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四章
十八話 瑞希の事
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生活していく内に二人のルール等が増え始めた。朝は一緒に食事をする事、家事は気付いたら積極的にやる事、月に一度は休みを合わせてデートをする事、等。ルール自体は伊吹が作っていったが、翠はそれを負担と感じるより、二人で培っていく人生の一つだと思えて嬉しくなった。
夜は基本的に翠が夜ご飯を作ったが、ホテルの仕事が休みの日は伊吹が作る。その日は伊吹が休みで翠がバイトの日だ。
翠がバイトを終えて、佐藤と渡邉の誘いを断って急いで帰ると、キッチンからたどたどしく包丁を使う音が聞こえた。
「ただいま」
「あ、翠。お帰り……つっ!」
「伊吹さん!?」
慌てて靴を脱いでキッチンに向かう。伊吹は怪我をしたであろう手を押さえている。
「見せてください」
押さえている手をはがして見ると、左手の人差し指から血が出ていた。
「痛い。空気が触れて痛い」
「大丈夫です? すぐに救急セット持ってくるので水で流しておいてくださいね」
気のせいか、伊吹の目に涙が溜まっているように見えたが、翠はすぐに救急箱を持って戻った。
伊吹は泣いてはいなかったが、かなり痛そうにしている。
「切ったのちょっとじゃないですか、他に痛いところでもあるんですか?」
「……てなんだ」
「伊吹さん?」
「痛いの苦手なんだよ。血とかほんと無理。痛い、マジで痛い」
「えっ、いつも痛いの気持ちいいって」
「それはプレイ中で頭のネジ飛んでる時じゃん。人に付けられた傷はいいんだけど、事故とか自分でやる怪我って普通に痛い」
翠は話を聞きながら伊吹の傷を消毒し、絆創膏を貼った。
「SMなら大丈夫って不思議ですね」
「苦しんだ方がいいと思ってたから。俺みたいに最低な人間は罰を受けなきゃダメなんだ。でも犯罪者として逮捕されたわけじゃないから、法で裁かれないし。
だったら、自分で罰を与えないと……。俺が傷付けた人はもっと痛い思いしてた。だから……」
翠は伊吹を強く抱き締めた。伊吹が少しも身動き取れないほど強く。
「伊吹さん。もう自分を責めないで下さい。それだけ反省してるなら、次は先を見ないといけないでしょ?
俺と一緒に幸せになって欲しいです。
SMが好きならやめろとは言いませんが、本当は好きじゃないなら──」
「SMはやめられないよ。痛いけど気持ちいいし、ご主人様と本当に深いところまで繋がれるSMは好き!」
「良かった。もう自分を責めすぎないようにして下さいね。今まで無駄に悩んだ時間は、俺の事考える時間に変えてくださいよ」
「うん!」
それから二人で並んで料理をした。新婚生活のようで、穏やかだ。
そんな生活が半年が過ぎた。
夏のお盆シーズン、伊吹は就活等はないがホテルの方が忙しいらしく、いつも慌ただしくしている。
そんな伊吹とは対照的に翠は暇をしていた。
二年生に上がり、一年の時より選択授業が減った分、バイトに専念し、夏休みもほぼバイトやサークル活動に力を注いだ。
バイトから帰ると、伊吹はいない事の方が多い。深夜もホテルにおり、明け方帰ってくる事もよくある為、翠は早起きをして伊吹の為にお風呂を沸かしておくのが習慣となった。
その日もいつものように五時に起床し、風呂を沸かしながら朝食の準備を始める。
そうしている内に、スーツ姿の伊吹が帰ってきた。
「ただいま」
「伊吹さん、お風呂沸いてますよ。入ります?」
「んーそうする」
「寝ないようにして下さいね、伊吹さんすぐに寝ちゃうんだから」
「分かってるよ。サンキューな」
最近あまり会話が続かなくなった。伊吹が疲れてあまり会話したくない様子という事もあり、翠は遠慮してしまっている。
二ヶ月前、伊吹が疲れているのに無理にセックスを強要した事があった。伊吹は嫌がっていたが、ドMなのをいい事に命令して言う事を聞かせて犯してしまった。
その数時間後、伊吹は過労で倒れてしまったのだ。その時に瑞希に「翠君のそれはDVだよ」と言われた事を思い出した。
それからは伊吹から誘われるまで翠から迫る事は一切していない。それが伊吹は不満なようで、普段はラブラブカップルなのだが、少し距離のようなものを感じていた。
伊吹がすぐに食事を出来るように準備をする。朝は二人揃って食事をするのがルールだ。
「なーあ、翠。ご飯の前にしたい事とかないのか?」
伊吹が腰タオル一枚でダイニングに入ってきた。艶めかしい身体は、うっすら鞭の傷跡が残っている。
そんな姿を見るだけで、翠の下半身は熱くなる。
(ダメだダメだ! DV男にならないようにしないと……)
「なー翠?」
伊吹が翠の背中から抱き着いてくる。背中に乳首が当たって、いやらしい想像をしてしまう。
「やめてくださいよ、これ以上は我慢出来るか分かりません。また病院の世話になりたくないでしょう?
俺も、もう伊吹さんを傷付けるのは嫌ですよ」
「気にしなくていいじゃん、翠のしたいようにすればさぁ。俺に拒否権ないし。
翠は俺が倒れた事に責任感じてるかもしれないけど、俺としては翠の要望に百パーセント応じられなかったから、その罰が欲しいかな~なんて」
「それは……オネダリですか?」
「うん。俺の事いじめてよ」
翠は朝からやる気を出して、空いている一部屋に伊吹を連れて行った。ある程度の防音になっている為、激しい叫び声でなければ問題のない部屋だ。
伊吹を全裸にして、麻縄で全身を縛って鞭を打った。それだけで伊吹は喜んでくれる。
「あっ、もっと、痛くしてぇ!」
伊吹が満足するまで何度も打ち続けた。その間、翠はどうすれば自分の衝動を抑えられるかを考えていたが、答えは出なかった。
その後二人で朝食をとった。もう伊吹に感じていた距離はなくなったように感じられた。
(SMのお陰かな。最初は興味なかったけど、今となってはSMを通じた方が、伊吹さんの状態が分かりやすい)
ソファーに二人で寄り添うように座ってテレビを見る。朝はどの番組もニュースばかりだ。
知っても知らなくてもいいような情報を見ながら、伊吹がポツリと翠に問いかけた。
「そういや、そろそろお盆だな。翠は実家に帰らないのか?」
「帰りませんね。昔から特に墓参りも行っていませんでしたし。両親に会いたくないので。
伊吹さん、その話はやめましょ。実家の話はしたくないです。
俺がDV男になったのだって、親の影響あるように感じます」
「そうか? 俺は翠の事DV男だなんて思わないよ」
「それは伊吹さんがドMだからでしょ。瑞希さんも言ってましたよ。伊吹は暴力振るわれて喜んじゃうから気付かなかっただろうけど、俺は異常だって」
「マジか」
「マジです。ハッ、すみません、瑞希さんの話をしてしまって……」
意識して瑞希の話題を出さないようにしていた。たまに伊吹が寂しそうな顔を見せる時、きっと瑞希を求めているのだろうと思っていたからだ。
名前を出せばもっと寂しくなるだろう。伊吹もこの半年、翠との会話の中で瑞希の名前を出す事はなかった。
「なんで謝ってんだよ。話したければ話せばいいよ。にしても瑞希とか懐かしいな。
翠のおかげで思い出す暇もなかったよ」
「俺じゃなくて仕事のおかげじゃないですかね」
「そんな事はないよ。翠がいつも俺に構ってくれるからね。過去の事は忘れよう。瑞希の事も、もう忘れるよ」
伊吹は寂しそうな微笑を浮かべていた。本心ではない事は明らかだ。だが、翠にはどうする事も出来ない。
ただ、肩を抱き寄せて頭を撫でた。それ以外に何も出来なかった。
※
深夜。翠が寝てしまった事を確認してから、伊吹はスマホを手に取り、とあるサイトのページを開いた。
SM専門のゲイ向けのデリバリーヘルスだ。
瑞希が所属している店で、伊吹はたまにホームページを開いて瑞希を見る。常に予約が埋まっていて空きがないところを見ると、元気にやってるんだろうと想像する事しか出来ない。
瑞希を思い出す暇もなかったなんていうのは、勿論嘘だ。別れた日から一日たりとも忘れる事が出来ない。
仕事している時と、翠と一緒にいる時だけが、瑞希を忘れられる時間だ。過労で倒れたのも翠に全く責任はない。
瑞希を忘れようと仕事に没頭していたら、休むのを忘れていただけだ。
(今週も二十四時間勤務が三日、いや二店舗合わせて六日か)
各キャストの勤務時間が表示されているが、瑞希の勤務時間だけがおかしい。もう一つの通常のデリヘルサイトを見ても同じだ。
出勤日は違うが二十四時間勤務をしているのは同じなのだ。
だが、瑞希が選んだ事なら仕方がない。もう伊吹から瑞希に連絡を取る事も近寄る事も出来ないのだ。
陰ながら応援するしかない。
「瑞希……」
無意識にボソりと呟いて、口を噤む。パッと翠を見ると眠っているように見えて安堵したのだった。
夜は基本的に翠が夜ご飯を作ったが、ホテルの仕事が休みの日は伊吹が作る。その日は伊吹が休みで翠がバイトの日だ。
翠がバイトを終えて、佐藤と渡邉の誘いを断って急いで帰ると、キッチンからたどたどしく包丁を使う音が聞こえた。
「ただいま」
「あ、翠。お帰り……つっ!」
「伊吹さん!?」
慌てて靴を脱いでキッチンに向かう。伊吹は怪我をしたであろう手を押さえている。
「見せてください」
押さえている手をはがして見ると、左手の人差し指から血が出ていた。
「痛い。空気が触れて痛い」
「大丈夫です? すぐに救急セット持ってくるので水で流しておいてくださいね」
気のせいか、伊吹の目に涙が溜まっているように見えたが、翠はすぐに救急箱を持って戻った。
伊吹は泣いてはいなかったが、かなり痛そうにしている。
「切ったのちょっとじゃないですか、他に痛いところでもあるんですか?」
「……てなんだ」
「伊吹さん?」
「痛いの苦手なんだよ。血とかほんと無理。痛い、マジで痛い」
「えっ、いつも痛いの気持ちいいって」
「それはプレイ中で頭のネジ飛んでる時じゃん。人に付けられた傷はいいんだけど、事故とか自分でやる怪我って普通に痛い」
翠は話を聞きながら伊吹の傷を消毒し、絆創膏を貼った。
「SMなら大丈夫って不思議ですね」
「苦しんだ方がいいと思ってたから。俺みたいに最低な人間は罰を受けなきゃダメなんだ。でも犯罪者として逮捕されたわけじゃないから、法で裁かれないし。
だったら、自分で罰を与えないと……。俺が傷付けた人はもっと痛い思いしてた。だから……」
翠は伊吹を強く抱き締めた。伊吹が少しも身動き取れないほど強く。
「伊吹さん。もう自分を責めないで下さい。それだけ反省してるなら、次は先を見ないといけないでしょ?
俺と一緒に幸せになって欲しいです。
SMが好きならやめろとは言いませんが、本当は好きじゃないなら──」
「SMはやめられないよ。痛いけど気持ちいいし、ご主人様と本当に深いところまで繋がれるSMは好き!」
「良かった。もう自分を責めすぎないようにして下さいね。今まで無駄に悩んだ時間は、俺の事考える時間に変えてくださいよ」
「うん!」
それから二人で並んで料理をした。新婚生活のようで、穏やかだ。
そんな生活が半年が過ぎた。
夏のお盆シーズン、伊吹は就活等はないがホテルの方が忙しいらしく、いつも慌ただしくしている。
そんな伊吹とは対照的に翠は暇をしていた。
二年生に上がり、一年の時より選択授業が減った分、バイトに専念し、夏休みもほぼバイトやサークル活動に力を注いだ。
バイトから帰ると、伊吹はいない事の方が多い。深夜もホテルにおり、明け方帰ってくる事もよくある為、翠は早起きをして伊吹の為にお風呂を沸かしておくのが習慣となった。
その日もいつものように五時に起床し、風呂を沸かしながら朝食の準備を始める。
そうしている内に、スーツ姿の伊吹が帰ってきた。
「ただいま」
「伊吹さん、お風呂沸いてますよ。入ります?」
「んーそうする」
「寝ないようにして下さいね、伊吹さんすぐに寝ちゃうんだから」
「分かってるよ。サンキューな」
最近あまり会話が続かなくなった。伊吹が疲れてあまり会話したくない様子という事もあり、翠は遠慮してしまっている。
二ヶ月前、伊吹が疲れているのに無理にセックスを強要した事があった。伊吹は嫌がっていたが、ドMなのをいい事に命令して言う事を聞かせて犯してしまった。
その数時間後、伊吹は過労で倒れてしまったのだ。その時に瑞希に「翠君のそれはDVだよ」と言われた事を思い出した。
それからは伊吹から誘われるまで翠から迫る事は一切していない。それが伊吹は不満なようで、普段はラブラブカップルなのだが、少し距離のようなものを感じていた。
伊吹がすぐに食事を出来るように準備をする。朝は二人揃って食事をするのがルールだ。
「なーあ、翠。ご飯の前にしたい事とかないのか?」
伊吹が腰タオル一枚でダイニングに入ってきた。艶めかしい身体は、うっすら鞭の傷跡が残っている。
そんな姿を見るだけで、翠の下半身は熱くなる。
(ダメだダメだ! DV男にならないようにしないと……)
「なー翠?」
伊吹が翠の背中から抱き着いてくる。背中に乳首が当たって、いやらしい想像をしてしまう。
「やめてくださいよ、これ以上は我慢出来るか分かりません。また病院の世話になりたくないでしょう?
俺も、もう伊吹さんを傷付けるのは嫌ですよ」
「気にしなくていいじゃん、翠のしたいようにすればさぁ。俺に拒否権ないし。
翠は俺が倒れた事に責任感じてるかもしれないけど、俺としては翠の要望に百パーセント応じられなかったから、その罰が欲しいかな~なんて」
「それは……オネダリですか?」
「うん。俺の事いじめてよ」
翠は朝からやる気を出して、空いている一部屋に伊吹を連れて行った。ある程度の防音になっている為、激しい叫び声でなければ問題のない部屋だ。
伊吹を全裸にして、麻縄で全身を縛って鞭を打った。それだけで伊吹は喜んでくれる。
「あっ、もっと、痛くしてぇ!」
伊吹が満足するまで何度も打ち続けた。その間、翠はどうすれば自分の衝動を抑えられるかを考えていたが、答えは出なかった。
その後二人で朝食をとった。もう伊吹に感じていた距離はなくなったように感じられた。
(SMのお陰かな。最初は興味なかったけど、今となってはSMを通じた方が、伊吹さんの状態が分かりやすい)
ソファーに二人で寄り添うように座ってテレビを見る。朝はどの番組もニュースばかりだ。
知っても知らなくてもいいような情報を見ながら、伊吹がポツリと翠に問いかけた。
「そういや、そろそろお盆だな。翠は実家に帰らないのか?」
「帰りませんね。昔から特に墓参りも行っていませんでしたし。両親に会いたくないので。
伊吹さん、その話はやめましょ。実家の話はしたくないです。
俺がDV男になったのだって、親の影響あるように感じます」
「そうか? 俺は翠の事DV男だなんて思わないよ」
「それは伊吹さんがドMだからでしょ。瑞希さんも言ってましたよ。伊吹は暴力振るわれて喜んじゃうから気付かなかっただろうけど、俺は異常だって」
「マジか」
「マジです。ハッ、すみません、瑞希さんの話をしてしまって……」
意識して瑞希の話題を出さないようにしていた。たまに伊吹が寂しそうな顔を見せる時、きっと瑞希を求めているのだろうと思っていたからだ。
名前を出せばもっと寂しくなるだろう。伊吹もこの半年、翠との会話の中で瑞希の名前を出す事はなかった。
「なんで謝ってんだよ。話したければ話せばいいよ。にしても瑞希とか懐かしいな。
翠のおかげで思い出す暇もなかったよ」
「俺じゃなくて仕事のおかげじゃないですかね」
「そんな事はないよ。翠がいつも俺に構ってくれるからね。過去の事は忘れよう。瑞希の事も、もう忘れるよ」
伊吹は寂しそうな微笑を浮かべていた。本心ではない事は明らかだ。だが、翠にはどうする事も出来ない。
ただ、肩を抱き寄せて頭を撫でた。それ以外に何も出来なかった。
※
深夜。翠が寝てしまった事を確認してから、伊吹はスマホを手に取り、とあるサイトのページを開いた。
SM専門のゲイ向けのデリバリーヘルスだ。
瑞希が所属している店で、伊吹はたまにホームページを開いて瑞希を見る。常に予約が埋まっていて空きがないところを見ると、元気にやってるんだろうと想像する事しか出来ない。
瑞希を思い出す暇もなかったなんていうのは、勿論嘘だ。別れた日から一日たりとも忘れる事が出来ない。
仕事している時と、翠と一緒にいる時だけが、瑞希を忘れられる時間だ。過労で倒れたのも翠に全く責任はない。
瑞希を忘れようと仕事に没頭していたら、休むのを忘れていただけだ。
(今週も二十四時間勤務が三日、いや二店舗合わせて六日か)
各キャストの勤務時間が表示されているが、瑞希の勤務時間だけがおかしい。もう一つの通常のデリヘルサイトを見ても同じだ。
出勤日は違うが二十四時間勤務をしているのは同じなのだ。
だが、瑞希が選んだ事なら仕方がない。もう伊吹から瑞希に連絡を取る事も近寄る事も出来ないのだ。
陰ながら応援するしかない。
「瑞希……」
無意識にボソりと呟いて、口を噤む。パッと翠を見ると眠っているように見えて安堵したのだった。
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