、思う……」
アンナがロレンツに抱き着いて言う。
「やったー!! アンナ嬉しいよ~!!!」
ロレンツは抱き着いて胸を押し付けるアンナに固くなったままじっとする。美しい金色の長髪。ロレンツの鼻腔をその甘い香りがくすぐる。
コンコン……
「アンナ様、いらっしゃいますか?」
その時、部屋を訪れた兵士。
アンナは顔を上げ氷のような表情となって言う。
「……誰よ、私達の邪魔に来たのは」
アンナはまるで以前の氷姫のような冷たい表情となって立ち上がると、少し乱れた金色の髪を手で直しドアの元へと行く。
「何かしら?」
抑揚のない声。
なぜか威圧感のあるアンナに驚いた兵士が手にした書類を手渡して言う。
「こ、これを大臣から預かりまして……」
「そう……」
アンナはそれを無表情で受け取ると小さくそう答える。兵士はすぐに頭を下げてその場を立ち去る。ドアを閉め鍵をしたアンナが、書類を放り投げてロレンツの方へと走る。
「ロレンツぅ~、アンナ帰って来たよ~!! 寂しかったぁ??」
そう言って再び自分に絡みつくアンナを見てロレンツは、はぁとため息をついて首を振った。
「さあ、もうすぐ到着だ。腹をくくれよ、ゴードン!!!」
マサルトからの使者。
縄で縛られ馬車に乗せられたゴードンにゲルガーが言う。
「……」
ゴードンは下を向いたまま答えようとしない。
確かに国王やゲルガーに断りなく軍を出陣させた。それはエルグの期待に応える為、そして何より自分の恨みを晴らす為。許可を得ずに出たことは反省している。ただ思う。
(ネガーベルに行けば盟友エルグ殿が助けてくれる。このまま亡命してもいい!! マサルトのような弱小国、この私には似合わない。もう少しの辛抱だ……)
ゴードンはマサルトを蛮族から救った英雄を、このような縄で縛り他国へ差し出す自国を恨んだ。強国ネガーベルともつながっている自分にこの様な醜態を晒させるマサルトに失望していた。兵士が言う。
「ゲルガー軍団長、到着しました!」
ゲルガーは二度目となるネガーベル訪問に大きく息を吐いた。
「アンナ様、マサルトからの使者が到着しました!!」
その日、リリーとロレンツと一緒に部屋にいたアンナに、兵士がマサルトの訪問者到着を告げた。
【漆黒の悪魔】を討伐したロレンツ。しかし城内の貴族にはジャスター家が流布した『ロレンツがマサルトのスパイ』、そして偽の書状による『アンナのマサルトとの内通』などの噂は消えていない。城の修復が終わり次第、何らかの裁判が行われる予定だ。
キャスタール家に流れが来ている今、ここが攻め時だとリリーが鼻息を荒くする。
「さあ、行きますよ。アンナ様!!」
「え、ええ」
リリーはそう言うとアンナを連れ、マサルトの使者との面会のため部屋を出る。無論ロレンツもそれに続いて一緒に部屋を出た。
半壊したネガーベル王城、並びに王都の復旧。家などの生活基盤を失った人達への支援。【赤き悪魔】、そして【漆黒の悪魔】と立て続けに現れた恐怖への心のケア。聖女ではなくなってしまったのだが、その心遣いはまさに聖女顔負けのものであった。
そして隣国マサルトに早馬を出す。
「これは、誠なのか……」
ネガーベル王国代理アンナ姫より送られた書状を読んだマサルト国王が青ざめて言った。目の前に立つ軍総司令官であるゲルガー軍団長に尋ねる。
「ゴードンが勝手に軍を率いて出陣し、こともあろうにアンナ姫を襲撃するとは……」
マサルト国王、そしてゲルガー軍団長も全く知らぬゴードンの勝手な行為。ゲルガーが頭を深く下げて言う。
「申し訳ございません。私の監督不行き届きでございます……」
国王が尋ねる。
「それでゴードンは今どこに?」
ゲルガーが頭を下げたまま答える。
「すでに拘束しております」
「ネガーベルの要求はただひとつ。ゴードンの身柄の引き渡し。できぬ場合は宣戦布告するとある。すぐにゴードンをネガーベルへ送れ!!」
「御意!!」
ゲルガーがそれに最敬礼で応え自身が監視役となって同行することを伝えた。
そしてネガーベル王城でもある変化が起きていた。
それは王家キャスタールの復興。
様々なインフラが崩壊する中、天才宰相リリーを従えたアンナが先頭に立って指揮をとった。的確な指示、心遣いを伴った配慮など改めて王家の指導力に感激し、皆心酔した。
そして軍もそのアンナ姫の後ろに立つ『護衛職』ロレンツに対して絶対的な忠誠を誓った。赤黒の両厄災を退けた男。そんな彼に表立って異を唱える者など誰も居なかった。
「お兄様……」
そんなキャスタール家復活の一因となったのが、ジャスター家の失脚である。
聖騎士団長エルグは『輝石』により体の傷は癒えたものの、精神的ショックが大きくあれ以来床に臥せたまままるで廃人のようになってしまっていた。毎日妹のミセルが見舞いにやって来るが小さく反応するだけで会話にならない。
父ガーヴェルもあの襲撃の日、別の場所で建物の崩壊に巻き込まれ、未だ起き上がれぬほどの重傷を負った。
そして間もなく送られてくるマサルト王国ゴードン歩兵団長。彼によりジャスター家の崩壊は決定的なものとなる。
「リリー、この書類を届けてくれるかしら」
「はい、アンナ様」
アンナは公務室で忙しく仕事をしていた。
溜まった書類に目を通しひとつひとつ確認していく。優秀な助手でもあるリリーが全面的にフォローはしてくれるが、それでもやるべきことはどんどん増えていく。
リリーはアンナからの書類を手にすると軽く頭を下げて部屋を出て行った。
「はあ、疲れた……」
奥のテーブルでコーヒーを飲んでいたロレンツが言う。
「疲れたってまだ始めたばかりじゃねえか」
アンナがすっと立ち上がりロレンツの背中から手を回して言う。
「ね~え~、ロレンツぅ~」
先程リリーと話した真面目な声とは異なり、一気に甘い声色に変わって言う。
「ねえ~、アンナ疲れたよ~、なでなでして~」
そう言って後ろからロレンツの肩越しに頭を差し出すアンナ。ロレンツが困惑した顔で言う。
「お、おい。仕事中だろ……」
「だってぇ~」
アンナがぷっとした顔で答える。
「なでなでしてくれなきゃ、アンナ、仕事しなーい」
そう言って首を左右に振って駄々をこねるアンナ。ロレンツはため息をつきながらアンナの頭をその大きな手で撫で始める。
(ふわあああぁ……)
アンナの体に幸せの波が押し寄せる。
「アンナ、これ、しゅき……」
そう言って首をロレンツの頭に預けるアンナ。
【漆黒の悪魔】襲撃以降、アンナは人が変わったかのようにロレンツに甘えだした。リリーに言われ初めて自分自身認めたその想い。受け身ではなく「好きなんだから仕方ない!!」と割り切って自分から行動し始めた彼女は、ロレンツの前だけまるで別人となった。
「ねえ、ろれんちゅ~」
「な、なんだ、今度は……」
ふたりきりになった時の積極的なアンナにロレンツは戸惑っていた。アンナはロレンツの横に移動して腰を下ろし、上目遣いで言う。
「アンナ、可愛い?」
(!?)
真っ白な肌、大きな目。
金色の美しい長髪でじっと見つめるアンナ。
そんな彼女の美しさはネガーベルだけでなく他の諸国へも響いており、無論男であるロレンツもそれは認めるところ。無言のロレンツにアンナが迫りながら言う。
「ね~え~、どうなの~? アンナは、可愛い~?」
頬を赤く染め、うっとりとした目で迫るアンナ。
黙り込むロレンツのお腹辺りを触りながら言う。
「ねえ、どうなの? 教えてよ~」
割れた腹筋。その堅いお腹を撫でながら尋ねるアンナにロレンツが降参したかのように答える。
「き、綺麗だと、思う……」
アンナがロレンツに抱き着いて言う。
「やったー!! アンナ嬉しいよ~!!!」
ロレンツは抱き着いて胸を押し付けるアンナに固くなったままじっとする。美しい金色の長髪。ロレンツの鼻腔をその甘い香りがくすぐる。
コンコン……
「アンナ様、いらっしゃいますか?」
その時、部屋を訪れた兵士。
アンナは顔を上げ氷のような表情となって言う。
「……誰よ、私達の邪魔に来たのは」
アンナはまるで以前の氷姫のような冷たい表情となって立ち上がると、少し乱れた金色の髪を手で直しドアの元へと行く。
「何かしら?」
抑揚のない声。
なぜか威圧感のあるアンナに驚いた兵士が手にした書類を手渡して言う。
「こ、これを大臣から預かりまして……」
「そう……」
アンナはそれを無表情で受け取ると小さくそう答える。兵士はすぐに頭を下げてその場を立ち去る。ドアを閉め鍵をしたアンナが、書類を放り投げてロレンツの方へと走る。
「ロレンツぅ~、アンナ帰って来たよ~!! 寂しかったぁ??」
そう言って再び自分に絡みつくアンナを見てロレンツは、はぁとため息をついて首を振った。
「さあ、もうすぐ到着だ。腹をくくれよ、ゴードン!!!」
マサルトからの使者。
縄で縛られ馬車に乗せられたゴードンにゲルガーが言う。
「……」
ゴードンは下を向いたまま答えようとしない。
確かに国王やゲルガーに断りなく軍を出陣させた。それはエルグの期待に応える為、そして何より自分の恨みを晴らす為。許可を得ずに出たことは反省している。ただ思う。
(ネガーベルに行けば盟友エルグ殿が助けてくれる。このまま亡命してもいい!! マサルトのような弱小国、この私には似合わない。もう少しの辛抱だ……)
ゴードンはマサルトを蛮族から救った英雄を、このような縄で縛り他国へ差し出す自国を恨んだ。強国ネガーベルともつながっている自分にこの様な醜態を晒させるマサルトに失望していた。兵士が言う。
「ゲルガー軍団長、到着しました!」
ゲルガーは二度目となるネガーベル訪問に大きく息を吐いた。
「アンナ様、マサルトからの使者が到着しました!!」
その日、リリーとロレンツと一緒に部屋にいたアンナに、兵士がマサルトの訪問者到着を告げた。
【漆黒の悪魔】を討伐したロレンツ。しかし城内の貴族にはジャスター家が流布した『ロレンツがマサルトのスパイ』、そして偽の書状による『アンナのマサルトとの内通』などの噂は消えていない。城の修復が終わり次第、何らかの裁判が行われる予定だ。
キャスタール家に流れが来ている今、ここが攻め時だとリリーが鼻息を荒くする。
「さあ、行きますよ。アンナ様!!」
「え、ええ」
リリーはそう言うとアンナを連れ、マサルトの使者との面会のため部屋を出る。無論ロレンツもそれに続いて一緒に部屋を出た。
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