66 / 89
第五章「聖女と神騎士」
66.ミセルの猛攻
しおりを挟む
ミセルは怖かった。
夜ひとりでベッドに入る際、いつも思い出してしまう光景がある。
『ミセル様ぁ、早く治療を!!』
『なんで治療しねえんだ!? ニセ聖女か!!??』
『聖女就任式』で犯した失態。
大怪我を負って息絶えそうな兄エルグ。治したくても輝石が尽き、自分では手の施しようがない。そんな彼女に周りからは急がせる声、聖女を疑う声が飛び交う。
『やめて、やめて、やめてえええ!!!!』
ミセルは両手で耳を防ぐ。
でも分かっている。耳を防いだところで頭に響く観衆の罵詈雑言。
体が震えた。このまま消えてなくなりたかった。
そんな時、彼だけが膝をついて自分に話し掛けてくれた。
『これ使いな、嬢ちゃん』
その後のことはよく覚えていない。
必死に兄を治療し、たくさん泣いた。
怖かった。
だからその怖かった分だけ、その銀髪の男が自分の中で大きくなっていった。
あれからその想いをひた隠し過ごして来たミセル。でも意外な人物からその戒めが解かれることとなる。
『ロレロレを攻略せよ』
絶対的な父ガーヴェルからの指令。ミセルの女心に火がついた。
「ロレ様~、お勤めご苦労様ですぅ~!!」
ミセルはアンナの部屋の前でじっと護衛を続けるロレンツの所に行っては大きな声で話し掛けた。
まるでキャロルが乗り移ったかのような甘い声。ロレンツは腕組みしたままそれに応えないようにしていたが、ミセルは毎日何回も飽きずにやって来た。
「ロレ様~、ミセルがお夕食作って参りましたの。食べて頂けませんか??」
そのうちミセルは、仕事を終え部屋に戻って来たロレンツを尋ねるようになってきた。手には食事やお菓子、国外のお土産など持ってやって来る。
「あー、ミセルお姉ちゃんだ!!」
「あら、イコちゃん。今日も可愛いですわね」
いつしかイコとも仲良くなり、笑顔で言葉を交わす。イコが食べたいというので品物は有り難く受け取ったが、これまでの経緯を考え彼女を一度も部屋に上げることはしなかった。それでもミセルはいつも笑顔で受け取ってくれたお礼を言って帰って行く。
そんなある日。いつも通り部屋の前で護衛をしていたロレンツが、あることを思い出して中にいるアンナに話し掛ける。
「なあ、嬢ちゃん。ちょっと聞いてくれ」
「……」
無言。いつも通りだ。ロレンツが言う。
「赤髪の嬢ちゃんにな、時間がある時だけでいいから『護衛職』やってくれって頼まれたんだ。どうしたらいい?」
中でそれを聞いていたアンナの顔が真っ白になる。隣にいたリリーは目を閉じて首を左右に振る。アンナは机にあった置物をドアに投げつけて怒鳴った。
ドン!!!
「知らないわよ!! 好きにすれば!! 馬鹿、最低っ!!!!」
戦うことは天下一品のロレンツだが、それ以外のことは救いようのないぐらい鈍い男である。空気を読むとか、その場の状況を判断する事が大の苦手であった。
「お、おい、嬢ちゃん……」
ロレンツはロレンツでここまでアンナに避けられている状況に困惑していた。もう長い間この目の前の部屋に入っていない。
困り果てるロレンツ。少しだけ彼女の部屋で飲むコーヒーが恋しくなった。
「ううっ、ううっ、うえ~ん……」
アンナは部屋のベッドに駆け込むと声を殺して泣き始めた。
「アンナ様……」
リリーが立ち上がりアンナの元へと近寄る。アンナが涙声で言う。
「ねえ、どうして? どうしてあいつは私を、ううっ……、私を捨てようとしてるの??」
「アンナ様……」
目を真っ赤にして尋ねるアンナにリリーが答える。
「そう言うつもりで言ったのではないかとは思います」
「違うの? じゃあどういうつもり?」
リリーが難しい顔をして答える。
「確証はありませんが、これはジャスター家の策略かと。アンナ様とあいつを引き離しにかかっています。現にこの間来たエルグ様の様子もおかしかったし」
リリーは少し前にアンナに手を差し出そうとしていたエルグの顔を思い出す。アンナが泣きそうな顔で言う。
「でも、でもあいつはミセルを助けたり、今だって仲良くしてるじゃん……」
「それは……」
鈍感なロレンツ。きっと女が近付いて来ても気にしないのだろうと思う。
「彼は誰でも助けちゃうんじゃないですか。男でも女でも……」
「うわーん!!!」
アンナの頭の中に言い寄られれば手を差し出すロレンツの姿が思い浮かぶ。
「だから私はもう用済みなんだよね、ミセルの『護衛職』になりたいから部屋に入ろうとしないんだよね、うわーん!!!」
「ア、アンナ様……」
リリーは頭を抱える。
アンナにも無論非はある。と言うかこの状況はアンナが招いた結果でもある。
(でも、そんなこと言ったら立ち直れないんだろうな……)
リリーはベッドの上で嗚咽するアンナを見て思った。
カチャ……
ロレンツが部屋の前で護衛をしているとそのドアがゆっくり開かれた。
「青髪の嬢ちゃん……」
出て来たのは青髪のツインテールのリリー。
ゆっくりドアを閉めるとロレンツの隣に立って言った。
「あなた、本当に馬鹿よね」
自分の子供の様な年齢。いきなり馬鹿呼ばわりされるのも慣れたのだが、今の状況を思うと何も言えなくなる。リリーが言う。
「あなたもちょっとはアンナ様のことを考えなさいよ」
「考えてる」
ロレンツが静かに答える。
「本当に?」
「ああ、どうやって護衛しようかちゃんと考えている」
「はあ……」
リリーが頭を抱えて溜息をつく。
「もっとアンナ様個人のことを思ってください」
「考えていると言ったはずだぞ」
リリーはどうしてこんな朴念仁にアンナは想いを寄せるのかと頭が痛くなる。
「女性としてもっと考えてあげてください」
リリーはこんな武骨な男に『大好きなアンナ様』が奪われるのは嫌だった。それでも、それ以上に元気のない辛そうなアンナと一緒に居るのはもっと嫌だった。
「女性として? 一体何を言っている」
「あれだけ綺麗で魅力的な女性です。一緒に居て何も感じないんですか?」
「……」
感じない、と言えば嘘になる。
初めて会った時のアンナの美しさに驚いたことをはっきり覚えている。
だが自分は『護衛職』。彼女を守るのが仕事。私情は持ち込まないよう努めている。それに……
「そうならないよう努力している。呪いもあるからな……」
(あっ)
忘れていた。
ロレンツがミンファから受け継いだ『誰かを愛すると死ぬ呪い』。ロレンツがアンナを愛することは死につながる。本当になぜそんな呪いを引き取ったのか。しかも敵の。リリーには理解できない。
「あなたはやっぱり馬鹿だわ」
「おいおい、なんだよそりゃ……」
ロレンツはため息をつきながら部屋に戻るリリーを見て言った。
ミセルの猛攻はまだ続く。
「リリー、行くわよ」
公務で外出した時。侍女リリーを引き連れ、『護衛職』のロレンツもその後ろについて歩く。美しいアンナ。そして背が高く体の大きいロレンツが続く。場内を歩いているだけでとても目立つ。
「まあ、マサルトのスパイって噂の『護衛職』様が歩いているぞ」
「英雄だと思っていたのにスパイだったとはねえ」
ネガーベルの英雄として一時期人気を博していたロレンツは、ガーヴェルの策略によってその名声は地に落ちていた。
「ロレ様ぁ~!!」
もうひとり。名声を落とした人物、赤髪のその令嬢はロレンツに笑顔で近付いて来た。
「ロレ様、どちらへお越しでしょうか?」
「公務だ」
「今日もとっても素敵でございます」
「……」
ミセルはまるで鳥籠から放たれた小鳥のように自由に振舞った。
一部からは『ニセ聖女』との噂も立ち始める中、彼女がこれほど明るくなれたのはやはり目の前の銀髪の男のお陰であった。アンナがむっとして言う。
「ちょっとミセル!! 何しに来たのよ!!」
ミセルがアンナに気付いて答える。
「私はロレ様にお会いに来ただけですわ。お構いなく」
(むかっ!!!)
苛つくアンナ。
更にそれをじっと見つめるだけで何も言わないロレンツを見て更に苛つく。
「もう、行くわよ!!」
アンナはそう言うとずかずかと歩いて行く。
軽く手を上げ振るミセルを見ながらリリーが思う。
(ミセル様、変わられた……)
それは同性だから分かる女の直感。
それはようやく自分に素直になれたミセルが、ロレンツにだけ見せる無垢な笑顔であった。
夜ひとりでベッドに入る際、いつも思い出してしまう光景がある。
『ミセル様ぁ、早く治療を!!』
『なんで治療しねえんだ!? ニセ聖女か!!??』
『聖女就任式』で犯した失態。
大怪我を負って息絶えそうな兄エルグ。治したくても輝石が尽き、自分では手の施しようがない。そんな彼女に周りからは急がせる声、聖女を疑う声が飛び交う。
『やめて、やめて、やめてえええ!!!!』
ミセルは両手で耳を防ぐ。
でも分かっている。耳を防いだところで頭に響く観衆の罵詈雑言。
体が震えた。このまま消えてなくなりたかった。
そんな時、彼だけが膝をついて自分に話し掛けてくれた。
『これ使いな、嬢ちゃん』
その後のことはよく覚えていない。
必死に兄を治療し、たくさん泣いた。
怖かった。
だからその怖かった分だけ、その銀髪の男が自分の中で大きくなっていった。
あれからその想いをひた隠し過ごして来たミセル。でも意外な人物からその戒めが解かれることとなる。
『ロレロレを攻略せよ』
絶対的な父ガーヴェルからの指令。ミセルの女心に火がついた。
「ロレ様~、お勤めご苦労様ですぅ~!!」
ミセルはアンナの部屋の前でじっと護衛を続けるロレンツの所に行っては大きな声で話し掛けた。
まるでキャロルが乗り移ったかのような甘い声。ロレンツは腕組みしたままそれに応えないようにしていたが、ミセルは毎日何回も飽きずにやって来た。
「ロレ様~、ミセルがお夕食作って参りましたの。食べて頂けませんか??」
そのうちミセルは、仕事を終え部屋に戻って来たロレンツを尋ねるようになってきた。手には食事やお菓子、国外のお土産など持ってやって来る。
「あー、ミセルお姉ちゃんだ!!」
「あら、イコちゃん。今日も可愛いですわね」
いつしかイコとも仲良くなり、笑顔で言葉を交わす。イコが食べたいというので品物は有り難く受け取ったが、これまでの経緯を考え彼女を一度も部屋に上げることはしなかった。それでもミセルはいつも笑顔で受け取ってくれたお礼を言って帰って行く。
そんなある日。いつも通り部屋の前で護衛をしていたロレンツが、あることを思い出して中にいるアンナに話し掛ける。
「なあ、嬢ちゃん。ちょっと聞いてくれ」
「……」
無言。いつも通りだ。ロレンツが言う。
「赤髪の嬢ちゃんにな、時間がある時だけでいいから『護衛職』やってくれって頼まれたんだ。どうしたらいい?」
中でそれを聞いていたアンナの顔が真っ白になる。隣にいたリリーは目を閉じて首を左右に振る。アンナは机にあった置物をドアに投げつけて怒鳴った。
ドン!!!
「知らないわよ!! 好きにすれば!! 馬鹿、最低っ!!!!」
戦うことは天下一品のロレンツだが、それ以外のことは救いようのないぐらい鈍い男である。空気を読むとか、その場の状況を判断する事が大の苦手であった。
「お、おい、嬢ちゃん……」
ロレンツはロレンツでここまでアンナに避けられている状況に困惑していた。もう長い間この目の前の部屋に入っていない。
困り果てるロレンツ。少しだけ彼女の部屋で飲むコーヒーが恋しくなった。
「ううっ、ううっ、うえ~ん……」
アンナは部屋のベッドに駆け込むと声を殺して泣き始めた。
「アンナ様……」
リリーが立ち上がりアンナの元へと近寄る。アンナが涙声で言う。
「ねえ、どうして? どうしてあいつは私を、ううっ……、私を捨てようとしてるの??」
「アンナ様……」
目を真っ赤にして尋ねるアンナにリリーが答える。
「そう言うつもりで言ったのではないかとは思います」
「違うの? じゃあどういうつもり?」
リリーが難しい顔をして答える。
「確証はありませんが、これはジャスター家の策略かと。アンナ様とあいつを引き離しにかかっています。現にこの間来たエルグ様の様子もおかしかったし」
リリーは少し前にアンナに手を差し出そうとしていたエルグの顔を思い出す。アンナが泣きそうな顔で言う。
「でも、でもあいつはミセルを助けたり、今だって仲良くしてるじゃん……」
「それは……」
鈍感なロレンツ。きっと女が近付いて来ても気にしないのだろうと思う。
「彼は誰でも助けちゃうんじゃないですか。男でも女でも……」
「うわーん!!!」
アンナの頭の中に言い寄られれば手を差し出すロレンツの姿が思い浮かぶ。
「だから私はもう用済みなんだよね、ミセルの『護衛職』になりたいから部屋に入ろうとしないんだよね、うわーん!!!」
「ア、アンナ様……」
リリーは頭を抱える。
アンナにも無論非はある。と言うかこの状況はアンナが招いた結果でもある。
(でも、そんなこと言ったら立ち直れないんだろうな……)
リリーはベッドの上で嗚咽するアンナを見て思った。
カチャ……
ロレンツが部屋の前で護衛をしているとそのドアがゆっくり開かれた。
「青髪の嬢ちゃん……」
出て来たのは青髪のツインテールのリリー。
ゆっくりドアを閉めるとロレンツの隣に立って言った。
「あなた、本当に馬鹿よね」
自分の子供の様な年齢。いきなり馬鹿呼ばわりされるのも慣れたのだが、今の状況を思うと何も言えなくなる。リリーが言う。
「あなたもちょっとはアンナ様のことを考えなさいよ」
「考えてる」
ロレンツが静かに答える。
「本当に?」
「ああ、どうやって護衛しようかちゃんと考えている」
「はあ……」
リリーが頭を抱えて溜息をつく。
「もっとアンナ様個人のことを思ってください」
「考えていると言ったはずだぞ」
リリーはどうしてこんな朴念仁にアンナは想いを寄せるのかと頭が痛くなる。
「女性としてもっと考えてあげてください」
リリーはこんな武骨な男に『大好きなアンナ様』が奪われるのは嫌だった。それでも、それ以上に元気のない辛そうなアンナと一緒に居るのはもっと嫌だった。
「女性として? 一体何を言っている」
「あれだけ綺麗で魅力的な女性です。一緒に居て何も感じないんですか?」
「……」
感じない、と言えば嘘になる。
初めて会った時のアンナの美しさに驚いたことをはっきり覚えている。
だが自分は『護衛職』。彼女を守るのが仕事。私情は持ち込まないよう努めている。それに……
「そうならないよう努力している。呪いもあるからな……」
(あっ)
忘れていた。
ロレンツがミンファから受け継いだ『誰かを愛すると死ぬ呪い』。ロレンツがアンナを愛することは死につながる。本当になぜそんな呪いを引き取ったのか。しかも敵の。リリーには理解できない。
「あなたはやっぱり馬鹿だわ」
「おいおい、なんだよそりゃ……」
ロレンツはため息をつきながら部屋に戻るリリーを見て言った。
ミセルの猛攻はまだ続く。
「リリー、行くわよ」
公務で外出した時。侍女リリーを引き連れ、『護衛職』のロレンツもその後ろについて歩く。美しいアンナ。そして背が高く体の大きいロレンツが続く。場内を歩いているだけでとても目立つ。
「まあ、マサルトのスパイって噂の『護衛職』様が歩いているぞ」
「英雄だと思っていたのにスパイだったとはねえ」
ネガーベルの英雄として一時期人気を博していたロレンツは、ガーヴェルの策略によってその名声は地に落ちていた。
「ロレ様ぁ~!!」
もうひとり。名声を落とした人物、赤髪のその令嬢はロレンツに笑顔で近付いて来た。
「ロレ様、どちらへお越しでしょうか?」
「公務だ」
「今日もとっても素敵でございます」
「……」
ミセルはまるで鳥籠から放たれた小鳥のように自由に振舞った。
一部からは『ニセ聖女』との噂も立ち始める中、彼女がこれほど明るくなれたのはやはり目の前の銀髪の男のお陰であった。アンナがむっとして言う。
「ちょっとミセル!! 何しに来たのよ!!」
ミセルがアンナに気付いて答える。
「私はロレ様にお会いに来ただけですわ。お構いなく」
(むかっ!!!)
苛つくアンナ。
更にそれをじっと見つめるだけで何も言わないロレンツを見て更に苛つく。
「もう、行くわよ!!」
アンナはそう言うとずかずかと歩いて行く。
軽く手を上げ振るミセルを見ながらリリーが思う。
(ミセル様、変わられた……)
それは同性だから分かる女の直感。
それはようやく自分に素直になれたミセルが、ロレンツにだけ見せる無垢な笑顔であった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる