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一章
二十一話 本番二日前
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蝋燭は簡単に剥がれた。後の掃除の事は考えずにその場に蝋燭を落とす。
既にぐったりとしている伊吹の両足を大きく開いて、近くにあるローションを蕾に塗り付けた。
柔らかい尻穴は翠の二本の指を易々と受け入れる。
「んっ……」
中を無遠慮に掻き回されて、気持ち良くなった伊吹が喘いでいる。その声に翠は余計に興奮して指を三本に増やして中を広げていく。
「も、もぉ入れて下さい、すぐ入りますから」
あまり奥まで弄られない事に焦れたのか、伊吹は両手で自身の尻穴を開いて誘ってくる。
「伊吹さん、入れますよ」
翠のペニスはこれ以上大きくならない程興奮して固くなっている。
伊吹に誘われるがまま、中へと侵入した。
「あっ、これ……これ気持ちぃの。奥まで犯して! いじめてっ」
「仕方ないですね」
翠は一心不乱に腰を前後に動かした。伊吹の身体を抱き締め、時折乳首を弄ると伊吹はより悦んだ。
「あっ、あんっ、やぁっ、もっと……もっと、おっぱい痛くして、下さいぃ」
伊吹が涙を浮かべて、責めが甘いと不満を訴えてきた。翠は存在をアピールしている乳首を歯で咥え、舐めたりしながら右の乳首を強く噛む。口の中に血の味が広がった。
「ひぃぃ、痛……。取れちゃう、乳首取れちゃうぅ」
「そんな簡単に取れませんよ」
「こっちも、いっぱい噛んで?」
伊吹は左の乳首を差し出した。同じように噛むと、辛そうな顔で痛がっているのに、それが良いのだという顔をしていた。
「痛くないですか?」
「痛いの、好き」
「じゃあもっと痛くしてあげますね」
翠は伊吹の腕をひねりあげ、関節をきめた。
「うぁぁっ!!」
伊吹はかなり痛がり、尻穴がきゅうっと締め付けられた。翠はその拍子に中に熱いものを出した。
と、同時に伊吹も精液を噴出させたのだった。
それから、翠はショーの練習後に伊吹とセックスするようになった。
伊吹は毎回ドM全開で、そういう趣味がない翠は言われた通りにしか出来ないが、甘えてくる伊吹見たさにSMの勉強を始めた。
それだけ伊吹に夢中になっていた。
本番前の予行練習の日。
本番と同じ様に一から終わりまでを練習した。
「これなら本番大丈夫だね。翠君偉いね~」
「瑞希、あんま褒めんなよ。本番も同じように出来るようにイメトレしておけよ」
優しく褒める瑞希と、ツンと冷たい態度の伊吹。三人でいる時はいつもこんな感じで、翠もその状態にすっかり慣れていた。
「はいっ」
今は二人の奴隷だが、終われば伊吹が翠の奴隷だ。その時を心待ちにしていたのだが、伊吹が予想外の事を言いだした。
「翠、悪いけど今日はこのまま帰ってもらってもいいか? 俺今日忙しくてな」
「ええっ!? 楽しみにしてたのに」
翠がガッカリした顔をすると、伊吹はバツが悪そうな顔をして翠から目を逸らした。
「次は本番が無事終わったら、無事成功したらお前の好きなプレイでいいし」
「分かりました。本番頑張ります!」
「えーなに? 伊吹がそんなにデレるなんて珍しいね。いつの間に翠君の事大好きになってたんだね」
と、瑞希が茶化してくると、翠も伊吹も顔を真っ赤にさせた。
それは翠も薄々感じていた事だ。伊吹が翠に心を向け始めていると。
「じゃあ翠君。今日は僕と途中まで一緒に帰ろうね」
にっこりと笑顔を向けてくる瑞希。翠は瑞希にも心を許していた。恋愛感情ではないが、そこには確かに信頼関係と呼べるものがある。
瑞希と二人でラブピーチを出た。
「久しぶりですよね、一緒に帰るの」
「初めて会った日以来だしねぇ。翠君ったら伊吹にベタ惚れで離れたくないからねぇ」
「すみません。そんなつもりじゃ……」
「冗談だよ~。好きな人と離れたくないの分かるし」
「瑞希さんも、伊吹さんが好きなんですよね?」
聞いてはいけない様に思っていたが、瑞希の本心を知りたくなり、そんな質問をした。
それを知ったからといって、信頼関係がなくなる事はないと確信している。
「んー、どうかな。昔は好きだったんだけどね、一度裏切られた事があってさ、あれから恨んでるんだ」
「恨みを抱えるのは辛い事です」
「そうだよね。そろそろ、許してもいいのかなぁ」
と、瑞希が呟いたその時だった。
「おい、瑞希!」
後ろから男の低い声がした。
既にぐったりとしている伊吹の両足を大きく開いて、近くにあるローションを蕾に塗り付けた。
柔らかい尻穴は翠の二本の指を易々と受け入れる。
「んっ……」
中を無遠慮に掻き回されて、気持ち良くなった伊吹が喘いでいる。その声に翠は余計に興奮して指を三本に増やして中を広げていく。
「も、もぉ入れて下さい、すぐ入りますから」
あまり奥まで弄られない事に焦れたのか、伊吹は両手で自身の尻穴を開いて誘ってくる。
「伊吹さん、入れますよ」
翠のペニスはこれ以上大きくならない程興奮して固くなっている。
伊吹に誘われるがまま、中へと侵入した。
「あっ、これ……これ気持ちぃの。奥まで犯して! いじめてっ」
「仕方ないですね」
翠は一心不乱に腰を前後に動かした。伊吹の身体を抱き締め、時折乳首を弄ると伊吹はより悦んだ。
「あっ、あんっ、やぁっ、もっと……もっと、おっぱい痛くして、下さいぃ」
伊吹が涙を浮かべて、責めが甘いと不満を訴えてきた。翠は存在をアピールしている乳首を歯で咥え、舐めたりしながら右の乳首を強く噛む。口の中に血の味が広がった。
「ひぃぃ、痛……。取れちゃう、乳首取れちゃうぅ」
「そんな簡単に取れませんよ」
「こっちも、いっぱい噛んで?」
伊吹は左の乳首を差し出した。同じように噛むと、辛そうな顔で痛がっているのに、それが良いのだという顔をしていた。
「痛くないですか?」
「痛いの、好き」
「じゃあもっと痛くしてあげますね」
翠は伊吹の腕をひねりあげ、関節をきめた。
「うぁぁっ!!」
伊吹はかなり痛がり、尻穴がきゅうっと締め付けられた。翠はその拍子に中に熱いものを出した。
と、同時に伊吹も精液を噴出させたのだった。
それから、翠はショーの練習後に伊吹とセックスするようになった。
伊吹は毎回ドM全開で、そういう趣味がない翠は言われた通りにしか出来ないが、甘えてくる伊吹見たさにSMの勉強を始めた。
それだけ伊吹に夢中になっていた。
本番前の予行練習の日。
本番と同じ様に一から終わりまでを練習した。
「これなら本番大丈夫だね。翠君偉いね~」
「瑞希、あんま褒めんなよ。本番も同じように出来るようにイメトレしておけよ」
優しく褒める瑞希と、ツンと冷たい態度の伊吹。三人でいる時はいつもこんな感じで、翠もその状態にすっかり慣れていた。
「はいっ」
今は二人の奴隷だが、終われば伊吹が翠の奴隷だ。その時を心待ちにしていたのだが、伊吹が予想外の事を言いだした。
「翠、悪いけど今日はこのまま帰ってもらってもいいか? 俺今日忙しくてな」
「ええっ!? 楽しみにしてたのに」
翠がガッカリした顔をすると、伊吹はバツが悪そうな顔をして翠から目を逸らした。
「次は本番が無事終わったら、無事成功したらお前の好きなプレイでいいし」
「分かりました。本番頑張ります!」
「えーなに? 伊吹がそんなにデレるなんて珍しいね。いつの間に翠君の事大好きになってたんだね」
と、瑞希が茶化してくると、翠も伊吹も顔を真っ赤にさせた。
それは翠も薄々感じていた事だ。伊吹が翠に心を向け始めていると。
「じゃあ翠君。今日は僕と途中まで一緒に帰ろうね」
にっこりと笑顔を向けてくる瑞希。翠は瑞希にも心を許していた。恋愛感情ではないが、そこには確かに信頼関係と呼べるものがある。
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「久しぶりですよね、一緒に帰るの」
「初めて会った日以来だしねぇ。翠君ったら伊吹にベタ惚れで離れたくないからねぇ」
「すみません。そんなつもりじゃ……」
「冗談だよ~。好きな人と離れたくないの分かるし」
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「んー、どうかな。昔は好きだったんだけどね、一度裏切られた事があってさ、あれから恨んでるんだ」
「恨みを抱えるのは辛い事です」
「そうだよね。そろそろ、許してもいいのかなぁ」
と、瑞希が呟いたその時だった。
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後ろから男の低い声がした。
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