46 / 89
第三章「聖女就任式」
46.『聖女就任式』
しおりを挟む
澄み切った青空。
多くの熱狂渦巻く野外闘技場に、その純白のドレスを纏った今日の主役が立つ。
「ミセル・ジャスター、聖女の誓いを!!!」
舞台上に立つ男の声を聞き椅子から立ち上がったミセルが、満面の笑みを振りまきながら手を上げ観衆の声に応える。
「ミセル様ーーーーっ!!!」
「聖女様、素敵ーーーーっ!!!」
数年ぶりに誕生する聖女にネガーベルの民は熱い歓喜に包まれていた。喜びに興奮。その声を一身に受けたミセルが、舞台上に置かれた女神像の前に行き片膝をついて祈り始める。
「女神様。わたくしミセル・ジャスターは苦しみの中でも、暗闇の中でも、如何なる時もあなたを想い、民を慈しみ、ネガーベルの輝く光となって皆を導くことをここに誓います。わたくしにご加護を、民にご加護を、ネガーベルにご加護をお与えください……」
ミセルの祈りに静まり返る会場。
舞台上に立つ男が大声で叫ぶ。
「ここに、ミセル・ジャスターを新たな『聖女』として任命致します!!!!」
「うおおおおお!!!!!」
同時に沸き起こる歓声に拍手。
それは大きな闘技場一面に広がり、その歓声は地面を揺らすほど大きくなった。ミセルは同じく純白のドレスを着た幼い少女から、月桂樹の葉で作られた王冠を頭に乗せられる。
『新聖女、ミセル・ジャスター誕生』
集まった観衆はその歴史的イベントに興奮し、皆総立ちとなってその新たな希望を喜んだ。
(アンナ様……)
舞台下にある王家の椅子に座ったアンナは、その様子をじっと黙ったまま見つめている。
新たな聖女が就任することは、つまり現王家がお役御免となることを意味する。
王家交代。ネガーベルで脈々と受け継がれてきたしきたり。様々な感情を抱えたアンナはいつしか『氷姫』に戻り、ただただその様子をじっと見つめていた。
(私はアンナ様にずっとお仕えします……)
リリーもアンナの横で彼女同様、その辛い光景から目を逸らさずに見ようと思った。
「それでは新聖女による実演に移りたいと思います!!」
各要人の挨拶や祝賀のコメントが続いた後、皆が最も楽しみにしていた『実演』へと式が移って行った。
実際に治癒能力を持つ聖女が、怪我人を治療するというこのイベント。普段治癒魔法など見ることのない一般人にとっては貴重な機会である。
「ネガーベル兵、登壇っ!!!」
男の声に合わせてふたりの兵士が舞台の上へと上がる。
ふたりとも手には鋭い剣を持ってはいるが、鎧などの防具は一切身につけていない。審議会同様、ここでどちらかに怪我をさせて聖女がその場で治療をすると言うものだ。
「おおっ……」
数年ぶりの『聖女就任式』。
その独特の雰囲気に会場が一瞬静かになる。壇上に上がったふたりの兵士はお互いに剣を構え、その時を待っている。
「始めっ!!!」
男の掛け声でふたりの兵士が全力で剣を振る。
カンカン!!!
手は抜かない。
お互い持っているのは本物の真剣。聖女がいるという安心感はあるものの、斬られれば当然激痛に耐えなければならない。
シュン!!!
ひとりの兵士が相手の腕を大きく斬り裂いた。これで剣技は終わりの予定。
だが、ここで想定外のことが起こる。
「うおおおお!!!!」
斬られた兵士が恐怖と混乱で持っていた剣で相手の胸を思いきり突き刺した。兵士の戦いに興奮していた観客達はその残酷な図に一瞬黙り込む。
「待てっ、待てっ、そこまでだっ!!!!」
慌てて壇上の男がふたりを止めにかかる。
「うがあああ!!! いてえ、いえてえよおおお!!!!」
胸を突き刺された兵士がその場に倒れ血を流し叫ぶ。すぐに床は男の血に染まり、その痛々しい光景に皆が目を逸らした。
「ミ、ミセル様っ、早く治療を!!!」
皆と同様に、その悍ましい絵に恐怖を抱いていたミセルが、名前を呼ばれ我に返る。
「わ。分かりましたわ!!!」
ミセルはドレスのポケットに忍ばせておいた輝石に触れながら、倒れて血を流す兵士の元へ駆け寄る。
(うっ……)
余りにも痛々しい傷口を見て一瞬吐き気を催すミセル。しかしすぐに治療に専念する。
「強回復!!!」
ミセルがそう唱えると手元が光り、深く穴が開いていた胸元が塞がって行く。
「おお……」
会場から起こる感嘆の声。男が言う。
「ミセル様、こっちの男もお願いします!!」
(ちっ……)
予定ではひとりの治療のはずだった。
どちらかが怪我をしたらすぐに剣を収めるよう指示してある。貴重な輝石。こんな興業的イベントで消費するのは最小限にしたい。
「ミセル様っ!!!」
ミセルは男に催促されて渋々腕を斬られた兵士の治療も行う。
「おおっ!!!」
「ミセル様、聖女様、万歳っ!!!!」
初めて見る治療魔法に集まった観客からは惜しみない拍手が送られた。ミセルもエルグも無駄な輝石の消費に苛立ちを感じていたが、観客からの大きな歓声を聞き笑顔を作ってそれに応えた。ミセルが思う。
(念の為予備を用意しておいて良かったわ。しかし使えない兵士共め。式が終わったら厳しい懲罰を与えてあげるわ!!!)
笑顔の下でミセルは指示通りに働かない兵士に苛立っていた。壇上の男が大きな声で皆に言う。
「皆さん、新たな聖女・ミセル・ジャスターに大きな拍手をお送りください!!!」
式も終わりに近づき、男の声で観客が立ったまま歓声と惜しみない拍手を送る。ミセルは舞台の中央に立ち、純白の美しいドレスを風になびかせながら手を上げてそれに応えた。
そして、それは起こった。
「うおおおおおおっ!!!!」
(え?)
突然舞台下で警備をしていた兵士のひとりが突如抜刀し、壇上に駆け上げるとミセルの兄であるエルグ・ジャスターに背中から斬りつけた。
ザン!!!!
その新人にしては年を取った兵士、元ミスガリア国軍の将軍ローゼルは、声を上げて倒れるエルグに更にもう一太刀加えた。
ザン!!!!!
「があああああああ!!!!!」
背中を二度斬られ、大出血をしながら聖騎士団長エルグが床に倒れる。溢れ出す血、骨まで剥き出しになった背中。そこにいたすべての者が何が起こったのか理解できなかった。
(呪剣っ!!!!)
ただその中にあってもその銀髪の男だけは瞬時に体が動いていた。
(黒破漸!!!)
ロレンツは壇上に上がるとその漆黒の剣を振り抜き、衝撃波を放った。
「ぎゃっ!!!」
ローゼルはあまりにも速い斬撃にかわすことなく身を弾かれ床に落ちる。
(終了)
「キャロル!!!」
「はいーーっ!!!!」
ロレンツはそのままローゼルの元まで駆け寄り体を押さえつける。キャロルもすぐにやって来て男から剣を奪い取る。
「……ミスガリア王国、万歳」
ローゼルはロレンツに押さえつけられながら小さくそうつぶやいた。
「お兄様っ、お兄様っ!!!!」
一方のミセルは突然の凶事に頭が混乱していた。
「うぐぐぐぐっ……」
背中からの強撃二太刀。
それはひと目で致命傷だと分かるほどの大きな怪我であった。
「エルグ、エルグっ!!!!」
居合わせた父ガーヴェルも動揺し震えている。ミセルが壇上に上がった兵士達に大声で叫ぶ。
「早く救護班を!!! 早くして、早く呼んで来てよ!!!!」
しかしすでに駆け付けていた救護担当の者がミセルに言う。
「これはもう治療できるレベルじゃありません。致命傷で……」
どくどくと流れ出る血液。
斬られた肉。露出した骨。その全てが素人でも分かる危険な状態だ。ミセルが涙ながらに叫ぶ。
「馬鹿なこと言ってないで治してよ!! 早く、早くしてっ!!!!」
救護担当の者がミセルに言う。
「聖女様の治癒魔法でお願いします!!!」
(え!?)
取り乱して忘れていたが、自分は聖女だった。
「うぐ、がががっ……」
激痛と出血で既に意識がなくなりかけているエルグ。一刻も早く治療しないと手遅れになる。
「ミーセル、ミーセル、ミーセル!!!!」
会場からは治療を促すコールが沸き起こる。ミセルの真っ白な純白のドレスが倒れた兄エルグの手を握り真っ赤に染まる。
(私、私、どうすればいいの……)
虫の息で苦しむ兄エルグの傍で両膝をついて顔面蒼白になるミセル。彼女のポケットにはもう輝石はなかった。
多くの熱狂渦巻く野外闘技場に、その純白のドレスを纏った今日の主役が立つ。
「ミセル・ジャスター、聖女の誓いを!!!」
舞台上に立つ男の声を聞き椅子から立ち上がったミセルが、満面の笑みを振りまきながら手を上げ観衆の声に応える。
「ミセル様ーーーーっ!!!」
「聖女様、素敵ーーーーっ!!!」
数年ぶりに誕生する聖女にネガーベルの民は熱い歓喜に包まれていた。喜びに興奮。その声を一身に受けたミセルが、舞台上に置かれた女神像の前に行き片膝をついて祈り始める。
「女神様。わたくしミセル・ジャスターは苦しみの中でも、暗闇の中でも、如何なる時もあなたを想い、民を慈しみ、ネガーベルの輝く光となって皆を導くことをここに誓います。わたくしにご加護を、民にご加護を、ネガーベルにご加護をお与えください……」
ミセルの祈りに静まり返る会場。
舞台上に立つ男が大声で叫ぶ。
「ここに、ミセル・ジャスターを新たな『聖女』として任命致します!!!!」
「うおおおおお!!!!!」
同時に沸き起こる歓声に拍手。
それは大きな闘技場一面に広がり、その歓声は地面を揺らすほど大きくなった。ミセルは同じく純白のドレスを着た幼い少女から、月桂樹の葉で作られた王冠を頭に乗せられる。
『新聖女、ミセル・ジャスター誕生』
集まった観衆はその歴史的イベントに興奮し、皆総立ちとなってその新たな希望を喜んだ。
(アンナ様……)
舞台下にある王家の椅子に座ったアンナは、その様子をじっと黙ったまま見つめている。
新たな聖女が就任することは、つまり現王家がお役御免となることを意味する。
王家交代。ネガーベルで脈々と受け継がれてきたしきたり。様々な感情を抱えたアンナはいつしか『氷姫』に戻り、ただただその様子をじっと見つめていた。
(私はアンナ様にずっとお仕えします……)
リリーもアンナの横で彼女同様、その辛い光景から目を逸らさずに見ようと思った。
「それでは新聖女による実演に移りたいと思います!!」
各要人の挨拶や祝賀のコメントが続いた後、皆が最も楽しみにしていた『実演』へと式が移って行った。
実際に治癒能力を持つ聖女が、怪我人を治療するというこのイベント。普段治癒魔法など見ることのない一般人にとっては貴重な機会である。
「ネガーベル兵、登壇っ!!!」
男の声に合わせてふたりの兵士が舞台の上へと上がる。
ふたりとも手には鋭い剣を持ってはいるが、鎧などの防具は一切身につけていない。審議会同様、ここでどちらかに怪我をさせて聖女がその場で治療をすると言うものだ。
「おおっ……」
数年ぶりの『聖女就任式』。
その独特の雰囲気に会場が一瞬静かになる。壇上に上がったふたりの兵士はお互いに剣を構え、その時を待っている。
「始めっ!!!」
男の掛け声でふたりの兵士が全力で剣を振る。
カンカン!!!
手は抜かない。
お互い持っているのは本物の真剣。聖女がいるという安心感はあるものの、斬られれば当然激痛に耐えなければならない。
シュン!!!
ひとりの兵士が相手の腕を大きく斬り裂いた。これで剣技は終わりの予定。
だが、ここで想定外のことが起こる。
「うおおおお!!!!」
斬られた兵士が恐怖と混乱で持っていた剣で相手の胸を思いきり突き刺した。兵士の戦いに興奮していた観客達はその残酷な図に一瞬黙り込む。
「待てっ、待てっ、そこまでだっ!!!!」
慌てて壇上の男がふたりを止めにかかる。
「うがあああ!!! いてえ、いえてえよおおお!!!!」
胸を突き刺された兵士がその場に倒れ血を流し叫ぶ。すぐに床は男の血に染まり、その痛々しい光景に皆が目を逸らした。
「ミ、ミセル様っ、早く治療を!!!」
皆と同様に、その悍ましい絵に恐怖を抱いていたミセルが、名前を呼ばれ我に返る。
「わ。分かりましたわ!!!」
ミセルはドレスのポケットに忍ばせておいた輝石に触れながら、倒れて血を流す兵士の元へ駆け寄る。
(うっ……)
余りにも痛々しい傷口を見て一瞬吐き気を催すミセル。しかしすぐに治療に専念する。
「強回復!!!」
ミセルがそう唱えると手元が光り、深く穴が開いていた胸元が塞がって行く。
「おお……」
会場から起こる感嘆の声。男が言う。
「ミセル様、こっちの男もお願いします!!」
(ちっ……)
予定ではひとりの治療のはずだった。
どちらかが怪我をしたらすぐに剣を収めるよう指示してある。貴重な輝石。こんな興業的イベントで消費するのは最小限にしたい。
「ミセル様っ!!!」
ミセルは男に催促されて渋々腕を斬られた兵士の治療も行う。
「おおっ!!!」
「ミセル様、聖女様、万歳っ!!!!」
初めて見る治療魔法に集まった観客からは惜しみない拍手が送られた。ミセルもエルグも無駄な輝石の消費に苛立ちを感じていたが、観客からの大きな歓声を聞き笑顔を作ってそれに応えた。ミセルが思う。
(念の為予備を用意しておいて良かったわ。しかし使えない兵士共め。式が終わったら厳しい懲罰を与えてあげるわ!!!)
笑顔の下でミセルは指示通りに働かない兵士に苛立っていた。壇上の男が大きな声で皆に言う。
「皆さん、新たな聖女・ミセル・ジャスターに大きな拍手をお送りください!!!」
式も終わりに近づき、男の声で観客が立ったまま歓声と惜しみない拍手を送る。ミセルは舞台の中央に立ち、純白の美しいドレスを風になびかせながら手を上げてそれに応えた。
そして、それは起こった。
「うおおおおおおっ!!!!」
(え?)
突然舞台下で警備をしていた兵士のひとりが突如抜刀し、壇上に駆け上げるとミセルの兄であるエルグ・ジャスターに背中から斬りつけた。
ザン!!!!
その新人にしては年を取った兵士、元ミスガリア国軍の将軍ローゼルは、声を上げて倒れるエルグに更にもう一太刀加えた。
ザン!!!!!
「があああああああ!!!!!」
背中を二度斬られ、大出血をしながら聖騎士団長エルグが床に倒れる。溢れ出す血、骨まで剥き出しになった背中。そこにいたすべての者が何が起こったのか理解できなかった。
(呪剣っ!!!!)
ただその中にあってもその銀髪の男だけは瞬時に体が動いていた。
(黒破漸!!!)
ロレンツは壇上に上がるとその漆黒の剣を振り抜き、衝撃波を放った。
「ぎゃっ!!!」
ローゼルはあまりにも速い斬撃にかわすことなく身を弾かれ床に落ちる。
(終了)
「キャロル!!!」
「はいーーっ!!!!」
ロレンツはそのままローゼルの元まで駆け寄り体を押さえつける。キャロルもすぐにやって来て男から剣を奪い取る。
「……ミスガリア王国、万歳」
ローゼルはロレンツに押さえつけられながら小さくそうつぶやいた。
「お兄様っ、お兄様っ!!!!」
一方のミセルは突然の凶事に頭が混乱していた。
「うぐぐぐぐっ……」
背中からの強撃二太刀。
それはひと目で致命傷だと分かるほどの大きな怪我であった。
「エルグ、エルグっ!!!!」
居合わせた父ガーヴェルも動揺し震えている。ミセルが壇上に上がった兵士達に大声で叫ぶ。
「早く救護班を!!! 早くして、早く呼んで来てよ!!!!」
しかしすでに駆け付けていた救護担当の者がミセルに言う。
「これはもう治療できるレベルじゃありません。致命傷で……」
どくどくと流れ出る血液。
斬られた肉。露出した骨。その全てが素人でも分かる危険な状態だ。ミセルが涙ながらに叫ぶ。
「馬鹿なこと言ってないで治してよ!! 早く、早くしてっ!!!!」
救護担当の者がミセルに言う。
「聖女様の治癒魔法でお願いします!!!」
(え!?)
取り乱して忘れていたが、自分は聖女だった。
「うぐ、がががっ……」
激痛と出血で既に意識がなくなりかけているエルグ。一刻も早く治療しないと手遅れになる。
「ミーセル、ミーセル、ミーセル!!!!」
会場からは治療を促すコールが沸き起こる。ミセルの真っ白な純白のドレスが倒れた兄エルグの手を握り真っ赤に染まる。
(私、私、どうすればいいの……)
虫の息で苦しむ兄エルグの傍で両膝をついて顔面蒼白になるミセル。彼女のポケットにはもう輝石はなかった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

千技の魔剣士 器用貧乏と蔑まれた少年はスキルを千個覚えて無双する
大豆茶
ファンタジー
とある男爵家にて、神童と呼ばれる少年がいた。
少年の名はユーリ・グランマード。
剣の強さを信条とするグランマード家において、ユーリは常人なら十年はかかる【剣術】のスキルレベルを、わずか三ヶ月、しかも若干六歳という若さで『レベル3』まで上げてみせた。
先に修練を始めていた兄をあっという間に超え、父ミゲルから大きな期待を寄せられるが、ある日に転機が訪れる。
生まれ持つ【加護】を明らかにする儀式を受けたユーリが持っていたのは、【器用貧乏】という、極めて珍しい加護だった。
その効果は、スキルの習得・成長に大幅なプラス補正がかかるというもの。
しかし、その代わりにスキルレベルの最大値が『レベル3』になってしまうというデメリットがあった。
ユーリの加護の正体を知ったミゲルは、大きな期待から一転、失望する。何故ならば、ユーリの剣は既に成長限界を向かえていたことが判明したからだ。
有力な騎士を排出することで地位を保ってきたグランマード家において、ユーリの加護は無価値だった。
【剣術】スキルレベル3というのは、剣を生業とする者にとっては、せいぜい平均値がいいところ。王都の騎士団に入るための最低条件すら満たしていない。
そんなユーリを疎んだミゲルは、ユーリが妾の子だったこともあり、軟禁生活の後に家から追放する。
ふらふらの状態で追放されたユーリは、食料を求めて森の中へ入る。
そこで出会ったのは、自らを魔女と名乗る妙齢の女性だった。
魔女に命を救われたユーリは、彼女の『実験』の手伝いをすることを決断する。
その内容が、想像を絶するものだとは知らずに――

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる