乱交パーティー出禁の男

眠りん

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四章

六話 快楽責め

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 伊吹は柊の脚を大きく広げて上に持っていく。すぐに瑞希が柊の両脚を掴んで、膝の裏を持ってグイッと上に引っ張った。
 瑞希の太ももがクッションとなり、背中だけで自重を支えている。M字開脚だが、もう目の前に自分自身の男性器が見えている状態だ。
 柊は苦しげに唸った。

 伊吹に見せつけるように突き出された尻に、まだ慣れていない尻穴は、ピッチリと皺が綺麗に窄まれている。

(うまそ……)

 もう相手が翠の兄だという抵抗感は消え去っていた。男を受け入れた事のない処女穴に、ゴクリと喉が鳴る。
 あんなに堅物だった柊が、伊吹が彼にした行為の結果、ここまで淫乱になると想像していなかっただけに、伊吹の胸は高鳴る。

 迷わず伊吹の口は、柊の尻穴にキスをしていた。舐めまわして、閉ざした穴を和らげるように舌先でつつく。

「ん……はぁ、んっ」

 それだけで気持ちいいらしい。柊は女性のような高い声で喘ぎ始める。

「そんなとこ……舐めるなんて、ひぁっ……んっ」

 瑞希が脚を支えながらも、柊の膝裏から手を伸ばして器用に乳首を弄る。

「ひぅんっ」

「ちゃんと舐めて解さないとね」

「ローションでも、いいだろう?」

「伊吹が嫌だって。舐めたいんだって」

 舌を尻穴の中に限界まで入れて、内壁を舐める。苦味が広がるが、構わずに解すように舌で広げていく。

「ふぅ、柊さんの中美味しいです」

「味なんて……美味しいわけがないだろう。それ以前に病気になる可能性だって……」

「え? 慣れると美味しく思えますよ。エッチで俺を誘ってる味してます。
 まぁ病気がどうとか、こういう時に言いっこなしですよ。テンション下がるし。病気になったらその時はその時って事で」

 ペロリと舌なめずりをし、伊吹は用意していたローションを手に取った。
 ローションをつけずに柊の尻穴に指を入れてみる。中は程よく開いている。事前に準備されていただけの事はある。

 自分の性器にゴムをつけてその上にローションを塗り、ゆっくりと穴の中に挿入した。

「うんンッ……はぁ……あっ、ひぃっ」

 ゆっくりと中に入れる。開いてはいるが、慣れていない感じがよく分かる。
 今が一番旨味時だろう。狭過ぎず広過ぎず、暖かくて柔らかい内壁が伊吹のモノを優しく締め付けている。

 伊吹の性器は巨根の部類に入る。初めて伊吹のモノを受け入れる人の中には、数日かけて広げないと入れられない人もいる程だ。
 柊はそれをすんなりと受け入れただけでなく、中が心地良い。
 これ以上広がってしまうのは惜しい気がした。

「柊さん、俺以外のペニス入れないでくださいね」

「はぁ、はぁ……えっ? なん……んぁっ」

 柊に答える暇を与えずに、伊吹は腰を前後に動かして抽挿する。この穴が広がってしまう事が惜しい。
 中の気持ち良さに、伊吹も射精の事に脳が支配される。

 翠の事や、翠の兄であるという事、今現在自分が浮気をしているという事実。全ての責任が頭から消えていた。
 瑞希に唆された事もあるが、伊吹自身望んだ事だ。

「そんなに柊君の中いいの?」

 瑞希が少し驚いた顔をしている。

「瑞希もヤる?」

「ううん。二万もらったらやるけど」

「金の亡者」

「それ、伊吹に言われたくないなぁ」

 瑞希がニッコリと口を突き出してきた。

(あぁ、俺が先にしようと思ったのに)

 伊吹はその唇に、キスをした。瑞希が舌を出してくるので、自分の舌を絡ませる。
 舌と舌の舐め合いだ。その間、腰もゆっくりではあるが動かす。
 その緩やかな動きが焦れったいのか、柊はアンアンと切なげに喘いでいる。

 伊吹は右手で柊の性器を握って上下に擦る。すると、柊はエロティックに腰をくねらせる。
 その様子が可愛く思えたらしい瑞希も柊の両乳首を再度弄り始めた。

 乳首と性器と尻穴の四点責めだ。痛みを伴わない快楽責めに、柊は気持ち良さそうに喘ぐ。
 瑞希の指は両手とも器用にクリクリと乳首をこねくり回しており、時折乳首を挟んで押したり、引っ張ったり、乳頭の上から押し潰したりする。
 その動きの度に、柊からは色んな反応が窺えた。

 特に、乳首を挟んでぎゅっと強めに潰されるのが一番好きらしい。他と反応が違った。

「あん、あん、それぇ、胸がぁ……」

「そういう時はおっぱい好きって言うんですよ」

 と瑞希が唆すと、柊は言われた通りにしてみせた。

「おっぱい、好き、好きぃ!」

「瑞希に負けてらんないな」

 伊吹は柊の性器を弄った。どこが感じるのか、見つけなければならない。
 亀頭や裏筋を強く押しながら擦ったりするが、どちらかというと、フェザータッチでくすぐる方が感じるようだ。
 トロトロに蕩けていく。

「あぁぁ、んんっ、そこぉ、きもひぃぃれすぅ」

「やばい。柊君可愛すぎるよ」

「こんな可愛い人を俺らの玩具にしてるなんてな」

「お、玩具、だなんて……ひぃ、うぅ……」

「玩具ですよ。俺らに好き勝手弄られて、抵抗出来ずに遊ばれちゃう玩具です。
 ほら、こうすると柊さんの喘ぎ声って小さくなるんですけど、こうすると大きくなるじゃないですか。
 玩具ですよね」

 伊吹が裏筋を少し強めに擦った後、亀頭をくすぐった。
 思った通りに柊が動くので、伊吹は楽しんでいる。

「えー。じゃあ僕も僕も。
 柊君のおっぱいは、こうすると気持ち良さそうに喘ぐんだけど、こうすると痛そうに嫌がるの。
 もっと嫌な事してもいい?」

 瑞希は乳首を挟んでキュッと押した後に、乳頭の上から押し潰した。
 柊は嫌そうな顔をしている。

「ひっ、嫌。それ嫌だっ。痛いの嫌……」

「かーわい~。でも柊君、今抵抗出来ないよね? どうしよっかなぁ」

「他の事ならなんでもします! 押すのやだ。気持ち良くない」

「うん、いいよぉ」

 瑞希はいつの間に用意していたピンクローターを二つ取り出し、ぷっくりと膨らんでしまった柊の乳首に押し当てた。
  乳頭ではなく側面に当たるよう、調整しながら当てている。

「ひぃあんっ! それぇ、気持ち、良すぎるぅっ! あぁぁんっ!」

 柊の反応が大きい。背中を前後に揺さぶらせて快楽を発散しようとしている。
 だが、瑞希が逃がす筈がない。

 身体全体に力が入ったらしく、伊吹の性器は尻穴にぎゅうっと締め付けられた。

「柊さんの中、もっと気持ち良くなりましたよ。俺、もうイきそう。ごめんなさい」

 伊吹は射精感が高まり、腰をガンガンに打ち付けた。

「──イッ……くぅ!」

 中で射精をする。ゴムをつけているので、安心して精を全て吐き出せた。
 心臓が痛い程にバクバクと鳴る。ゼーハーと息を整えてから柊を見ると、彼はまだ快楽の真っ只中だ。
 伊吹は一度性器を抜いてゴムを外すと自分で性器を擦り、大きくなったところで、新しくゴムを付け始めた。

「おやおや二回戦? 元気有り余ってんね」

 瑞希が楽しげに言う。

「まだ柊さん射精させてないからね。俺が責任もって尻の中だけでイかせる!」

「ちょ、待って。伊吹君……」

「柊さん。俺を誘った事、後悔させませんから」

 伊吹はもう一度柊の中へと旅に出かけたのだった。
 

 行為が終わって三人でまったりとベッドに寝転がった。伊吹はやり切ったという達成感に心地よい疲労を感じ、瑞希はのんびりとしている、柊はぐったりと死にかけていた。

「どうでした? 俺のチンポ」

 伊吹はとりあえず感想を聞いてみた。

「最初は苦しかったが、慣れてくると気持ち良かった。だが、二人がかりでいじめてくるから、感じ過ぎて辛かった。
 尻の中だけを犯して欲しかったのに」

「あはは。すみません。俺達の性みたいなもので、普通にセックスってなかなか出来ないんですよね。
 中が痛かったりとかはなかったですか?」

「いや。気持ち良かった」

「それなら良かったです。結構痛がられちゃったりとか、苦しむ人とか多くて。
 その点柊さんは逸材ですよねぇ」

 すると瑞希が楽しそうに会話に入ってきた。

「へぇ。僕、その穴限界まで広げてみたいかも」

「何言ってんだ。このまま希少価値として、なるべく広げないようにするべき!」

「ええ? 壊す瞬間がたまらないんじゃない」

「壊すなんて! もったいない。柊さん!」

 柊は二人のアナル談義についていけないのか、オロオロと困惑していたが、急に呼ばれて姿勢を正しくする。

「は、はい!?」

「さっきはプレイ中のノリで、柊さんのアナル、俺以外の入れないでって言ってしまいましたが。
 俺には彼氏が二人もいるので、今日限りとなります。相手を見つける時は、十分吟味してください。
 柊さんのアナルは価値があります。入れてもらいたいからと、ホイホイ誰にでも股を開かないようにお願いしますよ」

「分かった。そもそも、俺は伊吹君のペニスしか求めてないよ。
 伊吹さんが入れたくなったら連絡して欲しいと思うが……」

「すみません。本当に今日限りでお願いします。俺、翠と本気で付き合ってます。本気で愛してる人を裏切り続けるのは……無理です」

「確かに。俺も兄として失格だったな。
 危うく翠に顔向け出来なくなるところだった。伊吹君、目を覚まさせてくれてありがとう。
 相手は自分で探すとしよう」

「困ったら僕に連絡して下さい。ゲイ関係の友達とかお客さんとか百人以上知り合いいますし。
 タイプの子紹介出来るんで」

「それは、頼もしいな。瑞希君もありがとう」

 最後は柊もスッキリとした顔で、ラブピーチを出ていった。寂しいような気もしたが、翠を優先するのは当然の事だ。
 名残惜しい気持ちもありつつも、瑞希と二人で手を振って見送ったのだった。
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