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六話 雪夜
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オレを買ってくれたのは、四十二歳のおじさんだった。見た目は若い方だ。
お父さんより若く見えるから、多分三十代前半って言っても皆信じるかもしれない。
ニコリと笑うとオレまで胸がポカポカあたたかくなる。
第一印象は、お日様みたいな人だなって思った。
引渡し場所はオークション会場の裏側にある控室だった。裸のままでその人と対面した。
ちょっと恥ずかしかったけど我慢したよ。オレに五億も出した人の前で堂々としていたかったから。
「初めまして。堂島雪夜です。小山内文和君だよね? なんて呼んでいいかな?」
「オレはご主人様のものですから、好きに呼んで下さい」
「君が呼ばれたい名で呼びたい」
「じゃあフミって呼んでください!」
八千代さんが呼んでくれていた呼び方。聞く度に八千代さんを思い出すだろうな。
寂しいけど忘れたくないから、そう呼んでもらえたら嬉しい。
「分かったよ、フミ。俺の事は雪夜と呼んでくれるかい?」
「雪夜……さん?」
「呼び捨てでいいよ」
「分かりました! 雪夜、これでいいですか?」
オレが微笑むと雪夜の顔が真っ赤になって、目を逸らした。照れてるみたい。もしかしてオレに惚れてくれたのかな?
そうだったらちょっと嬉しいかも。
「フミ。服を用意しているよ、着てくれるかい?」
「はい!」
用意された服は子供用ながら上質なスーツと半ズボン、それに下着だった。肌に触れると柔らかくて着心地が良い。
こんな良い服着るの初めてだ。
何故かサイズの合う革靴も用意されていて、それを履いた。
わぁ、凄く落ち着かない。
雪夜に連れられてエレベーターで二十階まで上がった。あれ、人身売買したホテルに泊まるの? 部屋に入ると広過ぎる空間にテーブルとソファーがあった。奥には寝室があって、オレが住んでた1LDKのアパートの部屋をもっと広くして、扉をなくしちゃったみたい。
雪夜が言うにはこれがスイートルームなんだって。
「今日はここに泊まって、明日俺の家に招待するよ」
「はい! 楽しみですっ!」
「フミは元気だね。壇上でのエッチなアピール、俺の心に届いたよ。
でもね、子供があんな事しなくていいんだ。フミが大人になるまで待つよ、それまで俺の癒しとして傍にいて欲しい」
え? それって、オレ頑張り損!?
しなきゃしない方が楽で良いけど。五億出して、大人になるまで待つなんて。
オレの将来性を見込んで買われたのかな?
「分かりました」
「言葉遣いも。子供なのに、大人に気を遣わなくていいよ。いつもと同じ喋り方をしてごらん」
「えっ、いいのぉ?」
「うん。あと、これから俺の養子になってもらうよ。ご両親の了承は得てるからね」
「えっ!? 雪夜はお父さんとお母さん知ってるの!?」
「会った事も話した事もないよ。人身売買組織がフミの両親に、フミが売られた後購入者の養子になる事の同意を得たんだそうだよ」
「……そ……そっかぁ……」
親に捨てられたのだと、はっきりと突き付けられた。涙が出そうになるのを耐える。
泣いたらいけない。大金を出してオレを買ってくれた人を失望させちゃいけない。
「ごめんね、言わなければ良かったね」
「ううん。むしろお母さんの子供じゃなくなったって、知った方が色々諦めもつくし、これからは雪夜が出してくれた五億分、しっかり働くよ」
「子供が強がるんじゃないよ」
雪夜にギュッと抱き締められた。顔を雪夜の胸に埋めるように頭を引き寄せられ、イイコイイコと撫でられる。
「こっ子供じゃないよ。じゅ、十二歳……だもん。もう……子供じゃ……ないよ」
声が震えてくる。涙を堪えて身体に力を入れると声を出すのが難しくなる。普通に喋ったら涙が流れそう。
「俺から見たら十分子供だ。これからは強がるな。悲しかったら泣いていい。俺も言葉に気を付けるから」
そんな事言われたら泣くの我慢出来ないじゃんか。
「ヒック、うぅぅ、グスッ、お、お母さん……お母さんっ、オレ、お母さんの為に頑張ったんだよ。アナルも使えるようになった! 喉の奥でおチンポ扱けるようにしたんだよっ!
捨てないで欲しかった! オレも連れて逃げて欲しかったよ。
会いたい。最後にもう一回会いたかったよぉぉっ!」
雪夜はオレが泣き止むまで背中をポンポン叩いてくれた。凄く安心したし、嬉しかった。
雪夜にならどんな扱いを受けても、全部受け入れてもらえるって、何故かそう思った。
部屋に用意された料理を一緒に食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に布団に入った。雪夜は思いつく限りの童話を聞かせてくれた。
どの話も幼稚園児の時に聞いた事ある。
そこまで子供じゃないよ!
オレは雪夜が好きになった。両親に捨てられてからというもの、俺の中で好きな人が増えていく。八千代さんに、雪夜。
捨てられて人生どん底だと思ってたけど違った。今までより優しくしてもらう事の方が多くなったよ。
翌日の朝、黒くて大きい普通車に乗って雪夜の家に向かった。
運転手さんがいて驚いた。雪夜の秘書なんだって。そういえば雪夜ってなんの仕事してるんだろ?
お金持ちだから、社長さんとか?
到着して車を降りる。雪夜の家は、住宅地の中にある二階建ての一軒家。庭も広くて、芝生も綺麗だ。
門の中に入ると、耳が尖った大きめの白い犬が走ってきて、オレにじゃれるようにワンワン吠えてきた。
「わっ犬だ! 可愛い!」
オレが犬と遊んでると、雪夜がクスクス笑いながら近寄った。
「スピッツっていう犬種だよ」
「その名前は聞いた事あるかも! 初めて見た!」
「名前はサクラっていうんだ。女の子だよ」
「サクラ! 初めまして、オレ文和っていうの。よろしくね!」
サクラは尻尾をブンブン振って、ハッハッと息を荒らげている。興奮してるのかな? 喜んでるのかな?
「サクラも、フミに会えて嬉しいって」
「ほんと!? サクラ、オレも嬉しいよ!」
「日中は外に出してるけど、日が暮れたら家の中に入れてるんだ。いつでも遊んであげてね」
「うんっ!!」
家の中に入る。玄関の時点で広い! 寝転がれそう。
オレこんな広い家に入るの初めてだなぁ。テレビで見る芸能人の家みたいに広くて綺麗だ。
「お帰りなさぁい」
奥から出てきた女性がパタパタと走ってきて、オレと雪夜に出迎えてくれた。
めちゃくちゃ若くて綺麗な人だ。肌は透き通ってるように見えるし、ふにゃっと笑う顔がオレの身体の力を緩ませてくる。
ふわふわっとした髪は腰くらいあってこの人によく似合ってるし、おっぱいおっきいし、可愛いなぁ。
雪夜の奥さんかな?
「栞、ただいま。この子は文和。今日からこの家の養子になったからね、これからは彼の身の回りの世話も頼むよ。
その分給料は上げるからね」
「はーい。私は家政婦の金井栞だよ。よろしくね」
「あっあの! オレの事はフミって呼んでください! よろしくね、栞ちゃん!」
「は……はぁ?」
栞ちゃんはポカンとした顔をしていて、雪夜はオレの後ろでクツクツ笑ってる。
「栞ちゃん? どうしたの?」
「何勝手に栞ちゃんなんて呼んでるのよ!? 栞様って呼びなさいっ!」
「はい! 栞様っ!」
ご主人様より家政婦さんの方が偉いみたいだけど、人それぞれ呼ばれたい名前ってあるよね。
オレは納得する事にしたんだけど、栞様が吹き出して笑った。
「あはは。真に受けないでよ。冗談だから」
「じゃあ栞ちゃんで呼んでいいの?」
栞ちゃんは顔を赤くして頷いた。恥ずかしがり屋さんなのかな? 可愛い。
「って事だから。俺も栞ちゃんって呼ぼうかな?」
「やめてよ、なんかセクハラ親父みたいで気持ち悪い」
栞ちゃんは、気持ち悪いものを見るみたいな冷たい視線を雪夜に送ってた。雪夜はショック受けてたけど、それがなんか面白くてちょっとだけ笑っちゃった。
お父さんより若く見えるから、多分三十代前半って言っても皆信じるかもしれない。
ニコリと笑うとオレまで胸がポカポカあたたかくなる。
第一印象は、お日様みたいな人だなって思った。
引渡し場所はオークション会場の裏側にある控室だった。裸のままでその人と対面した。
ちょっと恥ずかしかったけど我慢したよ。オレに五億も出した人の前で堂々としていたかったから。
「初めまして。堂島雪夜です。小山内文和君だよね? なんて呼んでいいかな?」
「オレはご主人様のものですから、好きに呼んで下さい」
「君が呼ばれたい名で呼びたい」
「じゃあフミって呼んでください!」
八千代さんが呼んでくれていた呼び方。聞く度に八千代さんを思い出すだろうな。
寂しいけど忘れたくないから、そう呼んでもらえたら嬉しい。
「分かったよ、フミ。俺の事は雪夜と呼んでくれるかい?」
「雪夜……さん?」
「呼び捨てでいいよ」
「分かりました! 雪夜、これでいいですか?」
オレが微笑むと雪夜の顔が真っ赤になって、目を逸らした。照れてるみたい。もしかしてオレに惚れてくれたのかな?
そうだったらちょっと嬉しいかも。
「フミ。服を用意しているよ、着てくれるかい?」
「はい!」
用意された服は子供用ながら上質なスーツと半ズボン、それに下着だった。肌に触れると柔らかくて着心地が良い。
こんな良い服着るの初めてだ。
何故かサイズの合う革靴も用意されていて、それを履いた。
わぁ、凄く落ち着かない。
雪夜に連れられてエレベーターで二十階まで上がった。あれ、人身売買したホテルに泊まるの? 部屋に入ると広過ぎる空間にテーブルとソファーがあった。奥には寝室があって、オレが住んでた1LDKのアパートの部屋をもっと広くして、扉をなくしちゃったみたい。
雪夜が言うにはこれがスイートルームなんだって。
「今日はここに泊まって、明日俺の家に招待するよ」
「はい! 楽しみですっ!」
「フミは元気だね。壇上でのエッチなアピール、俺の心に届いたよ。
でもね、子供があんな事しなくていいんだ。フミが大人になるまで待つよ、それまで俺の癒しとして傍にいて欲しい」
え? それって、オレ頑張り損!?
しなきゃしない方が楽で良いけど。五億出して、大人になるまで待つなんて。
オレの将来性を見込んで買われたのかな?
「分かりました」
「言葉遣いも。子供なのに、大人に気を遣わなくていいよ。いつもと同じ喋り方をしてごらん」
「えっ、いいのぉ?」
「うん。あと、これから俺の養子になってもらうよ。ご両親の了承は得てるからね」
「えっ!? 雪夜はお父さんとお母さん知ってるの!?」
「会った事も話した事もないよ。人身売買組織がフミの両親に、フミが売られた後購入者の養子になる事の同意を得たんだそうだよ」
「……そ……そっかぁ……」
親に捨てられたのだと、はっきりと突き付けられた。涙が出そうになるのを耐える。
泣いたらいけない。大金を出してオレを買ってくれた人を失望させちゃいけない。
「ごめんね、言わなければ良かったね」
「ううん。むしろお母さんの子供じゃなくなったって、知った方が色々諦めもつくし、これからは雪夜が出してくれた五億分、しっかり働くよ」
「子供が強がるんじゃないよ」
雪夜にギュッと抱き締められた。顔を雪夜の胸に埋めるように頭を引き寄せられ、イイコイイコと撫でられる。
「こっ子供じゃないよ。じゅ、十二歳……だもん。もう……子供じゃ……ないよ」
声が震えてくる。涙を堪えて身体に力を入れると声を出すのが難しくなる。普通に喋ったら涙が流れそう。
「俺から見たら十分子供だ。これからは強がるな。悲しかったら泣いていい。俺も言葉に気を付けるから」
そんな事言われたら泣くの我慢出来ないじゃんか。
「ヒック、うぅぅ、グスッ、お、お母さん……お母さんっ、オレ、お母さんの為に頑張ったんだよ。アナルも使えるようになった! 喉の奥でおチンポ扱けるようにしたんだよっ!
捨てないで欲しかった! オレも連れて逃げて欲しかったよ。
会いたい。最後にもう一回会いたかったよぉぉっ!」
雪夜はオレが泣き止むまで背中をポンポン叩いてくれた。凄く安心したし、嬉しかった。
雪夜にならどんな扱いを受けても、全部受け入れてもらえるって、何故かそう思った。
部屋に用意された料理を一緒に食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に布団に入った。雪夜は思いつく限りの童話を聞かせてくれた。
どの話も幼稚園児の時に聞いた事ある。
そこまで子供じゃないよ!
オレは雪夜が好きになった。両親に捨てられてからというもの、俺の中で好きな人が増えていく。八千代さんに、雪夜。
捨てられて人生どん底だと思ってたけど違った。今までより優しくしてもらう事の方が多くなったよ。
翌日の朝、黒くて大きい普通車に乗って雪夜の家に向かった。
運転手さんがいて驚いた。雪夜の秘書なんだって。そういえば雪夜ってなんの仕事してるんだろ?
お金持ちだから、社長さんとか?
到着して車を降りる。雪夜の家は、住宅地の中にある二階建ての一軒家。庭も広くて、芝生も綺麗だ。
門の中に入ると、耳が尖った大きめの白い犬が走ってきて、オレにじゃれるようにワンワン吠えてきた。
「わっ犬だ! 可愛い!」
オレが犬と遊んでると、雪夜がクスクス笑いながら近寄った。
「スピッツっていう犬種だよ」
「その名前は聞いた事あるかも! 初めて見た!」
「名前はサクラっていうんだ。女の子だよ」
「サクラ! 初めまして、オレ文和っていうの。よろしくね!」
サクラは尻尾をブンブン振って、ハッハッと息を荒らげている。興奮してるのかな? 喜んでるのかな?
「サクラも、フミに会えて嬉しいって」
「ほんと!? サクラ、オレも嬉しいよ!」
「日中は外に出してるけど、日が暮れたら家の中に入れてるんだ。いつでも遊んであげてね」
「うんっ!!」
家の中に入る。玄関の時点で広い! 寝転がれそう。
オレこんな広い家に入るの初めてだなぁ。テレビで見る芸能人の家みたいに広くて綺麗だ。
「お帰りなさぁい」
奥から出てきた女性がパタパタと走ってきて、オレと雪夜に出迎えてくれた。
めちゃくちゃ若くて綺麗な人だ。肌は透き通ってるように見えるし、ふにゃっと笑う顔がオレの身体の力を緩ませてくる。
ふわふわっとした髪は腰くらいあってこの人によく似合ってるし、おっぱいおっきいし、可愛いなぁ。
雪夜の奥さんかな?
「栞、ただいま。この子は文和。今日からこの家の養子になったからね、これからは彼の身の回りの世話も頼むよ。
その分給料は上げるからね」
「はーい。私は家政婦の金井栞だよ。よろしくね」
「あっあの! オレの事はフミって呼んでください! よろしくね、栞ちゃん!」
「は……はぁ?」
栞ちゃんはポカンとした顔をしていて、雪夜はオレの後ろでクツクツ笑ってる。
「栞ちゃん? どうしたの?」
「何勝手に栞ちゃんなんて呼んでるのよ!? 栞様って呼びなさいっ!」
「はい! 栞様っ!」
ご主人様より家政婦さんの方が偉いみたいだけど、人それぞれ呼ばれたい名前ってあるよね。
オレは納得する事にしたんだけど、栞様が吹き出して笑った。
「あはは。真に受けないでよ。冗談だから」
「じゃあ栞ちゃんで呼んでいいの?」
栞ちゃんは顔を赤くして頷いた。恥ずかしがり屋さんなのかな? 可愛い。
「って事だから。俺も栞ちゃんって呼ぼうかな?」
「やめてよ、なんかセクハラ親父みたいで気持ち悪い」
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