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第三章「ライバルたちの群雄割拠」
24.まだチャンスはあるんです!!
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「私と結婚してください!!」
佐倉このみは交流試合で大将剛力を投げ飛ばしたタケルの元へ来て言った。
「お、お前、佐倉だよな!? い、いきなり結婚って……、何を考えて……」
「ずっと好きだったの、一条君……」
急にテンションが下がり下を向いて顔を真っ赤にするこのみ。優花が言う。
「このみ、いきなりどうしたのよ!? な、なに、好きだったって??」
優花とこのみは小学校の時一緒にタケルと『恋まじない』をした仲。あの時は確かおまじないみたいなものが流行っていて、そのノリで教室にいたタケルを誘ってやってみただけのはず。このみがタケルのことを好きだったとは全く知らない。
「ごめんね、優花ちゃん。わ、私ね、ずっと柔道やっているタケル君が好きだったの。言えなくて、その、ごめんなさい……」
ひとり謝るこのみ。
「じゃあ、もしかしてずっと探していたとか……?」
「うん……」
このみはタケルに片思いしながらもずっと打ち明けられない気持ちを胸に秘めたまま小学校を卒業。それ以降どんどんと疎遠になり会うこともなくなる。家を探そうと思えば探せたが恥ずかしくてそんな事も出来ず、気がつけばもう大学生。そこでこのみは決意する。
――柔道をやっている一条君を見て本当に好きなら告白しよう
そこからこのみの『柔道家一条タケル探し』が始まる。
しかし当然のことながら全く見つからなかった。どれだけネットで探そうが見つからない。縁がないのかなと諦めかけていた今日、奇跡が起きタケルに再会することができた。
「さ、佐倉さあ。でもいきなり結婚って言うのは……」
まだ戸惑っているタケルがこのみに言う。
「あ、うん。その、それは……」
これはこのみにとっても想定外。気持ちが先走り告白が『結婚』になってしまった。
「そんなの、そんなの認めませんから!!!」
それまでじっと聞いていた雫が頬を膨らませて言う。
「いきなりやって来て一条先輩と結婚とか、彼女の私が絶対許しませんから!!!」
雫は青いリボンを左右に動かしながら怒って言う。このみが答える。
「え、彼女? 一条君、この子と付き合ってるの?」
心底寂しそうな顔でタケルに尋ねるこのみ。答えようとしたタケルより先に優花が言う。
「このみ! タケル君と付き合っているのは私!! 私なの。この子は違うの!!」
「え? 優花ちゃんと付き合って……」
このみの顔が更に青くなる。雫が言う。
「あー、桐島先輩、そんなこと言うんだ!! 私が一条先輩の『二番目の彼女』になるって言ったらいいって言ったじゃないですか!!」
「え? に、二番目の彼女!?」
青い顔をしたこのみに混乱も加わる。
「あ、あれは、そんなことは……」
それを言ったのは『もうひとりの自分』。今の自分はそんなこと言っていないのだが説明できるはずもない。雫が言う。
「ほら、認めてるんじゃないですか!! 一条先輩は私の彼氏です!!!」
そう言ってタケルに抱き着きその勢いで匂いもかぎ始める。そんなタケルの道着の端を持ってこのみも小さな声で言う。
「じゃあ、私も一条君の彼女になる……」
下を向き恥ずかしそうに言うこのみだが、優花と雫はその言葉を聞き逃さなかった。
「ちょ、ちょっと、このみ!! 本気で言ってるの!?」
「もう、いいです!! 要りません、これ以上一条先輩の彼女なんて……」
美女三人に囲まれ、タケルは彼女ら以上に頭が混乱してしまっていた。
(負けた。この俺が、完全に負けた……)
開盛大学の柔道部主将剛力。全国大学選手権の決勝リーグに出場するほどの実力の持ち主でこの辺りでは彼に勝つ者はもちろん、強すぎて練習相手すらまともにいない強者。
その彼が心から『恐怖』を覚えた。大会で負けた時でさえ『次こそは勝つ』と敗北をバネに鍛えてきたのだが、今日の場合はまるで違った。
――あんなのに勝てる気がしねえ
大きくないのに鉛のように重い体。
木のように押しても引いても動かない手足。
仕掛けても空気のようにかわされ、そのくせ技のキレはまるで日本刀のように鋭い。
倒れたままの剛力は一体どんな技をかけられたのかさえ分からない。気がつけば全身の痛みと、仰向けに倒れ天井が目に入っていた。
「結婚してください!!」
そんな剛力の耳に愛しの佐倉このみの声が響いた。
(結婚……? そうか、勝者は佐倉を奪えるんだな……)
剛力の目に涙がこぼれる。そして枯れかけていた彼の心にこのみの笑顔が広がる。
「うがっ!!!」
しばらく倒れていた剛力は全身に力を入れ立ち上がる。そしてタケルの元へ歩いて行き指をさして言う。
「見事だ、見事だった、青葉!! だが次は負けん、絶対に負けん。そしてこの次はお前に勝って佐倉は俺が奪い返す!!! いいか、青葉っ!!!」
剛力はそうひとり大声でタケルに言うと背を向けて帰って行った。唖然とするタケルが雫に言う。
「ね、ねえ、雫ちゃん。なんかあいつ凄い怒っていたけど、嫌われることでもしたの?」
なぜか自分の名前を連呼されて挑戦状を叩きつけられた雫が困惑した顔で答える。
「い、いえ、特に何も。選手交代を告げに言ったのが気に障ったのかな……?」
「な、なあ、佐倉。お前のことも言ってたけど、付き合ってたとか?」
このみが真顔で答える。
「全然」
「あ、そう……」
苦笑いするタケル。そんなタケルにこのみが言う。
「い、一条君、そんなことより『佐倉』はイヤだな……、このみって呼んでくれる?」
「え? いや、だって……」
焦るタケルの手を握り、このみが言う。
「だってこのふたりには名前で呼んで、彼女の私だけ名字ってのは嫌なの。ね?」
「もう彼女気取りですか!! 私は認めませんから。そもそもおふたりはただの小学校の同級生なんですよね!!」
怒り気味の雫がタケルに言う。
「あ、ああ。そうだけど。でも雫ちゃん、優花は俺の彼女で……」
「え? 一条君って優花ちゃんと本当に付き合ってるの?」
このみが驚いた顔で言う。優花がタケルと腕を組みふたりに言う。
「そうなの!! 私はちゃんと告白して、ちゃんと返事を貰ったの!! だからタケル君は私だけの彼氏!!」
このみが信じられない顔でタケルに言う。
「一条君、優花ちゃんが告白したって本当なの?」
「あ、ああ。告白されて付き合っているんだ……」
そう答えるタケルに雫が言う。
「でも一条先輩と桐島先輩って、時々すごく仲が悪くなるんです。悪いって言うか嫌っていると言ってもいいレベルで……」
(え?)
それを聞いたこのみが固まる。
「ね、ねえ、優花ちゃん。一条君のこと、時々嫌いになったりするの?」
「え? そ、そんなことは、なくて……」
水色の目をした優花が動揺しながら口籠る。それを見たこのみが思った。
――うそ!? 私のも効いていたんだ!!
(だったらまだ行ける! 今なら私にもまだチャンスはある!!)
このみが再びタケルの手を取って言う。
「私も一条君の彼女になるね。立候補制みたいだし」
「な、何が立候補制ですか!!」
雫が顔を真っ赤にして言う。このみがふたりに言う。
「優花ちゃん、それから雫さん。これから頑張ろうね。私、負けませんから!!」
このみが胸の前で小さく手をぐっと握り締めて言う。
「ちょ、ちょっとこのみ……」
優花が言い掛けた時、総館大の五里が言う。
「おーい、青葉、一条。そろそろ帰るぞ」
「あ、はい! 先輩、帰りましょう!!」
そう言って雫がタケルの手を引っ張って歩き出す。
「わ、ちょ、ちょっと雫ちゃん!?」
立ち去るタケルと雫を見ながら優花がこのみに言う。
「このみ、好きだったんだ。一条のこと」
「うん、ごめんね。優花ちゃん」
ふたりは前を向いたまま話をする。優花が言う。
「が、頑張ってね。うん、頑張って……」
黒い瞳をした優花が小さな声で言う。このみが笑って答える。
「うん。今は優花ちゃんが優位かもしれないけど、まだ分からないんだよ。まだ」
大人しくていつも自信無さげなこのみの変化に優花が驚く。
「わ、私も負けないから……」
そう言った優花が自分の言葉に驚く。
(あれ!? 私、何を言って……)
「とりあえず、久しぶりに会ったんでお茶でもしようか。優花ちゃん」
「い、いいね! 行こ行こ、可愛いカフェとか知ってる?」
「うん、知っているよ!! さあ、行こ!!」
ふたりは数年ぶりの再会を懐かしむかのように一緒に歩き出す。
タケルの大きな勘違い。このみが戦列に加わることでまた一歩、話が先へと進み始める。
佐倉このみは交流試合で大将剛力を投げ飛ばしたタケルの元へ来て言った。
「お、お前、佐倉だよな!? い、いきなり結婚って……、何を考えて……」
「ずっと好きだったの、一条君……」
急にテンションが下がり下を向いて顔を真っ赤にするこのみ。優花が言う。
「このみ、いきなりどうしたのよ!? な、なに、好きだったって??」
優花とこのみは小学校の時一緒にタケルと『恋まじない』をした仲。あの時は確かおまじないみたいなものが流行っていて、そのノリで教室にいたタケルを誘ってやってみただけのはず。このみがタケルのことを好きだったとは全く知らない。
「ごめんね、優花ちゃん。わ、私ね、ずっと柔道やっているタケル君が好きだったの。言えなくて、その、ごめんなさい……」
ひとり謝るこのみ。
「じゃあ、もしかしてずっと探していたとか……?」
「うん……」
このみはタケルに片思いしながらもずっと打ち明けられない気持ちを胸に秘めたまま小学校を卒業。それ以降どんどんと疎遠になり会うこともなくなる。家を探そうと思えば探せたが恥ずかしくてそんな事も出来ず、気がつけばもう大学生。そこでこのみは決意する。
――柔道をやっている一条君を見て本当に好きなら告白しよう
そこからこのみの『柔道家一条タケル探し』が始まる。
しかし当然のことながら全く見つからなかった。どれだけネットで探そうが見つからない。縁がないのかなと諦めかけていた今日、奇跡が起きタケルに再会することができた。
「さ、佐倉さあ。でもいきなり結婚って言うのは……」
まだ戸惑っているタケルがこのみに言う。
「あ、うん。その、それは……」
これはこのみにとっても想定外。気持ちが先走り告白が『結婚』になってしまった。
「そんなの、そんなの認めませんから!!!」
それまでじっと聞いていた雫が頬を膨らませて言う。
「いきなりやって来て一条先輩と結婚とか、彼女の私が絶対許しませんから!!!」
雫は青いリボンを左右に動かしながら怒って言う。このみが答える。
「え、彼女? 一条君、この子と付き合ってるの?」
心底寂しそうな顔でタケルに尋ねるこのみ。答えようとしたタケルより先に優花が言う。
「このみ! タケル君と付き合っているのは私!! 私なの。この子は違うの!!」
「え? 優花ちゃんと付き合って……」
このみの顔が更に青くなる。雫が言う。
「あー、桐島先輩、そんなこと言うんだ!! 私が一条先輩の『二番目の彼女』になるって言ったらいいって言ったじゃないですか!!」
「え? に、二番目の彼女!?」
青い顔をしたこのみに混乱も加わる。
「あ、あれは、そんなことは……」
それを言ったのは『もうひとりの自分』。今の自分はそんなこと言っていないのだが説明できるはずもない。雫が言う。
「ほら、認めてるんじゃないですか!! 一条先輩は私の彼氏です!!!」
そう言ってタケルに抱き着きその勢いで匂いもかぎ始める。そんなタケルの道着の端を持ってこのみも小さな声で言う。
「じゃあ、私も一条君の彼女になる……」
下を向き恥ずかしそうに言うこのみだが、優花と雫はその言葉を聞き逃さなかった。
「ちょ、ちょっと、このみ!! 本気で言ってるの!?」
「もう、いいです!! 要りません、これ以上一条先輩の彼女なんて……」
美女三人に囲まれ、タケルは彼女ら以上に頭が混乱してしまっていた。
(負けた。この俺が、完全に負けた……)
開盛大学の柔道部主将剛力。全国大学選手権の決勝リーグに出場するほどの実力の持ち主でこの辺りでは彼に勝つ者はもちろん、強すぎて練習相手すらまともにいない強者。
その彼が心から『恐怖』を覚えた。大会で負けた時でさえ『次こそは勝つ』と敗北をバネに鍛えてきたのだが、今日の場合はまるで違った。
――あんなのに勝てる気がしねえ
大きくないのに鉛のように重い体。
木のように押しても引いても動かない手足。
仕掛けても空気のようにかわされ、そのくせ技のキレはまるで日本刀のように鋭い。
倒れたままの剛力は一体どんな技をかけられたのかさえ分からない。気がつけば全身の痛みと、仰向けに倒れ天井が目に入っていた。
「結婚してください!!」
そんな剛力の耳に愛しの佐倉このみの声が響いた。
(結婚……? そうか、勝者は佐倉を奪えるんだな……)
剛力の目に涙がこぼれる。そして枯れかけていた彼の心にこのみの笑顔が広がる。
「うがっ!!!」
しばらく倒れていた剛力は全身に力を入れ立ち上がる。そしてタケルの元へ歩いて行き指をさして言う。
「見事だ、見事だった、青葉!! だが次は負けん、絶対に負けん。そしてこの次はお前に勝って佐倉は俺が奪い返す!!! いいか、青葉っ!!!」
剛力はそうひとり大声でタケルに言うと背を向けて帰って行った。唖然とするタケルが雫に言う。
「ね、ねえ、雫ちゃん。なんかあいつ凄い怒っていたけど、嫌われることでもしたの?」
なぜか自分の名前を連呼されて挑戦状を叩きつけられた雫が困惑した顔で答える。
「い、いえ、特に何も。選手交代を告げに言ったのが気に障ったのかな……?」
「な、なあ、佐倉。お前のことも言ってたけど、付き合ってたとか?」
このみが真顔で答える。
「全然」
「あ、そう……」
苦笑いするタケル。そんなタケルにこのみが言う。
「い、一条君、そんなことより『佐倉』はイヤだな……、このみって呼んでくれる?」
「え? いや、だって……」
焦るタケルの手を握り、このみが言う。
「だってこのふたりには名前で呼んで、彼女の私だけ名字ってのは嫌なの。ね?」
「もう彼女気取りですか!! 私は認めませんから。そもそもおふたりはただの小学校の同級生なんですよね!!」
怒り気味の雫がタケルに言う。
「あ、ああ。そうだけど。でも雫ちゃん、優花は俺の彼女で……」
「え? 一条君って優花ちゃんと本当に付き合ってるの?」
このみが驚いた顔で言う。優花がタケルと腕を組みふたりに言う。
「そうなの!! 私はちゃんと告白して、ちゃんと返事を貰ったの!! だからタケル君は私だけの彼氏!!」
このみが信じられない顔でタケルに言う。
「一条君、優花ちゃんが告白したって本当なの?」
「あ、ああ。告白されて付き合っているんだ……」
そう答えるタケルに雫が言う。
「でも一条先輩と桐島先輩って、時々すごく仲が悪くなるんです。悪いって言うか嫌っていると言ってもいいレベルで……」
(え?)
それを聞いたこのみが固まる。
「ね、ねえ、優花ちゃん。一条君のこと、時々嫌いになったりするの?」
「え? そ、そんなことは、なくて……」
水色の目をした優花が動揺しながら口籠る。それを見たこのみが思った。
――うそ!? 私のも効いていたんだ!!
(だったらまだ行ける! 今なら私にもまだチャンスはある!!)
このみが再びタケルの手を取って言う。
「私も一条君の彼女になるね。立候補制みたいだし」
「な、何が立候補制ですか!!」
雫が顔を真っ赤にして言う。このみがふたりに言う。
「優花ちゃん、それから雫さん。これから頑張ろうね。私、負けませんから!!」
このみが胸の前で小さく手をぐっと握り締めて言う。
「ちょ、ちょっとこのみ……」
優花が言い掛けた時、総館大の五里が言う。
「おーい、青葉、一条。そろそろ帰るぞ」
「あ、はい! 先輩、帰りましょう!!」
そう言って雫がタケルの手を引っ張って歩き出す。
「わ、ちょ、ちょっと雫ちゃん!?」
立ち去るタケルと雫を見ながら優花がこのみに言う。
「このみ、好きだったんだ。一条のこと」
「うん、ごめんね。優花ちゃん」
ふたりは前を向いたまま話をする。優花が言う。
「が、頑張ってね。うん、頑張って……」
黒い瞳をした優花が小さな声で言う。このみが笑って答える。
「うん。今は優花ちゃんが優位かもしれないけど、まだ分からないんだよ。まだ」
大人しくていつも自信無さげなこのみの変化に優花が驚く。
「わ、私も負けないから……」
そう言った優花が自分の言葉に驚く。
(あれ!? 私、何を言って……)
「とりあえず、久しぶりに会ったんでお茶でもしようか。優花ちゃん」
「い、いいね! 行こ行こ、可愛いカフェとか知ってる?」
「うん、知っているよ!! さあ、行こ!!」
ふたりは数年ぶりの再会を懐かしむかのように一緒に歩き出す。
タケルの大きな勘違い。このみが戦列に加わることでまた一歩、話が先へと進み始める。
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