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十六話 助けなきゃ
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須賀さんが帰った後、数日して結城っちから電話がかかってきた。
宿題やってた時だったから邪魔に感じながらも、中断して電話に出る。
「よぉ、元気か?」
「結城っち! 元気元気!」
「お前、これでも俺はヤクザの組長なんだが?」
「うん? 知ってるよ?」
「せめて結城さん、だろうがよ」
なんか溜息が聞こえたけど、しーらね。
「あはは。で、何か用?」
「この前須賀春哉がやってきてよ。お前に対価を払うよう言われたんだが。須賀に会ったのか?」
「あー、うん。会ったよ。すぐに結城っちに会いに行くなんて。本当、須賀さんって何者?」
「普通の生活送りたきゃ探るな。
一つだけ言えんのは、須賀自身が昔人身売買で売られた事があってな、人身売買組織を恨んでるらしい」
「そうなんだ。きっと良い人に買ってもらえなかったんだろうね」
「かもな。とりあえず百万は仲介料で俺がもらう。残りの二百万お前に払うから、後で口座番号教えろ。所得税とかの問題はそっちでやってくれ。井上が詳しいだろうから」
井上……? あぁ、拓音の事か。名字言われてもピンと来ないんだよね。
それにしても、ヤクザなのに確定申告の心配? 結城っちって変なの。
「分かった! でも本当にお金は必要ないのになぁ」
「お前が必要あるなしは関係ねぇんだよ」
「だってさ、俺、家事以外何もしてないよ?」
「家事やってんだろうが。家事代行のバイトしてると思えばいいだろ」
「うん、そーする。ありがとね」
「あとな、次から言う事が大事なんだが。落ち着いて聞けよ」
「うん?」
結城っちの声が真面目になった。大した事じゃないと思って気楽に聞いた。
「お前の母親が見つかった」
「ふぅん」
大した事だった。でも、なんだかな。あっそうなんだ? くらいの感想しか浮かばない。
「なんだよ、その反応。踏み倒してた金融会社の社長に捕まったらしい。多分、生きて戻れねぇぞ」
「へ? なんで?」
「そりゃ当然だろ。百万だが踏み倒されたんだ。タダじゃ返さねぇだろ。しかもアイツ一文無しみたいだし」
「百万返せばいいの?」
「まぁそうなんだが……って、お前は首突っ込むなよ。悲しいだろうが、もう母親はいないものと……」
「どの金融会社?」
「教えるわけねーだろ。もう母親の事は忘れろ、分かったな」
「うん」
結城さんはオレを労わるような事を言って通話を終了した。
うん、分かったよ。お母さんを助けてから忘れる事にする。
やっぱりオレを捨てたお母さんとはいえ、幸せになって欲しい。三年ちょっと前は、お母さんの為にオレは自分を売る決意までしたんだ。
オレはもう雪夜の息子だけど。最後に親孝行くらいしなくちゃね。
こういう時、頼りになるのは拓音だ。けど、全然帰って来ない。今日はホストクラブでの仕事は休みだけど、太ったお客さん? とデートって言ってたな。
八時には帰ってくるってのに。もう九時近い。
拓音に電話を掛けても出ないし。オレは拓音を探しにマンションの外に出た。
風が冷たい。部屋着で出てきた事を後悔する。
早く情報を集めないといけないのに。こういう時に限って拓音がいないんだ。
「拓音ぉーーーー!!」
叫びながら街を走った。行きそうな場所を考えて探す。
一時間くらい走って、ようやく拓音を見付けた。お気に入りのバーに行ってたみたい。
店から出てくるところをタイミング良く見掛けた。
あれぇ、ここ最初に見に来たのに! 入れ違いだったんだ。
けど、オレの足は止まった。拓音と一緒に須賀さんが出てきたんだ。
オレの心臓はバクバクとうるさく鳴ってて痛いくらい。
気付けば走ってた。拓音と須賀さんの間に割り込んで、俺は両手を広げて、拓音を背に須賀さんに向かい合った。
「拓音は悪い事してません!! これ以上、オレの幸せを奪わないでよっ!!」
涙がポロッと流れた。子供じゃないのに泣くなんて。でも、そんな恥ずかしさに構っていられないくらい必死だった。
それなのに須賀さんは俺の顔を見てクスクス笑いだした。何? オレの顔になんか付いてる?
「文和君、安心して。井上さんを捕まえようと思って近付いたんじゃないんだよ」
「そうだぞ、フミ。結城さんにフミにお金を支払うよう説得したって話を聞いたんだ。
俺、フミにお金が払われてないの知らなかったんだ。ごめんな」
後ろから拓音がオレの頭をポンポンと撫でた。安心したみたい。オレ、子供みたいに泣いちゃった。
拓音がオレを振り向かせると、ぎゅーって抱き締めてくれた。暖かくて落ち着く。「泣かないで子猫ちゃん」って耳元にイケボで言われたのは鳥肌たったけど。
オレ女の子じゃないんだけど!
って、こんな事してる場合じゃない。
「お、お母さんが、捕まっちゃったんだ。金融会社の社長に。多分、闇金だと思う。タダじゃ済まないだろうって。
オレ、どうしたらいいかな? お母さんを助けたいんだ」
ゆっくりと拓音に話した。
オレの身体は震えてたみたいで、拓音は自分が羽織っていた上着をオレの肩に被せてくれた。あったかい。
「お母さん?」
「うん。オレを産んで、育ててくれた本当のお母さんだよ。借金をして踏み倒して逃げてたんだけど、捕まっちゃったんだって。
拓音ならどうしたらいいか知ってるかもって思って探してた」
オレがグズグズ泣きながら説明すると、拓音じゃなくて須賀さんが話に割り込んできた。
「ねぇ、もしかしたら僕が力になれるかもしれない」
「本当ですか?」
拓音が驚いた顔で須賀さんを見つめた。
「はい。どこの金融会社か分かる?」
「ううん。結城っちが、オレに何もするなって教えてくれなかったんだ」
それを聞くと、須賀さんはすぐに電話をし始めた。
「結城さんですか? 夜分遅くにすみません。文和君のお母さんの件、聞きました。金融会社の名前を教えて下さい。
もちろん文和君を悪いようにはしません。僕にだけ教えてもらえませんか?」
それから数分、須賀さんは結城さんに色々と質問をした。
どこでそれ知ったんですか? とか、信用出来る情報ですか? とか。
電話を切るとオレにニコッと優しい笑顔を向けてくれた。
「文和君、お母さん助けられそうだよ。僕に任せてね」
「なんで須賀さんがそこまで……オレ、そんなにお礼出来ないかもしれないですよ?」
「いいよ。善意でやってるだけだから、見返りは求めてない。安心したら、もう井上さんと家に帰りなさい」
「須賀さん、ありがとうございます」
拓音は深く頭を下げた。オレの問題なのに、拓音がお礼を言うなんて。なんだかおかしいな。
オレも一度ペコって頭を下げた。
「須賀さん! ありがとうございます! でも、帰るなんて出来ない! です!
借金は百万円らしいですし、オレが払いますから! オレも連れて行ってください!
お母さんに会いたいんです!!」
必死に訴えた。須賀さんの目から視線を外さずにお願いすると、須賀さんは鼻で息を吐いてから頷いてくれた。
「分かったよ。但し、僕と井上さんから離れないでね」
拓音が任せろ! って顔で頷いてるけど、いやいや拓音を巻き込むわけにはいかないでしょ!
「いや、拓音はいいよ! 帰っててよ。
お母さんがどこにいるのか情報が欲しかっただけなんだ。拓音はオレの恩人だから、巻き込みたくない」
「何言ってんだよ。ペットの面倒くらい見れなきゃ主人じゃねーだろ」
「そんなのオレが勝手に言った事で」
「ペット契約に判押したのは俺の責任だ」
「違うの! オレが身勝手にふざけてあんなの書いたの! 帰ったら捨てていいから、ねぇお願い。
拓音は安全なところにいてよ」
涙が溢れちゃう。だから、もう大人なんだから泣いちゃいけないんだってば!
「こんなもん危険の内に入らねーよ。飼い主としてついていってやるだけだから、お前は心配すんな」
拓音がオレの手を握って須賀さんについていった。
「子供をペット扱い?」
須賀さんが拓音を睨んでたからオレは必死にペット契約の内容を教えたら、なんか呆れてた。
須賀さんは厳しいなぁ。
宿題やってた時だったから邪魔に感じながらも、中断して電話に出る。
「よぉ、元気か?」
「結城っち! 元気元気!」
「お前、これでも俺はヤクザの組長なんだが?」
「うん? 知ってるよ?」
「せめて結城さん、だろうがよ」
なんか溜息が聞こえたけど、しーらね。
「あはは。で、何か用?」
「この前須賀春哉がやってきてよ。お前に対価を払うよう言われたんだが。須賀に会ったのか?」
「あー、うん。会ったよ。すぐに結城っちに会いに行くなんて。本当、須賀さんって何者?」
「普通の生活送りたきゃ探るな。
一つだけ言えんのは、須賀自身が昔人身売買で売られた事があってな、人身売買組織を恨んでるらしい」
「そうなんだ。きっと良い人に買ってもらえなかったんだろうね」
「かもな。とりあえず百万は仲介料で俺がもらう。残りの二百万お前に払うから、後で口座番号教えろ。所得税とかの問題はそっちでやってくれ。井上が詳しいだろうから」
井上……? あぁ、拓音の事か。名字言われてもピンと来ないんだよね。
それにしても、ヤクザなのに確定申告の心配? 結城っちって変なの。
「分かった! でも本当にお金は必要ないのになぁ」
「お前が必要あるなしは関係ねぇんだよ」
「だってさ、俺、家事以外何もしてないよ?」
「家事やってんだろうが。家事代行のバイトしてると思えばいいだろ」
「うん、そーする。ありがとね」
「あとな、次から言う事が大事なんだが。落ち着いて聞けよ」
「うん?」
結城っちの声が真面目になった。大した事じゃないと思って気楽に聞いた。
「お前の母親が見つかった」
「ふぅん」
大した事だった。でも、なんだかな。あっそうなんだ? くらいの感想しか浮かばない。
「なんだよ、その反応。踏み倒してた金融会社の社長に捕まったらしい。多分、生きて戻れねぇぞ」
「へ? なんで?」
「そりゃ当然だろ。百万だが踏み倒されたんだ。タダじゃ返さねぇだろ。しかもアイツ一文無しみたいだし」
「百万返せばいいの?」
「まぁそうなんだが……って、お前は首突っ込むなよ。悲しいだろうが、もう母親はいないものと……」
「どの金融会社?」
「教えるわけねーだろ。もう母親の事は忘れろ、分かったな」
「うん」
結城さんはオレを労わるような事を言って通話を終了した。
うん、分かったよ。お母さんを助けてから忘れる事にする。
やっぱりオレを捨てたお母さんとはいえ、幸せになって欲しい。三年ちょっと前は、お母さんの為にオレは自分を売る決意までしたんだ。
オレはもう雪夜の息子だけど。最後に親孝行くらいしなくちゃね。
こういう時、頼りになるのは拓音だ。けど、全然帰って来ない。今日はホストクラブでの仕事は休みだけど、太ったお客さん? とデートって言ってたな。
八時には帰ってくるってのに。もう九時近い。
拓音に電話を掛けても出ないし。オレは拓音を探しにマンションの外に出た。
風が冷たい。部屋着で出てきた事を後悔する。
早く情報を集めないといけないのに。こういう時に限って拓音がいないんだ。
「拓音ぉーーーー!!」
叫びながら街を走った。行きそうな場所を考えて探す。
一時間くらい走って、ようやく拓音を見付けた。お気に入りのバーに行ってたみたい。
店から出てくるところをタイミング良く見掛けた。
あれぇ、ここ最初に見に来たのに! 入れ違いだったんだ。
けど、オレの足は止まった。拓音と一緒に須賀さんが出てきたんだ。
オレの心臓はバクバクとうるさく鳴ってて痛いくらい。
気付けば走ってた。拓音と須賀さんの間に割り込んで、俺は両手を広げて、拓音を背に須賀さんに向かい合った。
「拓音は悪い事してません!! これ以上、オレの幸せを奪わないでよっ!!」
涙がポロッと流れた。子供じゃないのに泣くなんて。でも、そんな恥ずかしさに構っていられないくらい必死だった。
それなのに須賀さんは俺の顔を見てクスクス笑いだした。何? オレの顔になんか付いてる?
「文和君、安心して。井上さんを捕まえようと思って近付いたんじゃないんだよ」
「そうだぞ、フミ。結城さんにフミにお金を支払うよう説得したって話を聞いたんだ。
俺、フミにお金が払われてないの知らなかったんだ。ごめんな」
後ろから拓音がオレの頭をポンポンと撫でた。安心したみたい。オレ、子供みたいに泣いちゃった。
拓音がオレを振り向かせると、ぎゅーって抱き締めてくれた。暖かくて落ち着く。「泣かないで子猫ちゃん」って耳元にイケボで言われたのは鳥肌たったけど。
オレ女の子じゃないんだけど!
って、こんな事してる場合じゃない。
「お、お母さんが、捕まっちゃったんだ。金融会社の社長に。多分、闇金だと思う。タダじゃ済まないだろうって。
オレ、どうしたらいいかな? お母さんを助けたいんだ」
ゆっくりと拓音に話した。
オレの身体は震えてたみたいで、拓音は自分が羽織っていた上着をオレの肩に被せてくれた。あったかい。
「お母さん?」
「うん。オレを産んで、育ててくれた本当のお母さんだよ。借金をして踏み倒して逃げてたんだけど、捕まっちゃったんだって。
拓音ならどうしたらいいか知ってるかもって思って探してた」
オレがグズグズ泣きながら説明すると、拓音じゃなくて須賀さんが話に割り込んできた。
「ねぇ、もしかしたら僕が力になれるかもしれない」
「本当ですか?」
拓音が驚いた顔で須賀さんを見つめた。
「はい。どこの金融会社か分かる?」
「ううん。結城っちが、オレに何もするなって教えてくれなかったんだ」
それを聞くと、須賀さんはすぐに電話をし始めた。
「結城さんですか? 夜分遅くにすみません。文和君のお母さんの件、聞きました。金融会社の名前を教えて下さい。
もちろん文和君を悪いようにはしません。僕にだけ教えてもらえませんか?」
それから数分、須賀さんは結城さんに色々と質問をした。
どこでそれ知ったんですか? とか、信用出来る情報ですか? とか。
電話を切るとオレにニコッと優しい笑顔を向けてくれた。
「文和君、お母さん助けられそうだよ。僕に任せてね」
「なんで須賀さんがそこまで……オレ、そんなにお礼出来ないかもしれないですよ?」
「いいよ。善意でやってるだけだから、見返りは求めてない。安心したら、もう井上さんと家に帰りなさい」
「須賀さん、ありがとうございます」
拓音は深く頭を下げた。オレの問題なのに、拓音がお礼を言うなんて。なんだかおかしいな。
オレも一度ペコって頭を下げた。
「須賀さん! ありがとうございます! でも、帰るなんて出来ない! です!
借金は百万円らしいですし、オレが払いますから! オレも連れて行ってください!
お母さんに会いたいんです!!」
必死に訴えた。須賀さんの目から視線を外さずにお願いすると、須賀さんは鼻で息を吐いてから頷いてくれた。
「分かったよ。但し、僕と井上さんから離れないでね」
拓音が任せろ! って顔で頷いてるけど、いやいや拓音を巻き込むわけにはいかないでしょ!
「いや、拓音はいいよ! 帰っててよ。
お母さんがどこにいるのか情報が欲しかっただけなんだ。拓音はオレの恩人だから、巻き込みたくない」
「何言ってんだよ。ペットの面倒くらい見れなきゃ主人じゃねーだろ」
「そんなのオレが勝手に言った事で」
「ペット契約に判押したのは俺の責任だ」
「違うの! オレが身勝手にふざけてあんなの書いたの! 帰ったら捨てていいから、ねぇお願い。
拓音は安全なところにいてよ」
涙が溢れちゃう。だから、もう大人なんだから泣いちゃいけないんだってば!
「こんなもん危険の内に入らねーよ。飼い主としてついていってやるだけだから、お前は心配すんな」
拓音がオレの手を握って須賀さんについていった。
「子供をペット扱い?」
須賀さんが拓音を睨んでたからオレは必死にペット契約の内容を教えたら、なんか呆れてた。
須賀さんは厳しいなぁ。
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