乱交パーティー出禁の男

眠りん

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三章

二十七話 飲尿プレイ

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 瑞希は鞭打ちを百回終えた。伊吹は既に床に転がっており、身体をピクピク震わせている。
 良い気なものだ。好きに予定変更して、床に突っ伏して寝こけているのだから。

(伊吹のバカ)

 瑞希は毅然とした態度で翠の方に目を向ける。
 主人としてあまり疲れを見せてはいけない。息切れしている為か、肺呼吸が痛む。
 客側からも肺が収縮する動きは見えているだろうが、気にしない素振りで翠の元に向かった。

「お待たせ、翠君。薬は効いてきましたか?」

「うっ……は、早く……トイレに……」

 翠は内股になって身体を前後左右に揺らしていた。飲ませた利尿剤が効いたのだとほくそ笑む。
 これだからSは止められない。どんなに大変でも、どんなに苦しくても、それ以上に苦しむ奴隷の姿を見れば元気が出る。
 鞭打ちの疲労は忘れてしまったかのようだ。

(可愛い! あぁ、翠君がドMだったら、伊吹よりワガママじゃないだろうし、従順で自分色に染められるんだろうなぁ。あー、どうしてやろうか)

 瑞希は苦しむ奴隷を見る為に自分が苦しむ事は許容範囲内だ。むしろ、苦しむ姿を見る為なら自身の苦行も辞さない。
 鞭打ちをしたのが翠なら、もっと晴れやかな気分だっただろう。

 利尿剤を飲ませ、鞭を打ち、トイレに行かせてと懇願する翠を更に鞭打ちする……。そんな妄想を頭の中に広げてから、深呼吸をして理性を取り戻した。

「ちゃんと言いなさい」

「とっ……トイレに行きたいんです……」

 翠は恥ずかしげに言った。だが、足りない。

「翠君。ダメだよ、お客様にも聞こえるように大きい声で、今自分がどういう状態なのか、どうしたいのか、僕に要求する為の対価まで言わなきゃね。
 出来るだけ卑猥にね?」

「……うぅ……」

 黙り込んでしまった。こういう時、やはり翠はMではないのだと再認識する。
 翠がなかなか言葉を発しないのは、トイレに行かせてもらえない絶望や、人前で卑猥な言葉を吐かされる事への羞恥心からではないからだ。

 一瞬だけ。信頼関係を築いた瑞希だからこそ分かる事だが、一瞬少し面倒そうな顔をしたのだ。
 SMショーはビジネスだ。瑞希だって鬼だからそんな事を言っているのではない。
 客がどうすれば楽しめるか、どうしたら盛り上がるかを考えて進めている。
 常に思考を止めてはならない。何も考えずにいたぶるのは、ただの暴力だ。

 瑞希が観客に背を向けて翠を睨む。さすがの翠も気付いたのだろう、自分の使命を。

「も、もう……何分も、何十分も……お、おしっこがしたくてたまらないんです。
 とっトイレに行っておしっこしたいですっ。ご主人様に命令された事は、なっ……なんでもします、からっ!」

 少し羞恥心を見せながらのこのセリフに百点をあげたいくらいだ。心の中で拍手を送った。

「はい、いいですよ。じゃーあ、翠君のおしっこ飲みたい人~!」

 瑞希が観客に向けて手を上げた。翠は驚いているだろう。視界の端で、潰れている伊吹も手だけ挙げていたのが見えたが、瑞希はスルーした。

 飲尿をしたい人はチラホラいた。翠のファンからは四人、瑞希のファンからは五人、伊吹のファンから一人、といったところだろうか。

「うーん。悩みますねぇ。利尿剤飲ませたので、何回か出すと思います。
 翠君が出そうって言う時はこうやって、飲みたい人を募りますね。
 じゃあまず最初に一番濃いおしっこ飲める人は~……折角なので翠君の隠れファンの、若歌さん! こっち上がってきてくださーい」

「やった」

 むさ苦しい男達の中、一人女性の姿をした綺麗な男性が指名された。
 女性ホルモンを入れたのだろうかという外見は、結構な美人で人目を引く。
 そんな客席を横切って壇上に上がった。

「若歌さんって僕の調教受けた事ないですよね?」

「まぁ。Mじゃないし」

「僕の誘いに参加するって事は、多少虐められても仕方ないって分かってます?」

「噂には聞いてますよ」

「良かった!」

 瑞希はホッとしたように、ニッコリ笑った。

「風営法の観点から局部出すの禁止らしいので、翠君にはパンツの中でおしっこしてもらうんですけど……」

 と、瑞希が持ってきたのは導尿カテーテルだ。医療現場で使われるそれは、SMプレイでも使われる事のある道具ではあるが……。

「直接、カテーテルから出てきたおしっこ全部飲んで下さいね」

 若歌は明らかに顔色を悪くしていた。そんなプレイも瑞希のファンなら慣れている事だが、SMプレイの経験もない若歌は少し不安げな様子だ。

「飲みきれなかったら?」

「その時は、そこで寝てる人に舐めとってもらので、安心して零しちゃってください。
 あ、このホテルのお風呂用の桶があるので、口か顎の下にセットしておいて下さいね」

 舞台袖の店長に合図を送ると、すぐに桶が瑞希に渡された。そして若歌に渡る。

「飲みきるわ!」

「そうしてあげて下さい。その方が翠君も喜びます」

 ニコニコと晴れやかな笑顔を翠に見せる。翠はもう尿意が限界の様子だ。カテーテルを取り出し、パンツの中で翠の男性器を掴むと、尿道にゆっくりと差し込んだ。
 膀胱まで到達すれば尿が勝手に出てくる。カテーテルの出口にはもう若歌が準備をしていた。

 管を尿が通り、出された出口から若歌の口内に尿が放たれた。勢いが凄いので、少しずつ飲み込むが、直ぐに口の中に溜まる。口の端から、桶に尿が零れていく。
 その内に胃が膨れてきた。最後は噎せて咳をしてしまい、殆どが桶に放たれた。

「ご、ごめんなさいっ」

 若歌が潤んだ目を翠に向けたが、翠は恥ずかしそうに「大丈夫です」と答えていた。

「すごい量でしたからね。若歌さんよくそこまで飲めましたよ。翠君も喜んでますよ」

 瑞希は若歌に抗菌のウェットティッシュを渡した。口周りを拭いてもらってから席に戻る。
 翠もぐったりしているので、責める相手を次は伊吹に変える。

「ねぇ、そこで寝てるフリしてる伊吹君さぁ。お前も何故かさっき手ぇ挙げてましたよね。
 嬉しい? 若歌さんが零してくれたお陰で、大好きな翠君の濃いの飲めて嬉しいね?」

「はいっ!」

 伊吹は嬉々として身体を起こした。身体はどこもかしこも鞭の跡で痛々しく赤みを帯びている。
 ところどころ擦れて、血も滲んでいる。

 伊吹は四つん這いでこちらに近付いてきた。分かっているのだ。次に瑞希が言う事を、経験から理解している。
 だから四つん這いで来た。

 桶を床に置いて、這いつくばって舌で舐め取れ。というのがいつものパターンである。

「おま……伊吹って、性奴隷、肉便器、ペットのどれなんですか?」

 瑞希はいつもどおりの命令口調で発言しそうになったが、客前という事を思い出し、表向きのご主人様面を見せた。
 伊吹に見せる本気のSは伊吹だけのものだ。翠には見せてしまったが、関係のない他人に見せる気はない。

 敢えて問いかけた意地の悪い質問に、伊吹は困惑の表情を浮かべている。
 答えが全てYESだということは、瑞希も分かっていると、伊吹は知っているからだ。
 質問の真意が読み取れず、首を傾げながら答えた。

「俺は性奴隷で、肉便器で、ペット……です」

「どれか選びなさい。五秒以内で答えて下さいね。ごー」

「肉便器です! なので翠のおしっこを俺に流してください!」

 どれを選んでも結果は同じだ。ただ方法が違うだけで。瑞希は桶を持ち、溜まっている尿を伊吹の頭から流した。

 伊吹が肉便器であるなら、その身体全てが便器だ。頭から流せば全身が便器なのだと感じられるだろう。
 性奴隷を選んだら普通に桶を持って飲ませ、ペットを選んだら這いつくばって舐めさせる予定だった。

 その後も伊吹と翠を交互に虐めた。翠が尿意を催すと観客から飲みたい人を選ばせる。
 先程よりも志願者は少ない。まさかカテーテルから飲まされるとは思っていなかったからだろう。

 次は伊吹のファンを選ぶ。さすがは伊吹のファンは分かっている。
 最初の二口程を飲んで後は桶に流した。

 瑞希は桶に溜まった尿を伊吹の頭に掛けた。すると、次に翠が尿意を催した時、瑞希のファンを選んだのだが、同じように桶に尿を残していたので、また伊吹の頭からかけてやった。
 結局SMショーは時間を大幅に越えて、四時間も開催していた。

 始終客は大盛り上がりで、伊吹も満足そうに喜んでいたし、翠は憔悴した顔をしていたが、終わってホッとした様子だった。
 瑞希もなんだかんだで楽しんでいたのは事実だ。


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※利尿剤はこんな使い方しちゃダメです!
とか最後に言ってみたり。
ここまでおしっこも出まくりませんし。なにより副作用もあるので、注意が必要ですよ。

フィクションなので許して下さい。
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