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一章
四話
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ルブロスティン公爵家に足を踏み入れた日、ルベルトは使用人として働く事になった。
服は着古してボロボロになった薄いシャツとズボンだけだ。イグナートが命じたらいつでも慰み者になれるよう、下着は禁じられた。
ルベルトはメイド三人が担当している仕事に配属された。ベッドメイクから料理の配膳、一階の掃除に入浴の準備等だ。
仕事の合間でもイグナートに呼ばれれば部屋に行き、性奉仕をしなければならない。
最初こそ彼女達に仕事を教わりながら仕事をしていた。他の使用人達もルベルトを不憫に思ったのか、優しく接してくれる人ばかりだった。
使用人が寝泊まりする使用人棟では、ルベルトは綺麗な部屋を用意してもらった。
慣れないながらも仕事を覚えようと一生懸命努めていたのだが、三日程経った時に公爵がメイド三人を急に解雇したのだ。
(俺のせいで彼女達に仕事を失わせてしまったのか?)
彼女達がルベルトに優しくしたから解雇されてしまったのだろうと嘆いた。
屋敷の仕事中でも特に優しかったのは彼女達だったからだ。それが公爵やイグナートの気を害したのだろう。
公爵は彼女達が担当していた仕事をルベルト一人に押し付けた。
そして、いきなり使用人棟に現れたイグナートが、フリードの待遇を変えるよう命令してきたのだ。
部屋は掃除が行き届いていない屋根裏に移された。埃が積もっており、蜘蛛の巣がところどころに張ってある。
用意されたベッドは木の板のみだ。マットレスも布団もない。
「犯罪者の息子の癖に、普通の人間と同じ暮らしが出来ると思うなよ。お前は罪人と同じだ。
牢獄よりはマシなんだから感謝しろ」
と、イグナートが嘲笑しながら言い、ルベルトはそれを受け入れた。
「はい。当然の事です」
それでも使用人達は優しかった。ルベルトが仕事をしている間に屋根裏部屋を綺麗に掃除してくれたのだ。
蝋燭も十分に用意し、娯楽用にと机に何冊かの本を置いた。
だが、公爵とイグナートに「ルベルトを無視するように」と命じられてしまった使用人達は、屋敷ではルベルトが分からない事を最低限答えてくれるのみとなってしまった。
今まで侯爵家の令息として生きてきたルベルトにメイドの仕事が務まる筈もなく、何度も失敗を繰り返した。
失敗する度にイグナートに手の甲を鞭で打たれる。
両手の甲は真っ赤に腫れて、切り傷がかさぶたになっても、その上から新しい傷が出来て一向に治らない。
だが、そんな事をされてもルベルト一人では仕事に限界がある。改善などされるわけがない。
そのせいで公爵とイグナートの生活が少し不便なものとなってしまった。
料理が出来ても配膳が間に合わず料理が冷めてしまったり、風呂の準備が間に合わず寝る時間が遅くなったり。
十日程でルベルトの手伝いをする使用人を雇うという話になった。
「お前が全然仕事出来ないから人を雇う事になった。その分、お前にはお前しか出来ない仕事をもっとしてもらうぞ」
というイグナートの言葉の意味は分からないが、ルベルトは「はい」と頷くしかなかった。
その翌日にルベルトの言葉の意味を知った。
イグナートがウェストテリア学院の学友だった二人を連れてきた。二人とも伯爵家の令息だ。
「あっ、犯罪者の息子だ」
「帝国から追放されたんじゃねぇの? なんでイグナート様の屋敷にいるんです?」
二人はルベルトに好奇の目を向けた。ニヤニヤと見下すような笑みで。
「はは。追放はされてないよ。平民になっただけだ。コイツ、父親と逃げようとしてたから捕まえたんだよ。
一生下働き。使い潰してやろうと思ってさ。
母親が人殺しで父親が姦通だぜ? それくらい当然だよな」
イグナートの言葉に二人が下劣に笑う。
「コイツで面白い遊びが出来るんだよ。俺の部屋行こうぜ。オイ、下民。お前も来るんだよ」
「はい」
イグナートの部屋へ四人で向かった。
ルベルト以外の三人はソファーに座って会話を楽しみ、ルベルトは扉の近くに立っていた。
一時間程立たされた頃、イグナートに呼ばれた。嫌な予感がしたが拒否権はない。
「おい下民。こっちこい。いつもしてる事、こいつらにしてやれ」
「はい」
三人の前に立ち、服を脱ぐ。シャツとズボンを脱げばもう全裸だ。
後ろを向いて四つん這いになる。いつものように腰を高く上げ、アナルが見えるように足を広げた。
「これ、下民のポーズ。俺がオナニーする時にコイツ使うんだ。
手でやるより気持ちいいぞ」
「すげー。ケツの穴ってこんな広がってるものなんですか?」
「ははは、ちげーよ! 使いまくってやったら広がってさ。最初はぴっちり窄まってて、指入れるのもキツかったのに」
ルベルトのアナルには毎日何かしらの物が入れられている。イグナートが自慰をする時は肉棒を入れられるが、毎日するわけではない。
それ以外の時に、悪ふざけで箒等の長細い物を肉棒で届かないところまで入れられるのだ。
ルベルトのアナルは常に開いた状態となってしまっていた。
誰かの指がアナルの中に侵入してきた。
「あぁっ」
ルベルトは女のように高い声をあげた。もうその穴はただの排泄する為のものではなく、性器と同じように快楽を得られるものとなっている。
地獄の日々だったが、快楽を得られるようになってからはただ辛いだけではなくなっていた。
(欲しい。イグのが欲しい。
罰を受けなきゃいけないのに。気持ち良くなっちゃいけないのに……)
「うわ。女もこんな感じになるんですか?」
「さぁ? 知らない。入れてみれば?」
イグナートはルベルトの痴態を見て嘲笑いながら、一人に促した。
イグナートとは違う肉棒が入ってくる。いつもよりサイズが少し大きい。ルベルトは気持ち良さげに鳴いた。
「はぁ、ぁん」
「なんか気持ち良い」
快楽を得る為の行為だ。ルベルトがどう感じようが関係なく乱暴に動かされるが、それが気持ち良い。
「ぁぁあっ、もっとください。奥に……。卑しい下民に精液をお与えください」
喘いで懇願する。イグナートが喜ぶからそうしていた。
最初はイグナートの憎しみを和らげてあげたいという気持ちからだった。
貶されて惨めな扱いをされる事が嬉しい事なのだと、そう自分自身を洗脳した。
そうしないと心が壊れそうだった。
だがそれも最初の時だけだ。今は快楽を追い、イグナート以外の男のものでも簡単に受け入れた。もっと中を擦って欲しい。もっと精液に満たされたい。
性欲が強くなっていくのがルベルト自身も分かった。屈辱の台詞も、今では興奮を助長させるスパイスだ。
初めてイグナート以外の男達に犯され、終わった後にイグナートにも犯された。
酷使されたアナルは更に広がって息をするようにヒクヒクとしている。その穴から白い液体が流れた。
「早くここ掃除して持ち場に戻れよ」
イグナートは嘲笑しながら友人達と部屋を出ていった。
ただ一人残されたルベルトはむくりと起き上がり言われた通り掃除を始めた。
(少しでもイグの気が晴れてくれたならいいけれど)
服は着古してボロボロになった薄いシャツとズボンだけだ。イグナートが命じたらいつでも慰み者になれるよう、下着は禁じられた。
ルベルトはメイド三人が担当している仕事に配属された。ベッドメイクから料理の配膳、一階の掃除に入浴の準備等だ。
仕事の合間でもイグナートに呼ばれれば部屋に行き、性奉仕をしなければならない。
最初こそ彼女達に仕事を教わりながら仕事をしていた。他の使用人達もルベルトを不憫に思ったのか、優しく接してくれる人ばかりだった。
使用人が寝泊まりする使用人棟では、ルベルトは綺麗な部屋を用意してもらった。
慣れないながらも仕事を覚えようと一生懸命努めていたのだが、三日程経った時に公爵がメイド三人を急に解雇したのだ。
(俺のせいで彼女達に仕事を失わせてしまったのか?)
彼女達がルベルトに優しくしたから解雇されてしまったのだろうと嘆いた。
屋敷の仕事中でも特に優しかったのは彼女達だったからだ。それが公爵やイグナートの気を害したのだろう。
公爵は彼女達が担当していた仕事をルベルト一人に押し付けた。
そして、いきなり使用人棟に現れたイグナートが、フリードの待遇を変えるよう命令してきたのだ。
部屋は掃除が行き届いていない屋根裏に移された。埃が積もっており、蜘蛛の巣がところどころに張ってある。
用意されたベッドは木の板のみだ。マットレスも布団もない。
「犯罪者の息子の癖に、普通の人間と同じ暮らしが出来ると思うなよ。お前は罪人と同じだ。
牢獄よりはマシなんだから感謝しろ」
と、イグナートが嘲笑しながら言い、ルベルトはそれを受け入れた。
「はい。当然の事です」
それでも使用人達は優しかった。ルベルトが仕事をしている間に屋根裏部屋を綺麗に掃除してくれたのだ。
蝋燭も十分に用意し、娯楽用にと机に何冊かの本を置いた。
だが、公爵とイグナートに「ルベルトを無視するように」と命じられてしまった使用人達は、屋敷ではルベルトが分からない事を最低限答えてくれるのみとなってしまった。
今まで侯爵家の令息として生きてきたルベルトにメイドの仕事が務まる筈もなく、何度も失敗を繰り返した。
失敗する度にイグナートに手の甲を鞭で打たれる。
両手の甲は真っ赤に腫れて、切り傷がかさぶたになっても、その上から新しい傷が出来て一向に治らない。
だが、そんな事をされてもルベルト一人では仕事に限界がある。改善などされるわけがない。
そのせいで公爵とイグナートの生活が少し不便なものとなってしまった。
料理が出来ても配膳が間に合わず料理が冷めてしまったり、風呂の準備が間に合わず寝る時間が遅くなったり。
十日程でルベルトの手伝いをする使用人を雇うという話になった。
「お前が全然仕事出来ないから人を雇う事になった。その分、お前にはお前しか出来ない仕事をもっとしてもらうぞ」
というイグナートの言葉の意味は分からないが、ルベルトは「はい」と頷くしかなかった。
その翌日にルベルトの言葉の意味を知った。
イグナートがウェストテリア学院の学友だった二人を連れてきた。二人とも伯爵家の令息だ。
「あっ、犯罪者の息子だ」
「帝国から追放されたんじゃねぇの? なんでイグナート様の屋敷にいるんです?」
二人はルベルトに好奇の目を向けた。ニヤニヤと見下すような笑みで。
「はは。追放はされてないよ。平民になっただけだ。コイツ、父親と逃げようとしてたから捕まえたんだよ。
一生下働き。使い潰してやろうと思ってさ。
母親が人殺しで父親が姦通だぜ? それくらい当然だよな」
イグナートの言葉に二人が下劣に笑う。
「コイツで面白い遊びが出来るんだよ。俺の部屋行こうぜ。オイ、下民。お前も来るんだよ」
「はい」
イグナートの部屋へ四人で向かった。
ルベルト以外の三人はソファーに座って会話を楽しみ、ルベルトは扉の近くに立っていた。
一時間程立たされた頃、イグナートに呼ばれた。嫌な予感がしたが拒否権はない。
「おい下民。こっちこい。いつもしてる事、こいつらにしてやれ」
「はい」
三人の前に立ち、服を脱ぐ。シャツとズボンを脱げばもう全裸だ。
後ろを向いて四つん這いになる。いつものように腰を高く上げ、アナルが見えるように足を広げた。
「これ、下民のポーズ。俺がオナニーする時にコイツ使うんだ。
手でやるより気持ちいいぞ」
「すげー。ケツの穴ってこんな広がってるものなんですか?」
「ははは、ちげーよ! 使いまくってやったら広がってさ。最初はぴっちり窄まってて、指入れるのもキツかったのに」
ルベルトのアナルには毎日何かしらの物が入れられている。イグナートが自慰をする時は肉棒を入れられるが、毎日するわけではない。
それ以外の時に、悪ふざけで箒等の長細い物を肉棒で届かないところまで入れられるのだ。
ルベルトのアナルは常に開いた状態となってしまっていた。
誰かの指がアナルの中に侵入してきた。
「あぁっ」
ルベルトは女のように高い声をあげた。もうその穴はただの排泄する為のものではなく、性器と同じように快楽を得られるものとなっている。
地獄の日々だったが、快楽を得られるようになってからはただ辛いだけではなくなっていた。
(欲しい。イグのが欲しい。
罰を受けなきゃいけないのに。気持ち良くなっちゃいけないのに……)
「うわ。女もこんな感じになるんですか?」
「さぁ? 知らない。入れてみれば?」
イグナートはルベルトの痴態を見て嘲笑いながら、一人に促した。
イグナートとは違う肉棒が入ってくる。いつもよりサイズが少し大きい。ルベルトは気持ち良さげに鳴いた。
「はぁ、ぁん」
「なんか気持ち良い」
快楽を得る為の行為だ。ルベルトがどう感じようが関係なく乱暴に動かされるが、それが気持ち良い。
「ぁぁあっ、もっとください。奥に……。卑しい下民に精液をお与えください」
喘いで懇願する。イグナートが喜ぶからそうしていた。
最初はイグナートの憎しみを和らげてあげたいという気持ちからだった。
貶されて惨めな扱いをされる事が嬉しい事なのだと、そう自分自身を洗脳した。
そうしないと心が壊れそうだった。
だがそれも最初の時だけだ。今は快楽を追い、イグナート以外の男のものでも簡単に受け入れた。もっと中を擦って欲しい。もっと精液に満たされたい。
性欲が強くなっていくのがルベルト自身も分かった。屈辱の台詞も、今では興奮を助長させるスパイスだ。
初めてイグナート以外の男達に犯され、終わった後にイグナートにも犯された。
酷使されたアナルは更に広がって息をするようにヒクヒクとしている。その穴から白い液体が流れた。
「早くここ掃除して持ち場に戻れよ」
イグナートは嘲笑しながら友人達と部屋を出ていった。
ただ一人残されたルベルトはむくりと起き上がり言われた通り掃除を始めた。
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